二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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嫌われ者の大空の兄−REBORN− —第四章— 《未来編》
日時: 2010/07/22 20:26
名前: 保持者 (ID: NdLDblhC)

がんばりたいと思います!
補習やら部活やらで最近大変ですが、更新がんばります!

:100クリック有難うございます!
実にうれしいです!


—夜空の使命

《全てを見透かしファミリーを在るべき存在へと導きある時はファミリーの敵となり仲間となる気ままな時空》

現在は未来編です。



・現在進行状況
—第一章— もう一つの原作の始まり 《日常編》
—第二章— 夜空と偽る霧 《黒曜編》
—番外編— ×××
—第三章— vsヴァリアー 《ヴァリアー編》 
—×××— 歯車
番外編で、またヴァリアー編に戻ります。
—第四章— 未来の夜空  《未来編》

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Re: 嫌われ者の大空の兄−REBORN− ( No.11 )
日時: 2010/07/21 14:27
名前: 保持者 (ID: NdLDblhC)

「師匠、とてもお綺麗です!」
「凄く似合ってるのな…」

此処は並森神社。

今日は此処で夏祭りが開催される。

俺はたんすの中にあった浴衣を着て、二人の前に現れた。
そして、現在。
「…そうかな」
「そうだぜ、凄く凛々しいっていうか…」

「やぁ、沢田刹那」

すると燐、とした声が響いた。
俺は後ろを振り返ってみた。

そこに居たのは雲雀竜弥。

「粛清委員会委員長の雲雀竜弥じゃねぇか。お前も夏祭りに遊びに来たのか?」
「まぁね。(本当の目的は彼と戦うことなんだけど)」
「…(コイツ戦う気か)」

すると夜空になった空を見上げ、星を見た。
真っ暗な世界にキラキラと光る星。
俺は夜空が好きだった。
「刹那、チョコバナナ食おうぜ」
「って、兄さん!?」
「…何してんの」

俺は無表情で屋台に立っているツナの顔を見た。

驚愕と像悪。

どっちにしろ俺には関係ない感情だった。
「あぁ、そういえば最近引ったくりの常習犯がその場をうろついてるかも知れないね」
「…」

「アレ、兄貴じゃねぇか」
「武か、ハハッ偶然だな」

山本兄弟はほっといて、俺は物音がする方向を見た。
屋台がつぶされている音だった。

「何してんの、恭弥」
「風紀委員の取り締まりだよ…兄さんこそ、何?」
「別に。僕は彼に興味を注がれて付いてきただけだから」

そういってそっぽを向く雲雀兄弟。

俺とツナは完全に孤立した。
途中で獄寺隼人も現れて、兄弟が揃った。
「…」
「あぁ、チョコバナナ三本」
「ハイ」
渡されたチョコバナナを食べながら、俺は収まるのを待つ。
「兄さん」
「何?あぁ、約束なら特区に忘れたから」
「・・・」
どうやら図星らしかった。
眼帯に触れながら、俺は空を見上げた。
「師匠、早く花火の場所に行きましょう…」
「そうなのな」
「…」
「…ん」

俺は立ち上がり、三人の後を付いていく。


—通り過ぎた。


「始めまして…《炎を宿らせる夜空》」
「・・・!」
バッと、俺は後ろを振り向く。

「どうしたんですか?」
「…何でもない」




—胸騒ぎが、収まらなかった。

Re: 嫌われ者の大空の兄−REBORN− —第二章— ( No.12 )
日時: 2010/07/21 14:46
名前: 保持者 (ID: NdLDblhC)

—第二章— 夜空と偽る霧


「・・・」

朝からの胸騒ぎが収まらない。
並森中に辿り付くと、大勢の生徒が休みだった。
その中に、山本も含まれていた。

大怪我で入院。

俺は今、並森病院に来ている。

「刹那…悪ぃな」
「…何があったわけ?」
「それが…急に後ろから襲われてボコボコニされてさ…」
つまり犯人の顔はよく覚えてない、という訳か。
・・・なんで俺は、こんな事心配しないといけないのだろうか。
俺は頭をふるっと振るわせる。

「風紀じゃない奴まで襲われてるって事は、無差別的に…いや、意図的に《誰か》が並中生を襲ってるのか…」

そんなことをつぶやきながら俺は病室を後にする。
すると奥から竜弥が歩いてきた。
「沢田刹那」
「何?」
「キミは…犯人を見つけないのかい?」
俺は少し、黙って答えを言う。
「犯人には興味は無い。だけど、胸騒ぎがする」
「つまり、行くって事だね」
「そういうことかな」


俺でも、自分でも。

何を言ってるのか判らなかった。


他人に興味など無い。
そんな、自分という存在がこんな行動を起こすなんて、判らなかった。
「…なら、僕の弟もそこに行くと思うから。頼めるかい?」
「お前は行かないのか?」
「まぁね…」
そういって、病院を後にする竜弥。

俺も、病院を後にする。





「…動き始めた様ですね」

軽快に笑う一人の少年と、もう一人の少年。
もう一人は、不思議そうに顔をゆがめた。
「何ですか?…ボンゴレに興味があるのですか?」
「いえ、僕はそちらに興味はありません…僕が興味を惹かれるのは、《夜空》の方ですよ」
「…夜空…とは」
「兄さんには関係ないでしょう」
「…そうですね」

一人の少年は笑い、一人の少年は笑わなかった。




—霧は、刻々と夜空を覆い始める。

Re: 嫌われ者の大空の兄−REBORN− —第二章— ( No.13 )
日時: 2010/07/21 15:02
名前: 保持者 (ID: NdLDblhC)

「始めまして、ですね」

「…」

気色の悪い空間だった。

俺は吐き気を抑え、その場に立つ。
古い、廃墟になった懐かしい黒曜センターに、犯人は居た。

ほぼ、直感的な物で突き止めたが…。

俺は、目の前に立つ少年を見る。

「まるで…《霧》、だな、お前は」
「あなたが僕のことを霧と評するのなら、僕はあなたのことを《夜空》と評しますよ」
クフフ、と笑って俺を見た少年。
俺は別に表情を作らず、無表情をあらわした。
「俺の何処が…夜空なんだ」
「そうですねぇ…。貴方は、他人と関わるのを何よりも恐怖しているところ、ですかね…」
俺は表情が引きつるのがわかった。

「貴方は、夜空の様に全天候を拒絶する。拒絶して…裏切る存在だ」

裏切り、と言う複雑に絡む言葉。
俺は眉を寄せた。

「裏切り…そうだな…裏切りか…」

俺は笑いたくなった。
「何が、おかしいんです?」
「別に。只、昔に自分の弟を裏切ったことがあってね…。その時の事を思い出しただけだ」
「…貴方は他人を拒絶する。その理由を僕は知っていますよ…」
「…」

言葉が途切れる。

《知っている》。

あの、日のことを。

「…」
「貴方は———……」

俺は、きびすを返した。

言葉を聴かずに、問答無用で、俺は。

「…」
「貴方を逃がすことはしませんよ、《炎夜叉》」
「…ナンセンス(戯言)だ」

俺は今度こそ、少年のほうを振り向いて——。

「————」



—約束を、呟いた。

Re: 嫌われ者の大空の兄−REBORN− —第二章— ( No.14 )
日時: 2010/07/21 15:21
名前: 咲嘉 ◆a/Q1v4rtkU (ID: X96rB3AK)

すっごくおもしろいです!!!!

天才ですね!!

応援してます>w<

Re: 嫌われ者の大空の兄−REBORN− —第二章— ( No.15 )
日時: 2010/07/21 15:29
名前: 保持者 (ID: NdLDblhC)

「…兄さん?」

俺は、フッと刹那の気配がして、後ろを振り向く。
だけどそこには誰も居なかった。
「十代目、どうしたんですか?」
「…いや、なんでもない」

そうだ、今は刹那よりも、骸退治だ。





目を開ける。

ぼろぼろの空間で——何も無い。
あるとしたら微かな血の匂いと、あの、幻覚類の力の気配だけ。
「…」

—ジャラッ

両手に手錠がはめられていた。
足にも、取り付けられている。
「…眠い」
俺は少しだけそう呟いてみた。
何も起こらない。
「…当たり前か…」
拘束された両手を見ながら、呟いた。

—ドクンッ

「…!」


『少しだけ、貴方の体を利用させてもらいますよ…』


意識が遠のくのが判った。





「さぁ、最後の一人を出しましょうか、沢田綱吉」

「最後の一人だと…?」

俺は冷静だった。
自分でも不思議なくらいに。
リボーンに新しい弾を撃たれ、強くなった感覚はあった。
骸は、クハハ、と笑う。
「…」
フラッと、入り口から現れたのは、よく知った人物だった。

「刹那…!?」

「・・・」

リボーンは真剣な顔になって、刹那を見ていた。

「ですが…流石と言うべきでしょう、か…。まだ自我を失っていないとは…」
「…どういうことですか、《幻華》(げんか)」

幻華、と言う事は骸とは別人らしい。
骸は真剣な複雑な顔をして、刹那の体に居る幻華を見た。

「さすが…《夜空》と謳われたことだけは…あり、ますね…」

途切れ途切れとなった言葉。
幻華は、難しそうな顔をした。





「俺の体からさっさと出て行け、幻華」

「…何故ですか」

俺は意識の最深に、幻華を引きずり込んだ。
幻華は、顔を歪める。
「貴方は、沢田綱吉が嫌いなのでは…」
「あぁ、大嫌いな弟だ。だけど不愉快なんだよ」
俺は幻華に近づいた。

一歩。

「俺の体は俺だけの物だ。それをお前に、復讐と言う言葉で拘束された奴に」

二歩。

「乗っ取られるなんて」

三歩。

「真っ平ごめんだ」
「…判りませんね…貴方は」

幻華は立ち上がり、俺の顔を見た。

ルビーとブルーの瞳が、俺を映す。

「貴方は何故、嫌いだと言うのに助けようとするのですか?」
「助ける…そんな言葉、俺の辞書には載っていない。俺が今すべき行動は、お前と骸を呪縛から開放する事だ」
「呪縛…?」

まったく違う、綱吉との言葉。

《許さない》《開放する》


「——俺の体から、出て行け!」


俺は力限り、六道幻華を、追い出した。




——光が見える道に、俺は走り出す。


◆◆◆
コメ有難うございますです!


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