二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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レッドレイヴン 〜Cat End〜
日時: 2012/03/29 16:53
名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)

 初めまして!黒簾香菜と申します。


 ちゃんと書けるかは分かりませんが、頑張ってみます。



 注意

・荒らしはしないでください。
・キャラ崩壊するかもしれません。
・もしも気に入ってくれましたら、感想を貰えると有難いです

  以上です!

 この他にも、「小説家になろう」という所で小説を書いています。そちらも見ていただけると嬉しいです。

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Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.147 )
日時: 2012/08/26 09:32
名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)

 そっと、彼は猫の血にまみれた白い手を握った。無理に腕を引っ張って力強く抱きしめると、視線の定まらない赤い瞳を見つめる。

「シグマさんによく似ているよ。その赤い瞳と、癖のある髪。ちょっと幼い顔立ちもね。髪色が違うのが、凄く残念だ」

 脳の中に流れてくる記憶しか見ていない猫は、体に一切力を入れていない。そのせいであっさりと、彼は猫を抱き上げられた。
ヴィーナの腹から溢れた内臓物や血液を黒い厚底ブーツで踏み散らかし、部屋を後にしようとする。その時だった。

「ぁ・・・・・ぁ、ぁぁぁぁああああああああああああ!!」

 まるで血の音に反応したかのように、急に大声を上げて猫は暴れる。そのせいで彼女を落としてしまい、彼は体勢を崩した。

「ぇ・・・・あれ?」

 体勢を立て直した時には、もう近くに猫は居なかった。立ち上がり、赤い瞳を怪しく光らせて彼を睨む。

「おまぇ・・・・か?」

 やっと正気に戻った猫の目に映った彼は、ヴィーナの記憶の中にはっきりと映っていたのだ。
連続で撃ち続けられる弾丸。楽しそうに笑う“彼”。溢れる鮮血と、赤い瞳。古い血色の髪が、銃弾で抉れて切り落とされていく。

 彼女が何を言っているのか理解したのだろう。白い歯を出してにっと笑う彼は、楽しそうに返事をした。

「ああ。ボクだよ」

 キミの父親であるシグマさんを殺したのも、キミの母親を傷だらけの体にしたのも。


「ぜ〜んぶ、ボクだよ♪」

 その声は、すぐ近くの廊下まで来ていたアンディ達の耳にしっかりと聞こえた。

Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.148 )
日時: 2012/08/30 20:31
名前: 黒猫 (ID: bUOIFFcu)

 お久しぶりです!
 やっぱり…面白い!続きが気になります!
 

Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.149 )
日時: 2012/08/31 18:35
名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)

 黒猫さん、有難うございます!
続き、頑張りますよ♪


 それと、ちょっと連絡ですが“小説家になろう”で連載していた鋼の錬金術師の二次小説をフォレストに移します。
このレッドレイヴンの小説も、少しずつ移してみようと思います。

 サイト名は空蝉です。

Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.150 )
日時: 2012/08/31 18:36
名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)

「なぁぁぁあああああ、にぃぃぃぃぃいいいい、をっ!やってんですの!このポンコツ!!」

 三人と一羽が話していたテーブル。そこめがけて、黒い塊が落下してきた。
それは美しい弧を描きながらテーブルの上にとまっていたシャルルへの上へ着地する。

「今すぐスクラップになりたいなら早く言う事ね!私がすぐに送ってあげるわ!」

 勿論それは、怒り爆発のロナヴィニだ。テーブルに嘴が刺さって動けないシャルルを無視して、彼女はアンディとウォルターに向き直った。

「処刑は完了しましたわ。でも、よく分からないのですが危険です!“漆黒の通り魔”が出ましたわ」

「“漆黒の通り魔”!?」

「“猫”の所にいます。こっちですわ!」

 やっと嘴が抜けたシャルルが驚いた声を上げるが、完璧無視してロナヴィニは彼らを案内した。
一羽だけ残されてしまったシャルルが慌ててその後を追おうとすると、先程まで向かい張って話をしていた男性に足を引っ張られてテーブルの上に墜落する。

「何すんだよ!突くぞ!」

 怒ってシャルルが叫ぶが、焦った顔をした彼には関係ない。

「今すぐ答えろ。何があった?“漆黒の通り魔”とは、一体何だ!?」

 焦り過ぎて敬語を使う事さえ忘れている彼に、シャルルは足を放してもらって簡単に教えた。

 “漆黒の通り魔”とは、十何年も前から政府の間で騒がれている通り魔の事だ。その行動は残虐でいて素早く、警察が駆け付けた時にはもう姿を消している。そんな素早い犯行にも拘らず目撃者は全員が殺されていた。
警察が発見した際に死に際だった目撃者達の話によると全身黒い服を着込んだ若い男が犯人らしく、彼は気まぐれでいて獰猛。ちょっと肩が当たったとか、店で出した料理の味が好みに合わなかったとかいういい加減な理由で犯行を起こす。

「何故そいつがここにいるのかは分からないが、とにかく危険な事に変わりはない」

 それだけ言うと、シャルルは屋敷へと飛んで行った。それを聞いた男は、急いで部下達の元へと走り出していた。


「まさか・・・・な」


 過去の記憶を思い出しながら。

Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.151 )
日時: 2012/09/04 19:51
名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)

「なんで・・・・?」

 アンディには、それしか言うことが出来なかった。目に映った黒づくめの彼は、確かに話で聞いたことがある。

「ルートナンバー028。ヘヴン—————?」

「ん?キミは誰かな?」

 こくり、とヘヴンと呼ばれた彼はアンディを見て首を傾げた。彼は、アンディの事を知らなくて当たり前だ。アンディ自身も、彼の事を話でしか聞いたことがない。別に知り合いというわけでは無いのだ。

   『ルートナンバー?』

 血にまみれたまま猫が訊いてくる。今は、部屋の中に猫。廊下にアンディとウォルターがいて、丁度ドア付近に立っているヘヴンを挟む感じになっていた。

「アンディ、何なんだ?それ」

 勿論話が分からないウォルターがアンディに訊いてくる。アンディも詳しく知っているわけでは無かったが、知っている限りの情報を話した。

「リバースナンバーの試作品みたいなものだよ。僕らを作る前にどんな“力”が、どんな“人間”に合うのか調べるためのモノだったって聞いてる。本番前の練習段階の作品」

「へ〜、キミよく知ってるね。そうだよ。ボクらは練習段階の作品だった。散々体を切り開かれて、苦しくて死にそうな実験やリハビリをやらされて、リバースナンバーが作られ始めると、もういらないからって処分されたモノだよ。まぁ・・・・」

 笑顔のまま、彼は楽しそうに語った。




「処分したのは、ボクだけどね♪」





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