二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- レッドレイヴン 〜Cat End〜
- 日時: 2012/03/29 16:53
- 名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)
初めまして!黒簾香菜と申します。
ちゃんと書けるかは分かりませんが、頑張ってみます。
注意
・荒らしはしないでください。
・キャラ崩壊するかもしれません。
・もしも気に入ってくれましたら、感想を貰えると有難いです
以上です!
この他にも、「小説家になろう」という所で小説を書いています。そちらも見ていただけると嬉しいです。
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- Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.27 )
- 日時: 2012/04/07 07:59
- 名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)
アンディ達がその場に着くと、路上には十数人ほどの人が倒れていた。
「何があったんだ・・・・?」
ウォルターが倒れている人を揺すり起こすが、誰も目を覚まさない。外傷はなく、顔や腕などが微かに赤くなっているだけ。呼吸はあり、脈も正常なので気絶しているだけらしい。
「ウォルター、これ位なら死んでないよ」
「無傷なのにこんなに・・・・」
アンディには何が起こっているのか分かっているのか、武器であるギロチンを中に入れたケースを持ったまま立ち尽くしている。
「“猫”がやったんだろうね。これは」
シャルルとウォルターには何が何だか分からない。猫はアンディと同じスキャッグスであることは知っているが無傷のまま大人数を倒す武器など、今まで聞いたこともない。毒物しか思い当るものはないが、その可能性はかなり低い。
「あ、あの・・・・」
小さな声が聞こえたので振り返って見ると、この前のリンゴを持ち帰っていた女性が立っていた。
不安そうに眉根を寄せ、口元をおさえて震えている。
「その人達、一体どうしたんですか?私、訳が分からなくて・・・・銃声が聞こえて、何だろうと思って窓から様子を見ていたら急に激しい光が・・・・視力が戻ったら人が倒れているし」
「“猫”だよ」
アンディが女性にそう言った瞬間だった。
『 三番目? 』
彼の脳内に言葉が浮かび上がる。気配を感じ、アンディは自身の背後にある建物の屋根を見た。
「・・・久しぶりだね。“猫”」
その言葉に答えるように少し癖のついた黒髪を風にさらして、屋根の上にいた猫は小さく鳴いた。
「にゃぁ」
- Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.28 )
- 日時: 2012/04/13 21:24
- 名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)
先程の人々が気になり、猫は屋根伝いに移動しながらその場所に戻って来た。
屋根のそばに隠れながら、顔を出すと見つかるかもしれないので意図的に微量な電気を放ち情報を集める。
≪距離、三十メートル先に十数人あり。呼吸、脈、共に正常。彼らの意識、無し≫
・・・・でも、立っている人がいる。人数は三人。ロボットもいるみたい。
意識のある三人の思念を読み取る。こちらに敵意があれば逃げようと決め、三人に前よりも少々多めの電気を放った。
≪敵意、無し≫
・・・・これなら気にする必要はないかな。それにしてもこの感じは・・・
敵意が無いと判断したが、猫にとって気になる気配を感じた。屋根からこっそりと顔を出し、下を覗く。
真っ赤なコートに金髪のおかっぱ。コートは知らないが、猫には彼に見覚えがあった。
『 三番目? 』
気が付くと、猫は彼に電波を放っていた。伝えたい言葉を電気信号に変換して脳に直接送ったのだ。
猫に気づき、こちらを振り返る彼。それは、猫よりも前に研究所を飛び出したリバースナンバー003。“狂猛の眼”(ブルート・アイ)を持つアンディに間違いがなかった。
「・・・久しぶりだね。“猫”」
三番目がそう言うので、思わず返事を返す。
「にゃぁ」
- Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.29 )
- 日時: 2012/04/14 12:13
- 名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)
・・・・何で三番目がここに?
彼は、あの場所を逃げ出したはずだ。そんな彼が、どうしてここにいるのか。
混乱している猫に、彼は話しかけた。
「もしかして、まだコントロール出来て無いの?」
その言葉は猫に深く突き刺さる。
そうだ。この力のせいで猫は幸せを手放し、孤独へと陥ったのだ。
・・・・うるさい
眉を顰め、猫はアンディの正面へと飛び降りた。猫らしく上手く受け身を取り、危げなく着地。
・・・・お前なんかに、何が分かる!?
全部失ったのに。今も失い続けているのに。それが不安で不安でたまらないのに・・・
きっ、と睨みつけると彼はケースを素早く持ち上げた。
バチリッ
激しい音がして、ケースが焦げる。
・・・・あ!
焦って、猫は混乱して溢れ出た力を意図的に地面へと向ける。激しい音と光が弾け、地面には深い亀裂が走った。
「前と変わってないみたいだね。そのコントロール不能の“多岐の鬼”(レイジ・ディモン)」
『 うるさい。偉そうに分かった様な口をきくな。何が分かる?ちゃんと力のコントロールが利いて、意図せずに大切な人を殺す事もないお前なんかに! 』
思い出す。幸せを手にしていたあの頃を。
そして、それが一瞬で崩壊していく光景を。
やっと掴んだ微かな幸福は、猫の力で砕け散ったのだ。
どれほど恨んだことか。
どれほど後悔したことか。
それでも全身に刻み込まれた力を取り除くこともできず。死ぬことも怖くて出来ずにいた。
猫の目の前の少年に、一体何が分かるのか。猫は不安と焦りに駆られ、短く鳴いた。
「にゃあ」
- Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.30 )
- 日時: 2012/04/15 07:48
- 名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)
「え〜と、アンディ?」
急に現れた猫に驚き、ウォルターは肩に乗ったシャルルと共に首を傾げた。そんな一人と一羽を気にもせず、アンディと猫は二人だけの世界に浸り、何やら話し込んでいる。(ただし、猫はにゃあとしか言っていない)
そんな二人をこちらの世界に引き戻したのは、猫の姿を見てがたがたと震えていた女性だった。
「ねっ・・・“猫”!!」
いつの間にかその手には拳銃。
そしてそこには、スキャッグスのマーク。
猫とアンディはそれを見て目を見開く。シャルルは不穏な空気を嗅ぎ付け、すぐにどこかへと飛んで行った。
一般人と思われる女性が小柄な少女に銃を向けるという歪な構図が出来上がる。
「大人しくしなさい・・・・貴方達も手を出さないで!」
彼女は震えているが、その眼には確固たる意志が見える。
「もうすぐここに、ファシンダのボスが来るわ。そうすればここは抗争の被害を逃れられる・・・・“猫”、貴方さえファシンダの元につけば・・」
女性の言葉はそこで途切れた。いつの間にかアンディがギロチンを取り出し、スキャッグスのマークが入った拳銃を真っ二つに切る。
「ねえ、そのスキャッグスどこで手に入れたの?」
「えっ・・・?」
アンディが着ていた赤い服のフードをかぶるとそこに隠れていたマークが露わになる。そこに描かれているのは“レッドレイヴン”のマーク。
「レッドレイヴン・・・?そんな・・・じゃぁ、私は・・・」
自分が殺される最悪の事態を予測する彼女だが、アンディは殺すことをしなかった。
「安心しなよ。君の名前は判定書には載っていない」
その横にいるウォルターにも、彼女は視線を向けた。そして彼もアンディと同じレッドレイヴンであることを確認する。
「で?そのスキャッグス、どこで手に入れたの?」
「フ・・・ファシンダファミリーの人からよ。“猫”を捕まえて引き渡しさえすれば、この地区は抗争の場から外すって言ってたわ。だから・・・・」
「ファシンダファミリーの方も確定だな」
特に出番のなかったウォルターがポツリと言う。
女性は未だにおどおどとしながらも、自分の家へと逃げ帰って行った。その場には、猫とアンディとウォルター、そして壊れたスキャッグスだけが転がっている。
「そういえば、“猫”はこの後どう・・・」
一瞬。
それだけで足りた。
猫に向かって振り返ったアンディの唇が猫の唇と重なる。アンディの口内に猫の舌が入り込んだ時。
バチリッ
と音がした。
- Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.31 )
- 日時: 2012/04/15 21:07
- 名前: 妹 (ID: RRvZltlr)
黒簾香菜様、こさせていただきました!
最初から全部よみました!
・・・・・なんですかこの神は!?
気になる展開とまって・・・
もぅ、早く続きがみたいですね!凄いです!
てか猫、なにしやがんでぇぇええ!
私の愛しのアンディに、きき、き、キス!?
きゃぁぁぁああああ///
・・・猫は敵ですwwww
とかいってみたり!
更新待ってます!頑張ってください♪それでは☆
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