二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- レッドレイヴン 〜Cat End〜
- 日時: 2012/03/29 16:53
- 名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)
初めまして!黒簾香菜と申します。
ちゃんと書けるかは分かりませんが、頑張ってみます。
注意
・荒らしはしないでください。
・キャラ崩壊するかもしれません。
・もしも気に入ってくれましたら、感想を貰えると有難いです
以上です!
この他にも、「小説家になろう」という所で小説を書いています。そちらも見ていただけると嬉しいです。
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- Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.42 )
- 日時: 2012/04/29 21:09
- 名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)
猫は力の使い過ぎで倒れてしまったと思ったが、その後盛大にお腹が鳴ったために空腹であることが分かった。
置いていくわけにもいかないので、猫を背中に乗せて宿まで移動する。
アンディの背に乗った猫は、驚くほどに軽い。コートから伸びた手足は最低限の筋肉しかついておらず、骨が微かに浮き出て見える。その細い脚はアンディの腕ほどしかないだろう。濡れたような黒髪ははねてボサボサ。
飢えて痩せた猫は、研究所にいた時と全然違う。
「細っ!?」
そうやって驚くウォルターは、アンディのケースを持ってくれている。でも猫は小柄で軽いので背負っていても動きに支障は無いのだが。そう言っても、彼はケースを放さなかった。
道を歩きながら、アンディは猫の記憶を思い出していた。
研究所を出た後、一人になった猫は生きるために仕事を探し回っていた。雇ってもらい、働いてみるとコントロールが上手くいかない力はすぐに彼女の周りの人に危害を加えていく。普通の仕事では死傷者が増えるだけだと判断し、マフィアの下についてみても、その力を使って抗争を起こされたりするばかり。
嫌になってそのマフィアの下を離れると、猫について噂が流れてその力を手にしようとするマフィアに追われることとなった。
世界を変えようと動いても空回りするばかり。
この世は理不尽で助けなどない。
何となく不安になって、アンディは猫のコートをぎゅっと握りしめた。
それは、研究員だった彼の物だ。
・・・・タスケテ、クレマスカ?
その言葉を向けられた彼はもういない。猫を助けてくれるものは誰一人としていないのだ。
「少しくらいだったら・・・」
助けたい。
一つ間違えていたら、自分だって猫のようになっていたかもしれない。そんな猫が自分の姿と重なって、アンディはそう思った。
背中を少し押すだけ。
飢え死にしない道を指し示すだけ。
そんな簡単なことでいい。少しだけでも、猫に手を差し伸べてみよう。
そう決心して、力の使い過ぎなのか触れても感電しない猫をアンディは背負い直した。
- Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.43 )
- 日時: 2012/04/30 13:51
- 名前: 黒猫 (ID: XsTmunS8)
なんか…アンディがかっこいい!!
香菜さん、すごいです。これからもがんばってください
- Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.44 )
- 日時: 2012/04/30 18:15
- 名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)
黒猫さん、有難うございます♪
アンディ、良いですよね♪
可愛かったりかっこよかったり・・・
大好きです!
- Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.45 )
- 日時: 2012/04/30 19:03
- 名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)
大きな口を開けて、パクリとカレーパンを頬張った。もぐもぐと口を動かし、またカレーパンを齧る。
よっぽどお腹が空いていたのか、先程から手と口を一切休めていない。大きめのコートを椅子に掛け、ダボダボの服と裸足に布を巻いたままの格好の猫は色々な意味でかなり無防備だ。肩は大きくはだけ、大きすぎる袖につられてずるずると落ちる。見えてはいけない物が見えそうな所まで来ると、猫は服を引っ張り上げた。
その左肩にはスキャッグスのマーク。No.013と書かれた上からは二本の線が引いてある。それはコントロールが出来ないせいでスキャッグスに見捨てられた時に付けられたものだ。
凄く動きにくそうな格好だが、赤い目をウォルターに向けたままなので警戒はしているらしい。
「何があったかは分かったけど、“猫”はこれからどうするつもりなの?」
猫の記憶をウォルターに説明し終えたアンディは、猫の隣の椅子に座り込んで彼女に聞いた。そう質問すると、猫は口一杯に詰め込んだカレーパンをごくりと飲み込み、水で口を漱ぐとウォルターに向けていた視線をアンディに向けた。
「なにもきめてない。とにかくまふぃあからにげる。さんばんめはねこからはなれないと、ころしゃれるよ」
真面目に言っているのだろうが、ところどころ赤ちゃん言葉になるので真剣味にかける。まだ電気が溜まっていないので、力を使って話す事は出来ないらしい。
「マフィアから追われなくなる方法があるんだけど・・・・」
アンディがそう言うと、猫は目を瞬かせて首を傾げた。どうすればマフィアから逃れられるというのか分からないらしい。国外逃亡でもするのかと猫が考えていると、彼の口から意外な言葉が飛び出してきた。
「“猫”がレッドレイヴンになれば良いんだよ」
その言葉に、ウォルターとシャルルと猫が目を丸くする。
「こいつをレッドレイヴンに入れるのかよ!!」
「こんな奴入れて良いのか!?」
「こんなやつらにもんくをいわれるのはふふくだが・・・・いったいなにをかんがえてる?」
口々に文句を言う一同。二人と一羽がさんざん喋るのでものすごく五月蝿い。
「別に何も。ただ、そうしたらどうかっていう一意見を述べてるだけさ」
猫の言葉にだけ返事をして、彼はシャルルの方に振り向く。
「シャルル。出来ない?」
それは、猫をレッドレイヴンに入れられないかということ。
伝達係であるシャルルが報告すれば、恐らくカルロ裁判官はすぐに認めてくれるだろう。
シャルルは断ろうとしたが、アンディの眼には有無を言わさぬ迫力がある。
「それはいいてーあんだが、ねこはおーけーしてない」
「断るの?」
少し意外そうにアンディが聞いてくる。猫は横に首を振ると、もう一度カレーパンにかぶりついた。
「そんにゃこといってない。なやんでるとちゅーだ」
それだけ言うと、もう何も言うことは無いというようにカレーパンを食べる作業に熱中した。
- Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.46 )
- 日時: 2012/05/01 07:00
- 名前: 鴉咲 (ID: lquHsOOW)
猫、しゃべり方かわいい´▽`
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