二次創作小説(紙ほか)
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- 【家庭教師ヒットマンREBORN!】生徒会からのお知らせです
- 日時: 2015/11/20 00:41
- 名前: 彼方 (ID: BB67RT0Y)
みなさん初めまして。
今作が初投稿の彼方といいます。
今までは読むだけだったのですが、最近、家庭教師ヒットマンREBORN!の小説を書かれている方が現れ、私も書いてみたい!!と思い、挑戦することとなりました。
内容が不十分なところや、おい、どっかで見たぞ!!と思うところがあるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。
Attention!!!!!!!!!!!!!!!
・更新がまちまちです
・いらっと来ることがあったら落ち着いて、深呼吸してお使いの端末またはPCを握りつぶしましょう
では、本編STARTです。
- 標的34 様式美 ( No.53 )
- 日時: 2017/01/25 17:44
- 名前: 彼方 (ID: BB67RT0Y)
「じゃあ10代目、うまくよけてくださいね。」
そう、ツナに耳打ちして剣を刺そうとする獄寺。
「ちょ、ストップ、中止! これじゃあどっちみち死んじゃうよ〜〜!!」
わめくツナ。
そして、
「そのとーりだ。じゃあ、死ね。」
リボーンの発砲音がさながら号砲のように鳴り響き、1本目の剣が刺さった。
「復活 死ぬ気でマジック!!」
もはや様式美となりつつあるその姿に、苦笑いをしながら翡翠はそれを見る。しかし、その苦笑いは、徐々にへと変化していく。それもそのはず。なんと、ツナが自分自身で、箱に剣を刺しているのだ。
さすがに、度を越したパフォーマンスに思え、ツナを止めようとする翡翠。だが、次々に剣を差し込むツナを前に、なすすべがない。
そして、用意してあったすべての剣を刺し終えたツナ。
箱を開けると、そこには、ありえない方向に曲げられているツナの手足が、なんとか胴体につながったまま、おさめられていた。
「うおぉ。」
「さすがっす!!」
感嘆の声が聞こえる中、死ぬ気モードが解けたツナが発した第一声は、
「いででででででででで!
いたーい。体が折れるぅ〜〜〜!!!」
そんな、悲痛な叫び声だった。
そして翌日、ツナは病院で自分の誕生日を迎えるのだった。
- 標的35 心配 ( No.54 )
- 日時: 2017/02/21 19:37
- 名前: 彼方 (ID: BB67RT0Y)
雲雀恭弥が入院した。
そんな情報が翡翠の耳に届いたのは、窓から吹き込む風が冷たくなった頃だった。
「翡翠先パイ!!風紀委員長が入院したってマジですか!?」
そう叫びながら生徒会室に飛び込んできた工藤は、翡翠の反応を見て、
「先パイも知らないんですか?こんな一大事なのに!?」
とさらに驚いた。
それもそうだろう。最強の不良と謳われる雲雀が入院したのだ。
「マジか・・まさか他校生とのケンカが原因じゃないよね・・・」
翡翠がこんな心配をしてしまうのも仕方がない。
そして、
「じゃあ、誰が本人に聞きに行くかじゃんけん大会しよう!!」
こんな流れになるのも仕方がない。
放課後、晴れてじゃんけん大会を優勝した翡翠は、お見舞いの入った袋片手に病院へと向かう。
「ああああああ!!あの時チョキさえ出さなければあああ!!」
自分のじゃんけんの弱さを恨みながら歩いていると、いつの間にか病院についていた。
エントランスで雲雀の病室を聞くと、看護師さんから苦笑いを向けられる。
エレベーターに乗り、教えてもらった病室の前まで来た。
ネームプレートを見ると、確かに「雲雀恭弥」という見慣れた文字。
大きく息を吸い込んでノックしようとしたとき、一つの不安が頭をよぎった。
「もし行ったとき機嫌悪かったら次入院するの私だよなぁ。」
そんな不安を打ち消すように頭を振り、
「問題ありませんように。
問題ありませんように。
問題ありませんように。」
と三回唱えた翡翠はノックをした。
中からの返事はない。
カラカラカラ。
軽い音を立てて扉を開けると、真っ白でふかふかのベットの上に、マ真っ黒なパジャマを着た雲雀が眠っていた。
足音を立てないように近づき、顔を覗き込む。
目立った外傷はない。
いつも通りきれいな顔だ。
これなら他校との問題はなかったということで説明がつくだろう。一人でかってに納得した翡翠が、
「よし、帰るか。」
そうつぶやいた次の瞬間、雲雀の目が開いた。
- 標的36 原因 ( No.55 )
- 日時: 2017/03/03 19:45
- 名前: 彼方 (ID: BB67RT0Y)
二人の間だけ時間が止まる。
どうすればよいのかわからず、パニックになりかけている翡翠は、目を泳がせ、口をパクパクさせ始めた。
一方雲雀は、少し驚いたような素振りを見せながら平然と、
「どけば?」
と言った。
その一言で冷静さを取り戻した翡翠は、近くにあった椅子を引き寄せ
「ごめん、ごめん。
で、調子はどう?」
と、何事もなかったように会話を始めた。
「ちょっと風邪をこじらせただけだよ。」
病人のようには思えない、いつも通りの調子で雲雀は答える。
翡翠は、入院の理由を知り、人心地つく。
「いやー、雲雀が他校生とのケンカでこうなったのかと心配しちゃったよ。」
へらっと笑う翡翠に雲雀は、少し怒気を含んだ答えを返す。
「僕が負けたとでも思ったのかい?」
一般の生徒なら怯えてしまうであろうその口調に、翡翠は笑顔のまま、
「いやー、ダンプで突っ込まれたとかそういう系かな…って。」
酷いことを言う。
・・・。
「まぁいいや。とりあえず今日はもう帰るね。
とりあえず、雲雀がいないとほんのちょっとだけ、ほんのちょっとだけだよ!困るから早く戻ってきてね。」
沈黙に耐えられなくなった翡翠がそう切り出しドアを開けると、
「すぐに戻るよ。」
雲雀がそう呟いた声が聞こえた。
そして数日後、雲雀の戻ってきた並中では、
「はぁ…。」
翡翠のため息が聞こえた。
結局、雲雀が居たほうが大変なようで。
- 標的37 事件 ( No.56 )
- 日時: 2017/04/01 10:36
- 名前: 彼方 (ID: T0oUPdRb)
新学期を迎え、波乱に満ちながらも充実した学校生活を送っていた翡翠も、今回ばかりは顔をしかめずにはいられない事件が起きた。
「先輩!!またです!!
今度は13本持って行かれました!!」
並中生が次々に襲われ、歯を抜かれているのだ。一体誰の犯行なのかそれすらもつかめていない。
雲雀に聞いて直接乗り込むか?
そんなことを考えていた翡翠だが、
「蒼、あなた危険なことに首を突っ込もうとしていない?」
なんと、小町にはバレていたらしい。
「大丈夫、今回だけだから。」
嘘をつけない翡翠は、小町の目を真っ直ぐ見つめて言う。小町は、呆れたような顔をして、
「その言葉何回聞いたかしら。
まぁ、いってらっしゃい。」
送り出してくれた。
そして翡翠は、雲雀恭弥の元へ向かい、事件の全貌を知ることになる。
- 標的38 黒曜中 ( No.57 )
- 日時: 2017/04/10 21:52
- 名前: 彼方 (ID: BB67RT0Y)
謎の襲撃者に襲われ入院している者、お見舞いに行っている者、家から出ないようにしている者、様々な生徒たちが休んでいるため開店休業状態の並中。
そして、生徒たちがかろうじて登校している教室とは違い、静かな応接室、現風紀委員会本部の前に翡翠は立っていた。
ノックをする。
「入りなよ。」
聞きなれた声で返事が返ってきて少しホッとする。少なくとも彼はまだ襲われてはいない。
「失礼しま〜す」
少しふざけたような態度で応接室に入っていく。明らかに生徒会室よりも豪華な内装に「来年度から予算削ってやる」というあくどい計画を立てる翡翠。
そんな翡翠の心の内を知ってか知らずか雲雀は本題に入る。
「あのこと聞きにきたんだよね」
重い沈黙が流れる。
雲雀はその沈黙を肯定と取ったのか、翡翠の知らなかった新たな情報を教えてくれた。
「襲撃者は黒曜中の生徒らしいよ」
窓の外を見ながら呟くように話す雲雀。
翡翠は、ソファに座ったまま机の一点を見つめていた。
そして、思いつめたような声で、
「雲雀はどうするの?」
と、尋ねた。
「勿論、並中の風紀を乱した輩には、制裁を与えなければならないと思ってるよ」
外を見つめたまま答える。
翡翠が口を開き、何かを言おうとすると、
「待ってなよ、君は。弱いんだから。
僕がすぐに解決してきてあげる」
雲雀はそう、強く言い切った。
そして、窓を閉め、応接室から出て行った。
一人残された翡翠は、まだ、机の一点を見つめていた。