二次創作小説(紙ほか)
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- 【家庭教師ヒットマンREBORN!】生徒会からのお知らせです
- 日時: 2015/11/20 00:41
- 名前: 彼方 (ID: BB67RT0Y)
みなさん初めまして。
今作が初投稿の彼方といいます。
今までは読むだけだったのですが、最近、家庭教師ヒットマンREBORN!の小説を書かれている方が現れ、私も書いてみたい!!と思い、挑戦することとなりました。
内容が不十分なところや、おい、どっかで見たぞ!!と思うところがあるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。
Attention!!!!!!!!!!!!!!!
・更新がまちまちです
・いらっと来ることがあったら落ち着いて、深呼吸してお使いの端末またはPCを握りつぶしましょう
では、本編STARTです。
- 標的24 新学期 ( No.38 )
- 日時: 2016/03/23 23:19
- 名前: 彼方 (ID: BB67RT0Y)
学生たち最大の敵、とも言える宿題をすべて終え、残り1日の夏休みをどう過ごそうとかと思っていた翡翠。
だが、
「くっしゅん。」
風邪をひいた。
9月1日。
全国的に小、中学校の始業式の日だ。
並中も例外にもれず、この日が始業式で、翡翠もこの日のために前々から挨拶の準備をしていた。
が、
「ごめ゛んね゛〜。
昨日から、ねづが下がらなぐで〜。」
高熱と、酷い鼻づまりによってベッドでの一日を余儀なくされていた。
そして、その高熱は、翡翠を学校から遠ざけるかのように、1週間ほど続いた。
だから、翡翠は知らない。
沢田綱吉とそのファミリーが、雲雀恭也と接触したことを。
応接室が破損したことを。
- 標的25 決起集会 ( No.39 )
- 日時: 2016/03/24 20:53
- 名前: 彼方 (ID: BB67RT0Y)
太陽の照りつける夏も終わり、徐々にあきも深まってきたそんな頃、並中は、夏とは違った熱気に包まれてた。
それは・・・
「極限必勝!!
これが明日の体育祭での我々A組のスローガンだ!!」
そう、皆さんご存知体育祭のためである。
ちなみに先ほどのセリフは、並中1熱い漢(バカ)笹川了平が叫んだものだ。
翡翠はB組のため、彼らとは違った部屋で事前の打ち合わせを行っているのだが、あの無駄にでかい声のおかげで、彼の言っていることは筒抜けである。
「うるせぇよな。」
「A組の奴ら笹川黙らせろよ。」
そんな不満の声も漏れるが、だいたい3年間もの間、一緒に過ごしてきた人間だ、そう嫌われてはいないらしい。
「じゃあ、今日はこれで終わりだ。
明日は絶対優勝するぞー!!!」
団長のそんな掛け声とともに解散していく面々。
さて、
「明日は何にも起こらなかったらいいけどなぁ・・・。」
そんな翡翠の願いは届くのだろうか。
- 標的25.5 お誕生日ですね雲雀さん ( No.40 )
- 日時: 2016/05/06 19:07
- 名前: 彼方 (ID: BB67RT0Y)
5月5日、端午の節句。
通称子供の日の今日は、並中の誇る風紀委員長・雲雀恭弥の誕生日である。
全校の女子生徒が彼の誕生日を祝うことを狙っている今日だが、今年はGW最終日、残念なことに学校は休みだ。
そのため5月2日の学校では、
「雲雀くんの誕生日どうする〜?」
「私は次の日に靴箱に入れとこうかなって。」
「そっか〜、やっぱ次の日のほうがいいよね。」
自分の可愛さを日々極めている系女子からはそんな声も漏れ始める。
さて、我らが「誰かの誕生日祝うには向いていない系女子」代表・翡翠蒼はというと、
「はぁ、連休って嫌だ。」
まったく別のことを考えていた。
しかし、
「ねぇ、蒼ちゃん、雲雀さんの好きなものって知らない?」
可愛らしくきいてくる可愛い女子に対し、
「ゴメン、知らん。」
翡翠は死んだ魚のような目で返すのだった。
- 標的25,55 彼女の悩み ( No.41 )
- 日時: 2016/05/06 19:06
- 名前: 彼方 (ID: BB67RT0Y)
さて、翡翠の目下の悩みといえば、宿題が終わらない、ことだった。
普段なら、早くに取り掛かり、休みをエンジョイする彼女だが、このゴールデンウィークは、家の用事や友人の部活動の大会の応援などで忙しく、なかなか宿題をする機会がなかったのだ。
そんなに忙しいなら断ればいい、そう思う人も居るかもしれないが、彼女は翡翠蒼だ。
人の頼みや誘いが断れない人間だ。
また、この連休で浮かれて風紀委員に捕獲されてしまう生徒も少なくない。
そのため、そんな生徒をどうにか風紀委員の手から逃し、なおかつ風紀委員にも納得いく説明をする、という一大業務が思いのほか難航し、翡翠はぐったりとしていた。
そんな中聞かれた雲雀についての質問である。
昨日も顔を合わせ、生徒を見逃してもらう交渉をしていた彼女にとっては、なんとも微妙な心境にならざるおえないのだ。
しかし、彼女は思う。
「雲雀に何か気に入るものを贈れば、少しは監視の目は緩むのではないか。」
と。
藁にもすがる、いや、糸にもすがるような考えだが、追い詰められた翡翠には、そんな考えしか出てこなかった。
- 標的25,555 誕生日おめでとう ( No.42 )
- 日時: 2016/05/18 15:39
- 名前: 彼方 (ID: BB67RT0Y)
GW真っ只中の5月5日。
翡翠は学校に来ていた。
何をしに、と聞かれれば、雲雀の誕生日を祝いに、と答えることが出来るが、どうやって、と聞かれれば沈黙が降りてきそうなほどのノープランの状態だ。
雲雀の誕生日を祝うと決めたあの日から、結局何も進まなかった。
翡翠が人の誕生日を祝うことが向いていない人間だが、雲雀ほど、人に誕生日を祝われることが向いていない人間も世の中には少ないだろう。
せめて何か出来ることは無いか、そう考えながらふらふら歩いていた翡翠だが、意を決して階段を登り始めた。
雲雀がいるであろう屋上へ。
屋上の扉の前まで来る。
雲雀が寝ている可能性も視野に入れながらそーっと扉を開く。
扉から差し込んでくる日差しに目を細めながら屋上に入っていくと
「ねぇ、何してるの?」
死角である上から声がかかった。
慌てて上を見上げると、自分を見下ろすようにたたずむ雲雀の姿があり、その腕には自慢のトンファーがしっかりと構えられていた。
「知ってるよね。僕の眠りを妨げるとどうなるのか。」
軽い怒りが込められたその一言に自分の失敗を感じながらも、翡翠は切り出そうとする。
「知ってるよ。知ってるけどさ、今日は雲雀に用があって。」
雲雀は怪訝そうに顔をしかめながらもトンファーを下ろす。
なんだかんだ言って、この2人はお互いのことを認めているのだろう。
無意味なことはしない、と。
「で、用件は何。」
刺すような視線、をモデル化したような見事な視線にびくびくしながら、そして顔をうつむかせながら、
「いや、その、たいした用件じゃないんだけど…その、誕生日おめでとう。」
短く伝える。
「つきましてはその、何かしてあげたいんだけど、何かしてほしいことはないでしょうか。」
恐る恐る顔を上げると、驚いたような顔をした雲雀が目の前に下りてきていた。
「ふぅん。何かしてくれるんだ。」
何かを含んだ笑いに、やってしまったことをまたも実感する。
「じゃあさ、久しぶりにやろうよ。
この間つかなかった勝負の分まで、咬み殺してあげる。」
獲物を見つけた肉食獣の顔をする雲雀。
大型連休最終日、普通なら静かなはずの並中の校舎から、雲雀と翡翠の鬼ごっこの音だけが夕方になるまで聞こえていた。