二次創作小説(紙ほか)
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- 【ONE PIECE】とある世界に一般人
- 日時: 2017/11/12 21:20
- 名前: 楼蘭 (ID: 7xKe7JJD)
なんとなく再び迷い込んだ楼蘭です。
今回はこれ一本でやります
ドラえもん並の暖かい目出みていただけると嬉しいです。
(*Φ∀Φ)アタタカイメ……
- Re: 【ONE PIECE】とある世界に一般人 ( No.11 )
- 日時: 2019/08/17 12:38
- 名前: 楼蘭 (ID: JUrMEp6v)
【11】
誠のお腹が盛大に鳴り、急遽食堂にて宴会が開かれた。
「で、お前」
「はい、5年目で彼氏の二股現場を目撃し、ケーキと鍵を投げつけて家を飛び出したら、何故かいきなり海賊船へ落ち、送ってもらった島が海賊に襲われ、何故か荷物同然に連れ込まれ、現在海賊船に拾われた最近やたらと海賊に縁がある荻野誠です」
「…お前、あの海賊船の前にも海賊船にいたのか」
「5年目で浮気か…」
「自己紹介の肩書きが濃厚だな!」
赤髪の男を除く皆がなんて不運な…と憐れむ。因みに赤髪の男は盛大に爆笑していた。
「俺はシャンクス!この船の船長だ」
「船長さんだったんですか、ちっさい人もいるんですね」
「ちっさい…いやいやいや!俺がちっちぇならお前はチビだろ!」
「誰がちびですか!1番最初の船長さんがすっごく大きな方だったんです」
ヒゲも立派なみかつぎで…と言う誠にシャンクスらは顔を見合わせる。
「それ白ひげじゃねぇか?」
「ご存知なんですか?」
「まぁ白ひげだしな」
「ダンディなおじ様でした。今度あったらなにかお礼をしなければ」
「おじ様ってかじぃさんだろ」
「面白い娘だな」
「ベンもそう思うか!」
「しかし、この料理は美味しいですね!」
「当たり前だろ!俺が捕まえたコックだぞ!」
「ってかよ、なんでそこまで美人でもねぇのにあんな奴ら連れ去ったんだ?」
鼻の長いヤソップと書かれたバンダナの男は誠に投げかける。
が、誠も誠で、怒ったりすることも無く私もそれ思ってたんですよね〜と軽く返した。
「あの島美人な方ばっかりなのに…何故私?ってずーっと考えてたんですよねぇ、鎖に繋がれながら」
「お前…もうちょっと逃げ出すとか考えねぇのか?」
呑気すぎる発言に呆れたのか、シャンクスは誠の顔に付いた傷に触れる。
こんな傷付けられといて…と。
だが、呑気な誠はふふふとニヒルに笑うと席を立った。
「私!なんと宝石が作れる人間だったんです!凄くないですか!」
そう言うとどこから取り出したのか針を慎重に指に刺す。
「バカ!なにしてんだ!」
「ライト呼んでこい」
「シャンクスさん、見ていてください」
赤く膨れた血を机に落とす。
カツンっ…
と静かになった食堂で響き渡った。
机には赤いダイヤモンドがおちていたのだ。
「ということなんで、私美人じゃないけど捕まりました」
それだけ言うと何事も無かったかのように席に座り食事を再び始めた。
が、周りの反応は違った。
赤いダイヤモンドだとぉぉ!?っと言うやいな皆押しあって見ようとする。
「ってことはその傷はこれを獲るために切られたってことか?」
「いいえ、ベムさん」
「ベン・ベックマンだ」
「なるほど、ベンさんでしたか。失礼しました」
この傷は私も知らなかった事実をしれた名誉ある傷なんです。とご飯を頬張りながら笑う。
「違う世界から来た…ってことか?」
「That's Right!さすが船長さん、やっぱりしておられましたか」
「なんだよ!何がどぉなってんだ!?」
「違う世界!?」
「意味わかんねぇ!!」
- Re: 【ONE PIECE】とある世界に一般人 ( No.12 )
- 日時: 2019/08/20 16:34
- 名前: 楼蘭 (ID: JUrMEp6v)
【12】
今までの経緯やジンベイから教わったことなどを説明した。
「誠・・・お前なんて運のねぇやつなんだ」
「運がないわけではないです。だって命あるし、あなた達はいい人です」
「いい人なぁ、俺たちは海賊なんだけどな」
バンダナに書いてあるものが名前であったヤソップは、呆れたように言う。
だが、誠は自信たっぷり。
「では、海賊であるならダイヤを誰もとならないのですか?そのダイヤの出し方もわかりましたよね?」
いい海賊にも悪い海賊にも接してきた誠は、知っていた。赤いダイヤモンドが貴重なものであるということ。そしてヒューマンショップというものがこの世界には存在しているということを。
「ヤソップの負けだな」
勝ち誇った笑みを浮かべて暖かい紅茶を口に寄せる。
「でも、悪い海賊もいい海賊も一つだけ共通点があり、私には理解しがたいことがありました」
理解しがたいこと?っとシャンクスは不思議そうに顔を傾ける。
「私のいた世界では人を殺すことはたとえ防衛の意味があったとしても、法によって罰せられます。
ですが、この世界にきて最初に白ひげさんのところで戦闘がありました。そこでは当たり前のように人が死んでました」
「まぁ、仕掛けてきた方が悪いからな」
「そうなのですが、ケガをし治療してくださった白ひげ海賊団を怖くなりました。やらなきゃやられる・・・言いたいことは理解できますが、それでも・・・」
ベックマンは煙を吐くと泣きそうな誠の頭をぽんぽんっと優しくなでる。
「なのにお前は俺たち海賊をいい人と悪い人でわけるのか?」
「半日しかいなかった島で一つだけ学びました。人が世界を渡った時はその世界で不要になった時だと・・・・私は死んでしまったのかもしれません」
「お前はここにいるが、霊体なのか?霊体は血を流したりはしないと思っているんだが」
その言葉に疑問を浮かべる誠だったが、違いますっと笑いかける。
先ほどまでの泣きそうな面ではない。
「私はちゃんと実在しています。何なら服を脱いで確認します?」
「大丈夫だ、ガキの裸を見るほど飢えちゃいない」
「ガキ・・・・私何歳に見えてるんですか」
皆口をそろえて16という。誠はコップをそっと机に置く。
「私、24です」
- Re: 【ONE PIECE】とある世界に一般人 ( No.13 )
- 日時: 2019/08/20 17:09
- 名前: 楼蘭 (ID: JUrMEp6v)
【13】
夜風にあたりながら多数の星が輝く空を見上げる。
どこまでも続く静かな夜。
「いさちゃん・・・まだ会えないね」
「いさちゃんってだれだ?」
突如聞こえた声に振り替えればシャンクスがいた。
持っていた毛布を誠の肩にかける。
「私の兄です。勇おにいちゃん」
「お前兄貴いたのか」
「私は5人兄弟の3番目なんです。いさちゃんは一番上の兄です」
昨年通り魔によって死んじゃいましたけどね。
その言葉にそうかっと一言いうとシャンクスも同じく星を見上げる。
「お前これからどうするんだ?」
「ダイヤって売ったらお金になりますかね?」
「お前、そんなことしたら即刻ヒューマンショップ行きだよい」
懐かしい声にきょろきょろすれば空からとんっと甲板の淵に舞い降りてきた。
「パイナップルのマルコさん!」
その瞬間両頬を捕まれる。
その久々にみた男マルコは鬼の形相・般若の顔をしていた。
「なんだ?その挨拶」
「すいませんでした」
「マルコ、お前やっぱり俺の船に乗りたくなったか!」
「寝言は寝て言え、俺は白ひげ海賊団だよい」
深くため息をつくとマルコは頬から手を離すとポケットからラナに渡された品を誠に渡した。
「これっ!」
「ラナに頼まれたんだよい」
「水晶?」
「これはいさちゃんが買ってくれたやつなんです」
- Re: 【ONE PIECE】とある世界に一般人 ( No.14 )
- 日時: 2019/09/02 07:32
- 名前: 楼蘭 (ID: JUrMEp6v)
【14】
「どうしてここが分かったんですか?」
まさかストーカー!?と1人騒ぐ誠にマルコは無視してシャンクスに目を向ける。
「赤髪、お前はこいつをどうするつもりだい?」
「こんな面白いやつ他にいないからなー?」
シャンクスは誠の頭をわしゃわしゃと撫でる。
海賊にこんな無害なやつもいないしなと笑顔を見せる。
「無害ってか私は一般人なんですが…」
「でも、マルコの手にアレキサンドライト乗ってたのに見向きもしなかっただろ?」
目を見開きぱっとマルコの手を見ると緑色の石が乗っていた。
「気づいてなかっただけかよい。いるか?」
「それを貰ってどうしろというのですか」
「島に行って加工してもらえばいい」
「貰う理由がないですし、欲しくないのでいりません」
全力で今まで見せたことの無い真顔で答える。
が、突然両頬を両手で捕まれマルコの顔が至近距離となる。
「えっ…あのっ」
不意打ちでドキッと顔を赤らめる誠。
っと急に後ろに引かれてぽすっと何かにあたる。
「止めてやれ」
「だってよ、面白くって」
マルコから助けてくれたのはベックマンだった。
「あんな…間近で…」
「悪いよい、ちょっとビックリしたもんでねぃ
しかし、顔を近づけられて顔を真っ赤にするなんて、可愛いところもあったんだねぃ」
「何にそんなに吃驚したんですか?」
「お前の顔だよい」
ブサイクとかは分かりきってることですと頬を膨らます。
呆れるマルコにシャンクスは再び笑い転げる。
「顔の傷だよい」
「え?あぁ、シャンクスさんとおそろいなんですよ?」
「お前俺達のクルーになれよ!」
突然シャンクスからの勧誘に着いていけず笑顔で固まった。
「はい?」
「だから、俺の仲間になれよ」
「いいえ」
「なんでだよー!」
「私はいっ・ぱん・じんです」
- Re: 【ONE PIECE】とある世界に一般人 ( No.15 )
- 日時: 2019/09/08 21:27
- 名前: 楼蘭 (ID: VWe1Yz33)
【15】
「なる気にはなったのかよい?」
洗濯干しを手伝う誠の後ろで座り本を読むマルコ。
あの誘いから早くも1週間が経過していた。
マルコは誠がどっかの島に降りるなら何も無いのを確認するため、1週間は一緒にいて見定めて帰らないと後味が悪いとかなんとかで船に居座っていた。
「何にですか」
「クルーにだよい」
「あぁ…」
今まで見たことの無いような遠い目をする誠。
「なんて顔だよい」
「あの人…諦め悪くないですか?」
「まぁ、俺のことを諦めてない時点でそこは目に見えてるよい」
「海賊は欲しいものは手に入れるんだ!」
声がしてふと横を見れば笑顔が眩しいシャンクスがいた。
「欲しいものは手に入らない時もありますよ」
「俺はないな」
「想像とは違う場合もあります」
「大丈夫だ、俺なんかの想像はちっぽけなもんさ」
目で助けを求める誠に対し目を背けるマルコ。
その直後ドーンと大きな揺れとともに水柱が上がる。
「あれはなんですか?」
「どこぞの海賊船だよい」
「いえ、その後ろにいる小さな」
そう言った瞬間海賊船が真っ二つに割れた。
「余波に備えろよー」
緊張感なくシャンクスが指示を出す。大きく船が跳ね上がった。
その衝撃でか、タオルが誠の顔に目がけて飛びかかった。
「ふぎゃっ」
「おい、そっちは」
止める声を他所に見えない誠に襲いかかる再びの余波。
予期せぬ動きに太刀打ちできるわけはなく、誠は船を飛び出した。
「バカっ!」
「ぷぎゃーー!!!??」
「何しているんだ」
浮遊感からの優しく抱えられタオルを取られれば目の前にはベックマンがいた。
「おっ、落ちてました」
「あぁ、落ちてきたな」
誠は少し放心状態。そんな様子に少し笑いながら抱えたまま甲板に出た。
「お前な!もう少し遠くでやるとかにしろよ!」
「何故俺が怒られなければいけないんだ?」
「見ろ!あいつの放心状態を!」
シャンクスとリボンの騎士のようなフサフサ帽子を被った男がベックマンの方を見る。
「大丈夫かよい?」
「はい、落ちてました」
「…大分びっくりしたみたいだねぃ」
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