二次創作小説(紙ほか)

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【ONE PIECE】とある世界に一般人
日時: 2017/11/12 21:20
名前: 楼蘭 (ID: 7xKe7JJD)


なんとなく再び迷い込んだ楼蘭です。

今回はこれ一本でやります

ドラえもん並の暖かい目出みていただけると嬉しいです。
(*Φ∀Φ)アタタカイメ……

Re: 【ONE PIECE】とある世界に一般人 ( No.6 )
日時: 2018/09/21 20:46
名前: 楼蘭 (ID: qMtgmwWz)



【6】

「そいつは本当か」

ふと新たなる声が聞こえて振り返ると着物を着てちょんまげ頭の男が水を滴らせながら立っていた。
しかも超大柄。

「ジンベイ親分!お久しぶりです」
「おぉ、ラナか。元気そうでなによりじゃ」

どうやら先程話していたジンベイというのがこの男の名前らしい。

「ラナさん…なんか乙女?」
「ラナはジンベイに惚れてんだよい」
「なんと!…にしてはジンベイさんは全く気がついてないように見えますけど…」
「で、お前さん」

声をかけられキョロキョロとあたりを見渡すもどうやら誠自身だと気がつくのはマルコに頭を叩かれてからだった。

「何するんですか!女性の頭を叩くなんて!」
「お前が気がつかないからだろうがよい」

ぶんぶくれながら誠はジンベイに向き合う。

「お前さんはよその世界から来たのか?」
「と、推測するのがいちばん妥当だと…あっ申し遅れました。荻野誠と申します」
「あっ、こいつは失礼した。ワシはジンベイ」
「で、さっきの質問ですが、推測するのがいちばん妥当だという結論に至ったからです。
何か私の世界についてご存知なんですか?」
「さっきの説明で1つ抜けとるもんがある」
「抜けているもの?」
「さっきの説明ってジンベイ親分、お前盗み聞きしてたのか」

やれやれと船医はため息をつくが、ジンベイは慌てて訂正をする。

「わしゃたまたま!」
「私そんなに変な特徴持ってます?」
「まぁ初対面で俺に気安く話しかけてくるやつはお前ぐらいだよい」
「なるほど、人相が悪いからですね」
「お前まじでぶっ殺すぞ」

誠の頬を片手で挟み目線を合わせる。青筋が浮きでている。

「訂正します。年齢通りですね」
「ほぅ、覚悟はイイってこったな?」
「マルコ、女の子なんだから顔はやめろ」

やんわりと着物の男性?と思わしき綺麗な人が手を誠から離す。
その人はイゾウというらしく今、このふねにもどってきた。腰には銃を携えており、強いながら色っぽい。

「で、ジンベイ親分。用件は済んだのかい?」
「ところでその着ぐるみは暑くないですか?」

その言葉に再び甲板にいた船員全員が笑い声をあげる。再び沸き起こった笑い声に誠はジンベイの方へ向かっていき手を握る。慌てたのはジンベイだけで傍にいたラナはふふっと笑う。

「ホンモノよ。ジンベイ親分は魚人なの、ジンベイザメの」
「ぎょじん…」
「そう、魚人。水中でスイスイ泳げるのよ、お魚ともお話が出来る」
「えぇ!!すごーい!!お魚と!?」
「お前さん、怖くないのか?」
「え?どうしてです?私泳げるけど呼吸出来ないからすぐ溺れちゃうし、スイスーイってどこでも行けるってすごいと思います」
「あら、泳げないの?」
「違うよ、進むけど息継ぎしたら死んじゃうの」
「それ、泳げないってことじゃないのかしら?」

Re: 【ONE PIECE】とある世界に一般人 ( No.7 )
日時: 2019/06/29 21:59
名前: 楼蘭 (ID: JUrMEp6v)



【7】


「で、」

ラナと盛り上がっていた誠だったが、盛り上がりすぎてコイバナに発展しかけたため呆れたマルコは誠の両頬を抑えながらジンベイに顔を向けた。

「・・・・すみませんでした」
「いや・・・」
「あの説明で抜けているものはなんだよい?」
「わしらの知らぬ言葉を話したり、島の名を言ったり、海の名前が違うこと、そして悪魔の実のような力が備わっているんじゃ」

ジンベイのその言葉に両頬を抑えていたマルコは手を放し、ラナは口に手をあて、レオは目を見開いた。

「お前なんかやってみろよい」
「やれって・・・・アクマノミってなんですか?植物?」

マルコは誠に向かって手を伸ばした。不思議にその手を覗き込むと青い炎がボッっと現れた。

「ふぎゃっ!?」
「・・・なんて色気のねぇ驚き方だよい・・・」

ほっといてください。っといいながらマルコの掌に浮かぶ炎を覗き見る。

「熱くないんですか?」
「触ってみればいいだろぃ」

そっとマルコの掌の炎に触れる。ふわふわと優しく誠の手を受け入れる。なんだか犬の毛並みのようで笑みを浮かべながら撫でた。

「優しい暖かい炎ですね・・・・マルコさんと思わなきゃ・・・・」

そうつぶやいた瞬間再び青筋を額に浮かばせたマルコの片手にて頬をつかまれた。

「訂正はしかねます」
「ほぅ」

申し訳なさそうに目をそらした誠。その瞬間ちょっと頬をつかんでいた手に力が入り、コック服のサッチが慌てて止める。

「ジンベイ親分」

それを横目でラナは少し不安げに聞く。

「どんな能力が過去にあったのかご存知ですか?」
「記憶を読めたり、空を自在に飛べたり・・・・命を分け与えたりじゃ」
「命を分け与えたり・・・」
「私は人には優しくしないので、分け与えたりなんかしません。私の物は私の物」
「そんなことを堂々と言うもんじゃねぇよい」

マルコから逃げた誠は白ひげの隣に胸を張って言いのける。

「白ひげさんもそう思いますよね?」
「グララララっ、世の中他人に優しいだけやつなんざ自滅するだけだ」

ほれ見たことか。と言わんばかりの目でマルコを見る誠に青筋を立てながら睨みつけた。

「で、誠」
「はい、なんでしょう?白ひげさん」
「もうすぐ島に着くそうだが、お前ぇはどうするつもりだ?」

違う世界から来た誠は、一人きり。だが、治療はしても今乗っている船は有名な白ひげ海賊団の船。

「私は降りますよ」

Re: 【ONE PIECE】とある世界に一般人 ( No.8 )
日時: 2019/07/03 22:30
名前: 楼蘭 (ID: JUrMEp6v)



【8】


緑豊かなそんなに大きくない島の港。
そこにひと際大きい髑髏マークをかかげた船が停泊していた。

「ほんとに・・・降りるの?」
「ラナさんありがとう」

心配そうに声をかける。正直不安がいっぱいの誠であったが、海賊船で甘えてお世話になるのも足手まといであるし、弱みに付け込んでいるようだと思っていた。
そんなことを察してかの船長白ひげの行為。
誠は一人船を降り船体を見上げていた。
視線の先には白ひげや、船員の人たち。

「白ひげさん、本当にありがとうございました」
「お前、生きてろよ」
「私はまだまだこんなところで人生終われませんよ、5年目で彼氏の浮気現場を目撃して、ケーキ投げつけてこの場所まできたんですから」
「そんな奴と付き合ってたのか」
「いい人だったんです」
「ほかにいい奴にきっと会えるよい」
「ありがとうございます」

船が進んでいく中船尾にドクターが立っていた。

「お前、これ以上あばれたら・・・・頭の出血止まんねぇからきぃつけろよ」

そういいながら船内に戻ってった。

「えぇ!?今そんなこといいますぅ!?」

Re: 【ONE PIECE】とある世界に一般人 ( No.9 )
日時: 2019/07/05 22:18
名前: 楼蘭 (ID: JUrMEp6v)



【9】


誠と別れてはや1週間が過ぎ穏やかな海域を進む白ひげ海賊団。

「マルコ隊長」

部屋で読書をしていたマルコの元に顔を出したラナ。

「どうした?」
「ちょっとご相談とお願いがあるんですけど・・・・大丈夫ですか?」

マルコは持っていた本を閉じ、ラナの元へ歩み寄る。
困った顔をしてとりあえず手に持っていたものをマルコに渡す。
それは大きさが様々な真っ赤なダイヤと水色の水晶が印象的なピアスだった。

「このピアスは誠が着けてなかったかよい?」
「そうなんです。大事なものだったなら大変なので、こっそりと渡してきてくださりません?」
「ちょうど用があったからねぃ、行ってくる良い」

ありがとうございます。といったあと、でその残りの宝石なんですけど・・・・と続ける。

「これそういや、なんだよい?ついでに町でアクセサリーでも作ってくんのかい?」
「・・・・いや、その宝石・・・誠の血液から出てきたんです」
「は?」

手に持ったダイヤを見つめもう一度、ラナを見るがラナも困った顔で頷く。

「血液が・・・宝石に?」
「ジンベイ親分が悪魔の実のような力が備わっているということを思い出しまして・・・・」
「赤いダイヤモンドは希少価値が高いしねぃ・・・」
「一応船長には報告したんですが・・・・」

誠らしいお礼じゃねぇかっと笑われちゃいまして・・・と苦笑いをするラナにマルコは親父らしいよいっと言った後

「たしかめてきてやるよい」

っと優しく笑った。

Re: 【ONE PIECE】とある世界に一般人 ( No.10 )
日時: 2019/07/26 22:37
名前: 楼蘭 (ID: JUrMEp6v)


【10】


ツンと消毒液の匂いが鼻にきて誠は目を開けた。
木目が特徴的でどこか日本を思い出す天井。
周りを見回し、誰もいないことを確認した誠はゆっくりと体を起こす。
っと支えていた手に力が入らず、ベットから転がり落ちた。

「いつっ・・・・私は最近ついてない」

誠は立ち上がり扉に向かう。その最中に鏡が映った自分を見て息をのんだ。
自分の左の眉毛から右目の上を通り右頬にかけて大きな切り傷があったのだ。

「浮気されて現在彼氏もいない結婚前に傷が・・・・」
「お前、浮気されたのか」
「5年も付き合ったのに・・・」
「そんで海賊に攫われて現在別の海賊船にいるのか。海賊好きだな」
「いや、別に好きじゃ・・・・・ん?」

何気に話していた誠は誰もいなかったはずなのになぜ会話しているのか疑問に思い声のしていた方を向く。
そこには左目に3本傷が入った背の高い男。

「きれいな赤髪・・・いや、ちがうちがう!」
「よく寝てたな」
「え?そうなんですか?」
「あぁ、3日は寝てた」

3日も寝てたのか・・・ん?・・・・

「わたし3日も人生損してる!!」

こらえ切れなかったのか、目の前の男が盛大に笑い始め扉からも男たちの笑い声が聞こえ中に入ってきた。

「お前ほんとおもしれぇな!」


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