二次創作小説(紙ほか)
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- 【ONE PIECE】とある世界に一般人
- 日時: 2017/11/12 21:20
- 名前: 楼蘭 (ID: 7xKe7JJD)
なんとなく再び迷い込んだ楼蘭です。
今回はこれ一本でやります
ドラえもん並の暖かい目出みていただけると嬉しいです。
(*Φ∀Φ)アタタカイメ……
- Re: 【ONE PIECE】とある世界に一般人 ( No.16 )
- 日時: 2019/09/15 12:14
- 名前: 楼蘭 (ID: 9fiZbYIX)
【16】
「島…土…陸上ーー!!」
叫んで飛んだ瞬間意図も容易く抑え込まれた。
「何故こんな小娘のことを見とかなければならんのだ」
「そう思うのなら好きにさせて貰えません?」
リボンの騎士のようなフサフサ帽子を被った男はジュラキュール・ミホークと言うらしい。
なぜ一緒にいるか?
このミホークという男とシャンクスはどうやら知り合いのようで、この島で待ち合わせをしていたらしい。
そして、マルコはいい機会なのでとりあえず白ひげに報告しに行った。
「主はなんなのだ?」
「人間という生物ですね」
整った顔の眉間にシワがよる。どうやら求めた答えとは違うかったらしい。
しかし、何と聞かれてもマルコやシャンクスに別の世界から来たことを口止めされた今、自身を説明する内容はない。
「この島、のどかで良い島ですね」
「ここで降りぬほうがいい。ここは夜蝶の島」
「夜蝶?蝶々でもいるんですか?」
その言葉にあちこちから大声で笑う声が聞こえてくる。
「船長ー、あんた説明してやんなかったんですか?」
「おもしれぇな、さすが白ひげに第一声に身長を問いただけのことがある」
「ここはな、男達が夢の一夜を求めてくる島なんだ」
「あぁ、なんだ。そういう島なんですか」
「さすが24にもなると物分りがいいな!」
年齢がわかっても子供扱いしかしないクルー達。
「24?」
「なんですか…そのつぶやきは」
ミホークは上から下まで誠を見る。
「発育が悪いな」
「うるせぇ!」
思わず拳を突き出すも難なく捉えられる。
「殴らせなさい!」
「断る」
「断るな!!だいたいね!これでもちゃんとEはあるんだから!発育はいいほうなの!」
「へぇ…Eなのか」
「着痩せするタイプなのか」
「幼児体型みてぇだもんな」
「今からそこに突っ込んだやつは丸刈りにするからな」
今までの声からは一変し、ドスの効いた声で睨みも入った誠の顔を見て押し黙った。
- Re: 【ONE PIECE】とある世界に一般人 ( No.17 )
- 日時: 2019/09/17 23:11
- 名前: 楼蘭 (ID: VWe1Yz33)
【17】
夜蝶の島とは言うものの、昼間は女性物が多く取り扱われている島のようで、次の島までは随分と遠い道のりらしく、シャンクスの好意で衣類を買ってもらえることとなった。
「…シャンクスさん」
「なんだ?」
「服は色々と着回しが出来ますが」
「そうだな」
「私はそんなに着ません」
誠の目の前に積まれた山盛りの服。
「何言ってんだ、冬島にも行くんだぞ?」
「せいぜい冬夏合わせて10組しか着回しはしません」
めちゃくちゃ衝撃だったのかシャンクスだけでなく一緒に来ていたベックマン、ヤソップまで目を見開く。
「お前…ほんとに女か?」
「生物学上は女ですね」
まぁ、確かに同期の優衣が部屋に来た時は少なすぎると驚愕はされたが、基本的に決まったものしか着ない誠は向こうの世界でも10着程度しか持ってなかったことを伝える。
「下着は欲しいですが、別段服は必要ありません」
貰った服がありますから。と言いながら笑うとシャンクスは盛大にため息をした。
「24の女が着飾らなくていつおしゃれすんだよ」
「とりあえず私は恋愛する気もないので」
「だぁぁ!それだ!」
突然の叫び声に驚く誠にシャンクスはビシッと指を向ける。
「船長命令だ!!島に降りたかったらそれ相応の伴侶若しくは彼氏を見つけろ!!」
「はいぃぃ!?なんでそんなこと勝手に決めるんですか!」
「船長だからだ!」
「職務乱用だ!」
「うるせぇ!お前は別に不細工なんかじゃねぇ。傷はあるが、ちゃんと可愛い女だ。目的を持ってこの世界でちゃんと生きろ!」
死んだかもと聞いてから何となくそんな気がしてた胸のうちに確信がもてたような気がしてた。
死んだとしたらこの知らない世界で特異とされる立場に立って一体何を目的に生きればいいのか。
「それを探すために降りた島で…仲良くしてくださった皆さんが…目の前で動かなくなったんです…いさちゃんみたいに」
真っ赤な水溜まりの上で優しく微笑んでくれていた人は、目を見開き口から血を流して倒れている。
ピクリとも動かない。
「そんな光景の中、私は死なずに血は固まってしまうんです。
私が人じゃないみたいに…」
カツンっと床に何かが落ちる。
自分の顔に何かが伝っていくのを感じ、はっとして指で触れればそれは涙。
床を見れば真珠が1粒。
もう片方からも落ちた涙が床に落ちる瞬間丸い球体になり、カツンっと音を立てて床に落ちた。
顔をあげれば怒ってたシャンクスもヤソップ、ベックマンそして店員までもが目を見開く。
余計に涙が出そうになり誠は店を飛び出した。
- Re: 【ONE PIECE】とある世界に一般人 ( No.18 )
- 日時: 2019/09/29 21:47
- 名前: 楼蘭 (ID: VWe1Yz33)
【18】
「……飛び出したはいいけど…ここはどこだろう?」
店を飛び出し船へ戻るつもりだった誠は現在よくわからない海岸にたどり着いていた。
「これは…船が移動したということかな?」
今まで全くと言っていいほど迷子になんてなったことの無い誠は、船が移動したと考えた。
因みに船は移動しておらず、無自覚の迷子である。
ふと岩陰にカモメが集まっているのが目に入る。朝早くに着いたからまだ日差しのある昼頃。とりあえず日陰で一休みをしようとその場所へ足を向ける。
が、近づくにつれカモメの群れが啄んでいることに気がついた。
「こらっ!」
声に驚いたカモメ達がいっせいに飛び去った所には人の姿があった。
「大丈夫ですか?」
駆け寄って行くと姿がはっきりした。青色の肌。鱗がついた顔。
「ジンベイ親分さんと一緒…お魚とお話出来る人!」
「それを魚人って言うんだよ」
「そんな名前だった…ん?」
ふと自分以外の声にキョロキョロと見回せば海から男の子が顔をのぞかせていた。
「お前、そいつをどうする気だ」
「どうする気…怪我してたら手当以外どうする気もないけど
ただ、私だけじゃ運べない…」
顎に手を当てて考え込む。
「貴様は一体何をしているのだ」
「貴様って言われたくないんですけど」
少し睨みながら振り返ればミホークがいた。
「そいつらはなんだ」
「1人はケガしてるんですけど…あっ、ミホークさん。運んでください」
その言葉にミホークと海にいた男の子も目を見開いた。
ただその事の偉大さに誠は一切気がついておらず、早くっ!と急かす。
「あー、俺が運びます…」
耐えかねた男の子が船へと運んだ。
- Re: 【ONE PIECE】とある世界に一般人 ( No.19 )
- 日時: 2019/10/07 21:44
- 名前: 楼蘭 (ID: kkPVc8iM)
【19】
赤髪海賊団の医務室にて、誠は怒られていた。
「まだ抜糸もしてないのに走っていいと誰が言ったんだ?」
「いえ…その…」
「みろこれ、包帯血まみれじゃねぇか、てめぇは閉じ込めないと安静に出来ねぇのか?」
「いや、そんな」
「あぁ?それにお前左手力入んねぇのと右目が見えてないことの自覚がねぇだろ」
「どおりでなんか距離感が」
「ボケっ!!もうちょい自分の変化ぐらい気がつけ!!」
「ごめんなさい…」
誠より年下で、白ひげ海賊団の船医より強面のレオンはその名の通りライオンみたく怖かったと、のにち誠は語った。
「で、お前が拾ってきたありゃなんだ」
「えっと…魚人くん?」
「お前…この船がなんだか知ってるか?」
呆れて聞いてくるレオンに首をかしげながら
「赤髪海賊団」
とさも当然でしょ?と言わんとばかりに答える。
「だよな?俺らのめんどくせぇ相手はなんだ?」
「海賊団と海軍」
「こいつがどっちかだったらどうするつもりだ?」
「あっ」
そう言えばそうだと誠は思い出した。その表情を見てレオンは誠のこめかみを両方押さえつけた。
「いたたたたっ!」
「ボケがっ!!」
「まぁいいじゃないですか、レオンさん」
診察を終えて海にいた魚人くんと共に出てきた船医・ライト。
レオンの弟子でありながら腕は既に独り立ちできるほどの1人前。
そして…イケメンである。
「あっ、魚人くんナンバー2」
「お前、何者なんだ?」
ものすごく得体の知れないものを見るかのような視線。
「何者…人間です」
「ただの人間は王下七武海である鷹の目なんかに命令したりしない」
「なにっ!?」
みんなの驚くことに驚いた誠はびっくりした。
「普通倒れてたら助けるでしょ?」
「お前…頭の中お花畑なんじゃねぇのか?」
「どんな人達と接して来たか知らないけど、私はとりあえず助けようと思ったけど、男の人なんて運べないからたまたまそこにいた元気そうなミホークさんに頼んだの」
バカにされる筋合いはないと言い放つと誠は部屋を出ていった。
「あいつだって顔の傷、やられたんじゃないのか?なんでそんな」
レオンはニヒルに笑うと奥の部屋へと戻っていく。
「誠は海賊に痛めつけられ瀕死の状態でした。壁につながった鎖に繋がれご飯も貰えず傷をつけられ、治療もされず…本人はあんまり覚えていないようですけど、最初に見つけた副船長に一言、『私の存在は何?』と言ったそうです」
誠は自分の中で決めたことをやっただけではないでしょうか。
そういうと席をたち船長室へ向かった。
- Re: 【ONE PIECE】とある世界に一般人 ( No.20 )
- 日時: 2019/10/13 17:27
- 名前: 楼蘭 (ID: kkPVc8iM)
【20】
「楽しんでますか?」
「あっ、はい」
席の横に胸元が大きく開いた超絶美女が横に座っていて誠に微笑みかける。それを羨ましそうに見つめる誠より都市の若い男たち。
だが、気が付いてほしい。
この美女の目的はただの接待ではない。
「ベックマン様もどうぞ」
「あぁ」
何故か隣に座っているベックマンである。
元々はシャンクスの隣に座っていた誠は、あれよあれよという間に女に押し出され居場所がなくなり、1人で離れたところでゆっくりと食事を楽しんでいたらベックマンが来て、美女も来た。
「あの…」
「なんだ?」
「私は私なりに楽しんで食事をしていたのでお気になさらずよそで楽しんできてください」
「俺は飲みたいように飲んでるきにするな」
プロだから絶対に顔に出さない美女だが、女の誠には理解ができる。とっても邪魔だと目が訴えているのだ。
とっても居心地悪い。
シャンクスは女に酌をされつつ、隣で迷惑そうに酒を飲んでいるミホークと視線があう。
どうやらあちらもあちらで静かに飲みたいようだ。
社会人として2年間やってきた空気の読める誠は軽くうなずくと席を立ちあがる。
「どうした?」
「船に帰りますね」
「だったらおく」
「らなくて大丈夫なので楽しんできてください。ミホークさんについていくので」
そういうが早いか、美女に軽く会釈をすると先に扉を出たミホークを追いかけた。
「なんだ?二人してでてったぞ?」
「まさかあいつら2人で!」
「なにっ!そういう面白いことにいつなったんだ!?」
出た店でそういう話題になっていた。
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