二次創作小説(紙ほか)

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【ONE PIECE】とある世界に一般人
日時: 2017/11/12 21:20
名前: 楼蘭 (ID: 7xKe7JJD)


なんとなく再び迷い込んだ楼蘭です。

今回はこれ一本でやります

ドラえもん並の暖かい目出みていただけると嬉しいです。
(*Φ∀Φ)アタタカイメ……

Re: 【ONE PIECE】とある世界に一般人 ( No.21 )
日時: 2019/10/24 12:49
名前: 楼蘭 (ID: mnvJJNll)

【21】

「なぜそんな格好で出たんだ?」

船への帰り道、賑わう夜の街を歩きながらミホークは隣で空を見ながら歩く誠に訪ねた。
別に変な格好ではない。膝丈のフレアスカートにVネックのサマーセーターにブレザー。

「そんな格好って…別に変ではないと思ってたんですけど」
「変ではないが…普通はドレスコードだろう」

確かにミホークはいつもの姿から一変してスーツを来ていた。

「きれいなお姉さんがいらっしゃるのに私が着飾る必要ないと思いますけど」
「そこまで言うと言うことは主がこの島の誰よりも気飾ればいい女になるということだな」
「んなわけあるか!」
「よし、モノは試しだ」
「いやいやいやいや!何言ってんの!?金の無駄だから!ちょっ!聞けや!!おいぃぃぃ!!」

誠の止めるのも無視して腕を引いて店の中に入っていく。

「こいつを好きなようにしろ」
「はぁ?!」

かしこまりましたぁ!と可愛い定員さんに連れ込まれる最中誠はミホークを寝てる間に唐辛子を鼻に刺してやると心に決めたのだった。

Re: 【ONE PIECE】とある世界に一般人 ( No.22 )
日時: 2020/02/19 15:29
名前: 楼蘭 (ID: ADlKld9P)


【22】

スーツの上着を肩にかけながら煌びやかな男と女の島をのんびりと歩く。
誰もが煌びやかな女たちに誘われて夜の島へ引き込まれる。
船に乗っていた9割は皆帰らない。残り1割の1人が赤髪海賊団副船長、ベン・ベックマンである。
と、少し下を見下ろした先に広間にたくさんの人だかりが出来ていた。普段は通路か、待ち合わせ場所でしかないその場所からは珍しいことであり、歌声も聞こえてきていた。

「珍しいな」

そう言いながら眺めているとその人だかりの中央に胸元を大きく開き、人ももから大きなスリットのドレスを着た女がいた。その女の顔の中央には見覚えのある大きな傷があった。
そう、鷹の目と帰ったはずの荻野誠本人であった。

思わず煙草を口から落とす。いや、24歳だと言っていたし、楽しそうなので特に何をしていようと気にすることもないのだが・・・
ベックマンの身体は動く。


そうとは知らない誠は歌い終えて拍手をもらっていた。

「いーぞ!ねーちゃん!!」
「えへへへ」
「俺と一緒に飲まない?」

集団の男の中でも背がひと際高いアイマスクが印象的な男が誠に手を差し出す。

「おじさん、警察でしょ」
「おじっ・・・おじさんって年じゃぁないんだけど」
「えぇ?そうなのぉ?でもねぇ、私もお兄さんが思ってる年じゃぁないよ」

満面の笑みを浮かべる誠に男はつられて微笑む。

「じゃぁ、お姉ちゃん」
「なんでしょう?おにいさん」
「俺と一緒に」

そう言いかけた男の背後に凄い勢いで何かが落ちてきた。びっくりして男が振り向けば

「ベン・・ベックマン・・・っ!」
「青キジ・・」
「ん?」

ひょこっと男の背後から覗き込む。
そこにはスーツ姿のベックマンがいた。

「あー!ベンさんだぁ」
「ベンさんって・・・お姉ちゃん何者なの?」
「知り合いか?」
「今知り合いましたよ」

ねっ!っと微笑まれた顔にちょっと緩むもベックマンから目を離さない。
なぜなら海軍であるから。そしてその事実を誠はまだ知らない。

Re: 【ONE PIECE】とある世界に一般人 ( No.23 )
日時: 2020/03/15 13:57
名前: 楼蘭 (ID: m9NLROFC)



【23】

「そういえばお姉さんはもういいんですか?」
「お姉さん?なんの事だ」
「なんの…事……」

誠は大きくため息をつく。その後にボソッと、「これだからモテ男は…」と暴言も吐いて

「まぁいいですよ」
「何も良くないんだが」
「青キジさん、でしたっけ?」
「クザンだよ」
「クザンさん、先ほどなにか言いかけてませんでした?」
「お姉ちゃん」
「誠、荻野誠と言います」
「誠、お前は海賊か?」
「私は」

その時羽音と共に青い光が降りてきた。

「お前、なんて格好してんだよい」
「あっ、おかえりなさい。マルコさん」
「報告はできたのか?」
「まぁ一応」

目をそらすマルコに疑問を抱きながらも誠はあっ!とクザンとの会話を思い出し、マルコの影から顔を出す。
が、すでに姿はなかった。

「クザンさん?」
「クザン!?青キジがいたのか?!」
「マルコさんが邪魔するからですよ」
「ふられたのか?」
「どうして振られた前提なのでしょうか?」

からかって笑うマルコに頬を膨らませる。

「鷹の目はどうした?」

ふと聞いてきたその問に顔を俯き、次に上げたその顔は思いっきり眉間にシワが寄っていた。

「あの野郎は私に着せ替え人形をした挙句、何も言わずに放置したんですよ…今度あったらただじゃおかないんだから。あの身勝手野郎」
「…鷹の目はそんな感じだよい」

マルコを鬼の形相で睨みつける。

「そんな感じだぁ?あんな身勝手男知らないわよ!なんなのよ!あー!ムカつく!!二股見つけた時ぐらいムカつく!!」
「荒れてんなぁ」
「とりあえず船に戻るかい?」
「…飲むわよ」
「「は?」」
「ヤケ酒よ!」

怒って先を歩いていく誠の後ろで

「あーあ、せっかくのいい女が台無しだよい」
「くくくっ、確かに」

男2人が苦笑しながら歩いて後をおった。

Re: 【ONE PIECE】とある世界に一般人 ( No.24 )
日時: 2020/05/06 09:23
名前: 楼蘭 (ID: NGqJzUpF)

【24】

「2人は彼女とかいないんですか?」
「そんなこと聞いてどうすんだよい」
「こんなに面倒見のいい人と一緒なんて羨ましいじゃないですか」

机の上に10本ほど空き瓶を転がしながら目の前で同じく酒を飲む2人に投げかける。

「誠はどうなんだ?」
「私ですか?例の二股野郎に3股野郎、結婚詐欺師にストーカーと言ったところでしょうか」

平然と指を降りながら出てくる言葉に2人はため息を着く。

「なんでそんなに見る目がないんだ」
「兄弟に同じことを散々言われました」
「だろうねい」
「とりあえず仕留めますけどね」
「仕留める?」
「とりあえず二股野郎にはケーキと鍵をなげつけました」
「鍵?」
「えぇ、野郎の家の鍵。もちろん刺さるように投げつけました」

新たに来た酒を立ち上がって思いっきりあおる。

「もう一軒行きましょう!」

あれほど飲んだのに平然と出口へ向かう誠。その後ろ姿にマルコは同じく酒をあおった。

「ワク…か?」
「顔に出ないだけだ」
「にしては…足取りもしっかりしてたがねぃ」
「見ろ、金のことを忘れてる」

ベックマンは座ってた席を指さす。そこにはちゃんと持つべき財布を置き忘れていた。
どうやら相当酔っ払ってるようだ。
2人は外へ出た。が誠の姿はどこにもなかった。

「おい、さっき出てきた女知らないか?」

マルコは店の客引きをしていた男に尋ねる。

「さっき店先で倒れかけた所を偶然連れだって言う男が連れて帰ってたぞ?」
「連れ?」
「どんな奴だ」
「お兄さんたちとおなじ海賊ですね、港の方へ向かわれましたよ」

その一部始終を見ていたらしい女はその方向を指さす。
二人は港の方へ走っていった。

Re: 【ONE PIECE】とある世界に一般人 ( No.25 )
日時: 2020/09/14 17:56
名前: 楼蘭 (ID: EM5V5iBd)

【25】

地面がゆらゆらと揺れている。酔っ払っているからと思っていたがそうでも無いようで…きっと今まで乗っていた船の揺れだと気が付き意識を覚醒させる。
動かした手足に重みがあり、それは前に経験をした感触。
自分の手足を見れば鎖が付いていた。
前と違うのは壁に張り付けられていないことと四肢にではなく右脚首と左手首についていること。

「なにこれ?」

まぁ本人は相当酔っ払っているため鎖がついている手足を振り回す。どうやらふたつは繋がっているようだ。
とりあえずふたつが一つであるなら引っかかる心配もないので普通に鍵もかかっていない部屋の扉を開けて徘徊を開始した。

さてさて、たどり着いてしまった甲板では男達がオリに入った動物に抵抗がないことをいいことにいじめていた。
中には赤ちゃんを檻の外で盗られてしまい取り返そうとする姿を嘲笑う輩もいる。誠は近くにあった鉄パイプを右手に握ると男達に向かってなげつけた。

「ってぇ!!」
「何しやがる!」
「せっかく人がいい気分で飲んでたのに…酔ってたのに!!」

誠は再び鉄パイプを握りしめると子供を取り上げた男の頭部にフルスイングした。

「がっ!」

子供を取り返すと鉄パイプで檻の鍵を壊し子供を中に入れた。その瞬間を狙われ背後から棒のようなもので殴られる。
吹き飛ばされた誠は木箱に叩きつけられた。
その際に血が出たようで床にダイヤが零れる。

「ったァ……」
「おい、ダイヤが転がってんぞ」

動けない誠に男達が誠のそばによる。血が滴り落ちる度にカツンっと音を立てていた。

「おいおい、噂にゃ聞いてたが…こいつが天竜人も欲しがる、宝石を生み出す女神様か?」

喉を鳴らしながら誠の髪をつかみ顔を見る。その瞬間を狙って右手の鉄パイプを握り直すと男のこめかみを狙い真横から突き立てた。

「生み出してない、出てきたものが固まるだけ。女神は微笑むの。私は…あんたらみたいなクズに何もあげないんだから」

月夜に照らされ顕になった瞳は黒曜石のような黒い瞳ではなく、海の色を写したような真っ青な目をしていた。


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