二次創作小説(紙ほか)

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ポケモン二次創作 裏の陰謀
日時: 2022/09/29 16:23
名前: ベリー ◆mSY4O00yDc (ID: 5VUvCs/q)
プロフ: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12800

ここはは地球。
この星の不思議な不思議な生き物、ポケットモンスター
ちぢめて「ポケモン」
彼らは、海に大地に空に森に、至るところに生息している。

この世界には『表』『裏』があり、どちらを潰しても作っても、必ず表裏は現れてしまう。5年前それを無くそうとした哀れな小さき人は、結局世界に絶望し、失望し、仲間だけを助けようとしたが、仲間も、自分自身も失い、体を溶かした。これは、そんな世界で旅を始めた4人の少年少女達が『裏』に巻き込まれ、時には巻き込み牙を向け向かれる。そんな誰かを救おうとする哀れな人の物語。

※注意
〇これはポケモン二次創作です。原作とはなんの関係もございません。
〇微グロ注意です。
〇二次創作キャラもいます。殆どがオリキャラ、リクキャラです。
〇こんなのポケモンじゃねぇ!という方は閉じていただいて…
〇総合リクにて連載されているsidestory『最期の足掻き』も見てもらえれば更に楽しめると思います。

【目次】
〇第1部 ~イッシュ編~
始まりの始まり。いや、もう本当は始まっていた。その始まりを活発化させるレイナ、ヒュウ、トモバ、マオが四苦八苦しながら自分に向き合い、自分なりの答えを探す旅。

「登場人物紹介」

ホドモエシティ※ネタバレ注意
(トモバ~私~)時点の紹介 >>86

《プロローグ》 >>1-8
【第一章】レイナ 
〜旅に出る〜  >>10-21
【第二章】ヒュウ 
〜ジム戦と成し遂げないといけないこと〜 >>24-28
【第三章】トモバ 
〜逃げる責任感〜 >>29-34
【第四章】マオ  
~目的~ >>35-42
【第五章】レイナ 
~信じる~ >>43-51
《第5.5章》レイナ 
~進歩~ >>52
【第六章】ヒュウ 
〜強さ〜 >>57-73
《6.6章》ヒュウ 
〜俺のち俺〜 >>74
【第七章】トモバ 
〜私〜 >>75-90
【第八章】マオ  
〜PWT〜 >>92-102
【第九章】レイナ 
〜過去と仲間と霊 麗菜〜 >>104-111
【第十章】ヒュウ 
~海だ!春だ!夏じゃねぇのかよッ!〜 >>112-118
【第十一章】トモバ マオ 
〜1歩先へ踏み出すために〜 >>120-124
【第十二章】〜終わりの始まり〜
>>125-

ーーーーーーーーーー
【短編集】
イッシュ編
マオとレイナのバレンタインデー >>96

Re: ポケモン二次創作 裏の陰謀 ( No.102 )
日時: 2022/04/01 18:58
名前: ベリー ◆mSY4O00yDc (ID: 1T0V/L.3)

「という訳で旅訳はこうなったんだね。」

カゲロウさんはニコッと私達を見渡す。私達は3~4人のチームが出来上がった。

「確認するよ。ムスカリーチーム」

「「「「はい」」」」

そこでムスカリー、私、セブン、カシワが返事をする。私は余り子のメンツに満足をしていない。まず女子が私しかいない。変なことでもされたらどうするんだ。返り討ちにするけど。
着替えや風呂などどうするのだ。全く気にはしないが。
これもカゲロウさんの計算か...私は自分自身にも、カゲロウさんのいつもの計算高さにも呆れてしまった。

「次はミツキチーム」

「「「「はい」」」」

次はミツキさん、マオ、シイナ、リンドウが言う。ここは全員が男か。比較的心身ともに楽で居られるだろう。しかし、性格が合うかは分からない。私とセブンよりはマシだろうが。

「次はシアンチーム」

「「はーい!」」
「「はい」」

次はシアン、トモバ、マツリ、サツキが返事をした。今度は全員女子のグループだ。そこら辺カゲロウさんも配慮してだろう。そりゃまあ一人娘だしな。私の扱いは雑だけど。トモバ達はキャッキャウフフしながら騒いでた。男子がいるという点で不満はないけれど、やはり女子の中にいた方が気を使わなくて楽なのだ。身体的に。

「次はヒユウチームだね。」

「「「はい」」」

次はヒュウ、ツバキ、エイトが返事をする。ここは唯一の3人グループだ。私グループ以外性別統一なんて...何かカゲロウさんの意地悪な面を感じる。なんだかんだ私のこと雑に扱うからなカゲロウさん。 それと、ヒュウのチームだけ、何故強者枠がヒュウなのかと言うと、ヒュウがムスカリーさん、ミツキさん、シアンさんと並ぶ強者であるからだ。最近までは同じ立場であったことが嘘のようだ。嫌、ヒュウは強くなって居た。私の気づかない所で。あのチョロネコ事件以来から...

「よし、チームは出来たようだね。皆安全に旅を楽しむように」

『はい』

お開きになりかけてる所、最後のカゲロウさんの言葉を最後に私達は解散した。

「さて、俺達はどうする?」

ムスカリーさんが私達の方を向く。私達は少し考えると一斉に意見を述べて言った。

「特訓」

「ジム戦」

「買い物」

思った通り皆意見がバラバラである。ムスカリーさんは苦笑する。この3人をまとめるだなんて、ムスカリーさんも飛んだ災難を持ってこられたなと同情する。

「待て!プラズマ団!」

するとヒュウの声が聞こえる。さっき解散した筈だが...

「ちょ、待ちなよヒユウ!エイトが追いつけてないって!」

「ヒユウさん待ってよ...」

すると後からエイトとツバキがやってくる。しかし、ヒュウは結構足が早いため追いつけずにいた。

「どうしたんだそんな恥かいて」

相変わらずセブンが皮肉をたっぷり込めて2人に問いかける。

「兄さん...」

エイトはたじろぐ。兄の威圧感に耐えられなくなったようだ。そいえばこの2人兄弟だったな。全然似てない上にエイトは弱虫だ。

「棘のある言い方だね。まぁいいや。プラズマ団がさ、そこの船着場に向かってったみたいで、ヒユウが急に追いかけて行っちゃってさ。」

さすがツバキ。こういう時は冷静だ。ムスカリーさんはうーんと考える素振りをする。一応ここの最年長であるから頼りになる。

「ヒユウの足に追いつけるのは?」

私は手を上げる。カシワは学校に居る時からヒュウの足の速さを知っているため苦笑する。セブンは何も言わなかった。

「そうか。なら、レイナ。2人で行くよ。」

私はまあそうだろうなと思いつつ肯定と意を示した。

ーーーーーーーーーーーーー

「WOW...」

ムスカリーがそれを見て驚く。そこには...大きな船があった。ビル3階建てほどの大きさで造りは木造に見える。色合いからして海賊を連想させるような船だ。
私達の前には船から渡る為の橋がかけて合った。ムスカリーさんと見合って頷き、船の中に入っていった。

「おっと、コラッタが増えたようだ。」

そこにはプラズマ団が数十人ヒュウともう1人囲っていた。

「...っ?!何故来たんだ!」

あれは...最初のジムリーダーチェレンさん?!何故ここに...

「今すぐ逃げなさい!早く!」

チェレンさんが焦っている。そりゃそうだ。ここには数十人ものプラズマ団がいて大変危険だし。まあ、これぐらいならムスカリーさん蹴散らしそうだけど。

「させるか!囲え!」

どこからが来たのかプラズマ団が入口を防いでしまう。脱出するならここの人数全員蹴散らさなければならないのか...きついな。それにもプラズマ団がスタンバってるだろう。Gのように大量に湧いてくる。

「レイナ!」

ヒュウは急に私の手を掴んでヒュウの背中に私をやる。いや、守ってるつもり何だろうけど囲まれてるから私目線目の前もプラズマ団何だけど...
ムスカリーさんとチェレンさんも背中合わせでプラズマ団の方を睨みつけている。

「いけっ!ズバット!」 「コラッタ!」
  「ラッタ!」   「レパルダス!」

総勢10数名ものプラズマ団とポケモン達が襲いかかってくる。

「初めましてだけど、行けるかい?」

「これぐらい余裕ですよ。」

ムスカリーさんとチェレンさんは2人声をかけながらポケモンを繰り出す。ムスカリーさんはルカリオ、チェレンさんはムーランドを繰り出した。

「レイナ。下がってろ。」

「囲まれてるのに下がるも何も無いんだけど?」

ヒュウはそこでハッとする。私は呆れながらジャローダを繰り出した。ヒュウはエンブオーだ。
正直こういう所もヒュウのいい所だと思う。完璧な人は好かれないしね。っと、話がそれた。
この中で私は実力はかなり下になる。チェレンさんは分からないけどプライベートだろうからガチパで来てるだろう。
となると...私は...

「ジャローダ!蛇睨み!」

私はサポートしか出来ない。ケンホロウでも良かったが、相手を状態異常に出来る技を持つジャローダに決めた。
ジャローダと目が合った敵のポケモンは一斉に麻痺になっていく。

「今だ!ムーランド!」

「ルカリオ!波動弾!」

「エンブオーいけっ!」

流石に強者の集まりだ。どんどん敵を蹴散らしていく。私は要らないかもしれないが、来てしまったからには相応に役に立たなければならない。

「くっ、このガキ強ぇ!」

「こいつ...もしかしてジムリーダーじゃないか?!」

「なんだとっ!」

劣勢を強いられてるプラズマ団が段々と焦っていく。このままだと逃げれるかもしれない...問題はヒュウだ。このままこの船を占拠しようとか言い出すかもしれない。
粗方プラズマ団を片付け終わる。

「さぁ、チョロネコについて聞かせてもらおうか。」

わぁ怖い。ヒュウがお茶の間には見せられないような顔になってるよ。まあ私は慣れっこだけど。ここで冷静なムスカリーさんとチェレンさんが止めてくれれば万事解決...

「そうだね。他にも調べたいことがあるし」

チェレンさんが衝撃的なことを言った。いやいやいや、流石に危ないですって。ムスカリーさんの方を見ると...苦笑して肩を竦めていた。ダメだこりゃ...

「何事だ!」

低いおじさんのような声なのにと響き渡る声。紫の変わった服をしたおじさんが私たちに近づいてきた。

「やれやれ、貴方冷凍コンテナで震えてた人ですよね。」

チェレンさんはこのおじさんを知っているようだ。冷凍コンテナって確かPWTができる前だっけ?となると少なくとも2年以上前から知ってるってことか。でも、この船にいるってことは、いい人ではなさそう。

「確か名無はヴィオ!」

ヴィオ...誰だ。ここ数年私は裏世界について何にも知らないのでプラズマ団事情も全く知らない。でもチェレンさんは知ってた。流石というか何と言うか...

「この船で何をするつもりなのか教えてもらいますよ!」

威勢がいいチェレンさんの声に私達までもがビクッと体を震わせる。

「おのれ... 我々はいまいちど伝説のポケモンを従えイッシュを支配する!物好きなトレーナーどもよ!好き勝手させるものか!」

それはこちらの台詞だ。表世界でしか暴れられないこんな弱小の集まりに世界を好き勝手させるものか。それより、真面目に考えるとプラズマ団って世界を支配しようとしてた...?となると、ピラミッドがプラズマ団にいることも納得だ。

「んだと...!世界を支配って!」

「ダークトリニティ!こいつらを連れていくのだ!」

ヒュウの地雷を見事に踏んだくせにそれを無視して『ダークトリニティ』とやらに、ヴィオが呼びかける。するとどこからともなく黒ずくめの男の人達が出てきた。

「いっておくが、わたしたちはお前の......」

その人達はヴィオに何か言いかけるが...

「わかっておる!とにかく早くつまみだすのだ!」

ヴィオはその言葉を遮り叫ぶように言った。私達の存在がそれほど邪魔なのだろう。ヒュウとチェレンは物凄く不服そうな顔だが、私は粗方情報を集め終わったからよしとしよう。まず当たり前だがここはプラズマ団の基地だろう。そして...

「ということだ。」

ダークトリニティが私達の体を触る。
あ、来る。
反撃しようと思ったが私は弱いためそのまま体に身を任せることにした。
目を覚ますと…そこは船乗りばだった。しかし、プラズマ団の船はもう無かった。

「ダークトリニティ?あいつらなんだよ!」

ヒュウが完全にキレてる。こうなると止められる人は実力行使以外どうしようも出来ない。

「「ヒュウ...!」」

「レイナ!」

するとツバキ、エイト、カシワが私達の所へやってくる。セブンはすんとした顔をし静かにこちらへやってくる。ずっと待ってたのだろうか。なんか申し訳ないな。

「あーッ!もうッ!プラズマ団どこ消えた!」

するとヒュウは走り去っていってしまった。

「えっちょ、ヒュウ?!待てよ!」

「まってよぉ...!」

ツバキとエイトはまたヒュウと追いかけっこを始めた。...ツバキとエイトには同情をする。ヒュウは元々活発な性格だからね...私は呆れる。

「ダークトリニティは……人の動きを封じて連れ去る超人的な連中……」

なるほど...超人的な連中。心当たりはあるけれど、プラズマ団が入手できる訳でもないし...うーんと私は考える。

「それよりも...さっきの言葉...」

ムスカリーさんが深刻な顔で言う。あぁ、世界を支配するかなんちゃらってやつだっけ。

「『我々はいまいちど伝説のドラゴンポケモンを従えイッシュを支配する!』とはどういうことだろうか。伝説のポケモン。レシラムもゼクロムもイッシュには居ないはずなのに...?」

イッシュ地方の伝説のポケモンはゼクロムとレシラムって言うのか。確かあの、黒いのと白いのだっけ。余り詳しくは知らない。

「レイナ。僕は調べることがあるので6番道路に行く。君達も道中に気をつけなよ。」

そう言ってチェレンさんは6番道路へ向かって言ってしまった。道中に気をつけるか...確かにさっきの事件を経験してから何に巻き込まれるかわかる無くなっている。そうなるとカゲロウさんがチーム分けしたのも正しいのかも...

「ちょ、レイナ...!イッシュを支配するってどういうことだ?!」

「うるさいカシワ。お前はヨーテリーか。」

「逆にセブンはなんで落ち着いて居られるんだよ!」

カシワがらしくもなく慌てている。そりゃ急に支配するとか言われたら普通慌てるよね。でも私は支配しようとして失敗してきた様子を何回も見てきた。今回も上手くいかないだろう...多分。ピラミッドに協力を扇いでるところを見るに私も警戒しといた方が良いのかもしれない。まあ、チーム分けされて思うように動けないのだが。

「大丈夫。大丈夫だカシワ。それは俺が阻止する。だから、旅を楽しもう。」

ムスカリーさんがニコッと笑う。この人は周りの人を安心させるのが上手い。けど、それ相応の責任が問われる。大丈夫なのだろうか。

久々に抱いたほんのりとした不安を胸に、私達は旅を再開した。

ーヒュウに手を出したら、私はー

第一章 ~完~

Re: ポケモン二次創作 裏の陰謀 ( No.103 )
日時: 2022/04/05 00:05
名前: ベリー ◆mSY4O00yDc (ID: rLG6AwA2)

こんにちは( *・ω・)ノ
皆様ベリーでございます!
この度私が投稿してる3作品のオリジナルMVをYouTubeに投稿しようと思っております。
そこで、皆様ベリーの作品を見てくださってる方には3作品の中からどれをMV化して欲しいか教えてください。(曲もあればお願いします)
予告編のムービー作成してるため、雑談掲示板の「雑談致しましょう」にて、確認お願いします。
投票はYouTubeで予告編が出た際にコメント欄に書いてください!お願いします。

Re: ポケモン二次創作 裏の陰謀 ( No.104 )
日時: 2022/04/06 13:55
名前: ベリー ◆mSY4O00yDc (ID: Re8SsDCb)

第九章 レイナ 〜過去と仲間と霊 麗菜〜

「ジャローダ!リーフストーム!」

「向かいうて!ロズレイド花びらの舞っ!」

リーフストームと花びらの舞がぶつかり合い、組合い、空に向かって美しく散っていった。

「しつこい。」

「身の程知らず。」

今、私ことレイ レイナは犬猿の仲であるセブンとバトルを行っている。が、見事互角。お互い攻める隙が無く睨み合ってる状況だ。私としてはセブンを叩きのめせるまで強くはなりたいが...最初のジム前に戦った時は完膚なきまでにやられた為進歩はしている。
『私っていつからこんなに弱くなったんだろう』
いつからか、それしか頭に無い。ただ、やはり私はこのバトル形式に数年たっても慣れない。いくら努力しても、前とは明らかに戦力が劣っている。

「相変わらず...毎日バトルやってるねぇ...」

少し遠くでカシワが呆れながらため息をつく声が聞こえる。何度何回幾度でも呆れられても私が強さを追い求めるのは変わらない。どんどん私のジャローダへの指示も激しくなっていき、セブンも同時に激しくなっていく。

「「ジャローダァァァァ!
  ロズレイドォォォォ!」」

バトルフィールドに2人の罵声とも取れる叫び声が響き渡る。

「ストーップ。」

その瞬間。いつの間にかジャローダとロズレイドの間にムスカリーのルカリオが割り込んで、2匹の攻撃を止める。
お互い全力の攻撃だったのに...一撃で止められたことに悔しさが先走る。

「お昼出来たから、一旦バトルはストップ。」

ムスカリーがパンパンと手を叩いて私達の仲裁に入る。私は物凄く不服だったが、食べ終わった後にバトルすれば良いし、仕方なくムスカリーに身を任せることにした。ここにはバトル狂が多いため、懸念だった旅メンバー分けによる特訓不足は呆気なく解消された。むしろ私より強いトレーナーであるムスカリーが居るため特訓の質が上がってきてる。

「...相変わらずカシワの料理は美味しいね。」

ムスカリーはニコッと笑いながらカシワの作ったパエリアを口に運ぶ。第一印象ほ顔とバトル狂だけが取り柄と思われるこのカシワ。実は結構家事もできるため旅途中での家事担当となっている。もちろん、私達も手伝うが主にカシワが家事をやっている。ここでカシワとの関係について深く触れておこうか。私が学校に入学した時のことだ。カシワは私より1つ年上で、入学式で私達の学年をおんぶすることになっていた。そこで私をおんぶしたのがカシワである。そこから学年ぐるみのイベントで顔を合わせることが多くなり、いつの間にか休日に遊びに行く仲になり、バトルし合う仲になった。幼馴染3人を抜けば、唯一の私の友人であった。しかし、カシワが10歳になった頃、私が9歳の頃だ。カシワがマロー地方という所に転校したのだ。1年後すぐ戻ってきたが。その時は自分でも引くほど驚いたものだ。ここまで読んでくださった方ならお察しだろうが、私はあまり感情を出さない...というか、出せない。そのためあそこまで驚いたのは本当に珍しいと共に黒歴史にもなったものだ。まあ、今となれば不思議な縁でこうやって旅メンバーとして一緒に旅をしている。本当に私とカシワは不思議な縁で繋がってるんじゃないかと思う。
人間関係ってこんなものなのだろうか?不思議な縁で繋がれたと思ったら、いつの間にか疎遠になる。
私とカシワも...いや、幼馴染3人共、成長したらどんどん疎遠になっていくのだろうか...そう思うと心にぽっかりと穴が空いたように感じる。ダメだな...私がこんな一般的な幸せな悩みを持つなんて。
『私は...幸せなんてとっちゃダメだから...』
他のことを考えよう。そうだ、嫌なこと。セブンの事を考えよう。セブンと疎遠になる...疎遠になる...?何故だろう、不思議とそうは思わないのだ。なんか、何かで繋がれてたような...繋がれてるような...懐かしい...感じが...

「おい。レイナ...レイナ!」

その声に私はハッとする。声の主は言葉が荒いことからセブンだと容易に想像出来る。私はいつの間にか俯いていたらしくすぐ目の前を向く。
私達は今ポケモンセンターの丸い机に4人で座っている。カシワとムスカリーが私とセブンの犬猿の仲であることを察してか、お互い隣にならないように席がセッティングされている。
それが負を招き、目の前にはセブンの顔面がドアップで私の瞳に写る。
嫌なものを見た...
そう思っても表情に出ないのが私のいい所。何も悟らせずに無表情を貫き通すことが出来た。

「何。」

私は冷たい言葉をセブンに放つ。

「レイナ元気がなかったしな。俺様の飯不味かったか?」

カシワがニカッと笑顔を作るが、その裏には不安さがある事が伝わる。

「いや、そうじゃない。ごめん。」

私は俯いて頭に手を当てる。最近こうやって他のことを考えてぼーっとすることが多い。意識して注意した方が良いな...

「まあ、レイナは思い詰め過ぎてるんだよ。セブンもね。それがポケモンバトルにも出てる。」

「「うっ...」」

ムスカリーさんが冷静に私達を指摘し、私とムスカリーは図星で何も言えなかった。最近...いや、旅に出始めてからだ。感情に身を任せすぎている。注意することが多い。

「バトルは冷静で、余裕を持っていることが大切だ。いつもクールな2人らしくないぞ。」

ムスカリーさんが追撃するように私たちにダメージを与える。...本当に注意する事ばかりで追いつけない...

「あらあら?ムスカリーじゃない!」

すると入口から高く、綺麗に響く声が聞こえる。そこには茶髪で高いところで小さくポニーテールにまとめた、白衣を着た誰かが居た。

「アララギ博士!」

ムスカリーが叫んだ。アララギ博士...イッシュ地方の博士って事しか知らない。一体どんな人なの...?

Re: ポケモン二次創作 裏の陰謀 ( No.105 )
日時: 2022/04/08 22:25
名前: ベリー ◆mSY4O00yDc (ID: rKVc2nvw)

「ア、アララギ博士...?!」

カシワは驚いている。アララギ博士は学校で名前が出るほど有名なイッシュ地方の博士のため、会えるのは本当に珍しい。

「あら、私の事知ってるの?嬉しいわ。ありがとう!」

「それにしても、ムスカリー。久々ね。」

「お久しぶりです。」

ムスカリーとアララギ博士は知り合いだったらしい。流石カゲロウさんとも仲がいい程ある。強者なため、そこら辺の顔も広いのだろう。

「4人共...それはモンスターボール。もしかして皆で旅をしているのかしら?」

「はい。お会いできて光栄です。俺はカシワと言います。」

いつもは上から目線のカシワだが、こう言う目上の人がいる際はちゃんと接する。先生からも好評だった訳だ。私とセブンは何も言わずに黙っている。まず私はなにも言うことはないし、セブンも興味が無いのだろう。

「あら!素晴らしいわね!そうだ、皆ポケモン図鑑はどれほど埋まったかしら?是非見せて欲しいのだけれど...」

ポケモン図鑑...確か学校で貰ったな。カバンの奥の奥の方にある。なんせあまり使わない物だから。でも、見せた方がいいか。
そう思い私はポケモン図鑑をアララギ博士に見せる。他3人もポケモン図鑑を持っていたらしく、アララギ博士に見せた。

「あらあら。結構埋まってるわね。貴方は...あまり埋まってないのかしら...?」

貴方。つまり私のことだ。ポケモン図鑑はほとんど埋まってない。ポケモンも最低限しか捕まえてないからだ。むしろ...私は...ポケモンをこr...

「でも、ポケモン図鑑が全てじゃないものね!そうだ。皆がポケモン図鑑を埋めてくれてるお礼にこれをあげるわ。」

するとアララギ博士が紫色のモンスターボールを1つ。差し出してくる。これは...これって...?!

「「マスターボール?!」」

カシワとムスカリーの声が重なった。マスターボールは有名な希少モンスターボールで、財閥の息子、娘であるマオとトモバですら、入手困難な代物だ。

「このボールは珍しいボールでね。ポケモンを必ず捕まえられるボールなの。1つしか無いから、皆で使ってね。」

アララギ博士がニッコリと笑う。そんな大層な物貰っていいのだろうか... それにしても皆で...?ってことは、代表して誰かが持つべきだろう。誰が...

「カシワが持てばいいだろう。」

セブンが珍しいことを言う。確かに、ムスカリーも責任感があって、強いから持つべきだとは思うが、カシワは性格と容姿が完璧な上に、相手に惑わされず自分の意見を良くも悪くも貫き通すものだ。カシワが信用出来る。けど、セブンがそれを言うのは珍しい事だった。

「あ、あぁ!俺様に任せろ!」

カシワはそう言ってアララギ博士からマスターボールを貰って、カバンの中にしまった。

「アララギ博士ッ!」

すると、ジムの方向から声が聞こえた。この声は聞き覚えがある。赤毛に露出度の高い水色をベースとした服を着ている人。フキヨセジムのジムリーダー。フウロさんだ。昨日、私達4人はフウロさんのジムを突破してきた所であった。

「あら!フウロじゃない。」

「『あら!』じゃないですよ...アララギ博士...!」

フウロさんは呆れたような、疲れたような顔を見せる。

「今徒歩でネジ山を超えてソリュウシティに行けないから飛行機に載せてね!って頼んできたのはアララギ博士ですよ!」

そして、このフウロさんはジムリーダー兼、パイロットをしており飛行場に勤めているのだ。というか、今から私達が行こうとしていたネジ山に行けない...?!私達もソリュウシティに行く途中だったため、飛行機に乗らないと行けないのか。

「あははは!そうだったわね。そうだ、4人とも。皆は次の目的地はどこなのかしら?」

アララギ博士が私達に聞く。どうせセブン以外の誰かが返事をしてくれるだろうからと、私は口を閉じた。

「ソリュウシティです。アララギ博士と同じですよ。」

ムスカリーが話す。

「OK。なら私の飛行機に乗ってきなよ!4人とも強いトレーナーだったからね!大歓迎!」

フウロさんが微笑む。沢山チャレンジャーがいる中、私達のことを覚えてくれていたのか。記憶力が良い。

「そういうことなら...是非!」

カシワが言うと同時に私達に同意を求めてくる。私は肯定の意として目をつぶった。ムスカリーとセブンも肯定の仕草をした。

「フフフじゃあヤマジシティまで飛ばしますよっ!」

フウロが拳を空高く突き上げた。ヤマジシティ。名前は記憶にあるけどどんな所か分からない。事前調査しとけば良かったな...
そうして私達はフウロさんの飛行機に乗ることになった。

Re: ポケモン二次創作 裏の陰謀 ( No.106 )
日時: 2022/04/09 17:12
名前: ベリー ◆mSY4O00yDc (ID: rKVc2nvw)

小説MV化予告PVをYouTubeに投稿致しました!是非確認よろしくお願いします!
URLは雑談掲示板にて!


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