BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- 少年
- 日時: 2009/09/18 20:36
- 名前: 愁 (ID: UrB7UrBs)
〜主な登場人物〜
神谷 優 (かみや ゆう)(15)〜(16)
千崎 雅 (せんざき まさる)(15)〜(16)
- Re: 少年 ( No.10 )
- 日時: 2009/08/31 22:10
- 名前: 愁 (ID: UrB7UrBs)
第七話 「新たな作戦」
優「・・・
俺達・・・
死ぬんだな。」
人間は死ぬ瞬間に初めて
どうしようもない絶望をあじわうものだ。
雅「・・・
15・・・」
雅が言う。
怜「15?」
雅は急にパソコンを開き、
キーボードで何らかの操作を行った。
優「・・・どうしたんだ?」
雅「・・・
二人とも・・・
・・・
事情は後から話す。
・・・
今から扉を開ける。
・・・
お前ら、絶対外に出るな。」
雅は小さな声で言った。
優「・・・」
怜「・・・」
ガコーーーォン。
・・・
扉が開いた。
・・・
雅のパソコンはこの学校を操作できる
仕組みになっているらしい。
雅「・・・
皆さん。逃げましょう。
最後の希望です。」
優「!?」
怜「!?」
・・・
体育館内の人が全て外に出る。
・・・
警察は・・・
・・・
全員死んだようだ。
・・・
体育館は再び静かになる。
・・・
優「・・・
何してんだよ!!!」
雅「・・・
勝った。」
雅は再びパソコンをいじりだした。
優「おい!!!」
雅「話しかけるな!!!
事情は後で話すと言ったはずだ。」
優「・・・」
扉が再び閉まる。
体育館は雅がキーボードを押す音だけが聞こえる。
・・・
雅「・・・
10。
・・・
8・・・
・・・
3・・・
2・・・
・・・
1。
・・・」
雅が言っている数字はいったいなんなのか?
・・・
・・・
数分が経過した。
雅「・・・
勝った。」
雅はニヤッと笑った。
・・・
怜「そろそろ・・・
事情教えてよ。」
雅「大まかに説明する。
・・・
もともとここに生き残っていた者・・・
15名。
・・・
犯人はウイルス対抗剤を飲んでいるはず。
・・
つまり・・・
15名の中に犯人がいる。
・・・
永遠に死なない犯人だ。
・・・
さっき実験を行い、
上位10名が取調べをうけた。
・・・
一番体温の上昇が高かった者を除いて・・・」
優「・・・なんだと!?」
雅「そいつが犯人だと俺達は確信した。
この中ではそいつをAと呼ぼう。
・・・
しかしまさかのウイルス散布。
・・・
生き残りは俺達を除いて15名。
・・・
その中に・・・
Aがいた。
・・・
15名全員を学校内に逃がし、
A以外の14名を扉で確保。
・・・
Aはもちろん外へ逃げようとする。
・・・
しかし外への扉は・・・
閉まっている。
・・・
最後にAを確保。
・・・
A以外の14名は死んだ。
・・・
その時点で犯人はAに決定。」
優「・・・」
優は雅の完璧な作戦に言葉が出なかった。
怜「・・・
あなたって・・・」
雅「・・・
ただの少年さ。」
- Re: 少年 ( No.11 )
- 日時: 2009/09/01 22:59
- 名前: 愁 (ID: UrB7UrBs)
第八話 「偉大な少年」
数分後・・・
雅「・・・」
雅の顔色が変わった。
・・・
優「どうした?」
雅「・・・
Aが死んだ。」
優「・・・何?」
怜「Aが・・・」
優「だったら!?
犯人は!?」
雅「・・・」
雅は言葉がでなかった。
優「犯人はウイルスの対抗剤を・・・」
怜「飲んでいなかった・・・
ってことね。」
雅「・・・」
優「・・・
俺達もそろそろ・・・」
怜「・・・」
・・・
ガクンッ・・・
雅の足がふらついた。
・・・
雅は地面に倒れこんだ。
優「ま・・・
雅?」
雅「俺も・・・
そろそろ・・・」
怜「雅・・・
死なないでよ!」
雅「・・・
・・・
・・・
死なねーよ。」
雅は笑みを浮かべた。
そして立ち上がった。
怜「雅・・・」
雅は銃口を怜にむけた。
優「・・・
雅?」
バァーーーンッ!
怜「・・・」
怜の体に銃弾が打たれた。
・・・
怜は倒れこんだ。
・・・
体育館の外から、
たくさんの人が・・・
・・・
あれは・・・
・・・
死んだはずの・・・
生徒達と警察達・・・
警察が怜の手に手錠をかける。
優「・・・
おい・・・
・・・」
優は何が起こったのか分からなかった。
雅の父が優の前に立つ。
「・・・
雅の父の
千崎 隆文 (せんざき たかふみ)だ。」
隆文が優に手を差し出す。
優は握手をした。
優「・・・」
バタンッ・・・
優は気絶した。
隆文「・・・
病院まで連れて行け。」
隆文が隣にいた警察に言う。
隆文「改心の演技だったな。」
雅「・・・」
隆文「そろそろ・・・」
雅「・・・あぁ。」
二人は体育館を出た。
・・・
隆文「友達のお別れはしなくていいのか?」
雅「・・・
お別れなんて必要ない。」
隆文「・・・
そうか。」
隆文は車に乗った。
・・・
雅は後ろを振り返る。
雅「・・・」
そこにはたくさんのクラスメイトがいた。
雅「・・・」
クラスメイトの一人、
高橋 礼緒 (たかはし れお)(男)
が雅に手紙を渡す。
礼緒は雅のことが大好きだった。
礼緒「これ・・・
皆から・・・」
雅「・・・」
礼緒は涙をこらえていた。
・・・
礼緒「せーの!」
「今まで!ありがとー!」
クラスメイト達の本音だった。
・・・
雅は友達をつくろうとしなかったが、
毎日のように遊びに誘われ、
嫌々ながらも楽しそうに遊んでいた。
雅「・・・
ありがとう。」
礼緒「・・・
・・・
バイバイ。」
雅は車へ向かった。
礼緒「雅!」
雅「・・・」
礼緒「お前のこと忘れないからな!」
雅「・・・」
雅はそのまま車へ乗り、去ってしまった。
皆には分かっていた。
・・・
あの時、雅が後ろ向きのまま
小さな声で言ったことを・・・
「ただの少年さ。」
- Re: 少年 ( No.12 )
- 日時: 2009/09/01 23:04
- 名前: 愁 (ID: UrB7UrBs)
ー作者からー
エンディング曲
http://pv6pvnewspv6pv.blog102.fc2.com/blog-entry-2163.html
「少年」は完結しました。
・・・
完読してくれた方ありがとうございます。
・・・
ここでお知らせ!
なんと!あの少年が!
帰ってきます!
少年はここで終わりじゃありませんので!
これからもよろしくお願いします!
- Re: 少年 ( No.13 )
- 日時: 2009/09/03 19:57
- 名前: 愁 (ID: UrB7UrBs)
第九話 「おかえり」
優はもう高校生になった。
怜はあの後・・・
どうなったのだろう?
誰にも怜の居場所は分からない。
優は桜田高校に入学した。
礼緒も同じだ。
二人は帰り道、
こんなことを話していた。
優「なぁ。覚えてるか?」
礼緒「何が?」
優「・・・雅。」
礼緒「雅・・・
・・・
あの後、どこに行っちゃったんだろう?」
優「・・・分からない。」
礼緒「・・・
怜もどこに行っちゃったんだろう?」
優「・・分からない。」
分かるはずがない。
二人ともいきなりいなくなって
しまったのだから。
礼緒「ただの少年さ。」
優「・・・」
礼緒「・・・
なんか言ってみた。」
二人は笑った。
どこか寂しげに。
優「あいつ・・・
すごかったよな。」
礼緒「・・・中学生とは思えなかった。」
・・・
雅。
偉大な少年だった。
また会いたい。
二人の気持ちは同じだった。
「久しぶり。」
どこかで聞いたような声。
この声は・・・
雅?
そんなはずがない。
・・・
優と礼緒は後ろを見た。
優「・・・嘘だろ。」
礼緒「・・・」
・・・
雅「俺はただの少年だ。」
雅。
そこにいるのは雅だった。
・・・
優「雅!!!」
礼緒「おぉぉぉぉ!」
優と礼緒は雅に飛びついた。
雅「ど、どうしたんだよぉ。」
優「雅だぁ!」
礼緒「おぉぉぉぉ!」
その後、
三人は優の家で思うぞんぶんに話した。
・・・
雅はもう少年には見えなかった。
優「お前。もう少年じゃねーだろっ!」
礼緒「ってか、
あの時から少年とは思えなかったぜ。」
雅は二人と一緒に笑って、
こう言った。
雅「ただの少年さ。」
- Re: 少年 ( No.14 )
- 日時: 2009/09/04 20:36
- 名前: 佐恵 (ID: z1wpqE.E)
初めまして佐恵です!
読んでいてハラハラドキドキ
します!
続きってまだ、ありますか??
読みたいです☆
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