複雑・ファジー小説
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- 奇異でいかれた日常（一巻終了）
- 日時： 2011/04/10 15:16
- 名前： 中佐 （ID: ID28wqen）
キャラ紹介（見分けるのがキツイと言われたので）
近衛 優乃助（このえ ゆうのすけ）♂
主人公。身長１８７センチ。
容姿・黒髪、目は紅い。片目の方に包帯で眼帯をしてるが、そちらの方の眼は見えないわけでなく隠している更に赤みを増した目。
性格は、面倒くさがり。薄情者。
平坂 紘一（ひらさか こういち）♂
身長２０７センチ
天上天下唯我独尊喧嘩上等の文字のごとく、その手の道では鬼神と噂される大男。
その怪力はリアルに地面を砕き校舎を全壊させてきた。性格は勘に障ると暴力で対抗する。
容姿・大柄、黒髪、鋭い眼光。
蔵多 宗司（くらた そうじ） ♂
身長１６８センチ。容姿・頭髪「青」チャラそうな目。
学校では常に変態キャラとして扱われて、休日には優乃助や紘一にしごかれている。
極上の変態であり、親が外資系の企業の社長か金持ちだ。
そのありえない展開を巻き起こす者として必要不可欠な存在。
雪乃 ♀
身長１６５センチ。
容姿・頭髪「緑」目・エメラルド系。髪は長い。
あま男子をいい者とは思ってない。
主人公ぐらいにしかまともに絡まない。
紘一には一度ケンカを売る。
日向 葵 ♀
身長１６７センチ
容姿・長い黒髪。鋭い紅眼。切れ長の目。
性格は男勝りな一面が多々見られる。
主人公とはよく生死を掛けた殺し合いをする。
神田 颯 ♂
身長１８０センチ。
容姿・頭髪「紺」若干童顔が抜けてない。目の色は銀。性格はおとなしい。協調性に優れている。
主人公とは昔から付き合いがある。
近衛 木葉 ♀
身長１７５センチ。非常に背が高い。
容姿。黒髪・目は紫。
優乃助の義理の姉。性格はドＳ。スタイル抜群なんでよりつくストーカーが大量にいる。
優乃助を折檻するのに快感を得ているらしい。
- Re: そうこれが俺の日常！？ ( No.29 )
- 日時： 2011/03/12 13:40
- 名前： 中佐 （ID: ID28wqen）
「それより、あんたのこと、樋口と国原が血眼になって捜してたよ」
「無視」
随分と髪の長く深紅の眼を持つ幼馴染は何か面白いことが起きるかのようにニヤついている。
「ニヤつくのやめたほうがいいよ。キモいから」
「・・・・・・・・殺す」
咄嗟に背後にまわられ首に腕を掛けられる。
「・・・・・グッ！！！頸動脈を人質に取るか！？」
「いっそここで殺したいわ、このゲス」
なんて幼馴染だ！！マジでぶっ殺す気だろ。
「この場においていいことなんてふくよかな双丘くらいかな」
「・・・・・・・・・本当に変態性も治ってないのね」
圧迫される。
「いてぇ・・・マジやめろって！！男は誰しも変態なんだよ・・・！！」
世の中大半はムッツリばかりだ。
「それ、俺に該当するのかな」
颯が訝しんでくる。
お前も正真正銘ムッツリだろ。
「口に出すやつよりは社交的だと考えてるけどな」
腕組みしながら颯は呆れた。が、
「ええ、心の中でニヤニヤしながら考えてるやつの方がキモいって絶対」
早くも打ち砕かれた。
「もう今日は早退しよ」
「は、颯・・・！！俺の頸動脈・・・！！HELP ME！！！」
ガっ！！！意識が・・・・・遠い・・・・っつの・・・。
気づけば、あの幼馴染はおらず、目の前には蔵多と見知らぬ少年がボロボロの状態でなおかつ、拘束されてほおり出されていた。
ちなみにさっきの幼馴染の名前は日向 葵だ。
たぶん普通の気性の悪い女だ。恋愛対象とは断固として見ていない。以上。
「お、おお！！優乃助！！どうした！！？？生きてたか！！」
「何があった？ってか俺も縛られてるぜ。何これ」
縄で綺麗に縛ってある。こんなもん常備配置してる連中と言えば、
「「「ジャーナリスト部・・・・！！」」」
俗で言うマスコミだな、学校の。
「ところで君は誰かな？」
寝ころんだ状態を直しながら、もう一人の引きこもり性質のありそうな少年に聞いてみる。
「え・・・俺？俺は瀬 直喜（らい なおき）」
「瀬・・・・？それ名字？」
「え、うん。ちゃんとした名前だぜ」
「棚瀬とか七ヶ瀬とか川瀬とか、じゃなくて瀬？」
「うん」
「なんかキモい。詐欺師みたいだな」
「ひどくないか！？初対面だぜ！？」
キモいもんはキモいわ。
「瀬って顔じゃないもん。どっちかっと言う引田 引きこもり助！！（恥）みたいな！！」
「おいワレ、バカにするのもいい加減にせえよ？しかも人の名前の語尾に（恥）ってなんや（恥）って」
「恥みたいな顔してるから」
「もう許せねぇ！！！手使えなくても咬み殺してやっから待ってろよ！？おらぁぁぁぁぁぁぁ！！！」
目を半狂乱にかっぴらいて襲いかかってくる直喜を形容するなら・・・・・・鬼。
「って、どんどん距離詰めてないか！？芋虫みたいで気持ち悪いんですけど！？吐き気するわ」
「お前絶対殺してやるわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ！！！！」
ダメだ！！ヒスってて話を聞かない！？いや、俺が墓穴掘ってるだけか？それより！！なんとか脱出経路を探さねば！！
所詮は拘束道具も縄に過ぎない。
一瞬で解き（以前樋口によく縄で縛られて指導室に投げ込まれていたため、脱出はたやすい）、立ち上がる。迫りくる瀬だったものは蹴り飛ばし、周りを見渡した。
「体育用の倉庫じゃね？ここ」
「どうやら、その通りみたいだな」
同じように縄をほどいて蔵多が出てくる。副詞としてなにか入れるなら、ウジ虫のごとく沸いて出てくる、が妥当だろう。
「それは妥当って言うのか！？」
よく見るとトランクス一丁の蔵多はショックに戸惑いを隠しきれないようだった。
「俺も十分戸惑いを隠せないよ。お前の落ち度にね」
これは事実と言って過言じゃない。それは紘一をゴリラと間違えたときと同じくらいどうしようもない 事実 なのだから。
「ん？ちょっとあのカスをぶん殴らなきゃいけない用ができたな」
背後でゴリラの空耳が聞こえる。
「わあ大変」
こうして再び地獄は始まった。
- Re: そうこれが俺の日常！？ ( No.30 )
- 日時： 2011/03/12 14:01
- 名前： 中佐 （ID: ID28wqen）
「「頼む待ってくれ！！！？？？？もう限界！！！すいませんでした！！謝りますから！！もう絶対何も言いませんから！！」」
俺となぜか蔵多は紘一にボコ殴りにされていた。
「くっそおおおおおお！！！優乃助がゴリラと間違えるぐらいの事実とか地の文で書くからだろ！！！！？？？？」
「うるせえ！！！事実を地の文に正確に書いて何が悪い！？それも責務だろ！？」
「うーん、もう一セット殴らせろ」
「「嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！！」」
悲鳴は防音材で吸収されてここで起こる悲劇は外には一切漏れない。ジャーナリスト部の糞共もこの事実を報道しろってんだ！！
「残念ながらジャーナリスト部は一年の時にも二年の時にも四月からシバイてますから、あいつらは俺の報道ができません〜」
紘一はそう言いながらも拳を繰り出す。
クソ！！なんて抜け目のない計算が働いてるんだ！！！脳までチンパンジーレベルで賢いってか！？
「お前は相変わらずいつも考えてることが分かりやすいなぁ」
紘一はそばにあったチェーンソーを取りだす。ヤバッ、さすがの俺にも死亡フラグ経ったか・・・・・？
そもそも、紘一がなぜこんな所にいるのか？
その疑問を解決しない限り、この問題が消えることはないだろう。
体育館の倉庫は有名だ。
なぜかって？俺たちがよく遊んでたりしてるからだ。
倉庫のことなら知りつくしているが生憎今回は思わぬ障害としてしっかり施錠してあるのだ。
現在紘一にこんな狭い空間でリンチされているわけだが、鍵さえ空いていれば、いつもの逃走劇が始まったのだ。しかし、施錠されている。
この事実を置き換えるならば。
「「我々は拉致されている」」
の一言に尽きる。
これはもう犯罪でしょう。こんなどこの誰かも分からないゴリラと一緒に監禁なんて、もう犯罪の域を超えている。最近の犯罪はひどくなったもんだな相変わらず。
「さぁて、そろそろ本気で行きますかぁ。まずは腕慣らし」
そう言って軽い感じで壁を殴った。
すると、
ドゴン
コンクリートのはずなのに木っ端微塵に壁は穴をあけた。
「よいしょっと」
野太い声とともに繰り出される足は地面を砕き地割れを引き起こした。
「「・・・・・・・・・・・・・・」」
すいませんマジで俺が調子こいてました本当にすいません。
「お前らは分かりやすいな、本当に」
「大丈夫、お前みたいなゴリラほど分かりやすいやつもこの世にいないから★」
「お前ちょっとこっち来い・・・・・・！！！！
紘一もといバーサーカーゴリラの拳は俺もろとも壁を貫き粉砕された。
もうちょっとマシな方法はないのかね？
- Re: そうこれが俺の日常！？ ( No.31 )
- 日時： 2011/03/12 15:04
- 名前： 中佐 （ID: ID28wqen）
「それはそうと」
蔵多に縄をほどいて貰って行動可能になった瀬が破壊された壁の隙間から出てきて、
「こんな意味の分からん真似をした連中を探り当てないといけないんじゃないか」
「いや、ジャーナリスト部だろだから」
「いや・・でもまあ動機とか・・・・ねえ」
「それなら簡単だ」
蔵多が珍しく誇らしげに胸を張った。
「全員前科持ちだ」
「前科持ちはてめえだけだろ！！！」
紘一が蔵多に平手打ちをもろに喰らわせ、吹っ飛ばした。
さすが、ケンカっぱやいだけある的確なリアクション（？）だ。
「で、でもさ！！紘一だって警察にしょっ引かれたことあるだろ！！」
そう言いながら弁解する蔵多。
そう考えてみると俺も何度か誤解だが警察に捕まりかけたことはあったな。
紘一だって警察とは常連だ。
しかし、この瀬っていう素姓の知れない男はなんだ？
「あ、ああ俺？」
白々しい反応を見せて瀬はゆっくり話した。
「えっとなぁ・・・・俺は・・・捕まった覚えはないけど、よく新聞でクズニートとか、変態、とか女子の髪の匂いをクンカクンカしてる、とかいうことを沢山報道されて・・・たからか？」
なんか涙が出てきた。違うよ、これは煙草の煙が目に染みるだけ——
「てめぇ未成年だろうが」
はっ飛ばされて気づいた違和感。
- Re: そうこれが俺の日常！？ ( No.32 )
- 日時： 2011/03/12 22:40
- 名前： 中佐 （ID: ID28wqen）
でもさあ、ストレスたまってると、ついね・・・・。
これ癖なのかな・・・・保安官なって以来の・・・・。
「それよりよぉ、やっぱここはジャーナリスト部シメタ方がいいんじゃね？」
蔵多は決まった感抜群の笑顔で言う。
「てめぇがキザにキメてもキメえだけだ。自粛しろ。一生封印することだな」
紘一が正面蹴りを喰らわした。
蔵多がぶっ飛ぶ。
「がっ！！おっ！！げ、下痢が・・・・・」
最悪のワンシーン発見。
「おぇええええ。明日からまた寝覚め悪くなっちゃうよ」
脱糞して非常に参った蔵多は早くもWCへ駆け出した。グッドラック。
倉庫を破壊してグラウンドへ飛び出したはいいが、今って時間帯で何時に当たるんだろうか。
しかし、まあ丁度部活動の時間帯だったのか運動系の部が活動を開始してくれていたおかげで腕時計を持たない俺たちはわざわざ時間を確認する手間が省けた。
「なあ・・・・近衛」
「ああ」
言ってみろ、と促すと瀬は、
「俺達また脱走犯扱いなんじゃないのか」
とんでもないことを言いだした。
「・・・・ヤバいだろそれ！！」
かなり不味い。こんなところあいつに見られてみろ。一瞬で破滅、もとい全校で捜索に当たられる。
捕まれば、どうせ「拉致されたんですエヘッ♥」なんて言っても補習室に監禁されて乗り込むどころの話ではなくなる。ここはなんとしてでも乗りきらなくては！！！
が、やはり逃げきれるものではなく、
「近衛—＾＾」
逃げろ。
- Re: そうこれが俺の日常！？ ( No.33 )
- 日時： 2011/03/13 13:35
- 名前： 中佐 （ID: ID28wqen）
なんで毎回こういうことになるんでしょうか。
俺は何も悪いことはしていませんよ？なのになんでだろう。
考えるだけ無駄なことだろうか。いやいや考えるだけプラスになるって。
さあ、もう少しよく考えてみよう。一体何が原因で何が悪いのか。
「樋口しかいねえだろ」
自分で呟いて自分で納得。
うん、それしかないよな。
まったくあのゴリラ担任。生徒の話の一つも聞く耳持たないとは、本当にあれでも生徒指導専門の教師か？
いやはやまったくもって理解できない、ああいう教師は。
ああいうやつが一人いるせいで教師像全体のイメージが低下していることに気づくべきだな。
それはともかく本題。
「貴様は、毎度、毎度、毎度、一体何をしていた？」
樋口の眼にはひどい充血と怒りに満ちていた。
実は丸一日経っていたようで担任の樋口は徹夜で捜索に当たっていたそうなのだ。
「さぁ・・・・倉庫は探さなかったんですか」
ピリピリしてる空気を紛らわそうとするが、俺が処刑されるまで時間の問題のようだった。
「紛らわすな。お前らは昨日倉庫どころか校舎に存在していなかった違うか。一体どこで何をしていた？俺が一体何をしていたか考えたことがあるか」
いやないし。
「そんなに俺の新技を喰らいたいか。これはまだ重度の素行不良の者にも行ったことがないんだ。フフフ、楽しみだな」
不味い、なんとかして乗り切らないと。怒りだけで俺がどうかなってしまいそうだ！！てか、どんだけ怒ってんだ！！ジャーナリスト部！！絶対許さねえぞ！！！
「先生、ことの発端はジャーナリスト部のカス共です。どうか連中を自白させますので出動許可を問いたい」
そうすると白目をむき出しにして、
「お前はまた俺と追いかけっこがしたいのか？追いかける側の気持ちも考えないで——」
「先生後ろに—」
「なんだ、そんな浅はかなトラップに—」
ゴス
鈍い音が響き倒れた。
「やっちゃったな紘一」
「事故だ、これは事故だぜ」
異常に野太い声は通路を貫通して響く。
「じゃ、こいつが起きるまでにあいつらを叩き潰すか」
「そうだな、あの糞部長を殴っとかないと気が済まない」
「一応相手女子だからね」
「そんなん知るか」
なんて横暴なやつだ、と呆れかけたが丁度いい。ここは鬱憤晴らしにこいつを暴れさせて、俺はゆっくり鑑賞とでも——
「近衛＾＾どこに行く？」
生きてたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！
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