複雑・ファジー小説

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聖吸天淫妖 〜創造する者〜
日時: 2011/10/17 20:49
名前: コーダ (ID: zdDXpDJz)

 初めまして、もしくはこんにちは。私、コーダと申します。
 獣妖記伝録と、この聖吸天淫妖 〜創造する者〜を同時に作成していきますが、どちらかと言えば前者の方を優先して執筆していきます。
 とは言っても、この小説はとても短く区切るので更新速度は比較的早いと思います。
 ちなみに、聖吸天淫妖(せいきゅうてんいんよう)と読みます。
 コメントどしどし募集しています!
 それでは、不思議な世界へ……

・参照ルーム
9/18 「あら、100突破したのね」
9/27 「200突破できました」 

・読書ルーム
 王翔さん(鬼退師付き海賊銃乱戦風を執筆している方です)
 白波さん(竜上家の人々を執筆している方です)
 野宮詩織さん(命短し、闘れよ乙女!!を執筆している方です)
 木塚さん(SM不良武士集団を執筆している方です)
 水月さん(光の堕天使を執筆している方です)

・絵描ルーム
 王翔さん >>4 >>15 >>16 >>17 >>18 >>19

※もくじのリンク先から、色々な話を読んでいく方法をお勧めします。

最初から読む
もくじ:>>1

途中から読む
・シスターの書:  >>7 >>22 >>29 >>45 >>82 >>87
・ドラキュラの書: >>8 >>23 >>35 >>48 >>83 >>92
・エンジェルの書: >>9 >>24 >>36 >>53 >>84
・サキュバスの書: >>10 >>25 >>39 >>54 >>85
・フェアリーの書: >>11 >>26 >>40 >>55 >>86

???
・呟き >>12 >>60 >>74 >>79

作者作成イラスト
・ゴスロリ少女 >>61
・シスタ、ブラッドラ姉妹 >>65
・クラエル、サキュス、ティタ >>76

1ページ ( No.8 )
日時: 2011/09/15 19:36
名前: コーダ (ID: wDvOBbcg)

 薄暗い広間。
 白い壁が辺りを覆い尽くし、床は血のように赤い絨毯(じゅうたん)をしいていた。
 床の上には、白いシートを贅沢にかけた長い机と赤いソファが至る所にある。
 窓と思われる場所には、血のように赤いカーテン。天井のシャンデリアも不気味に赤く照らす。
 そんな広間に、10人くらいの人影があった。
 しかし、普通の人とは違いなぜか背中には悪魔のような翼と、尻尾がある。
 おまけに、口を開けるたびに鋭い牙が見えて非常に恐ろしかった。
 赤いソファに座って、ワイングラスを揺らし何かを飲む悪魔のような人。

 その中に、ひときわ目立つ女性が居た。

「……今日の血も、なかなか美味いな」

 右手にワイングラスを持って、中の液体をゆっくり揺らし1口飲む。
 肩までかかるくらい長い血のように赤い髪の毛は、目にかかっていなかった。
 頭には、血のように赤いリボンが2つ結ばれており少し可愛げがある。
 赤いドレスのような物を着用して、なぜか背中には赤いマントと悪魔のように黒い翼が生えている。
 黒い尻尾が動くたびに、赤いマントも若干動く。よく見ると、マントには謎のエンブレムが描かれていた。
 腰には、とても殺傷力のありそうな東洋の武器、刀をつけていた。
 そして、1番印象に残るのは口を開けるたびに鋭い牙が見えることだった。

「直で吸血するのも良いが、独特な加工で作られた血もなかなか……」

 そう呟き、またワイングラスの中に入っている赤い液体を飲む。

 吸血。
 そう、この女性は西洋の悪魔。ドラキュラだった。
 血を生きる糧(かて)にして、残虐な行為をする者。

「……いや、加工された物はくどい。やはり、直で吸った方が良い」

 尻尾を動かして、先程の言葉を撤回する女性。
 すると、その場から立ち上がりどこかへ足を進める。

 呟き >>12

1ページ ( No.9 )
日時: 2011/09/15 19:37
名前: コーダ (ID: wDvOBbcg)

 足場は雲のように白くて薄く、足で立っていられるのか疑問に思うほどだった。
 そこは空の上にあるような場所で、とても不思議な場所。
しかし、ここに居る人たちはそんなことを気にせず生活していた。

 背中についている白い翼で飛んでいたからだ——————
 その翼から白い羽毛が落ちる。当然雲のような足場には落ちずそのままどこかへ落ちていった。

「異常なし……っと」

 空の上で、1人の女性が片手に紙みたいな物を持って辺りを見まわす。
 腰まで長い金髪の髪の毛は、1本1本が繊細(せんさい)でとても綺麗だった。
 前髪は少し目にかかっており、瞳は青色に輝いている。
 背中に白くて大きな翼をつけており、頭の上には丸いわっかのような物が浮いていた。
 右手には少しファンシーな弓を持っていて、どこか武器とは思えなかった。

「上級天使になって、もう5年……この偵察任務にようやく慣れてきた」

 そう、彼女は天使だったのだ。
 地上より上、つまり天国ですごしている人たち。
 天使にも階級があり、下級、中級、上級、最上級の大まかに4つある。
 当然、階級が上がれば重大な任務を任される。

「天国より少し降りた場所……そこは、人たちの魂がさまよう……」

 眉間にしわを寄せて、天使の女性は天国へ帰ろうとする——————

「………………」

 何か気配を感じたのか、翼を止める天使。
 すると、右手の弓を構えて、

「天国へ無断侵入。排除する」

 矢を放つ。すると、何かがここから消えた。

 ——————人の魂だ。
 本来地獄へ行く予定の魂が脱走して、天国へ逃げ込むのを防ぐ。
 そう、彼女はそういう不届きな魂を見張る仕事をしている。

「よし」

 やってやったと言わんばかりの表情を浮かべる。
 そして、大きな翼を羽ばたかせ、天国へ帰る天使の女性。

 呟き >>12

1ページ ( No.10 )
日時: 2011/09/14 07:49
名前: コーダ (ID: MZtdagnx)

「今日もひ・ま・ねぇ〜……」

 たくさんの木々で生い茂る森林。
 少しの風で木は揺れて、葉と葉が擦れ会う音がうるさく響き渡る。
 そんな中、木の上で1人の女性が一言不満そうに呟いていた。

 腰まで長い闇のように黒い髪の毛、前髪はとても目にかかっていた。
 瞳は人の心を暴走させるくらい赤く、見つめられただけで少し心が動いてしまう眼光だった。
 頭には小さな黒い翼をつけて、背中にも大きな黒い翼をつけている。
 さらに、黒い尻尾をうねうねと動かし、とても握りたい衝動に襲われる。
 極めつけに、木の上に居た女性は全身を覆う黒いマントを着ていたが、それを脱いだら明らかに全裸なのが分かったのだ。

「う〜ん……久しぶりに、男性を襲うか・し・らぁ〜?」

 右手人差し指を口に当てて、色っぽい目で言葉を呟く女性。
 そう、彼女は男性を襲う淫魔。サキュバスだったのだ。
 男性が寝ている時に、夜な夜な襲って精気を取る恐ろしい悪魔。
 当然、襲われた男性は命を落としてしまう。

「うふふっ……最近襲っていないから、私のスタミナは絶好調よ〜」

 サキュバスは、木の上から飛び降りて地上へ着地をする。
 そして、その場から翼を使って20cmくらい浮く。
 実は、歩くより少し浮いて飛んだ方が疲労しないのだ。

「さぁ〜て、早速だけど、行・く・わ・よ」

 胡散臭い微笑みと色っぽい微笑みが混ざった表情を浮かべながら、サキュバスは森の中を飛ぶ。

 ——————その姿を見ていた、1人の人物が居たのには気がつかなかったが。

 呟き >>12

1ページ ( No.11 )
日時: 2011/09/14 07:50
名前: コーダ (ID: MZtdagnx)

 色々な種類の花が咲いている花畑。
 いかにも、メルヘンな雰囲気を漂わせていた。

 バラ、水仙、チューリップ、優曇華(うどんげ)の花——————東洋、西洋、伝説の花が全て咲いていた。
 それをお世話していたのは、身長100cmも満たない子供たちだった。
 なぜか、その子供の背中には蝶みたいな羽がついていた。
 人それぞれ、色の違う羽。それはとても綺麗だった。
 右手にじょうろを持って、飛びながら花に水をあげる。

 その中に、ひときわ目立つ女性が居た。
 身長は140cmくらいで、優雅に子供たちを見ていた。
 二の腕までかかるくらいの金色と茶色が混ざった髪の毛、前髪はとても目にかかっていた。
 瞳は安らぎを導かせる緑色で、とても安心出来そうな雰囲気を漂わせる。
 子供たちと同じで、背中にはアレクサンドラトリバネアゲハを連想させる蝶の羽を持っていた。
 青緑色のドレスみたいなもの着用して、右胸には蝶のブローチもつけていた。

「まぁ、今日も綺麗なお花です……」

 女性は、近くにあったピンク色のチューリップを見てゆっくり呟く。
 すると、水やりをしていた子供たちは一斉に女性の傍へやってきた。

「ふふっ、こうやって皆が毎日、大切にお花のお世話をしてくれて、わたくし嬉しいです」

 この言葉に、子供たちはにっこりとほほ笑む。

「フェアリーフラワーも、もうじき咲きますしね」

 女性の言葉からは、謎の単語が出てきた。

 フェアリーフラワー。
 妖精が居る世界にしか咲かない花で、それはタンポポの花をピンク色にしたような花である。
 そう、この女性は妖精だったのだ。
 よくおとぎの国のお話で出てくる物だが、ここはそのおとぎの国そのものだったのだ。

「さぁ、一緒に水やりしましょうね」

 子供たちは大きく頷き、女性と一緒に水やりを行う。

 とても豊かな時間だった——————

 呟き >>12

Re: 聖吸天淫妖 〜創造する者〜 ( No.12 )
日時: 2011/09/14 18:02
名前: コーダ (ID: Qs8Z87uI)

「ふふっ、最初はこんな感じで良いかしら?」

 舌足らずな笑い声が部屋の中で響き渡る。
 膝の上に白紙の本を乗せたゴスロリ少女だった。

「でも、これは卵……生まれてさえいない」

 口元を上げて、ゴスロリ少女は自分の周りに浮いている5つの人形を見つめる。

「あたくしにかかれば、すぐに誕生させられるわ」

 ふわふわした金髪を揺らし、小さく言葉を呟く。

 卵、誕生——————ゴスロリ少女が言っていることは非常に謎だった。

「だけど、生まれる前に……一応、つけておこうかしら?」

 膝の上の本をパタンと閉じ、少女はまた自分の周りに浮いている人形を見つめる。

 ——————シスターの人形を指す。
「アルテ=シスタ」

 ——————ドラキュラの人形を指す。
「ブラッドラ=シーマ」

 ——————エンジェルの人形を指す。
「フィム=クラエル」

 ——————サキュバスの人形を指す。
「ヘカーテ=サキュス」

 ——————フェアリーの人形を指す。
「シルフィ=ティタ」

 なぜか、人形に名前をつけ始めるゴスロリ少女。
 不思議なのは、子供が勢いでつけそうな名前ではなく、本当に実在していそうな名前をつけていたこと。

「おめでとう。これで、あなたたちは無事に生まれることができたわ」

 口元を上げて、ゴスロリ少女は膝の上の本を開く。

 ——————先まで白紙のページだった所が、いつの間にか文字で埋まっていた。

アルテ=シスタ >>15 ブラッドラ=シーマ >>16
フィム=クラエル >>17 ヘカーテ=サキュス >>18
シルフィ=ティタ >>19


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