複雑・ファジー小説

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聖吸天淫妖 〜創造する者〜
日時: 2011/10/17 20:49
名前: コーダ (ID: zdDXpDJz)

 初めまして、もしくはこんにちは。私、コーダと申します。
 獣妖記伝録と、この聖吸天淫妖 〜創造する者〜を同時に作成していきますが、どちらかと言えば前者の方を優先して執筆していきます。
 とは言っても、この小説はとても短く区切るので更新速度は比較的早いと思います。
 ちなみに、聖吸天淫妖(せいきゅうてんいんよう)と読みます。
 コメントどしどし募集しています!
 それでは、不思議な世界へ……

・参照ルーム
9/18 「あら、100突破したのね」
9/27 「200突破できました」 

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 王翔さん(鬼退師付き海賊銃乱戦風を執筆している方です)
 白波さん(竜上家の人々を執筆している方です)
 野宮詩織さん(命短し、闘れよ乙女!!を執筆している方です)
 木塚さん(SM不良武士集団を執筆している方です)
 水月さん(光の堕天使を執筆している方です)

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 王翔さん >>4 >>15 >>16 >>17 >>18 >>19

※もくじのリンク先から、色々な話を読んでいく方法をお勧めします。

最初から読む
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・サキュバスの書: >>10 >>25 >>39 >>54 >>85
・フェアリーの書: >>11 >>26 >>40 >>55 >>86

???
・呟き >>12 >>60 >>74 >>79

作者作成イラスト
・ゴスロリ少女 >>61
・シスタ、ブラッドラ姉妹 >>65
・クラエル、サキュス、ティタ >>76

4ページ ( No.53 )
日時: 2011/09/22 21:06
名前: コーダ (ID: NH1RGN1H)

 天国の中心にある洋館——————内部。

 たくさんの上級天使と最上級天使が会話しながら歩いていた。

 ——————下級天使と中級天使の姿はなかった。
 実はこの洋館、階級によっては入れたり入れなかったりする。
 基本的に下級と中級は許可が下りないと入れないが、上級と最上級は顔パスで入れる。

 ここまで厳重にする理由は簡単に説明できる——————天国を動かす権力があるからだ。

 下級と中級は国民。上級と最上級は天界議員。そう説明すれば分かりは良いだろう。

 とある部屋。天界議員たちがかなり真剣な顔つきで立っていた——————

「集めた情報を収集してみようか」

 1人の男性天界議員。上級天使がとても真剣そうな口調で傍に居る2人の天界議員に言葉を飛ばす。

「へいへい……」
「分かりました」

 1人はとても面倒くさそうに、1人は真剣に右手に持っていたメモ帳を机の上に出す。

「……所で、1人居ないようだが?」

 眉を動かし、男性天界議員が1人欠席していることに気がつく。
 傍に居たもう1人の男性天界議員は、

「あ〜?別に良いだろぉ?とっとと終わらせちまおうぜ」

 心配する所か、放っておく発言。かなり酷い言葉だが、輪を乱す者を放っておくのも一理ある。

「はぁ……また、どこかで道草を食っているのか……」

 一方、女性天界議員は深い溜息をして自嘲(じちょう)したような表情を浮かべる。

「能力は優秀でも、職務が怠慢(たいまん)では勤まらないのだが……」
「それを採用したのは誰でしょうか?」

 女性天界議員の言葉に、口を閉じる男性天界議員。

「だらしねぇな、おい」
「……その件は私が責任を持つ。しかし、それとこれは関係ない」
「しっかりしてるのか、してないのかわかんねぇな」

 面倒くさそうな天界議員は、やれやれといった表情で言葉を呟く。

 しばらく、この場に沈黙が流れる——————

「居ない者はしょうがない。早く話を進めましょう」

 女性天界議員がそう呟いた瞬間——————後ろの扉が勢いよく開く。

「す、すみませんでしたぁ〜!」

 息を切らして入ってくる女性。

 3人は、深い溜息をしてその女性を見つめる——————

 >>60

4ページ ( No.54 )
日時: 2011/09/22 21:07
名前: コーダ (ID: NH1RGN1H)

「えぇ〜?なになにぃ?」

 慌てふためくサキュバス。
 なんと、森の奥からもう1人の男が現れたのだ。

 黒い髪の毛は肩にかかるくらい短く、前髪はかなり目にかかっており、瞳は黒色に輝いていた。
 科学者を連想させる真っ白な作業服を着て、ネクタイもちゃんとしていたが、科学者という雰囲気は全く漂わせていなかった。
 右手には乱暴な文字で書かれたメモ帳がある。

「お前と言う奴は!俺を放っておいて何楽しそうなことをやっているんだぁ——!」

 科学者に見えない男は、草むらの上で情けなく座る男の肩を思いっきり叩く。

「い、痛いですよ!それに、こちらは襲われていたんですよ?ウルス」

 ウルスと言われた科学者に見えない男は、この言葉を払いのけてさらに肩を叩く。

「サキュバスに襲われるなんて光栄だろうがぁ——!あぁ、あの翼……尻尾……胸……太股(ふともも)……くぅ、たまらん!」

 1人で勝手に興奮するウルス。
 草むらに座っていた男は、浅い溜息をして立ち上がる。

「本当。ウルスは変態ですよね」
「はぁ!?男は皆変態だ!つまり、お前も変態!だろ?ロズ?」

 ロズと言われた科学者は、苦笑する。

「ウルス程じゃないですよ」
「いや、お前はムッツリ」
「ちょっと!それはどういうことですか!?」
「言葉のまんまだ!」

 ロズとウルスはどんどん盛り上がる。
 すると、傍に居たサキュバスが、

「ねぇ〜!?私はわ・す・れ・て・な・い?」

 色っぽい声を出しながら、2人に怒鳴る。
 黒い尻尾をうねうねさせて、その気持ちを露骨に表現させていた。

「あっ、忘れていました」
「うぅ〜……」

 ロズの言葉に、サキュバスは小さく唸る。
 意外とその言動は可愛らしく、人間ではないのに思わず胸を躍らせてしまうくらいだ。

「こらぁ——!サキュバスを悲しませるなぁ——!」

 ウルスはロズに怒鳴り、今度は頭を思いっきり叩く。

「痛っ……なんで、こうなるんですか?」

 頭を叩かれたことに、納得がいかないロズ。だが、理由を聞いてもまた叩かれる予感がしたのであえて黙る。

「ねぇ〜?あなたたちは、こんな森で何をしていたのぉ〜?」

 サキュバスは、人差し指を口に当てながら色っぽく2人に質問する。
 すると、ウルスは腕組をして、

「俺たちは、この森の調査をしていたのさ!こいつは、植物科学者のプラン=ロズ。んで、俺は生物科学者のアニマ=ウルスだ!」

 どうやら、この2人は本当に科学者だったようである。

「へぇ〜……科学者ねぇ」

 サキュバスは、口元上げて胡散臭く微笑む。

「こ、怖い微笑みですね……」
「サキュバスの微笑みは、どんな男も堕とすっていうからな!当然、俺も……」

 ウルスはにやけながら、サキュバスにじりじりと接近する。

「あらぁ〜?あなたぁ、私とや・り・た・い・のぉ?」
「是非!っと、言いたいところだが……まずは、君の研究からしないとな!」

 科学者として正しい事を言うが、その言葉はやけにいやらしく聞こえたのは言うまでもない。

「あ〜んなことや、こ〜んなことを調べられるのぉ〜?」
「そうそう!言葉を喋れるサキュバスは貴重だからな!根掘り葉掘り聞かないとな」

 ウルスは突如、目を鋭くして言葉を飛ばす。
 この豹変ぶりに、ロズは少し背筋を伸ばし怯える。

「とりあえず、立ち話は大変ですから他の場所で話しませんか?」

 ロズの意見に、ウルスとサキュバスは大きく頷く。

 森の中を歩く男2人と1匹のサキュバス。それはとても奇妙な光景だった——————

 >>60

4ページ ( No.55 )
日時: 2011/09/22 21:07
名前: コーダ (ID: NH1RGN1H)

「……風で揺れ動く花。優雅に美しいが、その中には力強さも感じる」

 1人の女性が、小さく言葉を呟きハープを鳴らす。

 茶色の髪の毛は腰にかかるくらい長く、前髪はとても目にかかっており、瞳は朱色に輝いている。
 緑色のローブを着て、とても動きやすい格好をしていた。その姿は正に、吟遊詩人(ぎんゆうしじん)を連想させる。
 手にはハープをもって、美しい音色を辺りに響かせる。

 そして、極めつけに尖った耳を印象的な女性——————エルフだ。

「私たちは、そんな花を見習うべき……厳しい天候に負けず、勇ましく咲く花のように……」

 瞳を虚ろにさせながら、ぶつぶつと言葉を呟く。
 傍から見れば、かなり怪しい人に見える。

「それにしても、ここは花がたくさん咲いている……」

 ハープを鳴らし、辺りを見回すエルフの女性。

 春夏秋冬を象徴する花、珍しい花、伝説の花——————全て生えている。

「………………」

 その花の周りを飛びまわるフェアリーとピクシーも目に入れる。
 すると、エルフの女性は微笑み、

「確かに、これだけのフェアリーとピクシーが居れば花が大量に咲いているのも納得できる……」

 フェアリーとピクシー。
 唯一背中に羽を持ち、空を飛べる存在。
 自由気ままで、思ったことをすぐに行う性格。それは好き勝手に天候や気温を変える自然そのものに似ている。
 そう、フェアリーとピクシーはもっとも自然に近い妖精。

 地の精、水の精、風の精、花の精——————様々な妖精が居る。
 もちろん、その精によってさまざまな能力が宿っている。
 花の精が飛びまわる場所にはたくさんの花が咲き、水の精が飛びまわる場所では清らかな水が沸く。

 ただし、これは無意識に発動される能力——————
 自身で花を咲かせようとしても、花は咲かない。あくまで、自然の自分を表すことで能力が発動する。

 ——————ごく少数だが、その能力を自分が思う時に使える者も居るが。

「フェアリーとピクシー……1番生息していて、1番謎な種族……」

 ハープを鳴らし、エルフの女性は足を進める。
 すると、小さな喫茶店が目に入る。

「あそこで、一休みでもするか……」

 疲れを取るため、小さな喫茶店へ向かう女性。

 ——————その表情は、どこか嬉しそうだった。

 >>60

Re: 聖吸天淫妖 〜創造する者〜 ( No.56 )
日時: 2011/09/21 22:24
名前: 木塚 (ID: KFMc8eJJ)

顔パスで入れるって、やってみたいですよねw
ウルスの気持ちもわかる。世にも珍しいものだもの。
でもそこで笑ってしまいましたw

サキュバス…カワイイッス!!コーダ様、キャラセンスありますね!

絵も楽しみにしてますね!

Re: 聖吸天淫妖 〜創造する者〜 ( No.57 )
日時: 2011/09/22 06:43
名前: コーダ (ID: NgR/a8mA)

木塚さん>

 顔パスで入れるとは、さすがは天界議員です(笑)
 生物科学者兼変態のウルス……彼は、これからサキュバスに何をするのでしょうかね?やはり、あ〜んなことやこ〜んなことをするのでしょうか?
 サキュバスが可愛いですと!?それは、嬉しい言葉です!私も、キーマの次に好きです。
 キャラは無駄に試行錯誤しますからね……サキュバスはやっぱり全裸!でもそれだと問題ある!じゃぁ、マントで隠そう!
 絵もこれから描いていきますのでよろしくです!


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