複雑・ファジー小説
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- 『あ』から始まる物語
- 日時: 2013/02/24 22:19
- 名前: 結城柵 ◆ewkY4YXY66 (ID: 49KdC02.)
一年ぶりの\復活/
どうも、結城柵あらため結城柵です(変わってない)。
とりあえず完結させます。はい。
[あばうと]
この小説は五十音を頭文字に使ったタイトルを使用したSSを書いていきます。
つまり、短編集になります。
また、微エロ、微グロ、シリアス、コメディ、反道徳的描写等がごった煮になっています。
まだまだつたないところは多々ありますが。暖かく見守ってください。
[こんてんつ]
目次前半(『あ』〜『の』) >>3
目次後半(『は』〜『ん』) >>46
一年ぶりに見たら参照900突破してて鼻水吹いた。嬉しすぎて。
ゆったり更新ではありますが、引き続きまたーり読んでいただけたら嬉しいです。
では、ごゆるりと。
- Re: 『あ』から始まる ( No.53 )
- 日時: 2012/01/31 18:23
- 名前: 結城柵 ◆ewkY4YXY66 (ID: khvYzXY.)
- 参照: 後編。もちろんヒロインの彼氏はへいわじm…げふげふ。
【ホットココアを君に 2】
「…まじかー」
本当に、本当に人の不幸を見に来ただけなのか、アイツは。
シン、とした辺りと白い息に、急に寂しさがこみ上げてきて、なんだかとても帰りたくなってきた。
彼はこない。あきらめよう。折原もいない。帰ろう。
そう、ため息をついて動こうとした瞬間。
「ひゃわぁっ!?」
頬に当てられた温かいものと、耳に吹き込まれた温かい否、生温い風に、思わず奇声をあげた。
振り向くと、そこにはくつくつと笑う折原の姿。あんた、どんだけ悪趣味なんですか。
片手は冷たい耳を押さえ、もう片手は押しつけられたペットボトルを握りつつ、折原をにらむ。
「そんなに睨まないでよ。それ、あげるからさ。もれなく、俺付きで」
片手にペットボトルのココア、片手に折原の手を握った。
その温もりに、自然と笑顔になった。
『ほ』っとここあをきみに
2012.01.24 & 01.31
- Re: 『あ』から始まる物語 ( No.54 )
- 日時: 2012/02/04 14:36
- 名前: 楽朝 (ID: blFCHlg4)
切ないくて甘い話で癒されましたw
こういう気持ち、ありますよね。
- Re: 『あ』から始まる物語 ( No.55 )
- 日時: 2012/02/04 18:59
- 名前: さくら (ID: mZr6nb5H)
はじめまして
さくらと言います
結城さんのお話すごくおもしろいです
読みやすいのももちろんですが、話がちょこちょこと繋がっているのが良いです!
更新がんばって下さいね
- Re: 『あ』から始まる ( No.56 )
- 日時: 2012/02/15 17:33
- 名前: 結城柵 ◆ewkY4YXY66 (ID: khvYzXY.)
>>54 楽朝様
結城にしては、わりとほんわかした話にしてみました。
癒されましたか?うれしいです。
コメント、ありがとうございました!
>>55 さくら様
はじめまして、結城です。
一回一回が短いので、読みやすさ重視にしています。
話がちょこちょこつながっているの、気づいていただけてうれしいです。
コメント、ありがとうございました!がんばりますね!
- Re: 『あ』から始まる ( No.57 )
- 日時: 2012/02/15 18:10
- 名前: 結城柵 ◆ewkY4YXY66 (ID: khvYzXY.)
- 参照: トップに載ってたので更新しようかな!
【間違っていたとは思わない】
思い切り頬を殴られ、思わずよろけた体。すげぇ力。その細い腕のどこから、そんな力がでてくるのやら。
俺をぶん殴った女は、目に涙を溜めて俺を睨んでいる。その姿ですら、可愛らしいと思ってしまう俺はどうしたもんか。
頬が痛む。しかし俺は、無言と無表情を貫く。
そのうち女は、黙って部屋を出ていった。荷物をまとめる音がする。そのうち、頬の痛みだけを残して、出ていった。
「終わったよーん」
俺の声に、隣の部屋から、黒服のイケメンが現れる。なんだか、苦虫を噛み潰したような表情をしている。まぁ、あんな修羅場を見せられれば当然かな。
「……お疲れ様です」
「おー。変なもん見せちゃってごめんね」
苦々しい表情と堅苦しい口調の彼とは逆に、俺はへらりと笑い気の抜けたようなしゃべり方をする。いつもどおりを装ってみる。彼の手に握られた黒いそれは、見ないふり。
「じゃ、ちゃっちゃか頼むよー」
出ていった女を思い出す。婚約までしてたんだよな、アイツ。目を瞑って思い出すのは左手の薬指。アイツならきっと……
「おやすみなさい」
けど、俺は、間違っていたとは思わない。
カチリ、と終わりを告げる音がした。
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