複雑・ファジー小説

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また明日.
日時: 2012/02/18 22:53
名前: coco*. (ID: /u41yojS)



「じゃあね」

笑顔で手を振る君の姿を、俺は視界から見えなくなるまで目で追い続けた。
丈の短いあのスカートが、やっぱり君らしい。
やっぱり、君らしくて可愛い。
やっぱり、君らしくて、俺は好きだ。


——ずっと、君と、歩いていきたい。


**

こんにちは。cocoです。
小説カキコにも、何回も投稿した事ありますが、挫折が多いですm(_ _)m
また、複雑・ファジー小説に投稿するのは、初めてです。

そして、男性目線で小説を進めるのは、またまた初めてです。

趣味程度に書いているので、
まだまだ書き方は未熟です。

頑張って更新していきますので、
よろしくお願いします。

Re: また明日. ( No.45 )
日時: 2012/04/09 22:00
名前: coco*. (ID: vGcQ1grn)

第三十四話【告白】


正直、驚いています。

何を話されるのやら、大体予想はついているけども。

虐待の理由だろ?
そんな話されて、俺はどうすればいいんだ……。

HRが終わって、悪魔の時間が刻々と迫っていく。
時間が近くなると同時に、森の顔は真剣な顔になっていった。
旭にはしゃべっちゃいけないって言うし……。
何だよ? ったく、もう。

神様は、そんな事知らないで、時計をぐるぐると回してゆく。

次の授業の準備のため、少しの休憩をとると、先生は教室を出た。
その瞬間、森は俺の手をひいた。
俺の方を振り向こうと体を曲げた旭は、目を見開いていく。

俺から見える、森のななめ後ろの顔は、何故か、頬が赤く染まって、笑っていた。

俺は、森に手を引かれて、教室を抜け出した。


** **


屋上まで駆け抜けるように走りきった俺と森は、息切れがハンパない。
おかげで、眠気もふっとんだ気がするのは、俺の気のせいだろうか。

ドアを、キキキィーッと開ける。

「ふぅーっ」

俺と森の言葉が、重なる。

「……」

顔を見合わせ、ふっと笑う。
それから、何回も腹が痛くなるまで二人で笑って、座り込んでしまった。

「……よく笑った。てかさ、俺らなんでこんなに笑ってんの?」
「さあ……」

そんな会話をしながら、また大笑いしてしまった。
なんだよコイツ。もう……。

「で? 本題入ろうぜ?」
「あぁーうん」

そんなこんなで、本題に入る事に成功。

「あのさぁ、」

一気に、あたりに緊張感が走る。
さっきの雰囲気はどうなったんだ……。

「好きなの」
「うん……って、は?」
「うん、あの、好きなの」

な、何が?


** **


Re: また明日. ( No.46 )
日時: 2012/04/10 17:38
名前: coco*. (ID: vGcQ1grn)

第三十五話【ファーストキス】


「は?!」
「日向が旭ちゃんを好きなのは知ってる……けど……一応、つ、伝えておきたかったから……」

森は、りんごみたいに頬を赤くして、顔をふせた。
俺も、つられて顔を地面に向けた。
俺はあせっていた。

「あ、アリガトウ」

カタコトになりながら、俺はしゃべった。
森は、会釈をするように、軽く首を動かした。

「あ、あのっ……」
「え」

急に大きな声を出した、森。俺は思わず森の顔を見てしまった。
多分、俺より顔が赤くなっているだろう。
こんな森を見るのは、初めてだった。

「旭ちゃんの事は、諦めなくていいから……つっ、付き合ってほしいんだけどっ」
「え……?」

森は、目をぎゅっとつむって、開きそうもない。
俺の顔を、きっと見たくないんだろう。

それにしても、俺は頭をフル回転させた。こういう系の問題は嫌いだが、今回は悩んでいる暇なんてない。
旭の事を諦めなくていい……。って言われても、本人は絶対に旭の事を諦めさせてやろうと考えているに違いないと思った。

俺は……、
俺は……。

目を閉じた。
俺は、やっぱり軽い気持ちで森と付き合うことはできない。

森が嫌いとか、そういう理由じゃない。
違う、森が大事だから傷つけたくないんだ。
これ以上、期待をさせてしまっても、俺は旭を忘れるなんて事はできない。
……そんな事でもないが。

「森の事は大事だけど。俺は軽い気持ちで森と付き合うつもりはない」
「……」

森は、一向に瞳を開けなかった。
そんな森を、俺は見つめた。

「ごめんな」
「……ひ、な、た」

途切れ途切れの声で、森は俺の名前を呼んだ。
森が目を開けると、その明るく澄んだ瞳には、涙がたまっていた。

「うわぁ〜ん!! 日向ぁ〜! やだあああ!」
「は……?! ちょい、お前、待っ」

一瞬あたりは静まったが、ついに森が大声で泣き出した。
ここは屋上。誰にも聞こえやしないが、さすがに俺も対処しきれなかった。


「軽い気持ちでもいいのお〜! 一日でもいいから、思い出を頂戴……」
「え゛……」

ど、っ……どうすりゃ、いいんだよっ!
もう、OKするしか選択肢がねぇじゃねぇかよー!

「嬉しかったの、すごく。昨日、彼氏だって言って、助けてくれて。痛いのに、心だけ痛くなくなって」
「……っ」

そりゃ、森は大切な人だから。そこまでして守りたいと思うのは当たり前だ。

風が、少し吹き付ける。森のポニーテールに結った髪の毛が、風に揺れる。

「お願い! 一日でいいの!」
「……うぅ」

もう、ダメと押し切る気持ちが、俺にはなかった。

「……うん」

俺は多分死にそうな顔をしていたと思う。
でも、その後の笑顔の森の顔を見たら、なんだか死にそうな自分が嘘みたいで、頬が赤くなるのが分かった。

「……やった! ありがとう!!」

てか、森がそうさせたんだけどな!!

聞くところによると、森は、「コノ関係は、お試しの一週間て言うんだよ!」と得意げに言っていた。
……一日と言ったのに……。


** **


すいません。止めます!
最近スランプです(^^;)

Re: また明日. ( No.47 )
日時: 2012/04/11 20:49
名前: coco*. (ID: vGcQ1grn)

第三十六話【変化】


突然、地理の勉強中、俺のポケットの中の携帯が震えた。
良かったぁ。マナーモードにしといて。

地理の先生は甘い。
俺は下を向いて、机の中で携帯を開いた。

見ると、受信したのは、森からのメール。

隣なんだから、直接言えばいいのに……。少々面倒くさいと思いつつも、メールの内容を見る。

--------------------------------------------------------

from:森 藍子


おーい

デートしない?

--------------------------------------------------------


「……は?!」
「渡辺、どうしたー」
「……あ……、な、なんでもありません」

どっと一瞬笑いが起こる。
ちゃんと聞いてろよー、と先生が黒板の方を向く。

デ、デートって……。

これはもしや……! 世間で言う、「放課後デート」というやつなのか?!

--------------------------------------------------------

from:渡辺 日向
to:森 藍子

は? ……いいけど

--------------------------------------------------------

ブブブッ……と、森のポケットの中で携帯が震えているのが分かった。
もう少し、優しい感じで言ったほうが良かっただろうか。
ツンデレに思われるだろうか。

横目で森を見ると、俺からと思われるメールを見て、頬を赤らめてふふっと笑った。

……。


** **

「はいっ! アイス買ってきたよ!」
「……おう」

放課後デートは、完全に森のペースに俺は巻き込まれた。

森は、俺に溶け出したバニラアイスを差し出した。
俺はおずおずとアイスを受け取ると、森は自分のアイスをぺろりとなめた。

「ていうか……初デートなのに、こんな所でこんな事でいいのかよ」
「いいのっ! これからもっと楽しいことするもん。初はこういうのでいいの。ていうか日向落ち着いてるね。もっとキョドるかと思った」
「お前のペースに巻き込まれるのもう日常になったから」
「あはっ、良かった良かった」

いつもしゃべっているせいか、会話が途切れることはなかった。
だから、息苦しい思いをする事もなかった。

森はいつもより、テンションが上がっている。

そんな森を見ていると、すごく嬉しくなる。

「さっ次は、プリクラ撮りに行こう!」
「……はあぁ?」

プリクラと聞いて、ぞわわ、と鳥肌が立った。
残念ながら俺はプリクラを撮ったことがない。
どんな顔していいかわからないし、写真映りわりぃし……。

まさか、キスプリとか撮んないよなぁ?

まさか……、なぁ?

** **

ゲーセンに着くと、森はプリクラをする機械を探した。
すごい行列が出来ているが、大丈夫か おい……。

結構、アベックいんだなぁ。
俺らも、あまり目立たなかった。

くだらない話をして、やっと俺らの番になった。

「うちがやってい?」
「ああ……」

勝手にやってくれい。
森は、自分でフレームを選んだり、目の大きさを選んだりしていた。
目の大きさを変える必要があるのかなぁ……?
森は、オススメというのを押していたけど。

「はいっ、出来たっ!」

森は、俺の方に寄ってきて、にっこりと笑った。

「ピースとか、してよね。無表情イヤだからね」
「無理だよ〜……」
「ピースしないと舐めるよ」
「何を?」
「手を」

ピカッとあたりが光る。
俺らは、喧嘩している瞬間を撮ってしまった。
サーッと森の顔色が変わる。

「ばかーっ! あんたのせいで一枚ムダだったじゃん!」
「俺のせいじゃねぇよ!」
「早く! 準備して!」

説教をされながらも、俺はピースをした。
森は、満面の笑顔で今か今かと待っているようだ。

ピカ。

よし、今度はちゃんと撮れたぞ。
見ると、森は何故か俺を見て笑っている。

すると、プリクラの機械がしゃべる。

「次は全身タイプだよ〜」

ぜ、全身タイプって何だよ?
まぁ、いいか。さっきみたいにピースで……。

しかし森は何もせずに俺の事を見ている。

「三、二、一」

の瞬間に、森は俺の体をぎゅっと抱き寄せた。
思わず、準備していたピースを下げてしまう。

「なっ……?! に……すんだよ」
「いいじゃん。次は日向がやるんだからぁ」
「ちょ……っ」

森のプリクラは……、ハードすぎる!!
俺は生まれて一回もプリクラというものを撮ったことないんだぞ?!

「早く〜っ」
「ちょ、あっ……」

森は、俺の手を自ら動かして森の腰に当てた。

ぐあーっ?!

やめろバカーっっ!!
俺は仮にも健全な男子なんだぞ……?
そんな所に手を回させるなーーっ!

ピカ。

——それから何回か撮って、落書きコーナーに行った。
森は、どんどん書いていく。

「ど、どうすればいいの……」
「ん? 好きなようにすればいいの」

見ると、スタンプ、ペン、オリジナルなど、色んな項目がある。
とりあえず、スタンプ……?

日付や、可愛いキャラクターが書いてある。

俺は日付と、きらきらのスタンプだけ貼って、あとは森に任せることにした。

** **

「ありがとっ、超楽しかった!」
「なんだよ、そんなに俺のデコリがだめだったか?」

俺のデコリを見て、何度もくすりと笑っている。

「違うよー、なんか、日向らしいなって思って」
「えー……」

デコリに、俺らしいとか、あんのかぁ……?

「ありがとっ! 思い出ができて、嬉しかった!」
「あ、そう……」
「また、明日ね? ばいばいっっ!」

森は、ここまでつれてきておいて、自分ひとりだけ走って帰ってしまった。
なんだよ、あいつ……。


そして、ドキドキ(?)の初デートは、終了した。

Re: また明日. ( No.48 )
日時: 2012/04/16 19:56
名前: coco*. (ID: vGcQ1grn)

第三十七話【笑顔】


殺風景な自分の部屋の隅っこで、俺はイスに座りながらプリクラを見つめていた。

これが、プリクラというものか……。

さすが、森と言っていいのかどうか分からないが、俺の頭にねこの耳らしきものが書いてある。
こういう落書きもしていいのかぁ……。

あと、゛大切な記念日っっ゛と書いてある。
俺は、心臓がドクンと鳴った。

俺は、森の気持ちを甘く見ていたのではないだろうか。

何故か分からない。
ただ単に書いたのかもしれない。

けど、「大切な」という言葉に強く胸を打たれた。

どんな思いをして書いたんだろう。
俺には、女子の気持ちは分からないから、ただデコりのために書いたのかもしれない。


俺が旭を好きな気持ちのように、森が俺を想う気持ちも、同じように強かったのか?
森の事だから、軽い気持ちってどこかで嘲笑ってたのかもしれない。
俺なんか、好きになってくれる人いないって思ってたのかもしれない。

俺はイスをぐるっと回してカーテンを開けた。
カーテンの外は、この小さい家の外に、大きな世界が待ちかまえているようだった。


** **


「おはよ、日向」

珍しく、朝に強い森が、ふわわとあくびをしながら俺に挨拶をした。
つられて、俺も今さっきあくびをしたばかりなのに、あくびする。
俺のあくびで、森のあとをついてきた旭までもがあくびに占領された。

「はは、何この集団」
「変人軍団だよっ」

三人で笑いあっていると、後ろからアスカの声がした。

「おーはーよっ」
「はよーっす」
「おはようございます」
「おはよ」

それぞれ眠たい顔をしてそれぞれの挨拶をしている。



——朝が始まる。


** 


とめます すいません

Re: また明日. ( No.49 )
日時: 2012/06/16 18:37
名前: coco*. (ID: Rsh8g3Di)

「森」

森の耳元に、小さな声でつぶやくと、いつも通り綺麗な顔立ちで、俺の方を振り向いた。

「なあに?」
「え? あ……昨日は、ありがとう」

森は、頬を赤く染めて、「うんっ」とうなずいた。

旭は、首をかたむけて、何? というような目をしている。

「内緒」
「えー、ずるいじゃないですか、森さんだけ」

旭は、頬をふうらませて、上目遣いで俺を見る。
うおっ……その顔はやめてほしい……。


忙しくてこれませんでした、すいません。
あと、とめます.



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