複雑・ファジー小説
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- また明日.
- 日時: 2012/02/18 22:53
- 名前: coco*. (ID: /u41yojS)
「じゃあね」
笑顔で手を振る君の姿を、俺は視界から見えなくなるまで目で追い続けた。
丈の短いあのスカートが、やっぱり君らしい。
やっぱり、君らしくて可愛い。
やっぱり、君らしくて、俺は好きだ。
——ずっと、君と、歩いていきたい。
**
こんにちは。cocoです。
小説カキコにも、何回も投稿した事ありますが、挫折が多いですm(_ _)m
また、複雑・ファジー小説に投稿するのは、初めてです。
そして、男性目線で小説を進めるのは、またまた初めてです。
趣味程度に書いているので、
まだまだ書き方は未熟です。
頑張って更新していきますので、
よろしくお願いします。
- Re: また明日. ( No.30 )
- 日時: 2012/04/06 22:19
- 名前: coco*. (ID: vGcQ1grn)
第二十四話【謎】
「はーあー……」
まあ いい。
甘酸っぱい思い出ができれば、それで。
それにしても……、
森は、黙ることが出来ないのか?
「それでねー、アスカってね、超面白い事時々言うんだよ。あんね、」
しかも、関係ない、興味のない話ばっかりしてくるっっ!!
何だコイツ?!
俺は本を読みたいんだが〜……。
旭が転校してきて、一ヶ月。
旭もこの学校になじんできたようだ。
クラスの女子と時々一緒にいる所を見かける。
でも、俺と森の事は忘れてはない。
多分旭と一番しゃべっているのは、森と俺であろう。
「旭っ、次体育だって。着替え行こうよ」
「は、はいっ」
グループのリーダー的な女子が、旭の机に寄ってくる。
女子の数人と旭が一緒に着替えに行く姿を見ていた森は、不満げに言った。
「なーんか最近、旭ちゃんが盗られている気がする」
「なんだよ、゛盗られてる゛って。女子ってそんなもんだろ?」
開いていた、本から視線を森にうつす。
現在、休み時間。
次の次の授業は体育。だから、グループごと着替えに行くのがこのクラスの普通? というか、当たり前というか。
でも……、何故か。
「藍子お、本当にいつも一人でいいの?」
「え? あぁ〜……うん」
いつも聞く、この会話。
何故か森は一人で着替えたがる。
絶対に、友達に入らせない。
肌を見られたくない事情でもあるのか?
自信がない、とか?
いやいや、森はそういうの気にしない派だと、思うんだけど。
「じゃ、あたし先に行くね? アスカ、後で来てね」
「う、ん……」
俺はやっと森の言葉攻撃から開放されて、本に集中した。
すると今度は、アスカと呼ばれた少女が、俺の顔を見て、不安げに言った。
「ねえ、あのさあ。渡辺。藍子さ、いつも着替える時一人なんだけど」
「うん。知ってるよ」
「何か、聞いてない? すごい不安なんだけど」
「さあ? 肌に自信がないんじゃない」
「そんなんで、友達に肌見せないとかおかしいよ。だって、みんなで海行く時だって、行かないって言ってて……それで」
何か、調べてくれてない? と、彼女は言う。
やめてくれ、そんな事俺に聞かないでくれ。
俺は別に、……森の肌の事なんか調べたくない。
「じゃあ、分かった。アスカ? だっけ。お前が今森が着替えてる所のぞいてきて、何かあったら調べてやる」
うげーっ、とアスカは言う。
「そ、そんなのヤだよ。あたし変態じゃん」
すると戻ってきた旭は、イスを後ろ向きにして、いつのまにか俺達の話を聞いていた。
「私がやってきてあげようか」
当然、森と仲が良いアスカは、旭ともそこそこ仲が良い。
一緒に、コンビニよったりする仲でも、あるらしい。
「エェ?! うっそ! いいの? 旭」
「はい。その代わり、森さんには絶対に言わないでくださいね?」
「うん、うん!」
げー……。
何かあったら、俺やんなきゃいけないのかよ……。
ま、何もないだろう……。
旭がのぞきに行くのを見て、不安で不安で仕方ないみたいな様子。
「大丈夫だろ。あの森だぞ」
「……あれ、」
俺がそういうと、アスカは瞳の色を変えた。
「ヤバッ!! 藍子が好きなだけあるよねぇ」
「はあ?」
「もう知ってるんでしょ? だから、さすがだなーと」
「イミわからん……」
そんな意味のない会話をしていると、ふらふらと旭が帰ってきた。
その様子から、俺とアスカは森の体が良くないということが分かった。
ふらふらとした足つき、涙目になっている旭の瞳。
あきらかに困った顔をしている。
「何もなかった……よな?」
「それが……——」
——
すいません!
意味不明になりました;
- Re: また明日. ( No.31 )
- 日時: 2012/04/04 22:54
- 名前: coco*. (ID: vGcQ1grn)
いつのまにか、参照が100突破していました。
ありがとうございます。超感謝です。
あんまり、展開がよく分からない物語ですが、あたし的にかんばっているつもりです。
キャラ的に、あたしは森藍子ちゃんが好きかな。
藍子ちゃんは、最初から楽しい性格の人だったけど、裏では色々ある……? みたいな設定にしたいなーって思ってました。
何しろ、おしゃべりな性格の人が好きなんで。
そして、何気登場してるアスカちゃん。時々登場してますね。
結構、途中から入れよう、と思って入れたキャラでs((
アスカちゃんも、藍子ちゃんと一緒で元気なキャラにしたいなーって思ってます。
さてさて。雑談が過ぎましたが……、
とりあえず、100突破ありがとうございます!
もしかしたら200……なんて事はないよね。
でも一応期待しておきます。(なんて図々しい)
ありがとうございました(*´艸`)!
- Re: また明日. ( No.32 )
- 日時: 2012/04/05 14:06
- 名前: coco*. (ID: vGcQ1grn)
第二十五話【森って……?】
「あ、あの……」
旭は瞳に涙を浮かべている。
アスカは森の事が心配で仕方ないのか、旭の肩をつかんだ。
「どうなの?! 藍子は?!」
「う、あ……」
旭はとうとう泣き出した。
震えてんのに、肩なんかゆさぶるからだ……。
クラスからところどころ、視線を感じる……。
「どっ、どうしたの、旭ちゃん!」
ちょうどその時、森がやってきた。
体操着に着替えてあり、そよそよとこっちへ寄ってくる。
戻ってきたら、突然旭が泣いてるんだ。驚いてるだろう。
「森さんっ、大丈夫ですか?!」
「な、何が」
さっきアスカが旭にしたように、旭は森の肩をぐいっとつかみかかる。
「った」
「あ……ごめんなさい」
ささっと旭の手が森の肩から離れる。
アスカは、さっきから森の事をまじまじと見ている。
俺は……? あんまり体とか興味ないので……、黙ってみていただけだった。
ハイハイ、どうせヘタレですよー。
ほとんど、クラスメイトが俺らの騒ぎに気づき、ざわざわと騒ぎ立てたり、噂話したりしていた。
「なん、どうし……」
今までのストーリーが分かっていない森。
ただひたすら必死に旭をなぐさめようとしていた。
「もういいじゃん? 旭、もう大丈夫だろ。な」
俺は空気に耐えられずとっさに立ち上がった。
旭は俺の言葉にうなずいて、顔をふせて席に着いた。
その後、一瞬静かになった教室。
ムードメーカーの助け舟に乗り、いつもの教室の風景になった。
俺はほっと胸をなでおろし、森とアスカの方を見た。
森は困ったような顔をして、アスカから顔をそむけている。
「……藍子、あのね……」
アスカが言いかけて、首を横に振った。
「やっぱり、なんでもない……」
アスカは、自分の席にすごいスピードに戻っていった。
森は、まだよくわからないという顔をしていたけど、うかない顔をして、俺の隣の席に戻ってきた。
「ねぇ、日向。本当にどうしたの?」
ここでしゃべったら、旭とアスカの努力(?)が水の泡だ。
「別になんも。俺知らない」
** **
昼休み。
珍しく森は弁当を忘れ、食堂にパンを買いに行った。
そのすきに、アスカは旭の机へピューッととんできた。
「で?! 藍子が、どうしたって?!」
「え……」
お弁当箱を広げていた旭は、つい動作をとめた。
アスカは、俺の方を向いて、目が合うと同時に、俺の腕をひっぱった。
「俺……関係ないんだけど」
「何言ってんの? あんたが調べるんじゃないの?」
結局、俺かい……。
で、本題。
旭は、いつになく真剣な顔をした。
「森さんの体に……、」
「うんうん」
「足も手も、お腹もほとんど制服で隠れている所だけど、あざがあったんです……」
——
- Re: また明日. ( No.33 )
- 日時: 2012/04/07 16:02
- 名前: coco*. (ID: XhcgQ6Qp)
第二十六話【アスカの不安】
「はああああ?!」
「あざああ?」
俺とアスカは、旭の言葉を聞いてビックリした。
旭は、おろおろするばかり。
「でも、なんで?」
アスカはさっきよりもっと不安げに旭と俺の顔を交互に見ながら、問いかけた。
「そんなの、俺だってしらねぇよ……」
あいつが学校でいじめられる? そんな性格か?
容姿が気に入らないとか、そういう?
「学校でなんかあるとか、アスカ、聞いてる? 私はそういうの聞いたことないんだけど」
「ううん、全然。日向の方は?」
「俺も全く」
結局、三人で首を横に振るばかり。
とにかく、学校で森の悪口や、いじめなどの噂は聞いたことはないらしい。
「やっほー! どうしたの? 三人が集まって話するなんて、めずらしいね」
三人でどうしたものかと悩んでいるところに、明るく入ってきたのは森。
何故か巨大なパンが、三つ、いや、四つ?
「なんで、パンそんなあんの?」
「え、知らなかった? あたし超大食いだよ」
「いやいや、知らねぇよそんな事」
俺らが森の事で悩んでるのが、なんだかバカみたいだ。
アスカは旭とコソコソ話してて、いつの間にか自分の席に戻り、近くの友達とバカ騒ぎしていた。
(あいつ、本当に悩んでんのか……?)
と、思えるくらいに。
森の方を見下ろすと、上目遣いで変な顔をしていた。
「ねぇ、さっきから本当になんなの?」
「……」
「あたし、アスカに嫌われた、とか?」
「や、そういう事じゃないけど……」
「じゃあ旭ちゃん?」
「お前、友達いるよな?」
「はあ?」
あーーー! なんて聞けばいいんだよっ!!
「どういう事よ」
「や、別に」
「いるっちゃいるかもしんない」
いやいや、すげぇいんだろ!
何がいるっちゃいるかもしんない、だ……。
「いじめられたり、してねぇよな?」
「何よ、何を心配してんのよ」
いかがわしそうな顔をしたので、やめた。
ところで関係ない話をするが、今日の弁当はキャラ弁であった。
かっこ、うちの姉が作った、かっことじ。
** **
「じゃーねーっ……あれ、旭ちゃん? 日向? それにアスカ」
森はキラキラとまぶしいようなストラップをたくさんつけたバッグを得意げにもち、俺らの方を振り向いた。
教室の扉からは、森を待つ友達の数々。
「藍子ー」
「待って待って。ばいばい、三人とも!」
「ん。ばいばーい」
アスカは大きく手を振り上げて、森が教室から出て行った瞬間、アスカはきらりと瞳を光らせた。
何故俺まで手伝わにゃならんのだ……。
「あっ!! 日向、今なんで俺まで手伝わなきゃならないんだって思ったら?!」
「ぎくっ……いや……うん……」
「藍子の事、大切と思ってんじゃないのかーい! 手伝わんかい!」
ばしっとアスカは俺の頭にチョップする。
初めてだわ、他人にチョップされたの……。
もうアスカと旭は本題に入っている。
教室には、もう数人の女子しかいなくて、黒板遊びをしているのでこっちの話は何も聞こえていないようだった。
「旭、どこにあざがあったか覚えてる?」
「あ、はい。えーっと……二の腕全体と、太ももらへん? お腹、あと背中にもちらほら。お腹を押さえて苦しそうにしてました」
「ありがとう」
カリカリとアスカがメモを取っている。どうやら真剣なようだ。
書き終わると、アスカはスッと立ち上がって、両手をあげた。
「よーしっ! 今から、尾行しようっっ」
「……は?」
黒板にいたずら書きして遊んでいた女子達もアスカの方を向いた。
び、びこ……っ?!
「誰を」
「え? 藍子を」
「尾行して何もなかったら俺ら超みじめじゃん!!」
「そんな事言ってたら何もできないよ……はぁ」
「まじめにため息をつくなー!!」
今度は俺がアスカにチョップした。
アスカは痛そうに頭をおさえた。
「男子が女子をたたくなー!」
「っるせぇ! 手加減してたたいたっての!」
見ると黒板女子達が、俺の事を見てクスクス笑っている。
こっ恥ずかしくなって、俺は下を向いた。
ちらりと横を向くと、旭までもが、俺の事を見て苦笑い。
「アスカ、今日はもう……なんかやだ」
「やだって何よ?!」
「かえる」
俺は席を立ち、バッグを持って外に出た。
最後、アスカの「また明日ねー!」というドでかい声が聞こえた。
——余談——
※アスカ視点
日向が教室から出て行った後、あたしと旭は散々笑いあって、帰ろうとした。
「……渡辺君てさ、意外とかっこよくない? 話したことなかったけど」
黒板の方、ある女の子がそう言ってるのに気がついた。
ちょっと笑いそうで、振り返って話を聞くことはできなかった。
旭をちらっと見ると、……あ、やっぱり旭も気づいてるみたい。
頬を少し赤くしている。
「だよねだよね。さっき、アスカちゃんと話してるとき面白かった。結構、お笑い系なのかな?」
「かもね。好きになっちゃったかも!」
「ばか〜」
あはははは、と笑う女子よりも、あたしは笑いそうになった。
だって、あの人のどこに好きになる要素があるのか分からなかったから。
ま、結構モテるよね。顔も悪くないし。
——余談終了——
すいません、キャラ崩れました!←
- Re: また明日. ( No.34 )
- 日時: 2012/04/06 22:18
- 名前: coco*. (ID: vGcQ1grn)
第二十七話【森の傷】
俺は人と関わることがすきじゃない。
好きじゃないというよりも、苦手だ。
う〜ん……なんか違うな。
苦手っていうか、一人の時間が好きなんだよ。
一人の時間を大切にしたいから、人と関わるのがあんまり好きじゃない。
俺は、変われるだろうか。
変わろうと思ったら、変われるだろうか。
——大切な人のためなら、俺でも変えられるだろうか。
** **
「ねえー! 聞いてよ?! 昨日、潜入調査したんだけど」
アスカが勢い良く、教室に入ったばかりの俺に興奮気味で話しかけてきた。
俺は少々迷惑そうに、頭をかきながら話を聞いてやった。
「なんだよ、森の事はもう何もないっつってんじゃん」
「違うの! あたしさあ、藍子と※同中(オナチュウ)じゃないから、同中の生徒に聞いてみたの。そしたらね、」
いつのまにか、旭が俺の隣にいる。
真剣な顔つきで、アスカの話に見入っている。
「家のご事情があまり良くないらしいっす」
「家の……ご、事情? なんだよ、それ」
酒飲んで、ヤバいとか? 虐待とか?
そこに森が来てしまったので、話は一回ストップ。アスカは、いつものように笑顔で森と話していた。
イヤイヤ、虐待されてたら学校であんなふうに振舞うことは俺にはできないと思うなぁ……。
うーん、もしかして意外とできる? いや、できないだろ?
「……日向、深刻な顔しすぎですよ」
俺はよほど考えこんでいたのか、いつのまにか森の前でビックリするほど頭をかかえていた。
俺の肩をたたいていたのは、少しあせった旭。
俺は恥ずかしくなって、苦笑いをした。
「なーんか最近三人おかしいよ。どうしたの?」
勘付いたのか、森は俺らの顔を交互に見回した。
どんっ、とアスカのひじが俺の腹に当たる。
「おぇ」
「ばーか」
なんだよ、アスカ。
どっかの幼稚園児かよ……。
「こほん。大丈夫だよ藍子! 藍子はうち等が守ってやる!」
「……はい……? う、うん」
……アスカも、森と同じような性格な気がする。
** **
「やめよーぜぃ、尾行なんか。きもちわりい」
また、俺の頭に痛すぎるチョップがふりかかる。
アスカのチョップは、超痛ぇ。
「うるさい!! だって、藍子のためだよ!! 藍子を守りたいんだもん!!」
守りたいって……。その気持ちは分かるけど、何もなかったら超みじめな思いをしなくちゃならないじゃん……。
そんなのんきな事を思ってると、次第にアスカの瞳は、潤ってくる。
どうやら、守りたいというのは本当らしい。
「わーったよ。ちょっとだけだぞ」
「わーい! じゃ、れっつごー」
「お、おい待て。お前守りたいって思ってんのか?! さっきの寂しげな様子はどこ行った! おい!」
これこそが本当の゛無理矢理゛というやつだ。
手をつかまれ、俺は仰向けの状態のまま、ずりずりと効果音をつけ、アスカに引っ張られていく。
「ひひひひ、日向っ……」
後ろからついてきた旭は何かおそろしいものを見たかのように、口を手に当てて顔をひきつらせた。
「わ、かった! アスカ、ちゃんと行くって……ば」
「はいはい。逃げないでよね」
あんだけされて……逃げるほうがバカだろ……。
俺は服をパンパンとはらうと、旭の方を苦笑いで振り返った。
「お、お見苦しいものを」
「いえ……」
「ホラ、さっさと行くよ」
俺は、こんな生活をしていていいのだろうか……。
そんな事を思う、今日のこのごろだった。
※同中とは…同じ中学校だった人の事
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