複雑・ファジー小説
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- 【第1章】アセンション【終盤突入】
- 日時: 2013/01/06 10:54
- 名前: デミグラス (ID: jgZDwVO7)
今回、小説カキコに初投稿させていいただきます、デミグラスと申します。
小説自体、若葉マークベタベタのド素人なので、皆様の目を煩わせないよう、そして楽しんで読んでいただけるよう、全身全霊を込めて書かせていただきたいと思っております。
この作品はノンフィクションに限りなく近い「フィクション」です。
本作品オリジナルの設定と、現実の出来事を上手くリンクさせられるか正直かなり心配です。
そのため、読み手の方々には「ん?」と思われるような描写や台詞があるかもしれませんので、その際は指摘していただけると幸いです。
そのほか、辛口の批判も強く噛みしめながら読ませていただきますので、ドンドン浴びせてやってください(笑)
【注意】
・更新は出来るだけ早く行っていこうと思っておりますが、リアルの都合上、少々遅れることがあるかもしれません
・作者自身、一章が長々と続くような長編モノが大好物のため、意識していてもダラダラした展開になってしまうかもしれません。その際はキツくお叱りお願いいたします。
【お客様】
●八重桜様
○蛇鉄様
●柚子様
○ベルクシュアテン様
●風猫様
○白柚姫様
●伯方の塩様
プロローグ >>2
主要キャラクター >>6
第1章>>8 >>9 >>10 >>13 >>14 >>15 >>19 >>21 >>22 >>23 >>26 >>31 >>33 >>35 >>36 >>37 >>38 >>39 >>40 >>41 >>43 >>44 >>45 >>46 >>48 >>49
小話 >>42
- Re: アセンション ( No.9 )
- 日時: 2012/09/30 13:23
- 名前: デミグラス (ID: .bb/xHHq)
1959年1月、キューバ革命により、アメリカが支援していたキューバのフルヘンシオ・バティスタは権力の座から引きずり降ろされ、フィデル・カストロが権力を手中に治めた。
当初は「アメリカに対して友好関係を保つ」と意を表したものの、CIAの報告により「共産主義者」との疑いがもたれていたことに加え、バティスタとの癒着によってキューバに多くの利権を持っていたアメリカの大企業やマフィアからの圧力により、アイゼンハワー大統領はカストロ政権を認めることを拒否。
1961年、就任したてのケネディ大統領は、当初ソ連との宥和政策を目指していたため、カストロ率いるキューバ軍との対立にはあまり乗り気ではなかったが、CIAのアレン・ダレス長官や閣僚らに説得されビッグス湾上陸作戦を決意する。
同年4月15日、CIAとアイゼンハワーがカストロ政権転覆のため、秘密裏に組織していたキューバからの亡命者1,500人による「反革命傭兵軍」は、国籍を隠したアメリカ軍のA-26爆撃機によりキューバ軍基地を空襲し爆撃機を破壊、計画が実行に移された。
【第1章 ビッグス湾事件 ライアン・デルコフスキー】
計画実行の1週間前……
ワシントンD.C.郊外 バージニア州 アーリントン アメリカ国防総省 本部庁舎——ペンタゴン——
約23,000名の軍人、軍属及び民間の従業員、約3,000名のペンタゴンの国防以外の援助要員を収容する世界最大のオフィスビルである。
その約236万平方メートルを誇る敷地の中の一室である、ケネディ大統領のオフィス。
「さぁ、彼がお待ちだ」
「ありがとうございます、国防長官」
マクナマラ国防長官に案内され、部屋に入室する2人の男。
海兵隊員兼CIA工作員、ライアン・デルコフスキー。
そして、同じく海兵隊員であるラウール・デイビット。
2人が最初に目にしたものは、部屋の壁際に立てられているにアメリカ国旗に向いて俯き、何か考えことをしているらしいジョン・F・ケネディであった。
- Re: アセンション ( No.10 )
- 日時: 2012/09/30 13:48
- 名前: デミグラス (ID: .bb/xHHq)
「大統領、2人を連れてきました」
「あぁ、分かった」
2人が入室したのを確認し内側から扉を閉めたマクナマラが声を掛けると、組んでいた両腕を解放しながらケネディがそう言って振り向く。
大統領と国防長官。一市民とは地位は雲泥の差があるが、人間として見れば何の変哲もないやり取り。
しかし、この一連のやり取り、今どういう状況なのか、これから告げられることがどれほど重要なことなのか、現役軍人である2人にそれを感じさせるには十分だった。
「2人とも、よく来てくれた」
そう言いながら近付いてきたケネディは、両者の顔を交互に見て、何かを悟ったように小さく頷くと、まずライアンに右手を差し出す。
「お会いできて光栄です、大統領」
戦場とはまた違った緊張の中、ライアンも右手を差し出し、握手を交わしながら挨拶する。
そして、ケネディがゆっくりと頷くのを確認してから手を戻すと、ケネディは次にデイビッドに顔を向け、同じように握手を求めた。
「どうも」
無愛想な挨拶でケネディと握手を交わすデイビッド、その顔は少々引き吊っている。
元々、目上の相手と話すのが苦手な彼は、その相手の地位が高ければ高いほどすぐ顔に出てしまう。
別に、その人物に対して嫌悪感を抱いているわけではなく——もちろん相手が生理的に嫌いな場合も少なくないが——気を使うという礼儀的建前が苦手なのだ。
軍隊を完全な縦社会と勘違いし、上司の者に萎縮ばかりして意志疎通を弊害する者よりはマシではあるが……
ついこの間、ベトナムのケサンに赴いた時も、こんなことを言っていた。
「目上の奴に気を使うのは、そこらで爆弾を解除するよりよっぽどストレスが溜まる。」
- Re: アセンション ( No.11 )
- 日時: 2012/08/29 21:55
- 名前: 柚子 ◆Q0umhKZMOQ (ID: iAb5StCI)
初めましてこんばんわー。
気持だけは新参の柚子と名乗る柑橘系です*
【アセンション】が何たるものか気になってやってきました。
読んだら自分の好きな作風だなぁと思って、テンションが上がった勢いで書いてます。
どうもカール氏が気になって堪らない←
まいぺーすに、更新頑張ってください^^
- Re: アセンション ( No.12 )
- 日時: 2012/08/30 15:58
- 名前: デミグラス (ID: .bb/xHHq)
柚子sコメントありがとうございます!
自分自身、無茶な後付けで終わらせるのが嫌いなので、謎については小説内でいくつかヒントを出していこうと思っています。
読み手の方々にいろいろ推測して、楽しんでもらえればな、と。
カールについては、今は登場していませんが、間違いなくキーパーソンになってきますので活躍を期待していただければ嬉しいです。
柚子先輩(勝手に付けてすみませんw)の投稿作品も是非読ませてもらい、参考にさせていただきたいと思っていますので、お互い頑張りましょう!
お返事遅れて申し訳ないです
- Re: アセンション ( No.13 )
- 日時: 2013/01/14 11:10
- 名前: デミグラス (ID: y3VadgKj)
「2人とも座ってくれ」
デイビットの素っ気ない返答も特に気にした様子のないケネディ。
彼はそう言いながら、名だたる著名人が使用したであろう楕円形のミーティングテーブルを囲むように配置された椅子の1つに座る。
ライアンとデイビットもケネディの左横2つの椅子についた。
「早速だが、君達も例のファイルの内容は把握しているかね?」
「えぇ、カンボジアで確保した後、一足先に確認しました」
ペンタゴンに着く直前、ライアンはデイビットから提示された、『質疑応答は全部お前がやって、俺は話を聞くだけ』という、何とも身勝手な要求を了承していた。
質問や応答の度、顔色を伺うために、パートナーと顔を突き合わせる必要も省けるのに加え、デイビットの性格を熟知している仲間なら、ほとんどの者が同じ対応をしていただろう。
そのため、ケネディの問いにライアンは即答する。
約3週間前、カンボジアに潜伏中の、ソ連の極秘情報を持っているという亡命者から連絡があった。
勿論、大多数の者はそのような不確かな情報を易々と信じるわけにはいかない、と無視するように忠告したが、どうも気になったライアンは自身の担当者でCIAの情報員でもあるダニエル・ケインを説得し、ダニエル、デイビット、そして部下の新入海兵隊員カール・レズモンドと共に一度限りの非正規部隊「オペレーションZERO」を結成、カンボジアでの偵察兼要人救出を計画した。
計画をCIA、USMCに察知されないようすぐにカンボジアへ赴き、作戦を実行に移す。
しかし、亡命者が提示してきた合流地点に到着してもそれらしき人物は1人もおらず、代わりに一冊のファイルが置かれていた。
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