複雑・ファジー小説
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- 【第1章】アセンション【終盤突入】
- 日時: 2013/01/06 10:54
- 名前: デミグラス (ID: jgZDwVO7)
今回、小説カキコに初投稿させていいただきます、デミグラスと申します。
小説自体、若葉マークベタベタのド素人なので、皆様の目を煩わせないよう、そして楽しんで読んでいただけるよう、全身全霊を込めて書かせていただきたいと思っております。
この作品はノンフィクションに限りなく近い「フィクション」です。
本作品オリジナルの設定と、現実の出来事を上手くリンクさせられるか正直かなり心配です。
そのため、読み手の方々には「ん?」と思われるような描写や台詞があるかもしれませんので、その際は指摘していただけると幸いです。
そのほか、辛口の批判も強く噛みしめながら読ませていただきますので、ドンドン浴びせてやってください(笑)
【注意】
・更新は出来るだけ早く行っていこうと思っておりますが、リアルの都合上、少々遅れることがあるかもしれません
・作者自身、一章が長々と続くような長編モノが大好物のため、意識していてもダラダラした展開になってしまうかもしれません。その際はキツくお叱りお願いいたします。
【お客様】
●八重桜様
○蛇鉄様
●柚子様
○ベルクシュアテン様
●風猫様
○白柚姫様
●伯方の塩様
プロローグ >>2
主要キャラクター >>6
第1章>>8 >>9 >>10 >>13 >>14 >>15 >>19 >>21 >>22 >>23 >>26 >>31 >>33 >>35 >>36 >>37 >>38 >>39 >>40 >>41 >>43 >>44 >>45 >>46 >>48 >>49
小話 >>42
- Re: 【第1章】アセンション【終盤突入】 ( No.49 )
- 日時: 2013/01/05 12:14
- 名前: デミグラス (ID: jgZDwVO7)
背後を振り向く際、ピンを抜かず終いの手榴弾をカールに投げ渡し、敵兵と正面きって向き合う。
すかさず、ライアンは相手の両手首を掴み、無力化を図るが、左手はいなされ、逆に自身の左手首を捕まれてしまった。
数秒、純粋な力と力のぶつかり合いが続いたが、間もなく駆け引きへと発展する。
敵兵は、痺れを切らした風を装い、左手を解放すると、腰からナイフを取りだし、ライアンの腹部めがけて勢いよく突く。
しかし、直後に同じく拘束を解放したライアンの右手が、ナイフを持つ手を抑え、すんでのところで攻撃を遮る。
その行動を望んでいたかのように、敵兵はライアンの目を一点に見つめ、微笑を漏すと、左手を腰のホルスターに伸ばす。
瞬間、顔から笑みが消え、みるみるうちに青冷めていくのが分かった。
消え失せた笑みは、ライアンに引き継がれ、彼は左手でハンドガンをぶらぶら揺らしている。
それは、今まさに敵兵が抜き取ろうとしたマカロフで、最初に解放されたライアンの左手が、敵兵がナイフを取り出すと同時に盗み取ったものだった。
じわじわと汗ばむ敵兵の額に目だし帽の上から銃口を当てるが、引き金は引かず、数秒間押しつけ、恐怖で敵兵の感覚を鈍らせる。
そして、空中でハンドガンを1回転させ、グリップから銃身に持ち変えると、銃底で頭部を強く殴った。
- Re: 【第1章】アセンション【終盤突入】 ( No.50 )
- 日時: 2013/01/12 11:39
- 名前: デミグラス (ID: y3VadgKj)
「目出し帽に風穴開いてたら怪しまれるだろ?だから、撃たなかった。あとは服をかっさらってカールが着る。俺は変装したカールに捕まったフリをすればいいだけ。子供だましさ」
ダニエルがカストロを椅子に縛り付けている最中、ライアンはここに至るまでの経過を事細かに説明した。
肝心のカストロは話にまったく興味がないらしい。
寧ろ、あまりにも単純な罠にかかった自分が信じられないというような様子だ。
「さぁ、全員揃ったぜ。計画のこと、それに何故、こっちがその情報を手に入れたことを知ってるのか。洗いざらい聞かせてもらおうか。」
強気に出たデイビッドを、カストロは鼻で笑う。
「命など惜しくはないが、ここまで辿り着いた褒美だ。少しだけ教えてやろう」
状況が変わっても、上からの態度はまったく変えない情報源にイライラし始めたデイビッドは、気分を紛らわすためか窓から望める景色に視線を移した。
「まず、計画を考案したのはお前たちも薄々気付いているだろう、かの社会主義国だ。」
やはり大元はこちら側の最大の敵、東の超大国だった。
予想は的中したが、決して望んではいない悪い結果になったことには変わりない。
「計画名は『アセンション・プロジェクト』。詳細は知らされていないが、世界のパワーバランスを崩壊させるものらしい」
「アセンション!?」
カストロづ紡いだ最後の1文字と重なって、ライアンが声を張り上げる。
「何か知ってるのか?」
「……いや、何でもない」
明らかな異変にダニエルが問うが、ライアンは手を少し振り払う動作を交えて、忘れるよう促す。
『目標は近い……Birdに向かえ……アセンションは遂行される』
時々、夢の中で聞こえてくるあの言葉と関係があるのか、口に手の甲を当てじっと考えるが、たまたま一致しただけだろうと、頭の片隅にそれを跳ね退けた。
- Re: 【第1章】アセンション【終盤突入】 ( No.51 )
- 日時: 2013/01/16 19:18
- 名前: 柚子 ◆Q0umhKZMOQ (ID: WqtRIGcg)
デミさん!
大会三位おめでとう御座いますなのですよっ!
話も盛り上がってきているようで、読んでて楽しいです*
体壊さないように、気をつけてくださいな^^
であ、更新頑張ってくださいっ。
- Re: 【第1章】アセンション【終盤突入】 ( No.52 )
- 日時: 2013/01/16 23:27
- 名前: デミグラス (ID: IvmJM/UO)
>>柚子さん
わざわざ有難うございます!
これも柚子さん含めた読者の方々のおかげです!
しかし、小説の書き手として自分の作品を楽しんで読んでもらうことこそ、どんな賞にも勝る喜びなので、柚子さんのお言葉一生の宝物にさせていただきますw
そちらも厳しい冬に負けないよう、お体に気をつけて頑張ってください!
- Re: 【第1章】アセンション【終盤突入】 ( No.53 )
- 日時: 2013/01/17 22:19
- 名前: デミグラス (ID: IvmJM/UO)
「ならいいが……それと、ライアン。そろそろ、敵の増援が来てもおかしくない頃だ。後は本部に任せよう。」
決してライアンの態度に納得したわけではないが、時間的な余裕も無いため、これ以上の情報獲得をダニエルはCIAの拷問技術に託すことを促す。
対してライアンは、未だに虚勢を張り続けるカストロを微かに見て、これ以上は有力な情報を得ることは叶わないと判断し、ダニエルに小さく頷く。
それを受け、ダニエルは待機中のブランコに今すぐここに増援を寄越すよう、それと脱出の準備を整えておくように伝える。
次にCIA本部の周波数に変更しようとした瞬間、逆に向こう側から通信を繋げてきた。
そんな中、この部屋のアメリカ兵でただ一人、カールは一定の間隔で鳴る小さな音を聞いていた。
その痕跡を辿り、カストロの背後の箪笥に近付いてく。
「丁度良かった!カストロを捕らえることには成功したが、恐らく敵の増援が来る。尋問は中止し、速やかにそちらに連行する。」
ダニエルのその報告に対する本部からの応答は信じられないものだった。
「今すぐそこから逃げろ!そいつは罠だ!」
ほぼ同時に、箪笥の、音が聞こえる段を慎重に開けたカール。
彼が、自分が目にした物に対する一瞬の驚きの最中にも、そのパイプ型の時限爆弾は容赦せず爆破へと止まることなく突き進む。
「爆弾だ!逃げてください!」
カールとCIAの両方から逃げるよう伝えられたダニエルはいち早く、窓から飛び降りるよう叫びながら、脱出路を阻む唯一の障害に向けてM1911の引き金を引いた。
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