複雑・ファジー小説

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〜闇の系譜〜(外伝)
日時: 2021/04/16 00:38
名前: 狐 (ID: WZc7rJV3)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode=view&no=16085

 皆さん、こんにちは!銀竹と申します。

 ここでは、『〜闇の系譜〜』の小話をちょこちょこ書いていきたいと思います。
完全に狐の遊び場と化していますが。ご容赦下さい(笑)

 もし物語に関するご要望等あれば、ぜひ仰って頂けると嬉しいです(*´▽`*)

〜闇の系譜〜シリーズの順番としては
ミストリア編(上記URLの最後の番号五桁が16085)
サーフェリア編・上(17224)
サーフェリア編・下(19508)
アルファノル編(18825)
ツインテルグ編
となっております。
外伝はどのタイミングでも大丈夫です(16159)。
よろしくお願いいたします!

…………………………

ぜーんぶ一気に読みたい方→ >>1-300

†登場人物紹介・用語解説† >>1←随時更新中……。

『三つ編みの』 >>2-3 >>5-11
──トワリスの三つ編みの秘密に迫る……!
『おまじない』 >>12-13 >>15 >>17-21
──なんとかは風邪を引かないと言いますが、ユーリッドは引きましたね。意外です。
『忘却と想起の狭間で』 >>22-27 >>30-31 
──外伝ですが、結構暗い内容です。しょんぼりアドラさん。
『悪魔の愛し子』取り下げ
──なんとかは風邪を引かないと言いますが、ルーフェンは(略)。
『ずるい人/卑怯な人』取り下げ
──ファフリもトワリスも、物好きだなとよく思いますw
『赤ずきん』 >>94-95
──ずっとやりたかったパロディーもの。とにかく下らないです。ただの狐の自己満足です。
『酩酊』取り下げ
──真面目な人ほど、酔うと面倒くさいよねっていうお話です。
『とある魔女の独白』 >>116-118
──サーフェリア編を最後まで書いて、そのあとにこれを読んだら、また見方が変わるんじゃないかな……という願望(笑)
『桃太郎』 >>126-128 >>130-132 >>135-137
──これまたすごくどうでもいいパロディーもの。ちょっと汚らしいので注意ですw
『シンデレラ』 >>138-140 >>142-156
——リリアナさん初出演のパロディーもの。本編とは全くの別物です!(笑)
『光』 >>157 >>159-170
——オーラントとその妻、ティアの出会いから別れまでを描いた物語。
『不思議の国のアーヴィス』 >>172-184
——ツインテルグ編の主人公、アーヴィス初出演のパロディもの。
本編には出てきていない登場人物ばっかりなので、完全に作者の自己満です。

『〜闇の系譜〜座談会』
──ひっどい内容です(笑)世界観をぶち壊す発言、登場人物のキャラ崩壊が満載ですので、閲覧注意。
【第一回】オーラント×トワリス
「アドラ生存ルートの可能性について」 取り下げ
【第二回】ルーフェン×ハインツ
「ミス・闇の系譜は誰だ」 取り下げ
【第三回】ジークハルト×リリアナ
「応援歌を作ろう」 取り下げ
【第四回】ユーリッド×半本とどろき(ゲスト)
「世界線を越えて」 >>141
【第五回】カイル×ロクアンズ・エポール(ゲスト)
「世界線を越えてⅡ」 >>158
【第六回】サミル×クラウス(ゲスト)
「世界線を超えてⅢ」 >>171
【第七回】リリアナ(+α)×成葉&慶司(ゲスト)
「世界線を超えてⅣ」 >>185

登場人物の掘り下げ
ジークハルト・バーンズ >>187
サミル・レーシアス >>188

……………………

【完結作品】
・〜闇の系譜〜(ミストリア編)《複ファ》
ミストリアの次期召喚師、ファフリの物語。
国を追われ、ミストリアの在り方を目の当たりにした彼女は、何を思い、決断するのか。

・〜闇の系譜〜(サーフェリア編)上《複ファ》
サーフェリアの次期召喚師、ルーフェンを巡る物語。
運命に翻弄されながらも、召喚師としての生に抗い続けた彼の存在は、やがて、サーフェリアの歴史を大きく変えることとなる──。

・〜闇の系譜〜(サーフェリア編)下《複ファ》
三街による統治体制を敷き、サーフェリアを背負うこととなったサミルとルーフェン。
新たな時代の流れの陰で、揺れ動くものとは──。

【現在の執筆もの】

・〜闇の系譜〜(外伝)《複ファ》
完全に狐の遊び場。〜闇の系譜〜の小話を載せております。

・〜闇の系譜〜(アルファノル編)《複ファ》
ミストリア編後の物語。
闇精霊の統治者、エイリーンとの繋がりを明かし、突如姿を消したルーフェン。
召喚師一族への不信感が一層強まる中、トワリスは、ルーフェンの後を追うことを決意するが……。
憎悪と怨恨に染まった、アルファノル盛衰の真実とは──?

【執筆予定のもの】

・〜闇の系譜〜(ツインテルグ編)《複ファ》
アルファノル編後の物語。
世界の流転を見守るツインテルグの召喚師、グレアフォール。
彼の娘である精霊族のビビは、ある日、サーフェリアから来たという不思議な青年、アーヴィスに出会うが……。


…………………

基本的にイラストはTwitterにあげておりますので、もし見たい!って方がいらっしゃいましたらこちらにお願いします。→@icicles_fantasy

【頂き物】 >>16 >>53 >>98 >>99

……お客様……

夕陽さん
ヨモツカミさん
蓮佳さん
まきゅうさん
亜咲りんさん
ゴマ猫さん

【お知らせ】
・ミストリア編が、2014年の冬の大会で次点頂きました!
・サーフェリア編・上が、2016年の夏の大会で銅賞を頂きました!
・2017年8月18日、ミストリア編が完結しました!
・ミストリア編が2017年夏の大会で金賞を頂きました!
・サーフェリア編・上が、2017年冬の大会で次点頂きました!
・2018年2月18日、サーフェリア編・上が完結しました!
・サーフェリア編・下が、2019年夏の大会で銀賞頂きました!
・外伝が、2019年冬の大会で銅賞頂きました!
いつも応援して下さってる方、ありがとうございます(*^▽^*)

Re: 〜闇の系譜〜(外伝) ( No.94 )
日時: 2015/06/03 23:29
名前: 狐 ◆4K2rIREHbE (ID: n1enhNEv)

『赤ずきん』


 昔々、あるところに、働き者のトワリスという女の子がいました。
彼女は、赤いビロードの頭巾がとても似合っていたので、皆から『赤ずきん』と呼ばれていました。

 そんなある日の事、アドラ母さんは、赤ずきんを呼んで、こう言いました。

「赤ずきん、私は兵団の緊急会議に召集されてしまったから、代わりに病気のおばあさんのところへお見舞いに行ってくれ。お前が行けば、きっとおばあさんも喜ぶだろうから」

「ああ、分かったよ」

「よし。それならほら、このケーキと葡萄酒を持って行くがいい」

 アドラ母さんは、赤ずきんにケーキと葡萄酒の入った籠を渡して、付け加えました。

「それと、森では狼に注意するんだぞ。話しかけられても、無視するんだ。分かったか?」

「子供じゃあるまいし、大丈夫だよ。任せて」

 赤ずきんは、アドラ母さんを心配させないように微笑んで、早速出掛けることにしました。



  おばあさんの家は、深い森の中にありました。

 道中、魔物の群れに襲われたりもしましたが、赤ずきんはお見舞いの品が入った籠を死守しました。
赤ずきんは、すごく強かったのです。

 それから、しばらくして。
背後から、軽薄そうな声がしました。

「こんにちは、可愛いお嬢さん。俺、狼のルーフェン。君の名前は?」

「…………」

 赤ずきんは、無視して歩き続けました。

 しかし、ルーフェンと名乗った狼は、諦めることなく追ってきます。
仕方なく振り返ると、狼はにこりと笑いました。
白銀の毛をもった、綺麗な狼です。

 赤ずきんは、胡散臭そうに目を細めました。

「……貴方に名前を教える義理はありません」

 それでは、とまた前に進もうとすると、狼が赤ずきんの手を掴みました。

「つれないなぁ。ねえ、そんなに急いでどこ行くの?」

「それも、教える義理はありませんので。……というか、手、離してください」

「この先にあるおばあさんの家に行くのかな?」

 狼の言葉に、赤ずきんは目を見開きました。
図星だったからです。

 狼は、くすくすと笑いました。

「まあ、この先にはそのおばあさんの家くらいしかないしね。なんとなく想像はつくよ」

「…………」

 赤ずきんは、狼を軽く睨み付けました。
しかし、狼は全く動じません。

「それで? なんでおばあさんのところに行くの?」

「……どうしてそんなに知りたがるんですか?」

「ただの興味本意ってやつだけど?」

 赤ずきんは、はぁと溜め息をつきました。
こうなったら、諦めて事情を話した方が早そうです。
いざとなったら、この狼も殴って昏倒させてしまえばいい。
そう思って、赤ずきんは口を開きました。

「……おばあさんが病気なので、お見舞いに行くんです」

「あらら、そりゃあ大変だ。じゃあ、果物がすぐそこの林に生ってるから、ついでに持っていってあげれば?」

「果物?」

 今まで面倒そうな表情しかしていなかった赤ずきんが、初めて話に乗ってきました。

「そう、果物。病気の時は、栄養をとらないと駄目だろう?」

「それは……そうですね」

 赤ずきんの様子に、狼は心の中でにやりと笑いました。

(……この子が林に行っている間、先回りしておばあさんを食べてしまおう)

 そう、狼の目的は、おばあさんを食べてしまうことだったのです。
しかも、そのあとおばあさんの家を訪ねてきた赤ずきんも、食べようと考えていました。

 しかし、赤ずきんは、ふと顔を上げて言いました。

「ちなみに、その果物ってなんですか?」

「え?」

 突然の問いに、狼は少し戸惑いました。
赤ずきんは、もう林に行く気だと思い込んでいたからです。

「えーっと……コルの実、だったかな」

「あ、じゃあ結構です」

 あっさりと否定した赤ずきんに、狼は固まりました。

「コルの実は確かに栄養がありますけど、果実が少し固いので高齢の方には向かないかと」

「…………」

「あ、でも教えてくれて、ありがとうございました。本当に心配して下さってたんですね。森に棲む狼はそこまで悪い狼じゃないって、皆にも言っておきます。それでは——」

「いや、ちょっ、ちょーっと待った」

 手を振り払って歩いていこうとした赤ずきんに、狼は慌てて声をかけました。

「……まだ何か?」

 怪訝そうに振り返った赤ずきんに、狼は焦りました。

「ほら、折角森に来たのだし、周りを散歩してから行きなよ。花は綺麗だし、小鳥も可憐な声で歌っているよ」

「はあ? 貴方、話聞いてましたか? 私は急いでるんです。花も小鳥も素敵ですけど、今はおばあさん優先ですから」

「えーっ、でもちょっとくらい——」

「しつこいっ!」

「——いだぁっ!」

 なんと意思の強い赤ずきんでしょう。
執拗に追ってきた狼に拳骨を一発お見舞いすると、すたすたと歩いていってしまいました。

 その後、赤ずきんは無事におばあさんの家に到着し、お見舞いの品も届けることができました。
もともと病状がひどくなかったこともあり、おばあさんは回復して、数日後にはすっかり元気になりました。

おしまい。


ルーフェン「いや、おしまいって……これ駄目でしょ。全体的に駄目でしょ。ちょっとトワちゃーん! 赤ずきんだよ? もっと可愛い赤ずきんやってよー」
トワリス「……悪かったですね、可愛くなくて」
ルーフェン「本当だよ。もっとこう、狼を怖がるとかさー。そもそも初っぱなから『魔物の群れに襲われたりもしましたが、死守しました☆』っておかしいからね? 赤ずきん怖いから、強すぎるから」
トワリス「う、うるさいな……いいじゃないですか、ちゃんとお見舞いの品も届けたんですし」
ルーフェン「だーかーらー、届いちゃいけないんだって。ちゃんと台本読んだの?」
トワリス「失礼な、読みましたよ。ただなんか、赤ずきんがほいほい狼の言うこと聞いちゃうから、良くないと思って……」
ルーフェン「良い悪いじゃなくて、そういうお話なの。あー、やっぱり赤ずきんはファフリちゃんの方がいいって。ファフリちゃんでやろう」
トワリス「じゃ、じゃあ狼はユーリッドにしましょうよ。ユーリッドは人狼なんですし」
ルーフェン「えー、俺かわいい赤ずきんちゃん相手に狼やりたかったー」
トワリス「うるさい!」
ルーフェン「いでぇっ!」

アドラ「…………」

Re: 〜闇の系譜〜(外伝) ( No.95 )
日時: 2015/06/13 21:33
名前: 狐 ◆4K2rIREHbE (ID: O/vit.nk)

『赤ずきん』 take2


 昔々、あるところに、可愛らしいファフリという女の子がいました。
彼女は、赤いビロードの頭巾がとても似合っていたので、皆から『赤ずきん』と呼ばれていました。

 そんなある日の事、アドラ母さんは、赤ずきんを呼んで、こう言いました。

「赤ずきん、私は兵団の緊急会議に召集されてしまったから、代わりに病気のおばあさんのところへお見舞いに行ってきてくれ。お前が行けば、きっとおばあさんも喜ぶだろうから」

「ええ、分かったわ。お母様」

「うむ。それでは、このケーキと葡萄酒を持って行くがいい」

 アドラ母さんは、ケーキと葡萄酒の入った籠を赤ずきんに渡して、付け加えました。

「良いか、道に迷うんじゃないぞ。何かあったら大声で叫ぶんだ。そしたらすぐにとんでいくから。ああ、あと森では狼に用心するんだ。狼は基本悪いやつだからな。話しかけられても無視しろ」

「ふふ、心配性なんだから。大丈夫よ!」

 赤ずきんは、不安げなアドラ母さんに微笑みかけると、元気よく家を出ました。



  おばあさんの家は、深い森の中にありました。

 しかし、その日は天気がよく、森の中も明るかったので、赤ずきんは鼻唄を歌いながら歩いていました。
すると、そこへ茶色い毛の狼が現れたのです。

「よっ、俺、ユーリッドって言うんだ。君は?」

 狼は、にこにこしながら赤ずきんに話しかけました。

 赤ずきんは、アドラ母さんに言われた事を思い出しました。
でも、もともと狼は好きだったし、こんなに笑顔の狼が悪い動物には見えませんでした。

「私はファフリよ。こんにちは、ユーリッド」

 赤ずきんが返事をしてくれたので、狼は嬉しくなりました。

「なあ、ファフリ。今からどこへ行くんだ?」

「えっとね、病気のおばあ様のお家に行くの。おばあ様、最近すっかり元気をなくしてしまったから……お見舞いに行くんだ」

 赤ずきんは、少し悲しげに言いました。

「そっか……おばあさんの病気は、そんなに悪いのか?」

「ううん、重い病気ってわけではないのよ。お医者様に行けば、すぐ治るみたい。でも、おばあ様は腰も弱いから遠くへは行けなくて、家から出られないの。私じゃおばあ様を担げないし……」

 狼は、そんな赤ずきんがだんだん可哀想になってきました。
最初は、赤ずきんを騙して、おばあさん共々食べてしまおうと企んでいたのですが、そんな気分ではなくなってしまいました。

「よし! ちょっと待ってて!」

「え? う、うん」

 狼は、赤ずきんを残して、勢いよく走り出しました。
そして、近くの林に生っているコルの実をいくつか採ると、すぐに赤ずきんの元に戻ってきました。

「これ、ちょっと固いけど栄養のある果物なんだ! 握り潰して果汁にしたら、おばあさんも飲みやすいんじゃないかと思って」

「うわぁ、ありがとう! 優しいのね」

 嬉しそうに笑った赤ずきんに、狼もつられて笑いました。

「ほら、貸せよ。荷物持つから」

「いいの? 結構重いよ?」

「大丈夫! 俺、力には自信あるんだ!」

 狼は、自慢げに力こぶを作って見せると、赤ずきんの持っていたお見舞いの品を、おばあさんの家まで持っていってあげました。

 おばあさんの家に到着して、お見舞いの品を届けた後。
狼は、おばあさんをお医者様のところまで背負って行きました。

 しっかりとした治療を受けられたおばあさんは、あっという間に元気になりました。

 それ以来、赤ずきんと狼はすっかり仲良くなり、毎日のように森で遊ぶようになりましたとさ。

おしまい。


ルーフェン「…………」
ユーリッド「結構楽しかったな!」
ファフリ「うん、そうだね」
ルーフェン「……おーい、そこの狼。赤ずきんちゃんに滅法弱いのやめてくれる? なんなの、この、ただのほのぼの話」
ユーリッド「別にいいじゃないか。終わりよければ全て良し、だ」
ルーフェン「いや、よくないからね? 原作無視ってどういうことなの?」
ファフリ「ねえねえ、それよりユーリッド。握り潰して果汁にすればって言ってたけど、ユーリッド、コルの実を握り潰せるの?」
ユーリッド「おお、できるぞ。ほら」
──ブシュッ
ファフリ「わぁっ、すごい」
ユーリッド「へへっ、そうか?」
ルーフェン「……駄目だ、こりゃ」
トワリス「まあ別にいいんじゃないですか?」


アドラ(…………)

Re: 〜闇の系譜〜(外伝) ( No.98 )
日時: 2019/01/14 10:01
名前: 狐 ◆4K2rIREHbE (ID: wC6kuYOD)
参照: http://www.kakiko.cc/gallery/images_02/2015_03/img1503_03.jpg

全然外伝更新できてないや……すみません(;´・ω・)
まあそんなことはさておき。
今回は、茉莉さんがサーフェリア編を読んで、ルーフェンの曲を作ってくださったので、それを載せさせて頂きたいと思います!

…………………………

【召喚パラドックス】

故郷の思い出はきっと苦しいことばかりだろう
目に焼き付いて離れないそれは
紅の滴る鋭い銀に恐怖を覚えてしまったから

願ってはいけなかった?
生きていてはいけなかった?
答のない疑問ばかりが脳を埋め尽くしていく

伝えきれない想いが
日に日に募っていく

認めてくれるならきっと
もっと努力しただろう
認めてくれるならきっと
定められた路を辿って生き抜いただろう

だけどそれが定めだったのだと信じて
今の感情に任せて生き抜いていく

……………………

素敵ですね!すごく素敵です(*^^*)
この最後の「今の感情に任せて生き抜いていく」ってあたり、今ヤケクソ状態なルーフェンにすごく合ってます……!
茉莉さん、本当にありがとうございましたー(*´▽`*)

あとなにか言うことあったかな……。
あ、そういえば、最近はサーフェリア編が滾ってるので、ちょっとしばらくはサーフェリア編を更新させて頂きます。
そして熱が冷めたら、ミストリア編に戻ろうと思います。
気まぐれで申し訳ないですw

それでは、是非またお越しくださいませ〜^^

Re: 〜闇の系譜〜(外伝) ( No.99 )
日時: 2019/01/14 10:02
名前: 狐 ◆4K2rIREHbE (ID: wC6kuYOD)

またしても更新ではない……さぼってて申し訳ないです(;´∀`)

今回は、山下愁さんにユーリッドとファフリのSSを書いて頂いたので、載せたいと思います!
サーフェリア編の参照が1500突破したので、そのお祝いということで。

私の説明不足のせいで、序盤のあらすじ部分とか世界観ちょっと本編とは違ってしまったのですが、ユーリッドとファフリが超素敵に書かれてるので、是非読んでみてください(*´ω`)

………………………

この世界には、全部で4つの国がある。
 獣人の住まうミストリア、人間の住まうサーフェリア、精霊の住まうツインテルグ、闇精霊の住まうアルファノル——その4つだ。
 4つの国は、召喚師によって統治されている。召喚師とは『契約悪魔の召喚を行える唯一無二の存在』のことで、そんな高等魔法を扱える彼らは国王に据えられるのだ。
 召喚師になるということは、とても名誉なことである。誰しもが憧れるそんな存在なのだから。
 しかし、召喚師と血の繋がりを持ちながら、召喚師の才能を見出されなかった不幸な少女がいる。
 それが、獣人の国ミストリアの第2王女であるファフリだった。
 ミストリアの召喚師である父を持つ彼女は、当然次のミストリアの召喚師になるだろうといわれていた。本人もそのつもりだったのだが……残念なことに、彼女に召喚師としての才能はなかった。どれだけ頑張っても召喚師の才能は身につくことはなかった。

「お前は役立たずだ」
「役立たずは必要ない」

 16の少女にはとても耐えることができない罵詈雑言を一身に受け、ファフリはミストリアを逃げ出した。何もかもをかなぐり捨て、己が生まれ育った国を捨てたのだ。
 そんなファフリについてきてくれたのは、元ミストリア兵団所属の人狼の少年、ユーリッドだった。
 ミストリアから追われる身となった少女を守る為、彼もまた兵団を辞めてまで彼女についてきたのだ。兵団にいれば、少なからずいい身分を約束されていたと思うのに。
 それでも人狼の少年は後悔していない。反省もしていない。天罰が下ろうがどうだっていい。この心優しい少女を守ると決めたのだから。
 2人はどこまでも逃げる。世界の果てまでも、逃げ続ける。




 4つの国のちょうど真ん中辺りかそこら辺に、小ぢんまりとした酒場がある。
 客は旅人か行商か、とにかく長距離を移動する者が多い。様々な種族が混同してもはやカオスと化している酒場の隅に、ファフリとユーリッドはいた。

「うへぁ……やべえ、もう飲めない……」

 小さな木製の机の天板に額をこすりつける茶髪の少年——ユーリッド。頭頂部には狼の耳がヒラヒラと揺れている。かなり酒を飲んだのか、耳元まで赤く染まっている。
 そんなユーリッドと相対する羽毛が混じった茶髪の少女——ファフリは、

「あはは、ユーリッド〜こんなところで寝てたらダメだよぉ〜」

 ふわふわとした口調から察するに、彼女は酩酊状態のようだった。からからと楽しそうに笑っている。
 酒場特有の料理が机に並べられ、少なからず手はつけられている。ユーリッドが頭を天板に打ちつけたと同時に料理の皿が少しだけ浮いたが、まああまり関係のないことだ。

「……ファフリはよく飲むな。俺はもう目の前がぐるぐるしてる……」
「自分でもちょっと驚いてるよ」

 グラスに残っている黒色の酒——この辺りで有名な『ブラックエール』というものらしい——を揺らしながら、ファフリは言う。

「最近は落ち着けなかったから……こんなにゆっくりできたの、本当に久しぶりだと思う」

 グラスの中でブラックエールを揺らしながら、ファフリは微笑んだ。
 のっそりと顔を上げたユーリッドは、据わった目を目の前の少女に向け、

「俺が何度でも守ってやるよ」

 ブラックエールを揺らすファフリの手が、ピタリと止まる。
 少女の鳶色の瞳がほんの少しだけ見開かれるも、人狼の少年はそれに気づかない。

「俺が何度でも、守ってやる。だから安心してくれ、ファフリ」
「…………うん、ありがとう」

 ファフリははにかみながら礼を述べた。
 満足のいく答えを貰えて安心したのか、ユーリッドの頭が再び天板めがけて落下する。ゴドンッという鈍い音を立ててユーリッドの額は机と衝突を果たし、料理の皿が盛大に跳ねた。
 すー、すーと寝息を立てているところを見ると、どうやら彼はついに睡魔に負けて爆睡してしまったようだ。
 眠るユーリッドの頭を撫で、ファフリは困ったような口調で、

「もう、ユーリッドったら……」

 酒場の机でうつ伏せになって爆睡する幼馴染を見つめる鳶色の瞳には、かすかだが恋慕のような感情が滲んでいた。


……………………

何だこの二人、もう結婚しろよ……。
正直、私が書く二人より、ずっと甘くて可愛らしい感じですよね!
山下愁さん、素晴らしいSSを下さって本当にありがとうございました^^

それでは、失礼しました(`・ω・´)

Re: 〜闇の系譜〜(外伝) ( No.102 )
日時: 2015/11/17 17:19
名前: 綾咲(亜咲 りん) ◆6/Q8468zb. (ID: UgGJOVu5)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode=view&no=18394

 狐さん、お久しぶりです(^-^)
 なんやかんやでコメントをするのが遅くなってしまいました(>_<)すいません。

 相変わらず惚れ惚れするような文章力ですね……
 最近、私とルーフェンが似ていることに気づきました(笑)
 ですから、親しみが持てます。
 キャラクターって、大事ですね!

 まだ全部は読みきれていないのですが(汗)、コメントしたのには訳があります。
 イラストのことです。
 頼んだ『白雪姫』のイラストなのですが……
 『白雪姫の林檎』、全然更新できていないのです!
 このまま行くと、執筆停止になりそうなので、白雪姫は、別の小説の表紙にしてもよろしいでしょうか(涙目)?
 複ファで書いている小説の、(URL貼っておきました)です。
 「白雪」さんが、出てきます。
 『白雪姫の林檎』の白雪姫と、ほぼ同じ見た目です。
 ただ、世界はファンタジーではなく、現実です(ゴシックは変わりませんが)。
 お願い致します……!

 「白雪」さんの髪型は、ネットで[シュガーソルジャー 白雪]で画像を検索して、出てきた人の髪型を参考にしてもらえると嬉しいです*

お忙しい中、失礼致しました。


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