複雑・ファジー小説

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The guardian werewolf 
日時: 2022/12/27 00:22
名前: zetu (ID: b/ePXT6o)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=10617

The guardian werewolf prologue


俺は橋本真。春休み中の新高三だ。だといえど塾はある。そして今その帰り道を自転車で走ってる。そろそろアイツの家の前を通る。べっ別に何も無いぞ、確かに体が弱いのに夜に一人で自主トレをやってたから少し心配だが、決して……とかじゃ無い。断じて無い。アイツはただの幼馴染だ。そうただのだ。…多分。

そんなこんなでもうアイツの家の前だ、うぉっほん。ちがうぞ、ってあれっ?俺は自転車を停めた。アイツとアイツの妹が話している。俺に気付いていない。それはいい、その奥にいるあれは誰だ?デケェ男が右手を挙げてアイツらに近付いている。あれっ、今右手に持っているものが光っt 俺は自転車をこぎ出した。

「テメェ!何するつもりだゴラァ!」

男が一瞬止まった、今だ。ガシャーン俺は男に突っ込んだ。男はぶっ飛ぶ。

「早く家ん中に入れ。」

俺はアイツらに言った。無事に入った事を確認してから俺は気付いた。男にはナイフがある。だが、俺は武器が無い。どうしたものかと考えようとした瞬間男が着ていたジャケットから…。あれは拳銃!あれでは逃げ切れない。素手でやりあうしか…、

「これ、使って!」

そんなとき上からアイツの声とともに金属の棒が落ちてきた。これだ、棒を拾いに行く俺、男は銃を構えている。ダンダンッ 俺は部活で鍛えたフェイントで棒を拾うと見せ掛けてエルボーをこめかみに入れた。男はぐらつく、俺はバックステップで下がりながら棒を拾い、そのまま助走をつけ、頭に棒を降り下ろした。男が倒れるとともにアイツの家の方から

「大丈夫?」

という声が聞こえてきた。話しかけられて嬉し半分疲れ半分で聞いているとアイツの妹の「お姉ちゃん、危ない!」という声が聞こえた。俺は反射的にアイツを押し退けた。

「ゴハッ」

左胸に激しい痛みが生じるが、そこは気にならない。まだ彼女を傷つけようとする男への怒りで痛みは感じ無い、そして最後の力を振り絞り、今度こそ男の頭の脳天へ打撃を決めた、男の意識が無いのを確認し、パトカーの音が聞こえてくるとともに、俺は意識を手放した。




「真、まことっ!」

意識を取り戻した俺が最初に見たのは涙でぬれた彼女の顔だった。

「死なないで!」「何で私なんかのために。」

そういっていた彼女の頭を撫でた。そして頭を近付けさせ、

「俺がそうしたかったからだ、お前のせいじゃ無い。」「お前は 梨花はお…の……だから。」

そこで俺は意識を失った。そして橋本真は二度と目をさます事はなかった。



俺が目を覚ましたのは辺り一面何も無い真っ白な所だった。いや、なにかいる。人?だが、足が無い。「あぁ、俺は死んだのか。」声に出そうとしたがここでは声は出ないらしい。とりあえず、その死人の列についていった。列の先に門が見える。そこに獣が立っていた。だが、誰にも話しかける訳ではない。無視して通ろうとすると、狼が、

「少年、守りたいものはあるか?」

としかけてきた。俺は頷く。

「ならばこい、少年。お前を…。」

prologue : end

Re: The guardian werewolf  ( No.23 )
日時: 2019/02/11 22:27
名前: zetu (ID: VZEtILIi)

The guardian werewolf homecoming2

悠乃side

なんで皇居に居るの……?あれ、というかここ皇居だよねテレビで見たことあるもんね皇居ランナーの映像で流れてたもんね一般人立ち入り禁止のところだよね一般人の僕がなんで入ってるんだろうねそもそもなんでヘリとリムジンに乗ったんだろうねここに来る為だよね知ってたよ。

「はぁ、はぁ、」

梨花「悠乃!?どうしたの!?」

真「とりあえずテンパってるのによくあんなに頭の中で喋ったな。お疲れ様。」

また読まれた!?

「真君!読まないでっていってるでしょ!」

真「悪い悪い。あと今の読んだの影刃だぞ?」ニヤニヤ

「えっ///え、影刃起きてるの!?」

真「あぁ。さっきからな。つってもまだ出てくる気は無いみたいだがな?」

真『だからこっちで話しかければ?』

そうか、その手があった。でも僕から話しかけれるのかな?

『影刃?』

影刃『よう、悠乃。』

『調子……でいいのかな?どう?』

影刃『ああ。大丈夫だ。……悠乃。』

『何?影刃。』

影刃『後少し待っててくれ。』

『へ?何の話?』

影刃『いや、なんでもない。』

真「おらおら、長話をするな。」

「ひゃっ!」

梨花「悠乃から可愛い声がwww」

「う、うるさいバカ姉!」

梨花「うう、またバカって言われた。妹にバカって……。」

真「まぁまぁ悠乃。そんな今更な事言ってやるなって。な?」

梨花「真も酷い!」

真「早く行くぞ。というか零銘テメェ起きてるだろ!さっきから小刻みに震えてんじゃねえか!」

零銘「バレましたか。いや面白すぎてついwww」

真「面白いのはわかるが俺の上で笑うな。地味に肩に来るから。もう歩けるだろ?」

零銘「はい。真さんの上が楽だったので。」

真「おまえなぁ……行くぞ。」



梨花side

そう言って真と零銘は皇居の中へ入っていく。待って!置いてかないで!?

中はなんというか予想通りだった。ところで天皇様とかにあったりしないよね?

真「敬語ができないお前を天皇皇后両陛下や皇太子殿下に合わせられるわけないだろ?大丈夫。この時間はこの辺りにはいらっしゃらないから。……この奥だ。行くぞ。」

奥に進むと扉があった。プレートには何かのマークが書いてある。なんだろう?
真は扉をノックする。

真「カシラ。失礼します。」

??「どうぞ。」

柔らかい声がした。すると真が扉を開けた。

??「やぁ、真。こっちで会うのは初めてだね。零銘は大変だったね。生きててくれてよかった。後ろのお嬢さん方が梨花さんと悠乃さんだね。月牙家現当主。月牙刃夜じんやだよ。よろしくね。」

なんというかふんわりとした雰囲気だなぁ。優しい人なんだろな。

真『この人戦闘モードと狼になってる時性格だいぶ変わるから油断しない方がいいぞ?』

心の中の声だけど真の言い方が割とマジなのでほんとにやばいんだろうな。

刃夜「とりあえず、謝らせてもらうね。梨花さん。悠乃さん。それに真と零銘と影刃も、今回は情報提供が遅れてしまった。すまない。もっと早く零銘に渡していれば、こちらから渡しに行けば今回の事は起こらなかったかもしれない。例え仮定の話だとしても、それでも私は君たちに謝罪させてもらいます。」

「い!いえ!刃夜さんは何も悪くないですよ!」

真「そうだ。カシラがあんたが言った通り情報をくれたから助けることが出来たんだからよ。気にするなっとは言わねぇが、そんなに重く考えんな。カシラがどうやってもあくまで可能性だったんだから。」

刃夜「ありがとう。ところで真。今日は何しにきたんだい?」

真「梨花と悠乃の顔見せと零銘を見せるのと、悠乃お待ちかねの「ちょっ!?」影刃との分離をお願いしに来ました。って、いう必要ねぇでしょ?」



刃夜「そうだね。ではさっそく準備をしようか。真はこっち。零銘はお嬢さん方を連れて客間に行っていてくれ。」

零銘「はい。それではまた後で。梨花、悠乃、ついてきて下さい。」

「う、うん。」

悠乃「はーい。」



刃夜さんの部屋からは更に二つの扉があって、零銘に連れられその片方に入ると廊下があった。どんどん歩いていくと入口の何故か襖があった。急になんで?

零銘「夜久様。入ります。」

??「どうぞ。」

女性の声だ。

零銘「失礼致します。」

悠乃「失礼します。」

「し、失礼します。」

襖を開けた瞬間言葉が止まりそうになってしまった。とても綺麗な白髪の人がいたから。多分さっきの声の人だろう。

??「零銘さん?あなたと私は位が同じなのですから様呼びは可笑しいと何度言わせるんですか?あら、可愛らしい方達ですね。月牙夜久やくと申します。」

「梨花と言います。」

悠乃「私は悠乃です。」

夜久「梨花さんに悠乃さんね。見たところ梨花さんは真さんと同じくらいのようだから、貴方が真さんの想い人なのよね?」

なんで夜久さんにまで浸透してるのこの話!

「えっ、はい……。」

夜久「貴方達の所に真さんが行けた、いや戻れたのは彼が刃夜さんに頼み込んだからなのですよ?何故かを問うたら、『惚れた女がいるからです。』なんていっていたわね。」

零銘「夜久さん?確かに真さんはそんなこと言ってましたけど。それを梨花に喋っちゃったらいけなかったんじゃ……。」



悠乃side

夜久さんはなかなかにお茶目な人のようだ。にしても真君そんなかっこいい事言ってたんだ。お姉ちゃん嬉しいだろうな。
そう思ってお姉ちゃんの方を見ると、

梨花「惚れた女惚れた女惚れた女惚れた女…………。」

だめだ、完全に壊れてるわ。これ

「お姉ちゃ〜ん。戻ってきて〜〜。」

梨花「はっ、あれ?」

零銘「梨花もなかなかですよね…。」

「それがお姉ちゃんだから…。」

梨花「なんか酷い!」

夜久「まあまあ、お話は聞いていますからゆっくりしていってください。抹茶飲めます?」

最近お抹茶飲んでないなぁ。

「いただきます!」

梨花「私はちょっと……」

零銘「梨花、大丈夫ですよ?咲希でも飲めるぐらい美味しいのです。夜久様「零銘さん?」ひっ!…夜久さんの抹茶は。」

前にも言ったけど咲希さんは大分苦いのが苦手なのでその喩えをするってことは相当なのだろう。

梨花「じゃあ……私もお願いしていいですか?」

夜久「はい、いいですよ。少し待っててくださいね。」

そう言って夜久さんはお抹茶を点て始めた。綺麗だなぁ。とても絵になってる。

零銘「梨花も悠乃も座ってください。別に正座でなくていいので。」

「え?いいの?」

僕は正座が苦手なので正直嬉しいけど、礼儀とかに厳しそうなんだけど、夜久さん。

夜久「ええ。いいですよ。人皆得手不得手がありますから。私にも苦手なものはありますしね?」

梨花「夜久さんは何が苦手なんですか?」

夜久「私、機械と虫がダメでして。刃夜さんの手伝いをしたくてもパソコン触れないせいで何も出来なかったりしますから。」

なんか意外だなあ、普通にその辺にいそうな女性な気がしてきた。

夜久「出来ました。どうぞお飲みになってくださいな。」

梨花「ありがとうございます……わっ、おい「結構なお手前で!」あっ。」

夜久「そんなに固くならないでください。普通に美味しいでいいんですよ?」

なにか余計に気を使わせてしまった気がする……。

梨花「今まで数えるぐらいしか飲んだ事ないけど、1番美味しいです!」

零銘「夜久さんのを飲んだら他のものなんて飲めませんよ!」ドヤッ

「なんで零銘がドヤってるのさ……。」

夜久「全く、零銘さんは……。」

梨花「ププ、アハハハハハ!」

この後4人で談笑した。

Re: The guardian werewolf  ( No.24 )
日時: 2017/07/04 23:13
名前: zetu (ID: .mrUqyHH)

The guardian werewolf homecoming3

梨花side

刃夜「夜久ちゃん。」

刃夜さんが入ってきた。というか夜久さんの事ちゃん付けなの!?

夜久「じ、刃夜さん!お客さんの前でその呼び方はやめてください!」

刃夜「だめかい?」

夜久「だめです!」

刃夜「…………」

夜久「…………」

刃夜「…………」

夜久「……なんですか」

刃夜「…………」

夜久「だめったらだめですよ……」

刃夜さんが夜久さんに迫った。

刃夜「……だめ?」クイッ

夜久「っつ!//////」

真「は〜い、夫婦仲がいいのは伝わったのでいい加減戻ってきてくださいますか〜?」

真が割って入る。

刃夜「そうだね。これ以上悠乃さんを待たせるのも悪いしね。」

悠乃「ぅえっ!?」

あ、飛び火した。

刃夜「それじゃ皆さん。準備が出来たからついてきて下さい。」



今はさっきの部屋の奥の廊下を移動中だ。

「ねぇ真、聞きたいことがあるんだけどいい?」

真「どうした?」

「刃夜さんと夜久さんの関係ってどうなの?」

真「そこかよ……。とりあえず、刃夜さんがカシラだってことは教えたよなさっき。」

「うん。そんで夜久さんが零銘と同じ位なのも聞いたよ。」

真「そう。つまり夜久さんも零銘と同じ代わりの人格だったんだよ。でも、夜久さんと刃夜さんの関係は特殊なんだ。」

「特殊って?」

真「夜久さんは刃夜さんのペットだったんだよ。」

「えええええええええええええ!」

夜久「ちょっと!真さんその話を勝手に話さないでください!」

刃夜「そうだよ。僕の愛犬だったんだぁ、夜久ちゃんは。僕は天涯孤独の身でね?職場の先輩を助けるために死んじゃったんだけど、この子のことが心配だったから僕の代役にしたんだよ。後で人狼として別れれるって聞いてたから。懐かしいなぁ。夜久ちゃん人狼になったばっかりの頃犬の時みたいに甘えてきてさあ。可愛かったなあ。もちろん今も可愛いけどね?」

夜久「////////////」

照れてる可愛い。

刃夜「だから……結婚したんだ。」

「へぇーそれでー……結婚したぁっ!?」

刃夜「そう!先代に別々にしてもらったタイミングでプロポーズしたんだよ〜。あの時夜久ちゃん泣いちゃってさ〜。嬉しかったけど大変だったなぁ。全然泣き止んでくれなくて。」

真「やめて!夜久さんのライフはもうゼロよ!」

手で顔おおってしゃがみこんじゃった。これは帰って来ないんじゃ……

真「ほら〜。カシラのせいでまた恥ずか死モードになっちゃったじゃないですか!悠乃のためにも一刻も早く影刃と分離しなきゃいけないんですよ俺!」

悠乃「だっ!だからなんで毎回僕なのさ!!」

そればっかりはどうしようもないと思うよ、悠乃。さっきからちょっとソワソワしてるもん……

真「とりあえず先行きますからね?夜久さんをさっさと再起動させて早く来てくださいね?梨花、悠乃、零銘行くぞ。」



四人で歩いていくとさっきより少し広い和室に出た。もちろんあの部屋も普通とは違うと思うけど、この部屋はあそことも比べにならない気がする。……あと、

悠乃「……なんか息苦しいね……ここ。」

「うん……。なんか……辛い。」

零銘「っ……真さん。」

真「うん?あっ、悪い!そうだ忘れてた!はぁっ!」

真から出た光に包まれて息苦しさは無くなった。

「はぁ……はぁ……。」

真「ほんとごめんな!?大丈夫か!?」

悠乃「何なのここ……?」

真「一般人には入ることは出来ない神聖な部屋だ。今は俺の力で3人を包んでるから大丈夫だと思うけど、本来なら月牙の人間でないと大変なことになる。でも、神聖な場所だからこそ出来ることもある。悠乃、影刃に会えるぞ。」

悠乃「…うん。」

心做しか嬉しそうだ。

刃夜「いや〜。遅くなってごめんね?」

夜久「……すみません。」

「夜久さんは謝らなくていいですよ。夜久さんは。」

刃夜「辛辣だね……。よし。では始めよう。」

そう言うと真と刃夜さんは部屋の中央に向かって進んだ。そして私達は自然と後ろに下がる。そして、真が真ん中、刃夜さんが後ろに立って手を前に伸ばした。するとさっきのように刃夜さんの手に光が集まり、真へ渡った。そして、真の体が光を放ち始める。すると、畳に何かの模様が浮かんできた。まるで魔法陣みたいのが。すると真がダブって見えるようになってきた。

真「はぁぁぁぁぁ……」

悠乃side

多分だけど、気配というかなんというかわからない何かが高まってきている。そんな気がする。それに真君とは違う知ってる気配がしてきた。…ああ、これは。

真「ふっ!」

辺り一面が光に包まれる。次の瞬間、真ん中に立っていたのは銀髪と黒髪の少年だった。

真「ふぅ〜〜。なかなか疲れるなこれ。お前はどうだ?影刃。」

影刃は閉じていた目をゆっくりと開けた。

影刃「ああ。大丈夫だ。」

「影刃!」

いつの間にか僕は彼の名前を叫びながら抱き着いていた。

影刃「悠乃……。」

真「おーおーお熱いねぇ。んじゃ邪魔者は退散しようぜ?」

梨花「そうだね。2人のお邪魔をしちゃ悪いからね。」

零銘「ええ。行きましょう。」

刃夜「僕達も行こうか?」

夜久「はい。」

顔が赤くなっているのがわかる……後で覚えてろよ……

影刃「悠乃。」

「ひゃい!」

とても恥ずかしい…すっごい変な声が出た…お姉ちゃんじゃないんだから…。

影刃「話……聞いて……くれるか?」

「……うん。」

影刃「実はな、俺は真の人格の一つだったんだ。」

「えっ、え!?」

影刃「わかりにくいだろうな。まず月牙の人間は三種類。当主の銀、守役の白、忍役の赤たけなんだ。つまり、俺は本来なら存在しないはずなんだよ。」

「え?でも影刃はここに居るじゃん?」

影刃「真が死んだ時、体と離れた時に意識が別々の魂になったんだ。互いのことを認識していたから合流したらちょうどお頭が真に話しかけられてな、その時に「俺とコイツは二人で一人だ。何より一番頼りになるからな。」って言ってくれたからここに居る。そして、この名前も真に貰ったもんだ。」

「そうなんだ……んじゃその前はなんて呼ばれてたの?」

影刃「真の人格の俺だけど、外に出たことはないんだ。どちらかと言うとブレーキなんだよ。俺は。悠乃は覚えてるか?真と梨花が小6で悠乃が小4の頃の話だか……。」

「お姉ちゃんのいじめの話?」

影刃「そう。小学生じゃ自警団が何かなんてわからないからな。色々言われてた梨花が遂に泣き出した時に真も限界がきたんだよ。怒りを抑える、な。そして、意識でかけられなくなったブレーキの代わりが俺という人格だったんだ。大変だったんだぞ?あの時俺が抑えてなきゃ本気で死人が出てたかもしれないしな。」

「あー……覚えてるよ。」

確かに大変だった。お姉ちゃんを虐めてたヤツら全員ボッコボコだったもんね。しかも無傷で。あの時からお姉ちゃんの中で真君が幼馴染みから好きな人になったって言ってたなぁ。

影刃「その時からいるけど名前は無かったんだ。だからお頭にもコイツって紹介されたしな。」

真君……認識してる自分の人格なんだから名前ぐらい付けてあげようよ……

影刃「それでこうして体も得て今に至るが、
他にもたものがあった。それが感情だった。表に出られるようになって、お前らと触れ合う事で俺は理解していったんだ。まあ、俺の勝手な解釈だけど。でも、一つだけ、これだけは本物だと思える感情がある。悠乃、なんだと思う?」

え?その問題は難しすぎない?えっと……う〜〜〜〜ん?

「ギブ。わかんないよ。」

影刃「…………」

なぜに無言?いや、何かの考えてるみたいだけど。

影刃「……悠乃。今更だがお前はこれを聞いても嬉しくないだろう。聞きたくないことかもしれない。だから……」

「そんなこと言わなくても大丈夫だよ?こういう言い方変かもしれないけど、なんでも受け止めるから。」

影刃「…………。わかった。じゃあ言うぞ?俺は、っ!おい真!梨花もだ!」

真「やっべえバレた逃げるぞ!」

梨花「ひゃぁーーーーーー!」

あのバカ2人……

影刃「悠乃、耳貸してくれ。」

「えっ、う、うん。」

近い近い近い!

影刃「悪いな、中で話してもアイツに聞き取られるから。」

「っ……う、うんいいよ?それで……何?」

くすぐったいから早くして〜〜!

影刃「俺は、お前のことが好きだ。」

「………………」

影刃「………………」

「………………」

影刃「………………」

「………………」

影刃「………………」

「……ふぇ?」

今影刃はなんて言った?好き?僕のことが?好き?

影刃「ゆ、ゆ悠乃!悪かった。悪かったから泣かないでくれ。」

「……え?嘘……?」

僕、泣いてるの?なんで……当然か、そうだよね

「……影刃。」

影刃「なんだ?」

「…………大好き。」

影刃「え?」

「僕も、影刃のことが、大好き、です!」



梨花side

「ねね、真。上手くいったかな?」

真「いったんじゃねぇか?あの二人は鈍感もいい所だからな。思いが通じてるってわかったらすぐだろ。あ、でも違うな。」

「え?何が違うの?」

真「鈍感は三人だよな?けん。」

けん「そうですね!」

「え?だれ?教えてよ!」

真「お前だバーカ。わかってなかったんだろ?俺もお前が好きなこと。」

「う、そうだけど……あれ?ってことはもしかしてわかってたの?私が真をす、好きなこと///」

真「わかってたよ!わかってなかったら悠乃に相談なんてしないわ!」

「だったらなんで言ってくれないのさ!」

真「進路決まったら言おうと思ってたんだよ!竜さんに挨拶もな!」

「へ?挨拶って?」

真「俺は!お前を貰いにいくつもりだったんだよ!!」

「貰いにい………………ぇえええええええええええ!」

homecoming:end

Re: The guardian werewolf  ( No.25 )
日時: 2017/07/19 23:54
名前: zetu (ID: N.hBywMC)

The guardian werewolf epilogue

梨花side

な、なな、ななななな……挨拶?お父さんに?なんで?貰いにいく?何を?……私を?私を貰う…………!?!?

「キュウ////////////」

真side

「あ、処理落ちした。」

目を回した梨花を抱き寄せて支える。ホントこいつ軽いよな。零銘が「大丈夫です。というか少し重いくらいかも知れません。」つってんだからいいんだろうけど少し心配になる。

けん「真様。あまり梨花お姉ちゃんをいじめちゃダメですよ?」

「ぐ、けんに言われるとは思ってなかった……。そんなにか?」

けん「多分普通の人なら大丈夫ですが失礼ながら相手は梨花お姉ちゃんですよ?」

あ、納得

「そうだな。」

梨花「ん、んん……」

あ、復活した。

「おはよう梨花。」

梨花「……おはよう真…ん?なんでこんな所で寝て……はっ!」///

思い出したようだな。

梨花「ね、真。」

「どうした?」

梨花「今でも……私を貰ってくれる?」

そう

「そこなんだよなぁ……」

梨花「え……」

「あ、いや貰えるんならいつでも貰いに行きたいが、俺が特殊すぎんだよな。俺が月牙から離れられない以上お前をこっちにってことになるんだよ。」

梨花「私じゃだめだよね、ただの人間だもん……」

「そうじゃねぇよ。家に帰れねぇかもしれないって話だ。そもそも月牙の人間が結婚するってのの前例が刃夜さんと夜久さんの時だけなんだ。お前を家に、竜さんの元に行かしてやれるかわからねぇ。」

そう告げると梨花は少し考えるように目を閉じた。そんで、

梨花「なら、もう家に帰らない。真と一緒にいる。」

「は?ちょっ待て落ち着け?」

梨花「真といられないんだったら帰らなくていい!他の人よりも真の方がいい!だから、だから……」

「梨花……」

刃夜「話は聞かせてもらったよ真くん!」

突然隣の部屋から刃夜さんが現れた。

梨花「ひゃぁ!」

「刃夜さん!?どうしたんすか急に!?」

刃夜「確かに月牙の事は秘密にされなければいけない。だからこの世にはいない事にするのが一番いいし、人狼ではない月牙に与する人間は元々の戸籍を捨てて新しい戸籍になってもらってた。だけど、君達やあっちの子達を見てて思ったんだ。どうにかしてあげたいと。」

真梨「「はぁ、」」

刃夜「なので、どうにかして見せるよ。ということでやる事があるから少し出張って来るから夜久ちゃんあと頼んだよ!」

夜久「行ってらっしゃい。」

「お一人ですか!?俺も一緒に……」

刃夜「大丈夫!けんちゃん借りていくから。行こう。」

けん「いってきまーす!」

もう行ってしまった。何がしたいのが読めない。

「とりあえず……カシラが帰ってくるのを待とう。」

梨花「う、うん。」

夜久「大丈夫ですよ。期待していいぐらいです。それでは真さん。少し梨花さんをお借りしてもいいですか?」

「え?まあ俺は構いませんけど、梨花は?」

梨花「なにするんですか?」

夜久さんが梨花に耳打ちすると梨花は顔を赤くしながら目を見開く。

夜久「それでは行きましょう。」

梨花「はい!ってことで行ってくるね?」

「おう、行ってこい。」

二人も行ってしまった。どうしようかな、影刃達の所に行くのは違うしな……そうだ。



「お〜〜い。零銘〜〜?」

零銘「どうしたんですか?真君」

「カシラと梨花とけんと夜久さんに置いてかれた。暇だ。」

零銘「それじゃお話しましょうか。」



「体調どうだ?あれから」

零銘「脱力感が否めませんね。実際力が無くなったんだから当然かもですが。」

「ごめんな…俺が不甲斐ないばっかりに、」

零銘「謝らないでください!あの時は真君も影刃も限界だったんですから。それに私の命と力はあなたに貰ったんですし、貴方のために使えれば良かったんです。今度は真君と梨花から貰いました。それが、嬉しいんです。」

「零銘……」

零銘「今までのようにはいかないですけど精一杯お手伝いさせていただきます。これからもよろしくお願いしますね…………お父さん?」

「お、おとうさん!?」

零銘「ふふふふ、冗談ですよ?遺伝子上の話なんですから、いつも通りに接しさせて貰います。」

「はぁ、ビックリするだろうが……あと、 別に敬語じゃなくていいからな?」

零銘「いえ、夜久さんが怖いので敬語にします。あの人どこから出てくるかわかりませんし。」

確かにそうだ。あの人の隠形はけんをも超えるレベルだ。多分刃夜さんにしかわからないだろう。

「そうだな。あと、梨花にさっきのやんなよ?また処理落ちするから。」

梨花「処理落ちってパソコンじゃないんだから……でも確かに言わない方が良いですね。」

「俺がいる時なら一回はいいぞ?」

梨花「それならこんどやりますか。」

「いいね」

こんな感じで、久しぶりに話をした。



刃夜「ただいま帰ったよ〜。」

「おかえりなさいカシラ。ところでどこへ行ってたんですか?」

??「俺のところだよ。真君!」

んなぁっ!?

「竜さん!?」

竜神「さっき刃夜さんがいらっしゃってな、話しながらここまで来たんだよ。」

悠乃「あれ?父さん。どうしているんですか?」

影刃「竜神さん、どうも。」

竜神「おう。お前達も順調そうで何よりだ。」

悠乃「なぁっ!?」

竜神「なんだ?わからないとでも思ってたのか?まだまだ甘いな悠乃。」

悠乃「くうっ……」

梨花「あ、お父さんだ。やっ……何でいるの?」

竜神「何でとはご挨拶だな梨花。お前のために来たんだぞ?」

梨花「へっ?私のため?」

竜神「さぁ、真君。」

やっぱりそういうことか……よりによってフルメンバーでかよ…やるしかないな。

「竜神さん!」

竜神「おう。」

「娘さんを、梨花を私にください!」

竜神「いいぞ!」

悠乃「即答!?」

竜神「いやまぁ元々梨花の貰い手は真君だと思ってたんだよ。梨花の世話なんて真君しか焼けないだろ?」

「ですが……」

竜神「家の問題なら大丈夫だ。ねえ刃夜さん。」

刃夜「ええ、竜神さん。」

梨花「どういうこと?」

竜神「俺達中日本自警団は月牙直属の自治団体になったからだ。」

梨悠「「はあ!?」」

竜神「直属ならお前達が家とここをなんの気兼ねも無く行き来できるだろ?」

悠乃「確かにそうだけど。」

竜神「さて、真君のは聞いたら、これで終わりか?いいなら帰るぞ?」

影刃「竜さん。」

竜神「なんだ?影刃君。」

影刃「俺と悠乃の交際をお許しください!」

悠乃「え、影刃?」

竜神「俺は認めてやってもいいが、悠乃が驚いてるぞ?」

影刃「駄目か?」

悠乃「だ、だって……」

失礼してちょっと読むか……はーん、そういうこと。

「悠乃。俺と影刃に戸籍上の繋がりはないぞ?」

悠乃「……へ?」

「俺の戸籍は一応親の所にあるからな、非公開だけど。俺は橋本真が月牙に入った。影刃は最初から月牙の人間ってことになってる。まあ、いざとなったら何が何でも押し切るけどな?」

悠乃「……………………い…。」

影刃「悠乃?」

悠乃「えいば〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」ドサッ

影刃「うおっ!?!ゆ、悠乃?なんで泣いてるんだ!?」

「嬉しかったんだろ?受け止めてやれよ。」

梨花「私からもお願い。」

影刃「あ、ああ。」ギュッ

悠乃「う〜〜〜!」



悠乃が泣き止むのを待って刃夜さんが話し始めた。

刃夜「君たちに渡したい物があるんだ。まずは真。」

「はい。」

刃夜「真には二振り目の刀だ。僕が使っていた物だけどまだまだ戦えるはずだよ。本当は当主を継ぐ時に一緒に渡すものなんだけどね。」

「ありがとうございます。」

刃夜「次は影刃。君にはこれだ。」

影刃「短刀、ですか?」

刃夜「抜いてみて?」

影刃が鞘から短刀を抜く。特に変わった所はなさそうだな?

刃夜「影刃、力入れてみて?」

影刃「力ですか?了解です。」

影刃が力を込めると刀身が消えた……?

梨花「えぇえ!?」

刃夜「そう、消える刀だよ。戦いやすいかなって。」

影刃「はい。ありがとうございます。」

刃夜「次は零銘。」

零銘「はい。」

刃夜「零銘には前のに近い木刀型の仕込み刀だ。あと、前からだけど好きな服来ていいんだからな?」

零銘「へ?いや、だって前に……、」

刃夜「やっぱりか……。夜久ちゃん?」

夜久「ごめんなさい零銘さん!私のせいです。」

刃夜「僕は動きやすい服装って意味でちゃんとした服って言ったんだけど、夜久ちゃんが意味を間違って認識しちゃって正装って伝えちゃったんだ。だからこれからは自分の着たい服を着ていいからね。」

零銘「はい!」

夜久「梨花さんと悠乃さんにもありますよ。これです。」

そう言って夜久さんが手に持っていたのは二着の着物だった。

梨花「え?それって……」

悠乃「さっき寸法測った着物ですか!?」

梨花「うそ!?刃夜さんがお父さんの所に行った後に測ったのにもう出来たんですか!?」

夜久「はい。得意ですからね。サイズが合わなくなったら仰ってくれれば仕立て直しますから。」

さすが夜久さん……

刃夜「今までのは僕と夜久ちゃん個人のプレゼント。そしてこれは月牙からの贈り物さ。」

梨花side

そう言って刃夜さんが持ってきたのは二対四つの腕輪だった。

刃夜「これをそれぞれ対になるように付けてみて?真と影刃は左腕、梨花さんと悠乃さんは右腕だよ。」

腕輪は不思議な感触で、外すところがない。とりあえず腕に近づけると吸い付くように腕に巻き付いた。

「うわぁぁ!引っ付いた!?」

悠乃「それよりも取れないんだけど!?」

「ええ!?学校どうすんの!?」

刃夜「落ち着いて2人とも。大丈夫、消えるよそれ。」

梨悠「「消えるの!?」」

真「テンパり過ぎてタメ口になってるぞ?」

悠乃「ご、ごめんなさい!」

刃夜「別にいいよ〜。で、脈のあたりをなぞってみて?」

言われた通りなぞるとふっと消えた。

刃夜「必要な時はもう一回撫でれば出てくるよ。」

影刃「それで、これは何なんですか?」

刃夜「それは人狼と護りたい人を繋ぐ腕輪なんだ。対の腕輪をつけてる二人だけの精神会話とか、人側の危機を察知できたりとか色々できるんだ。僕達は使ったことがないからわからないけど。ともかく、それを月牙家当主、月牙刃夜から次代当主月牙真に授けます。」

真「はい。有難うございます。」

刃夜「これで僕達からは終わりだよ。」

真「それじゃ、俺達は帰りますか?」

そうだ!

「ねぇ、真。」

真「どうした?」

「私、真と刃夜さんの勝負が見たい!」

真「はぁぁぁぁぁぁぁあ!?」

Re: The guardian werewolf  ( No.26 )
日時: 2017/05/06 23:07
名前: zetu (ID: FBVqmVan)

The guardian werewolf2 reprologue

??side

「I had been waiting for this day!I'm coming to you!This time,I'll settled!Tukikiba!!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

梨花side

真に刃夜さんと勝負が見たいと言ったらめっちゃ嫌な顔をされながら驚かれた。すっごい引き攣ってる。

真「やだ!ぜってぇやだぞ俺は!?」

刃夜「え〜〜〜、いいじゃないか真。久し振りにやろうよ?」

真「アンタのそれは殺ろうにしか聞こえねぇよ!!なんでこの万全じゃない状態でアンタと殺りあわないといけないんだよ!!」

そんなになんだ……でも、

「真……ダメ?」

真「うぐっ!……わかった、わかったよ!やればいいんだろやれば!」

刃夜「なら下を使いましょう。夜久ちゃん、木刀四本ありましたよね?」

夜久「ありますけど、二人の戦いについて来れるかどうか。」

刃夜「大丈夫でしょう、体に一回当てたら勝ちでいいですよね?真。」

真「そうでなきゃ俺が死んじまうわ!」



ということでエレベーター(皇居にあるなんて……)を使って地下に来た。地上でやると大変なことになるかららしい。

夜久「二人とも、木刀です。」

真「御手柔らかにお願いしますよ……ホント……」

刃夜「そうそう真、言い忘れていたことがあったんですよ。」

真「なんすか?」

刃夜「お前、梨花ちゃん守りきれてない上に零銘犠牲にしかけたってわかってるよな?」ゴゴゴゴ

一気に空気が変わった。重く、暗く、背筋が凍りつきそうな殺気が刃夜さんから溢れ出ている。

刃夜「お前をそんなに弱く鍛えた覚えはないんだが?」ゴゴゴゴ

悠乃「おおおお姉ちゃん?」

「ここここれってもしかして……」

夜久「はい!刃夜さんが戦闘モード、しかもキレてます!ああ、やっぱりカッコイイ……」

今更だけど、大丈夫かな真。いやほんとに。

刃夜「この場で一から叩き直してやるよ!」ゴゴゴゴゴゴ

真「あ〜、梨花。死んだわ俺。」

顔が真っ青だよ……真。ごめんね……

夜久「それでは!真さんと刃夜さんの模擬戦を始めます!」

刃夜さんは左が前の半身、真は早くも両手の木刀で守りの体制に入ってる。

夜久「………………始め!」

刃夜さんが消えた。

メキメキメキメキ

刃夜「おらぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

真「はぁぁぁぁぁぁ!!!」

木刀同士がぶつかりあったとは思えない音がした。しかも刃夜さんは右手の木刀だけ。真は両手の木刀で防いでいる

夜久「刃夜さんは一刀流攻式秘伝の迅雷、真さんは二刀流守式の氷牙ですね。」

悠乃「なんで刃夜さんは二刀流じゃなく一刀流を使ったんですか?」

夜久「刃夜さん自体は二刀流の技は月下牙狼しか使いません。二刀流の雷牙、焔牙、氷牙は真さんのオリジナルですから。もちろん見様見真似で使うことはできますが、刃夜さんは右で切り左で受けるのが基本のスタイルです。」

あの時の技もさっきの防ぐ技も真が作ったんだ。でも、片手の木刀一本で二本の木刀と競り合うってどうなってるの……

夜久「何故競り合っているか不思議ですか?それは何故かと言うと、刃夜さんの特技が体重移動だからです。刃夜さんは右腕と木刀に全体重がのるようにしているので、片手でも二刀の真さんに押し負けないんです!」

刃夜さんのことになるとメッチャテンション上がるな、夜久さん。

真が刃夜さんを弾く。今度は真が突っ込む。あれは雷牙の構えだったよね。刃夜さんは左の木刀を頭上に構える。

真「ふっ!」

刃夜「ふんっ!」

真が消えた。そして刃夜さんの前に現れた。が、振り下ろされた左の木刀に阻まれた。そして、

バキッ

真の木刀が二本とも折れた。

真「あっ、」

刃夜「ぜりゃぁぁぁあ!」

刃夜さんは一回転して右で薙いだ。

真「ぎゃぁぁぁぁあぁあ!!」

ドォォン

吹っ飛んで、壁にぶつかった。

「真〜〜〜!」

駆け寄ると、真は気絶していた。

夜久「勝者!刃夜さん!!」

刃夜「ふう……。おーい!大丈夫ですかー?」

刃夜さんの性格の変わり方が怖い……

悠乃「完全にのびてまーす。」

刃夜「真もまだまだですね。そんなだから梨花さんも零銘も守れないんですよ?もっと精進するように。」

真に意識はないんだけどな……。ごめんね真。



真「う、ぅぅぅぅん…………はっ!」

「おはよう真。大丈夫?」

真「ああ、おう……木刀で良かった……。」

「ごめんね、ごめんなさい!私のせいだよね。」

真「お前のせいじゃねえよ。実際に俺の実力不足だからな。お前をちゃんと守りきれない上に零銘を死なせかけちまったのも事実だ。これからも鍛錬してかないとな。」

私にも何か出来ることないかな……。

真「お前は俺の傍にいてくれればいいんだよ。今度こそ守ってみせるから。」

真の、傍に……//////

真「さってと、そろそろ帰るか。ここにそう長居してもやる事ないしな。」

刃夜「おや、おはよう真。帰るのかい?」

真「ええ、いい時間ですしね。そろそろ帰りますわ。」

刃夜「そうか。またいつでもおいで。連絡をいれてくれれば何時でも迎えを送るよ。それと、どうやら彼らが日本に向かっているようだよ。」

真「彼らって……例のあいつらですか!?来るの早すぎだろ!!お願いですから佐々木亭の場所を教えないでくださいよ!?あいつらが着いたら俺に教えてください。」

刃夜「うん。わかったよ。それじゃまたね。」

夜久「またお話しましょうね?梨花さん、悠乃さん、零銘。」

梨悠零「「「はい!」」」

竜神「それでは。」

刃夜「ええ、また。」

こうして、またリムジンとヘリを乗り継いで家に帰ってきた。

Re: The guardian werewolf  ( No.27 )
日時: 2017/06/20 01:07
名前: zetu (ID: .mrUqyHH)

The guardian werewolf2 Invasion

梨花side
真「はっ!ふっ!せいっ!」

「真おはよう。今日も朝早いね。」

真「……おう。」

皇居から帰ってきて数日後、朝私が二階の部屋から降りてくると真はいつも刀を振っている。よく見たらだけど誰かと戦っているようだ、しかも一人ではないらしいって言ってたのは悠乃だけど。とにかく集中が凄いのでいっつもさっきみたいに挨拶しか交わさない。しかも返事が遅い。いいんだけどね?それにしても……今日も……カッコイイなぁ///ってあ、コケた。」

真「梨花、そうやって思ってくれるのは嬉しいし、彼氏冥利に尽きるが、せめて鍛錬中は口に出さないでくれ。力が抜ける。」

「へ?口に出す?…………もしかして私喋ってた?///」

真「無自覚かよ……///」

真梨「「…………//////」」

悠乃「朝からお熱いですね?ふ・た・り・と・も?」

真梨「「げぇっ!悠乃!」」

悠乃「二人共揃って酷くない!?げぇっは無いでしょ!!」

真「お前が茶化すからだろ?さて、影刃を起こしに行くか、影刃が読んでない時の悠乃の思考も教えてやろっと。」

悠乃「わぁ!僕が悪かったよ!ごめんなさい!」

真「じゃあ代わりに影刃を起こしてきてくれ。アイツ寝起き悪くてめんどい。」

悠乃「うぇ!?僕!?」

真「本当に言っちまうぞ?」

悠乃「わかったよ!行けばいいんでしょ!」



真「よし梨花、行くぞ」

「行く?……OK!」

真と影刃君の部屋は一階の玄関の近くだ。忍び足で後を追うと、丁度部屋に入る所だった。

悠乃「影刃、入るよ?///」ガチャ

『めっちゃ赤くなってる!可愛い!』

真『可愛いってお前……まあ凄い恥ずかしがってるよな。』

『部屋の中入っちゃったよ?』

真『任せろ。』フッ

人狼?

悠乃『影刃〜起きて〜』ユサユサ

聞こえる。何で?

真『俺の耳で聞こえてくる音を梨花と共有してるんだ。』

『ほえ〜〜……』

真『お前のそれも可愛いよ。』

「え『しっ!』うう、」

真『とりあえず、今は聞こうぜ?』

『うん///』

悠乃『影刃〜〜起きてよ〜〜。』

影刃『んーー?ゆうの?』

悠乃『そうだよ、起こしに来たよ。』

影刃『ゆうの、手、出して。』

悠乃『ん?はい。』

影刃『ん。』グイッ

悠乃『えっちょっ!?』ドサッ

『ドサッ?今ドサッって音した!?』

真『聞こえないから静かにしてろ。』

悠乃『ちょっと影刃!?』

影刃『ゆうの〜』ギュッ

悠乃『うぇ!?……影刃、どどうしたの?』

影刃『……好きだぞ。』

悠乃『ひゃう!//////』

『ひゃうってwww悠乃ひゃうってwwwwww』

悠乃『ええ影刃?実は起きてるんでしょ?』

影刃『…………ん』

悠乃『〜〜〜〜〜〜〜!!!』

『流石にそろそろやばくない?』

真『時間的にもな、俺に任せろ。後ろでフォロー頼む。』

『うん。』

真「悠乃ー?影刃起きたかー?入るぞ?」ガチャ

悠乃「待って待って待って待って!」キィィィ

部屋の中では悠乃が布団の中で影刃に後ろから抱きつかれていた。

真「行こう、梨花。」

「うん、真。悠乃、ごゆっくり〜。」バタン

悠乃「見たなら助けてよ〜〜〜〜!!」



影刃「朝からすいませんでしたっ!!」ドゲザ

悠乃「う〜〜〜//////」

真「影刃よ、確かに土下座には誠心誠意が伝わる。だがな、今は逆効果だ。顔を上げてみろ?」

影刃「え?あっ……」

悠乃の顔はどんどん赤くなっていく、思い出してるんだろうな、さっきの。

影刃「ご、ごめん……」

悠乃「…………」

しょーがないなぁ、ここはお姉ちゃんが一肌脱ぎますか。

『真、悠乃と繋いで?』

真『OK。』

『悠乃?悠乃は影刃君のあれをされて嫌だった?』

悠乃『ううん!そんなことは…ない…けど。』

『まあ、恥ずかしかったんでしょ?』

悠乃『うん。』

『気持ちはわかるけど何も言わないと伝わらないよ?』

悠乃『……どうしたらいい?お姉ちゃん。』

『じゃあ反撃の意味を込めて〜〜〜〜〜〜なんてどう?』

悠乃『え、……うん、やってみる!』

悠乃「……影刃。」

影刃「なんだ!?」ガバッ

悠乃は指示通り影刃君の耳元に近づいて、

悠乃「……まだ、だめ。」コソッ

影刃「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!//////」

色白の影刃君は真っ赤になりました。

梨悠「「イエーイ!」」

真「お前らそのへんにしとけ、影刃見てみ?」

ん?あっ

梨悠真「「「立ったまま気絶している……」」」

影刃君、器用だな…ごめんね?



真side

「さて、お前ら三人は学校行かないとな。」

零銘「私も行くんですかー?」

「お前は今学生だろうが。特に人狼じゃなくなったんだし、お前はJKでも満喫してこい。」

零銘「は〜い。行こっか、二人共。」

梨花「OK。」

梨悠零「「「いってきまーす。」」」

竜神「おう。行ってらっしゃい。」

ガチャッ バタン

竜神「さてと、俺も出るが、二人はどうするんだ?」

影刃「オレは留守番です。」

「俺は連絡があったので刃夜さんのところへ行きます。」

竜神「連絡って言うと前話していた?」

「ええ、もうすぐ来るようなので対策を。天皇陛下や皇太子殿下との話し合いにもなりますから。」

竜神「天皇陛下といえば、今度イギリスを訪問されるんだろ?ついて行くのか?」

「いえ、多分刃夜さんがやるんじゃないかと。俺は国内の……」ピリリリリリ

「着信?ちょっとすいません。もしもし?」

刃夜『真?刃夜だけど今どこ?』

「今から向かうところなのでまだ佐々木邸ですけど?」

刃夜『至急急いで来てくれ。大至急だ。もう来てしまった。』

「はぁ!?早すぎるでしょ!分かりました今すぐ行きます。それでは後で!」

竜神「どうした?」

「近々打ち合わせする予定だった英国王室の関係者がもう来ちまったそうです。って事で急ぎます。では。」

そう言って家を出た。



リムジンで敷地に入ると、夜久さんが玄関に居た。

「夜久さん?何でいるんすか?」

夜久「何でって…お出迎えに決まってるじゃないですか。あなたの。」

「俺の!?何故!?」

夜久「いいから行きますよ、刃夜さんとあの方達がお待ちです。」

「……もしかして、奴らが苦手だから……」

夜久「ち、違いますよ!!」

「ふっ、図星か……」

夜久「うう〜。」

刃夜『夜久ちゃんを泣かしたのは貴様か?』ヒュッ

窓から飛んできちゃったよ。刃夜さん。

ドスッ

「ぎゃあああ!」


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