複雑・ファジー小説
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- The guardian werewolf
- 日時: 2022/12/27 00:22
- 名前: zetu (ID: b/ePXT6o)
- 参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=10617
The guardian werewolf prologue
俺は橋本真。春休み中の新高三だ。だといえど塾はある。そして今その帰り道を自転車で走ってる。そろそろアイツの家の前を通る。べっ別に何も無いぞ、確かに体が弱いのに夜に一人で自主トレをやってたから少し心配だが、決して……とかじゃ無い。断じて無い。アイツはただの幼馴染だ。そうただのだ。…多分。
そんなこんなでもうアイツの家の前だ、うぉっほん。ちがうぞ、ってあれっ?俺は自転車を停めた。アイツとアイツの妹が話している。俺に気付いていない。それはいい、その奥にいるあれは誰だ?デケェ男が右手を挙げてアイツらに近付いている。あれっ、今右手に持っているものが光っt 俺は自転車をこぎ出した。
「テメェ!何するつもりだゴラァ!」
男が一瞬止まった、今だ。ガシャーン俺は男に突っ込んだ。男はぶっ飛ぶ。
「早く家ん中に入れ。」
俺はアイツらに言った。無事に入った事を確認してから俺は気付いた。男にはナイフがある。だが、俺は武器が無い。どうしたものかと考えようとした瞬間男が着ていたジャケットから…。あれは拳銃!あれでは逃げ切れない。素手でやりあうしか…、
「これ、使って!」
そんなとき上からアイツの声とともに金属の棒が落ちてきた。これだ、棒を拾いに行く俺、男は銃を構えている。ダンダンッ 俺は部活で鍛えたフェイントで棒を拾うと見せ掛けてエルボーをこめかみに入れた。男はぐらつく、俺はバックステップで下がりながら棒を拾い、そのまま助走をつけ、頭に棒を降り下ろした。男が倒れるとともにアイツの家の方から
「大丈夫?」
という声が聞こえてきた。話しかけられて嬉し半分疲れ半分で聞いているとアイツの妹の「お姉ちゃん、危ない!」という声が聞こえた。俺は反射的にアイツを押し退けた。
「ゴハッ」
左胸に激しい痛みが生じるが、そこは気にならない。まだ彼女を傷つけようとする男への怒りで痛みは感じ無い、そして最後の力を振り絞り、今度こそ男の頭の脳天へ打撃を決めた、男の意識が無いのを確認し、パトカーの音が聞こえてくるとともに、俺は意識を手放した。
「真、まことっ!」
意識を取り戻した俺が最初に見たのは涙でぬれた彼女の顔だった。
「死なないで!」「何で私なんかのために。」
そういっていた彼女の頭を撫でた。そして頭を近付けさせ、
「俺がそうしたかったからだ、お前のせいじゃ無い。」「お前は 梨花はお…の……だから。」
そこで俺は意識を失った。そして橋本真は二度と目をさます事はなかった。
俺が目を覚ましたのは辺り一面何も無い真っ白な所だった。いや、なにかいる。人?だが、足が無い。「あぁ、俺は死んだのか。」声に出そうとしたがここでは声は出ないらしい。とりあえず、その死人の列についていった。列の先に門が見える。そこに獣が立っていた。だが、誰にも話しかける訳ではない。無視して通ろうとすると、狼が、
「少年、守りたいものはあるか?」
としかけてきた。俺は頷く。
「ならばこい、少年。お前を…。」
prologue : end
- Re: The guardian werewolf ( No.18 )
- 日時: 2017/06/25 12:31
- 名前: zetu (ID: .mrUqyHH)
The guardian werewolf awakening
梨花side
っつ、…………ここは……?って前が見えない。しかも腕も足も縛られていて動けない。なんでこんな……そうだ。詩夏と咲希が捕まって、電話がかかってきて、私が2人の代わりにって言われて、それで倉庫に行ったら……そこから記憶が無い。たぶん眠らされたんだろうな。
??「やあ、お目覚めかい?」
「誰!?」
機械音が混じった様な変な声がした。
??「君の父親に恨みがある者だよ。君を呼んだのは餌になってもらうタメさ。彼をおびき寄せる為のね。」
「お父さんは簡単には死なないよ。それに零銘と影刃君も居るし。」
そうだ。お父さんは元警察官だし(こないだ聞いたばっかり)、あの2人だっている。心配は無い。
??「そうか、それでも君の為に怪我はしているかも知れないよ?詩夏さんや咲希さん、若林先生に自警団員と警視総監率いる警察官達もいるからね、幾ら何でも僕の手下総動員してるんだ。死者はいなくても負傷者ぐらい出してくれないと困る。」
今なんて...?詩夏と咲希も来てる?先生と団員達も?私を助けるために?だめ、そんなことしたら、真みたいに...
??「でも君の父親は僕が殺すと決めているんだ。君の目の前でね。ちょうどこの前の彼のように。いや、校長の引きこもりの息子をどうにかしてくれと言われた時には面倒だと思ったけど、ああやってあやつり人形にもなってくれたし、何より邪魔そうなあの坊やを殺せたのは大きかったね。」
真を殺したのが校長の息子?それを操っていたのがこいつ?それじゃ、ほんとに真は私のせいで...
??「さぁ、そろそろ見せてあげるよ。僕の姿と、君の父親が死ぬところを。」
後ろからピピッという音がした。目隠しが外れる。すると目に飛び込んで来たのは予想以上の高さと、目の前の異様な人間だった。スーツ姿にフルフェイスのヘルメットの様なものを被り、腕の先と脚の先が金属の...あれは何?
??「これかい?これは義手さ。脚も義足だよ。おっ、やっと来たみたいだね。」
だめだよ、あんなの人間じゃないじゃん。逃げて、逃げて!
悠乃「お姉ちゃん!」
悠乃side
あの男の部屋からさらに奥、一本道の通路を進む。敵が道に潜んでいることもないし、安全に通れるけど、何か怖い。敵の自信の表れのような、そんな感じ。そうして進んでいくとまた広い部屋に出た。そしてそこに居たのはお姉ちゃんと謎の格好の人間だった。
「お姉ちゃん!」
梨花「悠乃!お父さん!来ちゃだめ!」
??「皆さん、今日は集まっていただき、ありがとうございます。」
竜神「お前は誰だ!なぜ娘を捕まえた!」
??「貴様をおびき寄せる為さ。佐々木竜神。この場で、この娘の前で、貴様を殺すためのね。」
気持ち悪い不自然な変な声。変声機を使っているようだ。
??「ところで月牙の人間はどうした?そこの子供以外にもいるんじゃなかったのか?」
竜神「そんな事よりなぜ娘を使う必要がある!?直接殺しにこれば良かっただろ」
??「それじゃ面白くないだろう?さぁ、殺し合おうよ。」
????「ウオォォォォォォォォォォォォォォオン!!」
梨花side
急に地鳴りのような物が轟いた。これは、遠吠え?そして何かが走ってくる音。四足歩行の生物の走り方だ。
??「なんだか騒がしいですね。何が来るんですか?」
けん「皆さん避けて!」
悠乃達が慌てて分かれて入口からどく。そして入ってきたのは、 …………巨大な白銀の毛の狼だった。
銀狼「ウオォォォォォォォォオン!!」
銀狼は再び吠えた。そしてこちらに向かってくる。
??「くっ、」
敵も横に逃げた。けど、こっちに向かってくる。
(え、ちょっと、怖い来ないで...!)
私は目を瞑った。でも体には何も無い。すると耳元で声がした。
?「待たせたな、梨花。」
え、そんな……そんなことって...
「ま……こと?」
真「ああ、俺だ。」
そう言いながら、縛っているロープを短刀で撫でるように切った。
真「遅くなって、ごめん。だけど安心しろよ。俺がいる。」
「真っ、まこと〜〜!!」
ロープの支えが無くなるのとともに落下する私の体を、真が受け止めて、床に着地する。
「真!なんで……真が、い、生きて……」
真「俺こそが零銘の主だからだ。頭にこうしてこの世に戻してもらったんだ。月牙の次の頭としてな。俺的には人間じゃなくて神様だって言われてもあんまり実感ないけど。んじゃちょっと待っててくれ。梨花。いつまで待ってくれるかわかんねぇからな。」
「う、うん。」
真「そう言えばあの時伝えきれなかったみたいだから今言うわ。一度しか言わねぇぞ?」
「え?」
真「なぜお前を守るかって?それはお前は、梨花は、俺の大切な人だからだ。」
「……ふぇ?」
真「あの時は命張ってでもお前を守れて良かったと思った。でも、それが自己満足だって気づいた。だから月牙として戻ってきた。さらに零銘や影刃を通して見た。お前、全然ちゃんと笑えてなかったからな。もっと後悔した。だから、遅れたけど、今度こそちゃんと梨花を守るよ。お前と一緒に居るために。」
「...はい。」
真「さてと、待ってくれるとは嬉しいねぇ。それともう顔隠す必要ねぇんじゃねえか?なぁ、亜門先生。いや、犯罪シンジケート『魔華』の生き残り、二代目悪邪さんよぉ!」
え、あの男が亜門先生?あの人はテニス部の顧問で、悠乃の担任だよ?幾ら何でも
悪邪「よく僕が亜門ってだけじゃ無くて悪邪だってわかったな。真君。」
真「正確にわかったのは頭に資料を貰った時だけどな。でもあんたの梨花を見る目変態とは違う方向にやばかったからな。零銘でも見てたし。それに、」
悪邪「それに?」
真「あんた。火薬の匂いがすんだよ。」
悪邪「完全に消したつもりだったんだけどな。若林先生。どうでした?なんか思い当たる節はありましたか?」
若林「な、何もねぇ」
悪邪「やはり君は僕の計画の一番の障害だ。だから早めに殺したかったんだけど。まさか月牙の人間として帰ってくるとはねぇ。そうさ、僕は佐々木竜神、若林修造、高橋善によって壊滅させられた組織の首領の息子。二代目悪邪さ。」
「じゃあ恨みって。」
悪邪「もちろん。父の恨み、組織の死んだやつの恨み、残りの残党の恨みさ。今すぐにでもあの男を殺したいが、その前に君をもう1回殺さないといけなそうだね。」
真「そう簡単にいくかな?……月牙次代頭首にして若頭。月牙 真!」
真が二本の刀を抜いた。左手の刀は零銘の刃の無いものだけど。右手のあれは、真の刀?
悪邪「シンジケート魔華二代目頭領 悪邪。」
真「いくぞ!!」
真が駆け出した。すごい勢いで近づく。
真「はっ!」
右手の刀で切りかかる
ガキッ
悪邪は左腕の義手で受け止める。火花を散らしながらどちらが押し負けもせず、2人とも後ろへ跳び退く。
真「おらぁ!」
今度は左から切り上げる
悪邪「フン!」ブゥン
後ろに飛び退いて……空中で留まってる!?
真「くっ、かてぇな。さっきの奴はこの刀で影刃がバラバラにしたんだけどな。しかも飛べんのかよ。あんたも大概人間じゃねぇな。」
悪邪「あんな出来損ないとは違いますよ。これの為の試作品だからねっ!」
悪邪のグーでの攻撃を真は零銘の刀で受ける。そして後ろへ。
真「なら見せてやるよ。本物の月牙の戦い方を!」
awakening:end
- Re: The guardian werewolf ( No.19 )
- 日時: 2017/06/25 12:35
- 名前: zetu (ID: .mrUqyHH)
The guardian werewolf in the moonlight
梨花side
本物の戦い方?零銘とは違うってこと?
真「零銘が使ってる月牙流剣術ってのは主の代わりに戦う奴のための簡易化した剣だ。そして、今から見せるのが本物。『月牙一刀流剣術』攻式初伝!」
真は零銘の刀を鞘に戻し、真の刀に左手を添える。
真「雷!」
一瞬で真が消えた。そして
ガキィィィィイン
悪邪「ぐっ!」
空中に真が浮いていた。そして、悪邪の左腕に大きな傷がついていた。
真「いくぜぇ!」
再び真が消える。
ザンッ ギンッ ガンッ キンッ
真が止まると、左腕の表面は五つの刀傷でボロボロだ。
真「やっぱ初伝じゃ切れねぇか。」
悪邪「これは不利だね。僕にも武器が必要のようだ。」
そう言って壁に飛んで行くと、壁に穴が空いて何か出てきた。板のような装飾のない大剣と、あれ……は……
悠乃side
悪邪が壁から取り出したのは大剣と拳銃だ。
真「悠乃!竜さん!今のうちに梨花を下がらせろ!」
まずい!お姉ちゃんには銃にトラウマが!
「父さん!」
竜神「いくぞ!」
僕達が走り出したタイミングで真君も宙を蹴る。さっきのようなスピードではないのでただ切りかかったのだろう。悪邪は上からの刃を横薙ぎで受ける
ガキキギギギギギッ
甲高い音と共に切り結ぶ。互いに押し負けない。
「お姉ちゃん!」
梨花「うぅっ……」
竜神「動けそうに無いな。運ぶぞ!」
ガンッ
真ん中当たりで鍔迫り合いをしていた2人が弾き合う。
悪邪「ふんっ」
銃口がこっちに!
真「けん!」ヒュッ
ダンッ
けん「はい。」パシッ
ザンッ
いつの間にか僕達の前にいたけんちゃんは真君から飛んできた何かで弾丸を切った。それは、影刃の短刀。
けん「どうぞ。」ヒュッ
真君に投げ返す。
真「らっ!」
けんちゃんから飛んできた短刀を回し蹴りで別方向へ飛ばす。
ガスッ
悪邪「ちっ、」
拳銃を貫通した。あれならもう撃てない。
真「てめぇ、今梨花を!悠乃を!竜さんを狙ったな!……ぜってえ許さねぇ!!」
inthemoonlight:end
- Re: The guardian werewolf ( No.20 )
- 日時: 2017/06/25 12:49
- 名前: zetu (ID: .mrUqyHH)
The guardian werewolf fang of the wolf
悠乃side
空気が変わった。辺りが凍りついたように。これをプレッシャーって言うのかな。僕達に向いていたら気絶してたかも。…正直腰が抜けそうです…。発しているのは、真君。真君が怒ってる。
真「月牙二刀流。」
もう一本も抜いて、逆手に構える。
真「雷牙。」
悪邪「ぐぁあぁあぁあ!」
ドゴォォォン
さっきの雷より断然速い。気づいた時には壁に吹き飛んでいた。
悪邪「……クソがぁぁぁぁぁぁぁあ!」
壁を蹴って加速してくる。
真「クソはてめぇだぁぁぁあ!二刀流!焔牙!」
大剣の突撃をクロスした刀で受ける。そして左に受け流して、回転して左腕を切る。悪邪の左腕は三分割になった。
梨花side
真が怒った。私の為だと思うと、やっぱり……嬉しいなあ……
悠乃には見えてるみたいだけど、私には真がどう動いてるか分からない。だから
「真〜〜!いっけ〜〜〜!!」
真side
梨花「真〜〜!いっけ〜〜〜!!」
……やっぱ、お前の為ならいくらでも頑張れるな……梨花。
「月牙二刀流剣術!秘伝!!」
悪邪「くっ!」
大剣で受けようとしても無駄だ。なぜなら
「月下牙狼!!!」
梨花side
真が突っ込んでいく。悪邪は大剣で守るみたい。でも、真の右の刀の振り下ろしで大剣で真っ二つ。左の刀で右腕が落ちた。両脚も切れる。そして、
真「だあらぁぁぁぁぁあ!」
左回転で左肩口から斜め、反転して右肩口から斜めに切った。これは何故か見えた。
悪邪が落ちていく。真も着地した。
真「梨花!大丈夫か!?」
真side
あの傷なら死ぬのは確実だ。それよりも、
「梨花!大丈夫か!?」
梨花の元へ行く。零銘の刀をしまい、俺の刀をしま……あの点は何だ?返り血にしては明るい。まるでひか
「梨花ぁ!」
梨花side
気づいてなかった。額にあたる赤い光。でも発射された弾は私にあたらなかった。また庇われた。今度は……白髪の人狼に。
「くぅっ……」
「零銘ぁぁあ!」
零銘side
気づいたのは同じタイミング。でも主の体はもう限界が近い。影刃はまだ出てこれない。つまり動けるのは私だけ。しかし私の刀は納刀されていて、抜いている暇はない。なら、主と同じやり方で。つまり、体で。
ダンッ
月牙の人間は力は強いし、狼の力は使えるし、主に至っては空中浮遊ができるけど、体の丈夫さは人間と変わらない。つまり、銃弾を弾けたりするわけはなくて、
「くぅっ……」
お腹にあたった。意識が遠のく。
梨花「零銘ぁぁあ!」
ごめんね。梨花。トラウマだよね。同じ展開だもん。でも、梨花達を傷つけたくないし、主に、真さんにももう死んで欲しくないんです。だから、真さんに拾われた命。ここで……
真side
急に意識が入れ替わって、元に戻ったと思ったら倒れ掛けていた。でも、視界は共有しているから何があったかはわかる。
「うぉぉぉぉぁぁぁぁあ!!」ブンッ
俺の刀を投げる。心臓を貫いた。
梨花「真!零銘は……?」
呼びかけても返事がない。このままでは零銘が死ぬ。そんな事は……
「させるかよ!梨花!」
梨花「は、はい!」
「俺に力、貸してくれるか!?」
梨花「うん!もちろん!」
俺は零銘の刀を抜いて、
「梨花。両腕を出してくれ。」
梨花「こう?」
腕に刀を置く。
「お前を少し、貰うぞ。」
梨花side
ふぇ?
「ふぇ?…ひゃ!」
急に凄いことを言われたと思ったら、誰も触れてないのにくすぐったかった。私から何か光るものが飛んで行く。真はそれを手に取り、刀に添えた。
真「はぁっ!」
刀の中に染み込むように入ったと思ったら刀が光りだした。そして、真は心臓の辺りから何かを引っ張り出す。青白い……もしかして、魂?
真「はぁぁぁぁぁぁぁあ!」
刀が浮いた。真がどんどん力を込める。すると刀の形が変わってゆく。ゆっくりと、人型になって、一気に強く光る。
「きゃっ!」
悠乃「うわっ!」
光が収まると、私の腕の上にいつもの白い着物を着た、黒髪の零銘が眠っていた。ゆっくりと腕に降りてくる。
「零銘!零銘!!」
零銘「う……、ううん……。りっか?。」
たまらず零銘に抱きついた。
「零銘ぁ!」
真「とりあえず帰ろうぜ。零銘。立て無いよな??」
零銘「……はい。まだ無理です。」
真「悠乃。零銘のこと頼めるか?俺は……よっと。」
真にお、おひ、お姫様抱っこされた。
fang of The wolf :end
- Re: The guardian werewolf ( No.21 )
- 日時: 2017/06/25 12:57
- 名前: zetu (ID: .mrUqyHH)
The guardian werewolf return
梨花side
「ちょっ、真!恥ずかしいよ!」
真は私をお姫様抱っこして、自然に歩き始める。
真「梨花お前歩けないだろ?」
たしかに歩けない。さっき拳銃を見てしまったせいか、力が入らないせいだ。
「でも、せめておんぶにして!」
真「そうするとお前の顔が見られねぇじゃん。」
「ひゃうっ!」///
急に恥ずかしい事言わないでよ……。
悠乃「良いじゃんお姉ちゃん、してもらえば。夢だったでしょ?」
「わぁぁぁぁぁあ!言うなぁぁぁぁぁあ!」
なんでこんなに恥ずかしい目に……
真(言ってくれればいくらでもしてやるよ。)
「えっ/////」
耳元で小声で言われた。
真「ところで、この先に松本さんと倉橋さんがいるんだよな?けん。ちゃんと誰かついてるよな?」
けん「はい!警察の方々に任せてきましたよ!」
待って、この状態(お姫様抱っこ)のまま行くの?えっ、ちょ
詩夏「お〜〜い!皆〜〜!」
咲希「りっちゃん!ごめんねぇ……私達が捕まっちゃったせいで……ごめんねぇ……」
「違うよ!二人のせいじゃないよ!私こそ二人を巻き込んでごめんなさいぃ!」
真「落ち着け二人共、取り敢えず外に出てからにしようぜ。」
詩夏「ほんとに真君だ……。」咲希「まー君?まー君だ、元気〜?」
えっ、二人共なんで割と普通に接してるの?もっと驚くんじゃないの?
真「久しぶりだな。二人共、けんに聞いたのか?」
詩夏「うん。半信半疑だったけどね?いくらけんちゃんが可愛くても、流石にぶっ飛んでたから。」
咲希「ところで、なんでまー君りっちゃんお姫様抱っこしてるの?」
ギクッッ!
真「単純に歩けないからだよ。零銘もな。」
咲希「れーちゃん!大丈夫?」
零銘「大丈夫……ではちょっと無いですが、まあ何とか。死にかけましたし。」
詩夏「えっ、それホントに何とかなってるの?」
零銘「ある……真さんにこの体を貰ったんです。」
詩咲「「えっ!?」」
真「俺は人間じゃなくて神様に近いからな。流石に人一人生み出したりは無理だけど、零銘の刀を使ってだったから問題無く別の体を作れた。そうだ。悠乃!」
悠乃「なに、真君?」
真「影刃は回復次第俺と切り離すから、楽しみにしとけ。」
悠乃「なっ!」///
悠乃が照れてる……珍しいもの見ちゃった!
善「さて、そろそろ出口だが、修と竜は事情聴取に付き合ってもらっていいか?彼女達は後日。月牙の君達は強制は出来ないけどお願いしたい。」
真「梨花達と同じ日でよければ。頭に情報公開の承認を取らないといけないので。」
善「それでお願いするよ。では行こうか。」
修「おう。真!しっかり送ってけよ!」
真「わかってますよ、若先生。」
竜「梨花と悠乃を頼むぞ。真君。」
真「もちろんです。と言うか零銘達が使っている部屋俺も使わせてもらっていいすか?」
竜「もちろんだ。ではな。」
校舎を出た。そういえばこの学校どうなるんだろう。さっきお父さんが校長をやったって聞いたからなぁ。問題になれば廃校になるよね……
真「そうはならないぞ?多分校長のことは握り潰すことになるから。敵の中にももしかしたら教員がいたかもな。さてと、んじゃ松本さんと倉橋さん。送っていくぜ。俺は事情説明の義務があるしな。」
詩夏と咲希の親はお父さんがあらかじめ連絡を取っていたようだけど、当然心配していたようで、インターフォンを押すとすぐさま駆け寄ってきた。真は簡潔に話して、警察から説明があることを伝えてさくっと帰った。そして家についた。
梨悠「「ただいまぁ〜。」」
とても疲れたなぁ。
真「とりあえず、梨花と零銘は休まないとな。悠乃!俺の部屋の布団二組あるから敷いてくれるか?」
悠乃「わかったよ〜。でも零銘ちゃんはどうすればいい?」
悠乃も緊張が抜けたのか緩い喋り方になっている。
零銘「私はもう大丈夫「大丈夫な訳ねぇだろ。貸せ、悠乃。」真さん……」
そう言いながら私を片腕に持ち替えて、もう一方で零銘も持ち上げる。
零銘「真さん、無理してませんか?タダでさえ体に慣れきってないのに秘伝まで使って、しかも私のこの体まで……私にもっと力があったら……。」
真「いいんだよ。いくら月牙の人狼だっつったって、お前は女なんだ。ホントはもっと影刃に頑張って欲しいもんだが、あいつは元々表で戦う奴ではないからな。もっと早く俺が出てこれなかったのが悪い。」
零銘「いえ!真さんは、「いいから、大人しくしろって。」……はい。」
「ぷっ、」
零銘「梨花!なんで笑うんですか!?」
「いや、なんか……ダメ我慢出来ない……フフッ……」
零銘「もう!」
悠乃「なんか親子の掛け合いみたいになってるけどどうしたの?」
え?
零銘「悠乃!聞いてくださいよ!」
真「丁度いいから悠乃パス。」
悠乃「んじゃ零銘ちゃんお布団行こうか。」
真「そんでどうして急に黙ったんだ?顔真っ赤だし。」
「あのさ……さっきの悠乃が言ったことがさ……なんでかちょっと。」
真「引っかかったのか?」
「引っかかったって言うか、なんでか少ししっくりきたから。私も思ってたし。」
なんでだろう?
真「やっぱわかんのかなぁ?そういうの。」
ん?わかる?
「どういうこと?」
真「さっき零銘を助ける時に俺はなんて言ったか覚えてるか?」
「えっ///」
覚えてる。覚えてるけど……ううっ///
「お前を少し、貰うぞ……でしょ?///」
真「可愛いな。」
「ふぁっ!?もう!」
真「悪いつい、そんでだけどあの時お前から貰ったのはお前の遺伝子だ。」
遺伝子?
真「それを俺のと合わせて零銘の体を創ったんだ。」
私のと真とのを合わせて……あれ?それってつまり……
真「気づいたか?零銘は遺伝子上は俺とお前の娘に当たることになるんだ。まあ歳同じだから微妙なところだけどな?」
え、え……
「「ええええええええええええええ!!!」」
真「お、ジャストタイミング」
悠乃side
お布団に寝かした零銘ちゃんと喋っている。
「ってことは、もう零銘ちゃんに人狼の力はないんだ?」
零銘「はい。人狼になることも出来ませんし、ちょっと鍛えてる高3女子でしかないです。それに私の刀もなくなってしまいましたから。」
「あの刀は零銘ちゃんになった……の?」
零銘「私になったと言うか、私の核になりました。私の体は真さんの遺伝子と梨花の遺伝子によって作られた細胞から出来てます。」
「へぇ〜……え?」
零銘「つまり私は二人の子供ですね。」
「「ええええええええええええええ!!!」」
return:end
- Re: The guardian werewolf ( No.22 )
- 日時: 2017/06/25 13:00
- 名前: zetu (ID: .mrUqyHH)
The guardian werewolf homecoming
梨花side
え?ちょっ、ええ?どういうこと?零銘が真と私の娘?意味がわかんないんだけど……え?
悠乃「真くぅぅぅぅぅん!?」
悠乃がすごい勢いで走ってきて思いっきり襖を開けた。
真「おう、悠乃。どうした?零銘は?」
悠乃「零銘ちゃんは置いてきた!どうしたもこうしたも無いでしょ!どういう事なの!?零銘ちゃんがお姉ちゃんのこ、ここ子供って!」
真「あいつちゃんと話せよな……。遺伝子上はな?実際の子供ではないぞ?」
悠乃「そうなんだ……そうじゃない!なんでお姉ちゃんの遺伝子が零銘ちゃんの中にあるのさ!」
真「はぁ……説明するぞ?とりあえず月牙の人間の中でも一番上の位、俺や頭のように銀髪はさっき言ったとおり人より神に近い。つっても人一人を無から生み出すことはそう簡単には出来ないんだよ。色々と準備がいるんだ。でもあのままでは零銘は死んでしまうところだった。だから最終手段を使った。二つの遺伝子を用いた人体生成だ。そして出来た体の素を一気に成長させたんだ。零銘と同じ年までな。」
悠乃「んじゃあなんで零銘ちゃんの刀は無くなったの?」
真「グイグイ来るな……新しい体に零銘の魂を移すには何か魂の繋がりがいるんだ。月牙の刀は魂の一部を使って創られるから、それを依代にしたんだ。」
悠乃「そうなんだ。なるほど……。」
真「梨花わかったか?」
「ひぇ?う、うん分かった……よ?」
正直凄い話過ぎて途中から分かんなくなりそうだった。分かったよ?ちゃんとわかったよ?嘘じゃないよ?
真「落ち着け、ちゃんとわかってるからお前の頭の出来は。わかんなくなっても誰も責めねぇよ。」
貶された!?しかも何故バレてる!?
真「影刃が読めるんだから俺が読めねぇわけねぇだろ?……あ、そうだ影刃忘れてたわ!危ねぇ、コイツ全然喋んねぇから記憶から消えてた。ごめんな悠乃。」
悠乃「な、なんで僕に謝るのさ!?」
真「なんでって……は〜ん?そういう事か。よし、お前ら今日はもう寝るぞ?明日全員で行くところがある。」
「え?どこ?警察?」
真「んなモン後回しだ。いつでもいいって言質取ったからな。行き先は……内緒だ。」
ということで寝ることになった。待って、なんで真隣で寝ようとしてるの?待って?寝ないで?私寝れないじゃんか!起きてよ!!
うー……睡眠が…充分取れたねうん。心の中であんなこと言いながら寝てたもん。もうぐっすりだよ。いくら真相手だからって油断し過ぎじゃない?
真「そうだなぁ。もう少しぐらい意識してもいいんだぞ?梨花。おはよう。」
「びゃぁ!ちょっと真!心読まないでよ///」
真『ん?わりぃわりぃついな?それよりなんか言うことあるだろ?』
「うん。おはよう真。って今どこから声出したの?」
真「お前の精神に直接な?悠乃はもう出来るはずだぞ?零銘と影刃の精神会話に乱入したそうだし。」
悠乃が人間じゃなくなってきてる……
悠乃「いくらなんでも見境なくは出来ないよ僕は。出来るのは影刃と多分零銘ちゃんだけだと思う。真くんのわかんないし。」
真「とりあえず早く影刃に会いたいのは分かったからもう少し隠した方がいいと思うぞ?悠乃。」
悠乃「え゛……うそ……。」
悠乃から凄く低い声がしたよ…。大丈夫なの?女の子として……
真「あ、大丈夫だ。まだ寝てる。」
悠乃「よかったぁ……」
悠乃影刃君のこと好きすぎでしょ……。」
悠乃「う、うるさいバカ姉!」
梨花「あれ口に出てた?ごめんごめん。」
真「さてと、後は零銘だよな。誰か見てないか?」
「見てないよ?」
悠乃「まだ寝てるよ。珍しいよね、いつもは僕より早いのに……あ、ちなみに一緒に寝たよ。」
真「しょうがないな。担いでいくぞ。お前らも準備してくれ。」
「はーい。」
悠乃「わかった〜。」
現在何処にいるかと言いますと、東京です。……なんで急に東京!?しかも準備できたと思ったら家の庭にヘリきたんだけど!?予想もへったくれもないんだけど!?しかもその後リムジンだし!カーテンが閉まってるからどこに向かってるかも周りも見えないけど。あれ?停まった。
真「よし、降りるぞ。」
降りたところは……え?
梨悠「「皇居?」」
homecoming:end