複雑・ファジー小説

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The guardian werewolf 
日時: 2022/12/27 00:22
名前: zetu (ID: b/ePXT6o)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=10617

The guardian werewolf prologue


俺は橋本真。春休み中の新高三だ。だといえど塾はある。そして今その帰り道を自転車で走ってる。そろそろアイツの家の前を通る。べっ別に何も無いぞ、確かに体が弱いのに夜に一人で自主トレをやってたから少し心配だが、決して……とかじゃ無い。断じて無い。アイツはただの幼馴染だ。そうただのだ。…多分。

そんなこんなでもうアイツの家の前だ、うぉっほん。ちがうぞ、ってあれっ?俺は自転車を停めた。アイツとアイツの妹が話している。俺に気付いていない。それはいい、その奥にいるあれは誰だ?デケェ男が右手を挙げてアイツらに近付いている。あれっ、今右手に持っているものが光っt 俺は自転車をこぎ出した。

「テメェ!何するつもりだゴラァ!」

男が一瞬止まった、今だ。ガシャーン俺は男に突っ込んだ。男はぶっ飛ぶ。

「早く家ん中に入れ。」

俺はアイツらに言った。無事に入った事を確認してから俺は気付いた。男にはナイフがある。だが、俺は武器が無い。どうしたものかと考えようとした瞬間男が着ていたジャケットから…。あれは拳銃!あれでは逃げ切れない。素手でやりあうしか…、

「これ、使って!」

そんなとき上からアイツの声とともに金属の棒が落ちてきた。これだ、棒を拾いに行く俺、男は銃を構えている。ダンダンッ 俺は部活で鍛えたフェイントで棒を拾うと見せ掛けてエルボーをこめかみに入れた。男はぐらつく、俺はバックステップで下がりながら棒を拾い、そのまま助走をつけ、頭に棒を降り下ろした。男が倒れるとともにアイツの家の方から

「大丈夫?」

という声が聞こえてきた。話しかけられて嬉し半分疲れ半分で聞いているとアイツの妹の「お姉ちゃん、危ない!」という声が聞こえた。俺は反射的にアイツを押し退けた。

「ゴハッ」

左胸に激しい痛みが生じるが、そこは気にならない。まだ彼女を傷つけようとする男への怒りで痛みは感じ無い、そして最後の力を振り絞り、今度こそ男の頭の脳天へ打撃を決めた、男の意識が無いのを確認し、パトカーの音が聞こえてくるとともに、俺は意識を手放した。




「真、まことっ!」

意識を取り戻した俺が最初に見たのは涙でぬれた彼女の顔だった。

「死なないで!」「何で私なんかのために。」

そういっていた彼女の頭を撫でた。そして頭を近付けさせ、

「俺がそうしたかったからだ、お前のせいじゃ無い。」「お前は 梨花はお…の……だから。」

そこで俺は意識を失った。そして橋本真は二度と目をさます事はなかった。



俺が目を覚ましたのは辺り一面何も無い真っ白な所だった。いや、なにかいる。人?だが、足が無い。「あぁ、俺は死んだのか。」声に出そうとしたがここでは声は出ないらしい。とりあえず、その死人の列についていった。列の先に門が見える。そこに獣が立っていた。だが、誰にも話しかける訳ではない。無視して通ろうとすると、狼が、

「少年、守りたいものはあるか?」

としかけてきた。俺は頷く。

「ならばこい、少年。お前を…。」

prologue : end

Re: The guardian werewolf  ( No.13 )
日時: 2017/06/25 12:03
名前: zetu (ID: .mrUqyHH)

The guardian werewolf crisis

梨花side
そんなこんなで放課後。部活を終えて再び集まって、何か食べて行くことにした。そして来たのはとある喫茶店だ。いつものメンツでここでお茶するのは恒例である。零銘いないけど

「う〜〜〜〜ん!やっぱりここのハニトーは美味しなぁ〜。」

咲希「ほんとそうだよね〜〜〜。この甘さが絶妙なんだよ!」

私と咲希でここの名物であるハニートーストを食べている。店長が長い間思考錯誤して出来た至高の一品である。

悠乃「お姉ちゃんに咲希さんもよくそんなに甘い物食べれるよね。」

詩夏「全くだよ。咲希のお菓子以外なんて甘すぎて食べれたもんじゃない
。」

そういう悠乃が食べているのは抹茶のわらび餅。詩夏はコーヒーゼリーである。小さい頃からの幼馴染みである2人だけど、好みは全く逆。詩夏は甘いものが大の苦手。反対に咲希は苦味のあるものが苦味。でも、咲希が作った甘いお菓子なら詩夏は好物にしているほどだし、詩夏が作った苦めのお菓子なら咲希も喜んで食べる。という謎の味覚を2人はしているのだ。2人が言うには

詩咲「「2人の愛のなせる技だよ!!」」

と自慢げに言われた。あっ、ちなみにこの2人は別に百合な訳では無い。

詩夏「はぁ〜、それにしてももう少しで部活も引退かぁ〜。やだなぁ。」

「詩夏が嫌なのはその後の受験でしょ〜。まあ私も引退したくないけど。」

詩夏「まだみんなと走りた〜い!」

咲希「私はまだ部活あるけど。確かに引退したくないよ〜。」

そう、もうすぐ夏の大会が始まっていく。詩夏は陸上部。咲希は吹奏楽部なのでコンクールはもう少し後で行われる。そして、それが終わるともう引退して、受験まっしぐら。

梨詩咲「「「嫌だなぁ。」」」

悠乃side
詩夏さん咲希さんと別れ、お姉ちゃんと2人で歩いています。

「ねぇお姉ちゃん。」

梨花「ん?どした?」

「そういえば零銘ちゃんいつ帰ってくるの?」

梨花「さあ?若林先生に休むのは1日って言ったみたいだから、今日中に帰ってくるんじゃない?」

「またこの前の人達おそって来ないといいんだけど。」

梨花「今は自警団の見回りもやってると思うけど。確かに危ないよね。早く帰ろっか!」

「うん!」

ピリリリリリ

「ひゃっ、」

急に鳴り始めたお姉ちゃんのスマホの着信音にびっくりする。

梨花「こんな時間に誰からだろ?もしもし……」

なんだろう。お姉ちゃんの顔が険しくなった気がする。

梨花「悠乃!ゴメンだけど少し用事思い出した!先帰ってて!」

そう言ってお姉ちゃんが走り出した。……何か嫌な予感がする。

「待って!お姉ちゃん!!」

梨花「大丈夫大丈夫!」

そのまま走っていってしまった。

「お姉ちゃん……。」

僕は願った。当たりやすい僕の感が今回は当たっていないことを。

梨花side
まさか……まさか……そんな……私のせいだ……私のせいだ……急がなきゃ……私の為にもう犠牲なんて出させない。

悠乃side
ガラガラッ

零銘「あっ、悠乃。おかえりなさい。何をそんなに慌てているんですか?梨花と一緒では?」

「零銘ちゃん!父さん呼んできて!早く!」

竜神「悠乃!どうした!何があった!」

「それが……。」

僕は先程あったことを2人に伝えた。

零銘「それで、梨花はどこへ行ったんでしょうか?」

すると家の外で音がした。

竜神「行ってみるぞ!」

そこに居たのは梟だった。

「梟?」

零銘「この子はけんちゃんの友達だよ!けんちゃんは動物と心を通わせれるの。待ってね……。」

零銘ちゃんは影刃と入れ替わった。

影刃「梟!聞かせろ!」

耳と尾をだしてそう言うと、梟はなにか話すように鳴き始めた。

影刃「なんだって!クソッ!」

「影刃!どうしたの!?」

影刃「けんが隠れてついて行ったら倉庫に入っていったようだ。そしたら、そこの裏から車が出て。中に梨花はいなかったらしい。今けんは尾行してる。」

竜神「なんだと!?誰かに誘拐されたのか!!」

そんな……

影刃「ん?なに?それは本当か!」

「影刃?」

影刃「どうやらその倉庫に監禁されていた人がいるらしい。零銘わかるか……詩夏と咲希だそうだ。」

詩夏さんと咲希さん……?なんでその2人の名前が……
その時1つの最悪の答えが頭に浮かんだ。

影刃「悠乃。なにか分かったか?」

「予測だけど……詩夏さんと咲希さんが捕まったんだ。そして2人を人質にお姉ちゃんを呼び出して……。」

影刃「あいつはなんで竜さんに相談せずに行ったんだよ!」

「多分電話で言われたんだ。ほかの人に話したら2人を殺すって。真くんのことがあったからパニックになったんだと思う。自分のせいでまたって。」

影刃「竜さん!団員を呼び戻してくれ!今から行くぞ!」

竜神「ああ!」

「お姉ちゃん……」

影刃「大丈夫だ、悠乃。」

「何が大丈夫なの!お姉ちゃんさらわれちゃったんだよ!何も大丈夫じゃないじゃん!」

影刃「ああ…………だが、間に合った。」

crisis:end

Re: The guardian werewolf  ( No.14 )
日時: 2017/06/25 12:06
名前: zetu (ID: .mrUqyHH)

The guardian werewolf chace

悠乃side

竜神「行くぞテメェら!!!」

団員「「ぉぉぉぉぉお!」」

影刃「梟!頼むぞ!」

梟に案内をしてもらい、ひとまず倉庫に行くことになった。僕から2人に連絡を取ったらまだ倉庫にいると言われたので、2人を拾いつつけんちゃんの連絡の続きを待つ。そして場所がわかり次第強襲する算段だ。そしてもうすぐ倉庫に着く。

「詩夏さん!咲希さん!どこですか!」

詩咲「「悠乃ちゃん!」」

2人は部屋の奥の方にいた。泣いていた。

詩夏「悠乃ちゃんごめんなさいぃぃ。私達のせいでりっちゃんがぁぁあ!」

咲希「ごめんなさい。ごめんなさいぃぃ。」

「お2人のせいじゃありません。今から助けに行きます。」

零銘「私達が絶対助け出します。」

いつの間にか影刃と零銘ちゃんが入れ替わっていた。

詩夏「れーちゃん!?いつからいたの?と言うかその格好は?」

零銘ちゃんは狼人間のままだ。この姿は2人には見せたことない。

零銘「私は狼人間なの。そして……」

影刃「同じく、狼人間の影刃だ。」

咲希「ええ!どゆこと!?」

「影刃は零銘ちゃんと……なんて説明するの?」

影刃「おい、まぁ人間じゃない。だけど零銘とはこれからも仲良くしてくれるか?」

詩咲「「もちろん!」」

影刃「ありがとうな2人とも。」

その時、

ワン!

悠詩咲「「「犬?」」」

影刃「けん!どうだ!!?」

すると犬はジャンプしてけんちゃんのいつもの姿になった。

けん「はい!相手の本拠地がわかりました!だけど……。」

影刃「どうした?」

けん「皆さんが通ってる学校の様なんです。」

悠詩夏「「「え!?」」」

影刃「竜さん!学校だそうだ!行くぞ!」



そして僕達は学校の前に着いた。学校には明かりはもちろんない。

竜神「CからG班は出てくるやつを頼むぞ!ABは俺らについて来い!嬢ちゃん達を守んのが最優先だ!いいな!!」

団員「「「はい!」」」

詩夏さんと咲希さんはこの時間に返す方が危ないということで付いてきている。

影刃「悠乃!けん!行くぞ!」

「うん!」

けん「はい!」

そして僕達の戦いが始まる

chace:end

Re: The guardian werewolf  ( No.15 )
日時: 2017/06/25 12:11
名前: zetu (ID: .mrUqyHH)

The guardian werewolf encount

悠乃side
??「悪い!遅くなった!!」

あれ、この声は……

若林「すまんな竜。任されといてこんなことになっちまって、」

竜神「帰り道はお前の担当じゃねえ、気にすんな。修。それより持ってきてくれたか?」

若林「ああ、今開ける。それにしてもまさか自分の勤め先でこんなことになるとは、」

先生が持っていたのは学校の全ての鍵だった。

若林「悠乃ちゃんとそこの男子ふたりは戦うんだな?」

「は、はい!」

影刃とけんちゃんは頷く

若林「落ち着け。焦ったら失敗するだけだ。竜お前こそ持ってきてくれたかよ?」

竜神「おう、ほらよ。これも持ってろよ?」

そう言って父さんが渡したのは拳銃と何かの書類だった。

影刃「あれは拳銃の所持携帯及び発砲の許可証だ。俺も持ってる。」

「きゅ、急に読まないの!そうなんだ。」

影刃「顔に書いてあったぞ。」

若林「俺は松本と倉橋について行くから。」

竜神「分かった。AB!修についていけ!」

団員「「「はい!」」」

若林「善にも伝えたぞ。」

竜神「オーケーだ。突入!」



校舎の中に入って、僕達は先生達と別れた。

影刃「けん。行ってこい。頼むぞ。」

けん「了解です。」

けんちゃんはシュッという音とともに消えた。

影刃「索敵はオレがやります。静かについてきてください。」

僕と父さん、幹部5人のこの班は影刃メインで仕切っている。
少し歩いていくと影刃が止まった。すると、しゃがみこんで廊下を静かに殴った。音はしない。
影刃「おかしい。」

「どうしたの?」

影刃「AB班の足音しかしない。」

「敵は止まっているってこと?」

影刃「いや、それなら少しは音がする。校舎内にいない?いや、そんなはず……」

影刃が考え込んた。けんちゃんが張り付いていたし、いない間も動物達に見張ってもらっていたので、逃げたのは有り得ないらしい。

竜神「もしかして、地下か?」

影刃「有り得ますね。皆さん、オレに手で触れてください。」

えっ!影刃に触れるの……ううっ……しょうがないか…落ち着いて落ち着いて落ち着いて……

全員が触れたのを確認すると、影刃は口パクで喋り始めた。すると、てから音が伝わってきた。けんちゃんに地下への入り口がないか探すように呼びかけている。すると、けんちゃんの了解です!という声が聞こえた気がした。今の何?

影刃「今のやり取りがわかった方。」

僕は手を上げる。ほかの人達は訳の分からないという顔をしてる。

影刃「悠乃だけだな。悠乃以外は手を離していいですよ。悠乃は手をだしてくれ。」

「?はい?」

言われた通り手を前に出すと、手を握られた。……えっ

「ちちちちょっと影刃?なんで……その...手を?」

影刃「さっきみたいにけんの声が聞こえてくるだろうから、聞いていてくれ。俺に触れてないと行けないから、話すなよ?俺は索敵に集中するからよろしく。」

「えっ、は、ハイ」

影刃「それでは行きますよ。」

そのまま歩き出すの?ちょっと、え、このまま!?



手を繋いだ状態で少したってから、ふと音がした。

けん「見つけました。校長室です。」

「影刃!校長室だって。」

影刃「ありがとう悠乃。皆さん!校長室に向かいます。あちらの班にも連絡を。」

竜神「了解だ。」



けんちゃんが立っているのを見つけて駆け寄ると、ほんとに校長室の前だった。

「けんちゃん、ここが地下へ繋がってるの?何度か入ったことあるけど、そんなようなもの見たことないけど?」

影刃「零銘にも聞いたが分からないそうだ。どうだ?けん。」

けん「ここに追いかけていた臭いが入っていった形跡があります。」

臭いで追ってたんだ、けんちゃん。

若林「マジか、お前ら以上に入ったんだがな。だが、ここのようだ。鍵がねえ。」

いつの間にか零銘ちゃんに変わってる。

零銘「若林先生。すいません。」

若林「え?」

零銘ちゃんは抜いた刀で扉を両断した。

若林「oh......」

するとけんちゃんが飛びつくように中に入り、嗅ぎ回るように歩き回り、校長先生の椅子のところに止まった。そして、机を調べ始めた。

けん「ここに何かあります。」

零銘「この引き出しだけ鍵が違う。けんちゃん、ピッキングを。」

けん「わかりました!」

するとけんちゃんは懐から針金を二本取り出した。ピッキングできるんだ。

けん「開きました。これは...」

そこにあったのは数字キーと液晶だった。

竜神「凝ってるなぁ。」

「そうじゃないでしょ!どうするの?暗証番号なんて分からないよ?」

零銘「けんちゃん。どのキーかわかりますか?」

けん「はい!0と2と4と5です。」

零銘「ありがとうございます。ここからは私の時間です。」

零銘ちゃんは人狼化すると、目をつぶった。

零銘「わかりました。こうです。」

250420と打ち込むと、ピピッという電子音と共に椅子の下あたりがスライドし始めた。
良かった……椅子持ってて。
すると現れたのは地下に続く階段だった。

影刃「行くぞ!」



下に広がっていたのは、the秘密基地みたいな施設だった。こんなのギン〇団のビルぐらいでしょ……
歩いていくと監視カメラがあった。零銘ちゃん無視だけどね。すると、ビーッビーッとサイレンがなった。前方の丁字路の奥からたくさんの敵が出てくる。

零銘「ぞろぞろと湧いてきましたね……。覚悟してください。私と「オレは!」キレてます!」

encount:end

Re: The guardian werewolf  ( No.16 )
日時: 2017/06/25 12:15
名前: zetu (ID: .mrUqyHH)

The guardian werewolf criminal

悠乃side
零銘「ぞろぞろと湧いてきましたね…...。覚悟してください。私と「オレは!」キレてます!」

2人とも怒っているのだろう。零銘ちゃんが喋っている途中で影刃の声が聞こえた。

零銘「行きますよ!!」

刀を抜いて走り出す。

竜神「行くぞお前ら!続けぇ!!」

団員「ぉぉぉお!!」

団員達も木刀を持って走り出す。敵は百人近くいるようだ。

零銘「竜神さん!悠乃!二人と先生も先に言っててください!」

竜神「わかった。だが、俺らの主戦力は君たちだ!」

零銘「団員さんたちでどうにかできる人数になったら追いかけます!けんちゃんよろしく!」

けん「はい!皆さん行きますよー?」

「うん」



廊下を奥に進むと、大きな部屋に続く入口があった。進もうとすると、

竜神「待て」

と静かに制された。

竜神「通路で敵が出てこない以上、ここに敵がいると考えていい。相手は相当な人数いるようだからな。銃を持ってるかもしれん。まだ悠乃でも木刀で弾を弾けんだろ?」

そんなことは零銘ちゃんと影刃しかできないと思うな父さん……。でも確かにそうだ。銃相手では何も出来ない。

若林「まぁまぁ、そういう時のために俺も呼んだんだろ?見せてやろうぜ。大人の力ってやつ。」

竜神「『大人の力』ってなんかずるく聞こえるな。ってそんなコタどうだっていいんだよ。行くぜ。修!」

若林「おう!竜!あっ、目つぶってね?」

何の事かと思った瞬間、2人は手榴弾らしきもののピンを抜き、部屋の中に投げた。よく見たらサングラスしてる。けんちゃんまで!?

「2人とも!目を閉じて!早く!」

すると目を閉じててもわかるぐらい眩しくなった。そして、駆け出す音が聞こえる。

竜神side
この状況、前にもあった。それこそ大きな倉庫で入ったのは俺と修だった。その頃の話なんて今する気は無い。でも、二つだけ言うと、敵は全員倒した。そして、俺は守れなかった。だが、今回は、今回こそは、必ず……守ってみせる。
閃光弾を投げ、二人で走る。俺と同時に退職した上、教師をしていた修だが、ジム通いは続けていたし、あの頃と同じメニューでトレーニングもしているらしい。2人とも歳は取ったが。俺らならいける。

「修!6番合わせだ!」

修「あいよ!行くぜぇ!」

6番あわせ、それもあの時と同じ、その場にあわせた二人用の戦術の中で、この二人で最もよく使うものだ。室内には二階に当たるところにある通路にたくさんの敵がいるようだ。目がくらんで立ちすくんでいる人数で割といる。物陰に隠れているのもいるだろう。だから、俺達は部屋の真ん中で背中を合わせて、回る。そして撃つ。10秒経ったら距離を取り、円を互いを追うように走るそうすれば、閃光弾を受けて焦る敵では正確にはねらえない。そこをねらう。とりあえず立った奴らが倒れたのを確認したら、さっきの入口に戻る。まだ隠れているかもしれないからだ。前と同じ失敗はしない。そして、

「けんくん!あとは任せた!」

けん「はい」

悠乃side
けんちゃんはとても起伏のない、いつもの幼稚園児の様な声からはとても想像の出来ない声だった。戦闘モードなのだろうか。耳と尾も生えている。そして、入口の方を向くと、また消えた。すると1分しないうちに帰ってきた。血だらけで。

「けんちゃん!?大丈夫?」

けん「はい!全部返り血です!大丈夫ですよ〜!」

咲希「しーちゃん!大丈夫!?」

咲希さんの方を向くと、詩夏さんが口を抑えている。まずい!

「けんちゃん!着替えある?」

けん「はい!着替えてきますね!」

そう言ってまた部屋へ入っていった。

竜神「あ〜悠乃、多分詩夏ちゃんと咲希ちゃんもこの先は通れないと思うぞ。なかなか激しい絵面になってる。」

けん「ただいま戻りました!あの、僕でよければふたりと残りますよ〜!」

「咲希さん、詩夏さん、どうしますか?」

咲希「多分無理そうだからここでけんちゃんと待ってるよ。お話しよう?けんちゃん!」

けん「はい!」

「んじゃけんちゃん2人をよろしくね!」



更に奥に進んで行くと階段があった。今は3人だけなのでどうしようか。

竜神「大人しく応援を待った方が良さそうだな。」

若林「ああ、少し待とう。」

すると

零銘「3人とも!無事ですか?」

「うん。零銘ちゃんを待ってたよ!」

零銘「そうなんですね。竜さん、若林先生。警察の方々が突入してきて、なんとかなりそうなのでこっちに来たんですけど、この人連れて。」

そういえば誰かを担いでいる。

高橋「まさか自分より若い女の子に担がれる日が来るとは思ってなかったよ。」

竜神「善じゃねぇか!大丈夫なのかよ!?こんなとこ来て?」

高橋「いつでも引き継ぎはできるようにしてるさ。それに、君達とせっかく共闘できるんだ。来ない手はないよ。それにしても、君達6番やっただろう?僕もやりたかったな。」

若林「そんなこと言ってねぇで、さっさと行くぞ!」

零銘「はい。行きましょう。」



下に降りていくと、また広い部屋だった。そこにもたくさんの敵がいる。でも、さっきみたいに上に通路はない。ただし、物陰に潜んでいるようだ。何かが入っていたらしい箱がたくさん置いてある。

高橋「それじゃ、僕達に任してくれよ、な?」

若林「お前戦いたすぎだろ!」

高橋「警視総監やってると、現場に出れないんだよ。たまには空気に触れなきゃな。」

竜神「まあ、行こうぜ。」

3人は走っていってしまった。銃声が止んだので行くと3人は大柄な男と相対していた。どうして止まってい

竜神「悠乃!来るな!」

「へ?」

急に叫んだ父さんの方を見ると、その男に見覚えがあった。木刀を握る右手に力が入る。そんな、そんなことって……なんで、

「なんで、真くんを殺した男がここにいるの……?」

criminal:end


Re: The guardian werewolf  ( No.17 )
日時: 2017/06/25 12:22
名前: zetu (ID: .mrUqyHH)

The guardian werewolf revenge

悠乃side
そんなはずない。あの男は真くんが命をかけて倒して、刑務所に入っているはず。なんでこんな所に、

??「おやおやァ?皆さんこんな所で何をしていらっしゃるんですかァ?ここは立ち入り禁止ですよォ?と言ってももう逃しませんがねェ。」

そう言って男の後ろから出て来たのはこの学校の校長だった。

校長「若林先生ではありませんかァ、こんな所で何をしているんですかねェ?終業時間はとっくに過ぎていますよォ?私の学校はホワイトであることも推しているんですからァ。そこはちゃんと守ってもらわないとォ。」

若林「こんな所でこんなことやってる時点でホワイトもブラックもねぇでしょうがぁ!」

校長「おやァ?それに警視総監の方までいらっしゃるじゃないですかァ。捜査令状もないのに不法侵入ですかァ?」

高橋「特殊令状を月牙の方がお持ちなのでそこは問題無いですよ。それにここまでの悪行、見過ごすわけに行きませんしね。」

校長「それならここで死んでもらいましょうかァ。息子よ!やってしまいなさいィ!」

息子!?あの男が校長の息子なの!?それにしても、喋り方のキモイ人だなと思ってたけどまさか悪人だとは……
すると零銘ちゃんが急に何か呟き始めた。影刃と喋ってる?

零銘「えぇ。分かっています。あなたの怒り、存分にぶつけてください!」

姿が変わる

影刃「お前は、お前だけは!ぜってぇ許さねぇ!」

そう言って影刃は懐の短刀二本を同時に抜いた。

影刃「おらぁ!」

影刃が男に切りかかる。しかし、

ギンッ

影刃「なっ!?」

短刀の刃は腕を切り落とすことなく骨にあたって止まった。

影刃「くっそ!」

腕に弾かれるように影刃がとばされる。着地に問題はもちろん無いが、それよりもおかしい。

影刃「なんで刃が通らねぇ!」

そう、影刃の短刀はそんじょそこらの刃物とは比にならない、全てを斬ることができる程の切れ味を持っている。それに、刃のない刀で零銘ちゃんが壁を切断出来るほどなのだ。それなのに、零銘ちゃんより力の強い影刃が切れないなんて。

校長「フフフフフ、あの方に頂いた強化骨格に全身の骨を入れ替えている息子にそんな刃物聞きませんよォ!さァ、行くのです息子よォ!」

強化骨格に骨を入れ替えた?そんな事ができるの……?そもそもそれは人間と呼べるの?さっきから痛そうにするどころか一言も喋らないけど…

竜神「修!善!一斉射だ!」

修善「「おう!」」

父さん達は弾を撃ち尽くさんばかりに銃を連射する。だけど男は避ける気がないかのように前進してくる。怯みもせず、血が出もしてない。もしかして、

「父さん!あの男機械だ!銃が効いてないよ!」

竜神「くそがっ、一旦物陰に逃げるぞ!」

父さん達の銃弾も効かず、影刃の短刀でも切れず、一体どうすれば……

影刃『零銘!』

え?

零銘『何ですか影刃?』

影刃は口を開いてないし、今零銘ちゃんは表に出ていない。なのになんで声が?

影刃『けんって確かあれ持ってるんだよな?』

零銘『持っているけれど、どうして?』

影刃『オレがあれを使う。』

零銘『だめよ!私やあなたがあれを使うのは主様にだめって言われたでしょ!』

影刃『緊急の時ならいいとも言った!』

零銘『それなら主様を待てばいいじゃない!』

影刃『あいつはまだそう長く狼人間で入れるわけじゃない。それに体を慣らす時間がいる。こんな所で出すわけにはいかない!そうだろ!?』

零銘『そうだけど!あなたがもつかどうか!』

影刃『オレなんてどうなってもいいだろ!?』

「影刃!」

影刃「どうした悠乃?オレは作戦ねるのに……」

「影刃がどうなってもいいってどういうこと!?」

影刃「なっ、まさか零銘との会話聞いてたのか?どうやって?」

「そんなことはどうでも良いよ!それよりどういうこと!?」

零銘『悠乃。』

「零銘ちゃん?」

零銘『影刃の言っているものは主様の刀です。でも、あの刀は主様の為に創られた刀。私達が使うには負担が大きいんです。もし、無理をすれば、存在が消えかねないんです。』

え、そんな……それは

「だめ!そんなのはだめ!影刃が消えちゃうなんてそんな……そんな!」

スッと頭の上に何かが触れた。影刃の手だった。

影刃「大丈夫だ。オレは絶対に戻ってくる。だから、待っててくれるか?」

「…………うん。」

影刃「ありがとう。けん!!」

すると刀を背負った犬のけんちゃんが走ってきた。

けん「はい。」

影刃「ああ。」

けん「頑張ってください。」

影刃「おう。悠乃。行ってくる。」

影刃は男の前に飛び出した。

影刃「おいクソ野郎!梨花と悠乃を襲ったこと、ダチを殺したこと。死を持って償わせてやるぜ!……オレに、力を。」

そう言うと、影刃は刀を抜いた。その刃はとても綺麗な銀色をしている。

校長「刀が変わった程度であの方の強化骨格が切れるわけないだろォ!殺れェ!」

男が走り出して、影刃に向かってくる。拳を振るって、影刃を殴ろうとしている。

影刃「…………いくぜ!」

刀を振った。逆手に持ち替えての切り上げ。すると男の腕が指から肘にかけて縦に真っ二つになった。中の骨格ごと。

校長「なにィ!?」

影刃「はぁぁぁあ!」

影刃が次々と刀を振るう。剣術を覚えてない影刃だからこその純粋な一閃。それによりどんどん男の体が切れていく。左腕、右肩、右胸、そして両膝を横に薙ぐ。もちろん支えの無くなった体は崩れるように倒れる。

影刃「これで……終わりだ。」

影刃は左胸を突き刺した。男の動きが完全に止まる。影刃の勝ちだ。

校長「そんなァ、私の息子がァェ?」

若林先生が顔の中心を打ち抜いた。

影刃「はぁ、はぁ、」

「影刃!」

今にも倒れそうな影刃に駆け寄る。

影刃「おっと、ありがとう悠乃。悪いな。」

「ううん。」

影刃「ちょっと休むわ、零銘に交た……今かよ。」

「ん?」

影刃「ダチが来る。あとはあいつに任せるから。じゃあな。悠乃。」

「うん。おやすみ。」

影刃「おやすみ。」

影刃の意識が無くなるのとともに、白い空気に包まれる。零銘ちゃんに変わる時のと同じだ。だけど、その後黒くなった。あれ?影刃は出てこれないはず。そして、灰色っぽくなってきた。違う?これは、銀色?そして姿が変わる。零銘ちゃんでも無い。これは?

??「やぁ、悠乃。」

「え。」

revenge:end


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