二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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ギルティクラウン-Everlasting everyday-
日時: 2014/04/05 10:59
名前: ウルフラム (ID: mVHy..WT)

こんにちわ( *`ω´)&#
ちょこちょこ「多寡」名義でイラスト書いているウルフラムです。
今回は中間テスト終了を記念して、描きたかったギルティクラウンの二次を書いてみたいと思います。日常になってしまうと思いますが…
あの終わり方でいい!!満足!
という人には目に毒です!(キリッ(*`へ´*) 
至らない点もあると思いますが、宜しくです!!

ちなみに、題名の文字制限が減ったようなので、題名を一部変更いたしました。

風邪の便り:>>28 >>29 >>30 >>31

#22.5 後日:conclusion >>01-07
 >>01>>02>>03>>04>>05>>06>>07

#23 再起:phenomenon >>09-26
 >>09 >>10 >>11 >>12 >>13 >>14 >>15 >>16 >>17 >>18 >>19 >>20 >>21 >>22 >>23 >>24 >>25 >>26

#24 連動:Vulgarity >>27-49
 >>27 >>32 >>33 >>34 >>35 >>36 >>37 >>38 >>39
>>40 >>41 >>42 >>43 >>44 >>45 >>46 >>47 >>48 >>49


#25 集結 : Diffusion >>50-55
>>50 >>51 >>52 >>53 >>54 >>55

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では!

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Re: ギルティクラウン-Everlasting every days- ( No.14 )
日時: 2012/12/05 19:11
名前: ウルフラム (ID: mVHy..WT)

「母さんは仕事か……」

集は白杖を玄関の棚に斜めにそっと立てると、左手で家の壁に触れる。
その左手に重心を乗せ、バランスを安定させる。義手の右手で茶色の革靴の底を掴み、下方向へ。両方の靴を脱ぎ終わると、左手で壁をつたりながら慎重に前に進む。

「母さん」

返事がない。更に前へ進む。
リビングに入るためのドアを義手の右手で開け、もう一度同じことを呼びかけるが、反応は無かった。

「おかしいな…、今日はハレの誕生日だから、5時までには母さんも帰ってきて欲しいって言ったのに…」

現在時刻を確認するべく、集は自分の左手に固定されている古き良き腕時計の画面を、義手の右手で軽く触れる。
機械と機械が触れ合う機械音がチッという風に小さく聞こえたと同時に、音声アナウンス機能が作動し、現在時刻をボーカロイドといわれる音声合成ソフトがとてもはきはきとしたとは言えない声で、集に伝える。

「…ガッ……ッ…、ガー………げ…、ガッ…時こ……は…ガッ…ッ、5………ガッ…02、ガッ…ふ……ガッajptkm'468qnwt\qn'p○86gjwugj58mtpjtpjXtn○wtymjpmk.567<4、……エラーが発生しました。…エラーが発生しました。強制的にダウンします…。強制的に、ダウン、しま、す…」

集の左手の時計からピーッというエラー音が鳴り響いた。だが、その奇妙な音はほんの5秒程で収束し、リビングに安息が訪れる。

「どうしたんだ…、この時計。さっきのイヤホンだって……、不運すぎる…。何か電子機器妨害の電波が…。いや、この時計は電池式だし、電波時計みたいに随時時刻更新するようなタイプじゃないし……」

集は、盲目の目を一度力をこめて瞑り、考えた。
推測できることは少なからずあるが、今は。



安否を、確認しなければならない。

Re: ギルティクラウン-Everlasting every days- ( No.15 )
日時: 2012/11/12 17:32
名前: ウルフラム (ID: 6xDqgJhK)






集はズボンのポケットを左手の感覚のみで探し、その中の赤色に光る旧来型開閉式携帯電話を左手で掴む。

スマートフォンといわれる一画面の携帯電話では、義手の右手が反応しないことや、点字表記か画面下に存在しないことを考慮して、春夏が持たせてくれた携帯電話がまさにこれだった。

集はその携帯電話の点字や、記憶している番号の場所配置を頼りに、或る相手の携帯電話にコールを試みる。

「………………………」

返しがない。しかし、20秒程待つと、じれったいことでお馴染みのあの声が異音と共に聞こえてきた。

「おか、け…になっ…た……電話…は、現在……電波の……ガッ…」

集はガッという異音が耳の奥に響いたと同時に、さっと携帯電話から自分の耳を離すように左手を下げる。

「これも駄目だ…。妨害電波……、じゃない。あれは正常な電波の流れに妨害電波をクロスさせて、圏外状態にするもの……、だとしたら携帯電話の本体や電子機器には、影響はない……はず……」



集は義手の右手を自分の顎の辺りに当てながら、もう一度考える。

ここだけじゃわからない。他がどうなってるかも、確認しなければ。

Re: ギルティクラウン-Everlasting every days- ( No.16 )
日時: 2012/11/14 07:13
名前: ウルフラム (ID: rc1iwi.s)

「そっちの書類、「上」に提出しといて。今日中に、宜しく頼むよ」

男の上司から命令が部下の一人である春夏に届く。
つい先程まで科学者としての仕事を身を粉にしてやっていただけあり、この上司に対して春夏が多少なりとも苛立たない術はなかった。また、彼が自分よりも年下、おおよそ30代前半ということもそれに重なり、春夏は苦笑いし、右の頬を引き攣らせながら承諾の言葉を述べる。

「は、は〜い……」

春夏は半ば渋々、上司のデスクの端っこに置いてある100枚程度の書類の束を両手で一気に持ち上げる。
彼が技術部で女性である春夏を荷物運び係に無理やり利用し、他の男性社員を利用しない理由は幾つか思い当たるが、一番は春夏自身の異例中の異例と言うべき昇進であるだろう。
シンクタンク(研究所)としての役割が多い企業であるロストでは、シンクタンクの中では珍しくフェローや、主幹研究員などの役職は存在せず、通常の次長課長といったようなものが、それとして採用されている。現在、春夏は班長という役職に区分されていて、さっきの上司が課長代理、という役職であった。彼が10数年かけてやっと掴んだ上司としての地位が、まだまだ一年目のただ綺麗というだけで取締役からの厚意を受けている新米の春夏に抜かされてしまうかもしれないとなると、苛立ちを覚えるのも止む無しと言えるかもしれない。
言えるかもしれないのだが、

「雑用は、女性に押し付けるものじゃないでしょ。…全くっ……」

愚痴を言いながら歩くと、またややこしいことになる。
もう少し速足で、行きますか。

何事も問題なく、ある意味平穏な日常だった。

現在時刻、3時58分59秒を経過。

だが。


それ以上、ロスト本部内で、時計の針が時を刻むことは、皆無であった。

Re: ギルティクラウン-Everlasting every days- ( No.17 )
日時: 2012/11/17 21:09
名前: ウルフラム (ID: QxIgp5vM)





何かがおかしい。

静かな東京の街を、車椅子をツグミに引かれながら篠宮 綾瀬はそう感じた。
さっきから携帯タブレット端末機の調子が悪いのか、画面が砂嵐状態になっており、使うに使えない状態となっている。
それだけなら、特に違和感は覚えない。ただの機械の故障だと、そう判断してしまうだろう。
しかし、そんな判断を鈍らせる状況が今現在起こっていた。



「ツグミ。私のタブレット、ちょっと診てくれない?なんだか、調子悪いみたいでさ、画面がザーッてなっちゃうんだ」


そう言いながら、丁度自分の掌サイズ程度のタブレット端末機を左手でツグミに渡す。

「どれどれ…………、う〜ん……。故障、かなんかかな。電源とスリープんとこ押しても何にもなんないし……、とりあえず充電を一時間して、iTunssに接続してもダメだったら、一度もとの携帯会社に持っていくか……。それか、速くっていうんだったら、このまま私が預かって修理してから速達かなんかで綾姉んとこ送るよ。それじゃダメ、かな?」

ツグミは携帯タブレット端末機を舐め回すように見つめると、それを左手で持ち、右手で綾瀬の車椅子を引きながら言った。

「そっか。……別に急ぎって訳じゃないし、どうせ帰ってもツグミと一緒に勉強するだけだしね……。今は4時、か。…それさ、私が勉強してる間までに直せる?できることなら、そうして欲しい」

綾瀬がそう言うと、ツグミは少し顔を歪ませ、苦笑いしながら言う。

「ハードル高いよ、それ。……まあいいや、大学は綾姉ん家からいってもいい?出来れば、シャワーとかも貸して欲しいかも。それでいいなら、喜んで綾姉のタブレット直してあげるよ」

今度は、綾瀬が渋い顔をしながら後ろを向き、ツグミを見て言う。

「……それって、さ。……私ん家に泊まらせてくれって、そゆこと……?」

先程とは打って変わった満面の笑みを浮かべるツグミは、後ろを向いた綾瀬に笑いかけながら、車椅子のハンドルに力を入れ、足を動かす。

「しょゆことっ!!てなことで……綾姉ぇっ!!飛ばすよっ!!」

ツグミの力で一気に車椅子の速度が上がる。車輪がカタカタ揺れながら、アスファルトで舗装された道を二人で駆け抜ける。

「こんなに力……、あったんだ」

車椅子に乗って俯きながら小声で綾瀬が言う。

「もう……。負けちゃってるのかな」

綾瀬の左手の腕時計が藍色のような何かによって微かに光る。
この事は、まだツグミに言うべきではない。まだ、その時ではない。ツグミにそんな重たいものを背負わせる訳にはいかない。





「私の「罪」は、私で償う」



また綾瀬は、小声で言った。




自分にだけ、言いつけるように。


Re: ギルティクラウン-Everlasting every days- ( No.18 )
日時: 2012/11/17 22:25
名前: ルリ朱雀& (ID: J/cl5oqb)


 綾瀬とツグミちゃんもでてきて感動です!!
 2人共、相変わらず仲良しさんです!!
 春夏さんも相変わらずの美しさを保っているのか…!!

 綾瀬が何を隠しているのか?
 なんか携帯が変なことになっているけど…、
 続き楽しみです!!
 頑張って下さい。


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