二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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東方×カービィ 幻想郷のキカイ化
日時: 2017/12/01 18:59
名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)

皆様はじめまして、ハルトマン社新人秘書のピコパです。今回は東方とカービィの小説を書かせていただきます。理由はどっちも好きであることと意外に共通点が多いことですね。

あらすじはこちら

ハルトマン社のマザーコンピューター『星の夢』の時空間転移プログラムをリニューアルし幻想郷のデータを獲得。魔法や神といった科学とはかけ離れた常識や豊富な資源を手にいれる為にハルトマン社は幻想郷キカイ化プロジェクトに乗り出した。科学と魔法、相反する2つの戦いが今始まろうとしていた。


この小説を読むにあたって
・この小説には作者による独自解釈や設定が含まれています。基礎情報は確認済みですがご了承下さい。
・とにかく話が広がり中々先に進まない場合があります。
・この小説オリジナルの技やキャラクターが出てくる場合があります。
・作者はあまり文才がありません、完全に行き当たりばったりで書いています。なので不備が生じることがありますのでその時は指摘をお願いします。
・この小説への荒らしや誹謗中傷のコメントはご遠慮下さい。

次回更新予定
・霊夢編

フェイズ0・幻想郷の存在
>>01 >>04 >>05
フェイズ1・幻想大侵攻
>>06 >>07 >>08 >>09 >>10 >>11 >>12 >>13 >>14 >>15 >>16 >>17 >>18 >>19 >>20 >>21 >>22
フェイズ2・幻想を越えた出会い
>>23 >>24 >>25 >>26 >>27 >>28 >>29 >>30 >>32 >>33 >>34 >>35 >>36 >>43 >>44 >>45 >>46 >>47 >>48 >>53 >>56
おまけ
>>31 >>37 >>49 >>50
レミリアの夏休み
>>38 >>39 >>40 >>41 >>42

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Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.3 )
日時: 2017/03/26 17:23
名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: EM5V5iBd)


ダモクレイトス様

はじめまして、コメントありがとうございます。


なぜ星の夢が幻想郷を認知できたのか。それは後にわかります……としか今のところ考えてないですねwやっぱりここだとカービィの認知度は低いのでしょうかね?しかし書いた以上はやり遂げなければなりませぬ。
あの鏡は見たものすべての邪悪な心を映し出します。戦力になるかは人によりますが少し暗く見えること以外は本人と変わらないので怪しまれずに行動ができますね。



Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.4 )
日時: 2017/03/28 07:35
名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)




2・咲夜の影と悪魔の妹




出来上がったのは全く瓜二つの咲夜の影だった。咲夜の影は本人と同様に仕事をこなす。しかし本人と違うのは影であることと明らかな悪意があることだ。闇に溶け込むことができる彼女は本人の行動を常に監視していた。そしてその隙を見つけることができたのはついさっきのことだった。

咲夜「………食材がもうないわ、買い出しに行かなくちゃ。時間も少し余裕があるしゆっくり行っても問題は無いわね。」

本人が紅魔館を出たのを咲夜の影は見逃さなかった。彼女の目的は紅魔館に幽閉されている悪魔の妹を手にいれること。ハルトマンの調査によればその妹は破壊の力を持っているらしく敵に回してしまっては絶対にマズいのだという。その恐るべき悪魔の妹を探していると紫色の服を着た魔法使いにであった。大自然の根源を掌握し操ることができるのは彼女の知識の成せる技である。

パチュリー「あら咲夜、どうしたの?顔が暗いわよ。」
咲夜?「そうですか?少し働きすぎたのかもしれませんね。」
パチュリー「……そう、たまにはゆっくり休みなさい。全くレミィも働かせすぎだわ。」

パチュリーは特に怪しむことなく去っていった。咲夜の影はその後も捜索を続け、頑丈な扉を見つけた。そこにいたのは赤い服に身を包み、輝く奇妙な羽を持った1人の少女、フランドール・スカーレットだった。純真無垢なその風貌とは一転、持っている能力は絶対の破壊。さっきまで寝ていたのか寝ぼけ眼でこちらを見ていた。

フラン「あ、咲夜………おはよう。もう朝ごはん?」
咲夜?「おはようございます妹様、本日は新鮮な果物をお持ちいたしました。どうぞお召し上がり下さい。」
フラン「果物?わーい!いただきまーす!」

そういうと咲夜の影はフルーツの盛り合わせを差し出した。フランはよほど果物が好きなのかどんどん手をのばしていった。たくさんあった果物が一瞬のうちに消えていき、底にある奇妙な果物に目をつけた。

フラン「咲夜、これなぁに?」
咲夜?「お店で安く売っていたので買ってきました。どうやら皮ごと食べるもののようです。結構おいしかったですよ?」
フラン「へぇ………」

咲夜の影に促されるままにフランは奇妙な果物を食べた。しかし果物というにはあまりにも微妙な味がした。人工的な甘さが口いっぱいに広がっていく。

フラン「む………?うぅ………ん………咲夜………なんだか眠………」

途端に強い眠気としびれがフランを包む。咲夜の影は眠りに包まれたフランを抱き抱えるとそのまま闇の中へ姿を消した。









フラン「あれ………ここどこ………?」

フランが目を覚ましたのは研究所の手術台だった。手足はガッチリ固定され身動きが取れない。状況を把握できたのはスージーが現れた後だった。

スージー「どうでしたか?わが社特製『お薬マシマシフルーツ』のお味は。」
フラン「あなた………誰?」
スージー「私美人秘書のスージーと申します。今回はあなたの力を頂きたくてここに参上致しましたわ。」
フラン「私の力を……どうして?」
スージー「あなたはなんでも破壊する能力を持っている。これはわが社にとっては邪魔な存在です。なのでそれを使われないようにわが社で引き取り改造して唯一無二の最強兵器にしよう、とのお考えですわ。」
フラン「カイゾウ?何言ってるのかわからないけどとりあえずこれ取ってよ!お姉様に怒られちゃうよ!」

フランがいくら暴れても枷が外れることはなかった。そしてフランの一番の驚きは能力を使うことができないということだった。

フラン「あれ?あれ?どうして……?」
スージー「お薬マシマシフルーツには色々な薬が入っていますのよ。思考麻痺薬もたっぷりですわ。さて……時間も無いので始めますか。」

スージーは手を叩いた。すると奥から手術着を着たロボットが数機現れた。見たことのない工具はフランに恐怖を与えるのには充分だった。

スージー「さて………まずは邪魔なメモリーの削除からやりますわよ。」
フラン「お、思い出を消しちゃうってこと……?嫌だよ、そんなの!私皆のこと忘れたくない!」
スージー「機械に思い出なんて必要ありません、効率こそすべてですわ。」

スージーはもがくフランの首筋にプラグを刺した。頭に直に電撃が走る。

フラン「う、うわぁぁ!」
スージー「ほら、抵抗すると余計な負荷がかかって脳が破裂しますわよ?」
フラン「う、うぅ………お、姉……様………」

抵抗するもむなしくフランのメモリーがどんどん削除されていく。仲の良かった友人や家族の顔も、声も、思い出すことができなくなってしまった。流れた涙は電撃による痛みなのか思い出を失った悲しみなのかもはやフランにもわからない、気づいたときにはすでに頭の中は真っ白になっていた。

フラン「……………………」
スージー「削除完了ですわ、では作業を開始して下さいまし。」
ロボット「了解。」

ロボット達はフランの体に武装を施し、破壊の力を持つ最強兵器が今ここに完成した。

スージー「あぁ、ゾクゾクしますわ………見るからに凶悪そうな外見、豊富な重火器による圧倒的火力、しかもリモコンにより完全にこちらの意のままに操ることができる……これならどんな敵が来ようと返り討ちにできますわね。」
フラン「……………………」

Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.5 )
日時: 2017/03/31 12:35
名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)



3・素敵な巫女の素敵な影



博麗神社

人気が無く少し殺風景な神社にもドローンは出没きていた。例によって鏡を入れ替え、また音も無く姿を消した。神社の主はそのことに気づくことなく身支度を整え、お茶を飲んだり境内を掃いたりと暇な時間を潰していた。春風が髪を撫で暖かい光が体を包む昼下がり、巫女は今日もこう呟いた。

霊夢「平和ねぇ……異変が起こらなきゃここはホントに静かなのよね……」

これまで数々の異変を解決してきたその力をハルトマンは高く買ったのだろう。裏表の無い性格により性格や力はほぼ変わらず悪意のみを持つ影が鏡から生まれた。影の黒に赤が映えるその影はそのまま闇に溶け込み姿を消した。

霊夢「……今だれか見ていたような……気のせいかしらね。」
???「おーい霊夢ー!遊びに来たぜー!」

空から彗星のごとく箒に乗って飛ぶ魔法使いがやってきた。白黒の衣服がいかにも魔女らしい。その魔法使いはゆっくりと下降しながら着地した。

霊夢「あら魔理沙、いらっしゃい。」
魔理沙「おー……もう桜が咲いてんのか、平和だなー。なんかこうでっかい異変かなんか起きねぇかなー。」
霊夢「やめなさい。解決するのすごく面倒じゃない。」
魔理沙「そんなことないぜ、この魔理沙ちゃんがバビュっと解決させてやる!」
霊夢「そう………」

これからその平和が破られることを2人はまだ知らない。何気ない会話をしていると突然上空に不思議な空間が開き、1人の女性が現れた。圧倒的なオーラは一種の災いを彷彿とさせるが、2人は臆することなく普通に接していた。

霊夢「あら紫、こんな所に何のよう?」
魔理沙「まさかまた異変を起こしたのか?」
紫「そうではないわ。嫌な予感がするのよ……一応あなた達に話しておこうと思ってね。」
霊夢「嫌な予感?」
紫「そう……前にも経験したことがあるような……ぼんやりしてるけど恐ろしい感覚………」
魔理沙「さっぱりわからねぇな……結局何が言いたいんだ!?」
紫「とりあえず用心しておきなさい。あなた達が解決してきた異変とは比べ物にならないくらいのことが起きるかもしれないわ。」

そう言うと紫は不思議な空間『スキマ』に入り姿を消した。2人は呆然と立ち尽くしていた。存在すらあやふやな紫から忠告されてもどうすればよいかわからないからである。

魔理沙「あの野郎……言いたいことだけ言って帰りやがって……」
霊夢「異変よりも恐ろしいこと……戦争でも起きるっていうの?」
魔理沙「へん!ちょうど退屈してたところだ、戦争でもなんでもこいだ!」
霊夢「あ、ちょっと魔理沙!」

ヒートアップした魔理沙は思いっきり全速力で飛び去っていった。1人取り残された霊夢は何が起こるかわからない未来を案じながら一応戦いの備えをすることにした。

霊夢「まぁ、どんなことが起こっても私が解決させるまでよ……博麗の巫女として、ね。」









アクシスアークス



スージー「社長、影の生成に成功したようです。」
研究員「フランドールの武装の最終チェックが完了しました。合図ひとつですぐに飛び立てます。」
???「他の助っ人も到着したのサ。足りねぇ奴が3人いるけど問題は無いだろ。」

幻想郷侵攻の最終準備が整ったハルトマン社、どんな魔法や力を持ってしてもレアメタルの部隊や闇の軍勢を殲滅させるのは難しいだろう。全てはカンパニーの繁栄の為に。ハルトマンは犠牲を厭わず異世界の者と戦うことを決意した。

ハルトマン「これより、幻想郷とポップスターの侵攻を開始する!各員、必ずや成果を上げるのである!!」
「「「おおぉぉぉぉーーー!!!!」」」



星の数ほど存在する鉄の軍団が異空間より投入された。春の平和な昼下がり、幻想郷とポップスターは終焉を告げられた。






Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.6 )
日時: 2017/04/02 22:46
名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)



フェイズ1・幻想大侵攻



4・紅と銀



レミリア「フランがいない?」
パチュリー「そうなの……どこを探してもいないのよ。内側からは開けられないように厳重に封印を施していたのだけどそれを解いた形跡もないし……」

紅魔館ではレミリアが妹の消息が途絶えたことを心配していた。妹は少し気が触れており外に出すと大惨事になりかねないので封印していたのだ、しかしそれが行方不明になってしまった。しかも封印を解かずして。他に壊された形跡はなく完全なる密室なのに消息が絶たれ、レミリアは驚いていた。あのスキマ妖怪にでもさらわれたのか、それとも別の何かが………何もしなければとても可愛い唯一の妹が突如消え去り、姉の心配はどんどん膨らんでいった。

レミリア「いつもならなんてことないのに……封印が解かれていないだけでどうしてこう心配するのかしら………」
パチュリー「落ち着きなさいレミィ、あとで咲夜や美鈴にも聞いてみましょう……あら?」

これからのことについて話していると突如地鳴りが起こった。意図的に大地が削られて起きるような酷く乱雑な地鳴りが辺りを包み込む。地鳴りが鳴って数分後、ドタドタと走る音が聞こえた。パチュリーが小悪魔が倒れた本の並べ直しを手伝ってくれと頼みにきたのだろうと言っていたが、ドアを開けたのはいつもなら外で見張りをしている門番の紅美鈴だった。

美鈴「た、大変ですお嬢様!機械で兵隊が丸くて木が空を飛んで刺さってアスファルトな地面になってて………」
レミリア「落ち着きなさい、全然わからないわ。とりあえず冷静に……」
美鈴「冷静になんかなってられませんよ!とにかく急いで来て下さい!」

主を置いてドタドタと走り出す門番、何事かと外に出てみると空からたくさんの機械が見える。降ってきた木や電球が地面に刺さると地面が鉄で舗装されてしまい、色とりどりの花が咲き誇る花壇が飲み込まれてしまった。更に鉄のロボットの兵隊が空を埋め尽くすように現れる。

レミリア「なんなの?こいつら………」
???「おっと、オマエがリストに乗ってたレミリア・スカーレットって奴だな?なんだ、写真のより弱そうなのサ!」

人を食ったような憎たらしい声の主がロボットの軍団の前に現れた。2色の帽子を被り奇妙な腕をしていたその生命体は、ただニタニタと笑っていた。

マルク「ボクはマルク。今日からこの世界はボクの物なのサ!」
レミリア「急に出てきて何を言っているのかしら、ここは私の館よ。絶対に渡さないわ。」
マルク「おっと………この数を相手にして、どこまで強気でいられるかな?……やれ!」

マルクの号令と共にロボットの軍団が一斉に襲いかかってきた。鋼の拳やレーザーが雨のように降り注ぐ。そしてその銀の群れを一筋の紅い光が貫いた。過ぎた一線にいたロボットは大破していた。それに合わせてパチュリーは魔法、美鈴は武術で応戦している。

レミリア「へぇ………グングニルを受けても形が残る物なんて初めて見たわ。」
パチュリー「ふぅ、なかなか手応えのある奴ね。」
美鈴「手足が持つかわかりませんが、今は館の危機ですからね………」

マルク「なるほど、結構しぶといね……ならコイツの出番なのサ!」

マルクは異空間を開きそこから兵器を呼び出す、それは明らかに殺意をむき出しにした冷徹なもうひとつの紅い吸血鬼だった。無垢だったその瞳は今は冷たく薄暗い。

レミリア「……フラン!?」
美鈴「妹様!?どうして…………」
マルク「さてフランボーグ、思いっきり暴れてやるのサ!」
フラン「………………」

瞳を赤く輝かせレミリアを捉えた途端、細い腕がレミリアの体に直撃した。見えないくらいの速さでレミリアの懐につっこんだのである。

レミリア「ぐっ…………!!」
マルク「おー、いいねいいね!なかなかの破壊力なのサ!」

レミリアは衝撃で館の外壁にめり込んだ。武装したことによりフランの力が格段に上がっており、強靭な吸血鬼の体を簡単に吹き飛ばしてしまった。相当な威力のはずだが、レミリアはお腹を押さえながらも戦場に復帰し、さも余裕そうな顔をする。

レミリア「なるほど……フランをさらったのはアンタだったのね……これで心置きなく本気になれるわ…」

レミリアの周りを紅いオーラが包む。そのオーラはレミリアの右手に集い大きな槍を形成した。空気を押し揺るがすほどの力を持つ槍をマルクに向かって思いっきり放り投げる。しかしフランが間に入り体を盾にしてマルクを守った。右手に深手を負いながらもレミリアの全力を防いだのである。

レミリア「嘘……私の全力を片手だけで……?」
マルク「ちっ……これ借り物なんだぜ?キズつけやがって……もういい、これだけ深手を負わせりゃ充分だ。捕まえるのサ!」

マルクの号令に従いロボットの軍団がレミリアの確保に向かう。パチュリーや美鈴をおしのけその拳はレミリアに伸びた。










その兵士の首筋にナイフが飛んできたのは数秒後の話である。

咲夜「遅くなりました、気づいてはいたのですが能力が使えず………」

咲夜の手には銅のリストがついていた。どうやら能力を使用不能にする力が働いているらしい。

パチュリー「無駄よ……能力を使えないあなたなんて足手まとい以外に無いわ……」
咲夜「美鈴もパチュリー様も大分疲弊しています、ここは私がなんとしても守らないと………」
美鈴「そのリスト……どうしたんですか?」
咲夜「子供につけられたんだけど……様子がおかしかったから怪しく思って……外そうと思った時には既に……しかし、そこそこ運動はできます、ここはお任せを!」


マルク「今更ザコがやって来たのサ。まとめて捕まえてやる!」
咲夜「ザコかどうかは……まだわかりませんわよ。」



Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.7 )
日時: 2017/04/05 06:58
名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)




5・紅魔大戦



咲夜が参戦したはいいものの、戦況はあまり好転したとは言えない。咲夜は時間を操ることができる点以外では普通の人間とあまり変わらずロボットの攻撃を避けることだけで精一杯だ。リーダーのマルクも戦闘に加わり戦況は更に悪化しており、紅魔館のメンバーには疲労が見える。

マルク「オラオラオラオラ!そんなもんかァ!?」

激流のような数の矢を放ち徹底的に獲物を追いつめるマルク。継ぎ目の無い攻撃をまともに受け続けるもなんとか体勢を立て直すことに成功するが、あまり体力は残っていなかった。全滅するよりかは誰かが生き残った方がいい……………咲夜は能力を使っていないしレミリアもまだ戦える……そう思ったパチュリーは1つの魔方陣を編んだ。それを察した美鈴が引き付けるように暴れ回る。

美鈴「まだ、私は動けますよ?」
マルク「へぇ……なら、これで終わりにしてやるよ!」

マルクは謎の種を美鈴に向かって飛ばす、それよりも先にレミリアが間に入り種を体中で受け止めた。

レミリア「何よ、普通の種じゃない。こんなのどうってこと………!?」

レミリアにくっついた謎の種から薔薇のツルが伸び体にまとわりつく。そして刺さったトゲからレミリアの体力をじわじわと奪い取り、真っ赤な花を咲かせていた。いくら底無しに近いほどの体力をもつ吸血鬼でもこのままでは一方的に吸われ続けるだけである。

マルク「へっ……その体力、あとどこまで持つかな?」
レミリア「……………」







『今よ、開け!次元の扉!』






レミリアと咲夜の足下に魔方陣が現れた。淡い光が立ち上ぼり徐々に体が光り輝く。

パチュリー「転移魔法よ……急ピッチで編んだからどこまで飛ぶかはわからないけど、生きていればきっとなんとかなるわ……!」
レミリア「パチェ……」
咲夜「パチュリー様………」
マルク「おい、早く捕まえろ!」

マルクの号令よりも早く、2人の体は消え去った。

パチュリー「これで………可能性が………」
美鈴「さすが……です………」

取り残された2人はとうとう疲弊により倒れこんでしまった。レミリアや咲夜を捕まえることができなかったマルクは心底面白くなさそうな顔をして空を睨みつけた。

マルク「………まぁいい、おい、さっさと準備をするのサ!」

紅魔館周辺が完全にキカイ化され、工場のようにもくもくと煙を立てる紅魔館が幻想郷の空を暗くした。





『紅魔館、制圧』







???「大ちゃん大ちゃん!なんだありゃ!?いきなり降ってきたぞ!」
???「ちょ、ちょっとチルノちゃん!静かにして!聞こえちゃうよ!」
???「大丈夫だよ、私の暗闇でどうにかさせるから。」
???「私の歌であの人を魅了させてあげるわ!」

キカイ化された木の影、そこには研究員を見つめる4人の少女がいた。近くの森に住む氷の妖精チルノ、その友達の大妖精、宵闇の妖怪ルーミア、夜雀のミスティアである。彼女らはこの『異変』を解決するべくやって来たのだ。

チルノ「まずはアイツをやっつけて変装するよ!」
???『おっと………そこで何をやっているのかな?』
「「!?」」

突如、大きな1つ目の物体が4人を包み込んだ。

チルノ「な、なんだ!?見えないぞー!」
大妖精「チルノちゃん叩かないでそれ私!」
ルーミア「な、何も見えないよー!」
ミスティア「あらあらー?これがホントのかごの鳥ー?」

取り込まれた4人はやがて物体と共に消え去ってしまった。そしてすぐまた1つ目が顔を出す。

???「マルク、ご苦労だったな。」
マルク「今さら何しにやってきたのサ、自分だけ楽な仕事しやがって……」
???「そう言うな、妖怪や妖精は研究員よりも力は強い。雑用にはもってこいだろう。それにここは……我々が住んでいた世界には無い物が多い、それらを全て支配できるのであれば我々も動くさ。」
マルク「確かに……お前らがこう言うことに乗るのは珍しいのサ、なるほどね。」
???「妖怪や妖精であれど、無限の闇の前ではなす術がないさ。」



突如現れたロボットの軍団、それは一瞬にして全てを支配してしまった。しかし、幻想郷の悪夢はこれで全てではない………すでにたくさんの場所にロボットは出没していた。





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