二次創作小説(新・総合)

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推しキャラの食卓
日時: 2021/04/19 17:06
名前: モンブラン博士 ◆HlTwbpva6k (ID: pRqGJiiJ)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

私の推しキャラが好物を食べまくる、ただ、それだけのお話です。
少しでも空腹になってくれましたら作者としてこれ以上嬉しいことはありません。

Re: 推しキャラの食卓 ( No.11 )
日時: 2021/09/07 11:13
名前: モンブラン博士 (ID: UB7mX/Qq)

同好会の練習が終わった夕方。エマは外出許可を貰い、日課でもあり趣味でもあるパンを買いに学園を出る。
行きつけのパン屋の前に来ると、香ばしい匂いに思わず頬が緩む。
木製の扉の取っ手を掴み、優しく開ける。

Re: 推しキャラの食卓 ( No.12 )
日時: 2021/09/07 11:20
名前: モンブラン博士 (ID: UB7mX/Qq)

ガランガラン。
扉の上に取り付けられてある大きなベルが鳴る。
店に客が入ったことを報せる合図になっているのだ。
エマが来店すると、オレンジ色の灯りとショーケースに並べられたパン達が歓迎する。

Re: 推しキャラの食卓 ( No.13 )
日時: 2021/09/07 11:29
名前: モンブラン博士 (ID: UB7mX/Qq)


「わあああ~!」

エマは並べられてあるパン達を見て、目を輝かせた。
クロワッサンにベーグル、ドーナツ、フランスパンに食パン、日本人には定番のアンパンにカレーパン、ピザ、タルトなども飾られていた。スイスにいたころにはあまり馴染みのないパンが出迎える光景は、たとえ見慣れた景色であったとしても、何度でも感動できるものだった。
ショーケースだけではなく、籠に置かれた状態のパンもあり、それら彼は美味しそうな香りが漂う。

Re: 推しキャラの食卓 ( No.14 )
日時: 2021/09/07 12:24
名前: モンブラン博士 (ID: UB7mX/Qq)

パンを入れるトレイと掴むトングを片手に、エマは店内を歩く。
一通りのパンを見終えたが、中々にトレイには入れようとしない。

「どれにしようか迷っちゃうよ~」

クリームパンも美味しそうだし、今話題のマリトッツオも食べてみたい。
毎日食べても飽きのこない食パンも定番だし、バターの香りとサクサク感がたまらないクロワッサンも好き。
粒餡のほっこりとした甘さが「和」を感じるアンパンも最高だよね。
心と頭で言葉を紡ぎながら、エマは嬉しい迷いを見せていた。
彼女にとって選ぶ時間も至福のひと時なのである。

Re: 推しキャラの食卓 ( No.15 )
日時: 2021/09/07 12:35
名前: モンブラン博士 (ID: UB7mX/Qq)

自分に嘘を付くより本当の気持ちを出した方がいい。
かつて自分が近江彼方に言った言葉だ。
エマの今の本心としては迷うのはやめて全てのパンを食べてみたい。
しかしそれは現実的ではなかった。
限られたお金の中で、本当に欲しいと思うパンだけを選び抜かなければならない、優しいエマにとっては厳しい試練なのだ。


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