二次創作小説(新・総合)

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【ウマ娘】皇帝と女帝と怪物と俺達【完結】
日時: 2023/04/09 16:57
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

【俺、まだまだ全然知らないんだ、トレセン学園のトレーナーのこと】

原作【ウマ娘 〜プリティーダービー〜】

中央トレセン学園、波乱万丈個性豊かなウマ娘達をまとめる大きな存在があった。


中央トレセン学園生徒会、生徒ながら理事長達に次ぐ実力と権力を持つ特別なウマ娘達。

【皇帝】シンボリルドルフ
【女帝】エアグルーヴ
【怪物】ナリタブライアン


それを導く事を許された選ばれしトレーナー達。

そして、シンボリルドルフのトレーナー、たくっちスノーがある使命のため、トレセン学園のトレーナーを知っていく物語。

【注意】
後々、結構特殊なウマ娘が登場します。
ここに出てくるトレーナーは原作キャラを除きほぼオリジナルです。
この作品はMMオールスターの実質的続編です、その為『あの人達がトレーナー』の為サイレンススズカとハルウララのトレーナーのメイン回はありません。
また、作者が持ってないウマ娘は出る確率が低いです、ご了承ください。

Re: 【ウマ娘】皇帝と女帝と怪物と俺達 ( No.11 )
日時: 2023/03/05 22:45
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

【第2話】

次に……たくっちスノーはシンボリルドルフに連れられてナリタブライアンのトレーナーの所に向かっていた。


「別世界出身はいいとして……なんか、まずいことでもあるのか?」


「彼もまた兼業トレーナーらしいのだが……西園寺トレーナーと違って、今回は本当に危険な感じがした」


「『時空断罪者』というフレーズに心当たりは?」



「断罪者……ああ、大丈夫だよそれ、やばい感じじゃない。」


たくっちスノーはルドルフに説明する。

時空断罪者とは、別世界で犯罪行為を犯した者を捕らえて、処罰にかける者達の通称だ。

最近は暇を持て余しており、世界に降り立って出歩いてる姿も目撃されているというが……



「あれだ」


「んー?」


向こうにナリタブライアンとそのトレーナーがいた、

二人ともジャージ姿でトレーニングをしているようだった。

そして、二人は何かを話しているようだ。

すると突然、 バァン!!!! と凄まじい音を立ててドアが現れて開かれる。


そこに居たのは、巨大な虎やライオンのような獣人のような生物。

今にも2人に襲いかかろうとしているが……


「なんだ急に……時空犯罪者か!?いくら断罪者でも危ない、私が……」


「待て、ルドルフさん。」


「しかし……」


「貴方だって危ないんだ、ここは俺が……」


シンボリルドルフを背後に立たせ、たくっちスノーがゆっくりと近づいていく。


「アンタがブライアン……そして、そのトレーナーか」


「……ほう、最強無敵……たくっちスノーか」


「ああ、確か……ルドルフのトレーナーになったというやつか」


ブライアンのトレーナーはたくっちスノーを見て、改めて獣人達の方を見る、そして……


「お前達よりアレの方がいい、減罪は無かったことにするか」


「何をッ……」

Re: 【ウマ娘】皇帝と女帝と怪物と俺達 ( No.12 )
日時: 2023/03/05 22:54
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

そう言うと、トレーナーは腕を横に伸ばし、手のひらを広げる。

そこには、光輝く剣が現れた。

それを手に取ると、トレーナーは獣人の方へ駆け出す。

ズバッ!!!! と、鋭い斬撃音が響く。

トレーナーの一撃で、時空間が開かれて吸い込まれ、消えて行った。


「な、何を……」


「心配はいらん、アレは元の世界に送り返しているだけだ、私ももう何回も見ている。」


「……あ、改めて、お前が時空断罪者というのはルドルフさんから聞いている、コードネームとランクを教えてもらおうか」


「……【溶岩】、ランクはEだ」


「結構高めだな…お前はそこにいるナリタブライアンのトレーナーをしているのか?」


「そうだ」


「今の状況も気になるがそれより俺が言っておきたいのは!」


「………お前、トレーナーのライセンスはちゃんと持ってる?」


たくっちスノーの質問に、溶岩は答えた。

彼は、トレーナーのライセンスをちゃんと持っていた。

いや、それが普通の事なのだが……前回の事もあり、少し過敏になっていた。


「持ってるか……」


「何をそんな事を…持っていないのにトレーナーになれるわけないだろう」


「ああ……それはそうなのだが…そろそろ聞いてもいいだろうか、アレは?」


「ああ、アレは……」



「ただの暇潰しだ」

Re: 【ウマ娘】皇帝と女帝と怪物と俺達 ( No.13 )
日時: 2023/03/05 23:13
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

………


溶岩は言う。

最早G1を制すのみでは満足せず、より上の戦いを欲していたナリタブライアン。

そして自身もまた、絶えることのない時空犯罪者への処罰に飽きが来た……というよりは、非常に退屈であった。


その2人の利害が一致し、トレーナー関係へと発展した。



「……なら、さっきのはなんだ?」


「あれはトレーナーが連れてきた別世界の生物達だ」


「いや、生物達……というのは少し違ったか、ロボットの時もあれば超越生命体なんてわけのわからんものが来たこともあった。」


「私は毎日そいつらと相手をしている。」


つまり、暇を潰せる相手が欲しい、というのが二人の願いだった。

そこで、溶岩はナリタブライアンの実力を利用した。

以前、行われた時空最速の件もあり速さに関しては譲れなくなった者も世界各自で増えてきた。


その為、溶岩が少し用意すれば…簡単に呼び出せる。

そして、ナリタブライアンもまた未知の相手と今までに無いレースを味わうことが出来る。


「なるほど……なんか、綺麗な形で二人の希望が重なってこの関係が維持されているというわけか」


「しかし、よくもまぁ毎日幅広く呼べるものだな」


「走りに飢えているのはナリタだけではない……らしい、俺は興味無いが」


「まぁ……俺としても見物価値はあるものとして、一時の暇を解消させてもらっているわけだ」

トレーナーとナリタブライアンの関係を聞いて、たくっちスノーは思った。

自分とシンボリルドルフの関係と似ているのだ。



「でも今日は何か帰したっぽいけど、いいの?」


「構わん、なぜなら……」




「今日のブライアンの相手はお前だ、たくっちスノー」



「………はい?」

Re: 【ウマ娘】皇帝と女帝と怪物と俺達 ( No.14 )
日時: 2023/03/05 23:17
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

時は流れて現在、放課後。

ナリタブライアン、たくっちスノー、そしてシンボリルドルフがコース前に立っていた。


「………改めて、俺でいいのか?」


「聞いたところによると、お前はシンボリルドルフのトレーナーではあるが、エグゼ杯以降は自ら選手として駆り出され、代表枠の1人にまでなったという」


「………まぁあの時は、無理やり駆り出されたわけだがな」


「私は当時トレーナーが居なかったからな、エグゼ杯の参加資格すら無かった」



「…………ずっとだ、ずっと望んでいた、ウマ娘だけじゃない……龍、神、秩序、英雄……とにかくなんでもいい、強い相手とレースさえ出来るなら、どんな世界でもどんな相手でもいい」



「来い……【最強無敵】」


「………ま、俺としては模擬レースですら最近やれてなかったから、久々にのびのび走れるとして……」



「……なーんでそれにルドルフさんも参加してる訳?」

そう言いながら、たくっちスノーはシンボリルドルフを見た。

シンボリルドルフの服装は、いつもの制服姿ではなくジャージである。

そして、その手にはストップウォッチを持っていた。

さらに、彼女の隣に居るナリタブライアンの手にも、同様の物があった。


「なんのつもりだ?」


「何、こっちも相手は私のトレーナーである以上時間は有限なのでね」


「トレーナー君がどれだけ成長したかを、直に見たいだけだ…と言っておこうかな」

「……ふんっ、勝手にすればいい。」

シンボリルドルフの言葉を聞き流し、たくっちスノーの方へ目を向けたナリタブライアン。

遂に模擬レースが始まる。


(思えば模擬にせよ何にせよ走りで競うのは久しぶりだし、ルドルフさんとトレーニング以外でレースしたことは結局今まで無かった)


(でもな)

(負けたくない……走ることは俺の……)


(俺の全てなんだ!)

トレセン学園のグラウンド。

そこに今、二つの怪物が対峙していた。

一つは、ナリタブライアン。

もう一つは、たくっちスノー。


二人はそれぞれ、自らのトレーナーと共にスタート位置に立つ。

そして……



「時間が無いなら今日は2周のみだ」


「上等」


「よし、始めろ」



「しゃあっ!!!」

Re: 【ウマ娘】皇帝と女帝と怪物と俺達 ( No.15 )
日時: 2023/03/05 23:21
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

溶岩の合図により、ナリタブライアンがスタートした。

一気に駆け出し、序盤のカーブを抜けていく。


「速い!」


「流石に良い脚をしているな……エグゼ杯でもあれほどの奴は中々居なかった」


「当たり前だ、もう何人も奴にやらせている」


「ふむ……では、こういうのはどうだろう?」


「ああ、ブライアンよ……今回は」



「俺と!!ルドルフさんの2人が相手なんだからな!!」

2周目に入った直後、たくっちスノーが飛び出した。

それを見て、シンボリルドルフは小さく笑った。

そして、ストップウォッチのボタンを押す。

ピッという音が鳴り響き、同時にシンボリルドルフが叫んだ。

それはまさしく宣戦布告であった。

しかし、ナリタブライアンは…それで終わるような存在では無いことも、分かっている。


……ナリタブライアンが、急に加速した。


「なっ……」


「なるほど、これは……追込か」


追込。

レースにおける戦術の1つで、最初から中盤は最低限スタミナを温存し……終盤一気に加速して追い上げるというもの。

充分速かった彼女は、まだ体力を残すように

走っていた。

ナリタブライアンのギアが上がった。

そのスピードは、見るものを魅了する。

シンボリルドルフの表情が変わった。

しかし、たくっちスノーもまた、負けてはいない。


無限のような体力がある、どんなに神経を尖らせても消失しない気力がある。


それ故にたくっちスノーは逃げに徹して突っ込む。

3つの線が、一直線にゴールを突っ切って行った……


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