二次創作小説(新・総合)

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ウルトラワールドでの日常Reboot第2章
日時: 2024/12/23 09:14
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

どうも。おろさんです。



地の文へと執筆方法をある程度変更するにあたり、『時空融合現象編』完結後の話を書くスレッドを作成いたしました。


とうとう来ましたこの第2章。ぜひご閲覧お願いします。


~注意事項~
・クロスオーバー作品
・一部キャラ崩壊、オリジナル設定有
・(多分)不定期更新
・シリアス展開有
・登場作品のネタバレ注意
・(なるべく無いようにしますが)誤字脱字あったらゴメンナサイ(蛇足)
・気軽にコメントお待ちしております
(*感想がなってない、荒らし・誹謗中傷 等はご遠慮ください)
・一部、とある作者様の用語や設定を使用している場合がございますが、こちらは本人から許可を得た上で使用しているものです。
・ハーメルンにて、『ウルトラワールドの交叉譚』として色々調整・改変したリメイク版を投稿開始しています。

・SP話で本スレを投稿しない際に質問を受け付けたりします。ルールに関しては>>68を必ずご覧ください。


~目次~

プロローグ>>1

ようこそウルトラワールドへ>>2-3
目覚めし秘封の戦士、エンジン全開ディスペクト!?>>4-7
異世界ぐらしの前に>>8-11
ずんだ密猟not愉快!!秘封相談事務所設立!!>>12-14
乗り込み、スケッチ、おかしな実り>>15-18
爆走パラレル!ディスティニーなレーシング>>19-23
ひと夏の冒険!尊きビーチで大はしゃぎ>>24-27
取り返しつかず、暴走のメタル>>28-30
駄菓子喰らいしカース・イーター>>31-32
勇者刈られしドス黒パラレル>>33-37
出会うは夢見るサイキッカー>>39-42
黒き悪夢、染まりし天国>>43-46
冴えない少女は漫画家ですか?>>47-48
自分を魅せてけ軽音楽>>49-51
ジェラシー穿つ闇落ちアリス!?>>54-56
快盗とキメラ。ハロウィンフェスティバル大没頭>>59-65


・スレ上げ小話(コメント返却時のもの含み、台本形式)
>>38>>53>>58>>68(お知らせ含み)、>>69>>70



メインタグ(主なジャンル、主な登場作品)
クロスオーバー オリキャラ・オリ設定、オリカ 東方project 秘封倶楽部 ポップンミュージック デュエル・マスターズ ハヤテのごとく! リコリス・リコイル Lobotomy Corporation Library Of Ruina  等(順次更新予定

サブタグ(時々登場する作品)
ポケットモンスター 星のカービィ ブロリーMAD ご注文はうさぎですか? にゃんこ大戦争 銀魂 きんいろモザイク 仮面ライダーW/風都探偵 GA 芸術科アートデザインクラス 等(順次更新予定

黒き悪夢、染まりし天国 ( No.46 )
日時: 2024/10/18 12:10
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: II6slNHe)

続き


雷天獣(キョージュ)
・6ターン目



「(どうやら阿求殿が不利な状況になっているな……


そして、こちらが今引いたカードは……)」



 ササゲールにより、『秘宝 クレパト-2』が破壊され、6コストでディスペクターが召喚される。

 その姿は、『エレキブル』の両肩やケーブルなどに、『地中の天国』の赤い枝が生えているような見た目だった。


『雷天縫合 エレキゴク』
闇・自然 ディスペクター/アビス・アブノーマリティ/ドリームメイト
クリーチャー コスト8 パワー13000
■EXライフ
■マッハファイター
■T・ブレイカー
■各ターン、このクリーチャーがはじめてバトルに勝った時、バトルしたそのクリーチャーよりコストの1大きい、自分のクリーチャーを1体、墓地またはマナゾーンから出してもよい。
■各ターンに1度、相手のクリーチャーが攻撃する時、可能ならこのクリーチャーを攻撃する。
元ネタ:地中の天国(Lobotomy Corporation)、エレキブル(ポケットモンスター)


 EXライフによりシールド増加

雷天獣(キョージュ)
シールド0→1

 早速マッハファイターの能力で攻撃。まず最初にアタック・チャンスで呪文『連結秘伝アンビバレンツリンク』。それによりクリーチャー全てのパワーが-3000され、罰鳥と熱望する心臓、オ:ンータイが破壊される。

 エレキゴクがヨビニオン・フレイムバーンを攻撃し、破壊(これにより阿求のクリーチャーが全滅)。能力によってマナゾーンから『ナメナメ・ナメコー』が出される。


 ナメナメ・ナメコーは出たターンにバニラクリーチャーのパワーを+5000&ブレイク数1枚追加を付与させる。故に、阿求のシールドを全て割った際に、攻撃出来るクリーチャーが2体くらい残る(これがまあまあ重要)。


 そのまま、『絶望の騎士』『アクア・ビークル』『無記のイザナイ ウェンディゴ・アパッチ』でシールドブレイクされ……


阿求
シールド5→3→1→0



「(このままでは阿求殿の負け……何か逆転の一手は……)」


 身体を操作され続けているキョージュは、表情を変えずに阿求を見る。そして……





「スーパー・S・トリガー『冥王の牙』!これで『絶望の騎士』を破壊!!」


 阿求は最後のシールドから出た『冥王の牙』により、『絶望の騎士』を破壊(『絶望の騎士』の能力により、バニラクリーチャーが耐性を得ているため)。

 そのスーパー・ボーナスで、墓地から闇のクリーチャーを1体。



 それはまさしく『地中の天国』だ。


『地中の天国』VR
闇・自然 アビス・アブノーマリティ/デーモン・コマンド
クリーチャー コスト6 パワー7000+
■パワード・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、このクリーチャーをタップしてもよい。
■相手が自分のクリーチャーを選ぶ時、このクリーチャーを選ばなければ、相手のクリーチャーを2体破壊する。
■バトルゾーンに、自分の他の《地中の天国》ではないクリーチャーがいなければ、このクリーチャーのパワーを+9000し、相手に選ばれない。
■相手のクリーチャーが攻撃する時、可能ならこのクリーチャーを攻撃する。
出典:Lobotomy Corporation



『地中の天国』の能力で、ダイレクトアタックを阻止する事に成功した。


「そして!!」


 ターンエンドとなると同時に、『流星のガイアッシュ・カイザー』がバトルゾーンに。このターンに雷天獣(キョージュ)がノーコストでナメナメ・ナメコーを出したために、ガイアッシュカイザーは手札から出てくるのだ。



阿求
・7ターン目


「さぁさぁ、このまま派手に行かせてもらうわ!!まずは呪文『フェアリー・ギフト』!!

そして次に、ツインパクト呪文『ブドウ味のアメ』を唱える!!」


『夢見る流れ』VR
闇 アビス・アブノーマリティ/ゴースト
クリーチャー コスト7 パワー5000
◆S・トリガー
■このクリーチャーが出た時または攻撃する時、相手のクリーチャー1体を破壊するか、「ジャストダイバー」を持つ相手のクリーチャーをすべて破壊する。
『ブドウ味のアメ』
闇 アビスの誘い
呪文 コスト1
■このターン、自分のアビス・クリーチャーを1体、自分の墓地から召喚してもよい。
■このターン、自分が次に使うアビス・クリーチャーのコストを1少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。そのクリーチャーが出た時、このターン、そのクリーチャーは相手プレイヤーを攻撃できる。このターンの終わりに、そのクリーチャーを山札の下に置く。
出典:Lobotomy Corporation


「フェアリー・ギフトとガイアッシュ・カイザー、今唱えた『ブドウ味のアメ』のコスト軽減を合わせて合計『8』少なくなる。これで『白夜』を召喚!!



白夜で早速、エレキゴクを攻撃!!その効果でアビス・メクレイド8!!山札を3枚見てその中から『ア:ニーオ:マクア』を召喚!!

更に、アビスが出た事で白夜の能力その2!!相手クリーチャーのパワーをすべて-3000し、更に破壊した時も-3000!!これで全部片付いた!!」


「……!!!」


 まさかのコンボで、無理くり12コストの白夜を4コスト召喚することが出来た阿求。雷天獣側のクリーチャーをすべて破壊した。


 そして、エレキゴクが除去された事でEXライフが消失。シールドが0となり……



「『地中の天国』で……ダイレクトアタック!!!」



 そのまま、ダイレクトアタック。


「……面白いな。」


 キョージュは、少しだけ笑っていた。



*****


「ガ……ギ……ガ……」


 雷天獣もとい『雷天縫合 エレキゴク』がキョージュから引きはがされ、爆散。

 粉々になったトジル魂から、『地中の天国』と『エレキブル』のギアが解放。そして、吸収されていた市民達も元に戻った。


「っ……」


 キョージュはよろけたが、すぐに阿求が支える。


「大丈夫?」


 と、阿求。


「ああ……ありがとう。」


 キョージュがそう言ったタイミングで。「おーい!!」と声が聞こえた。


「だ、大丈夫ですか!?さっきの停電で大変な事になってましたが……」


 キサラギ達が、(野田ミキ達と合流して)キョージュの元に。


「あ、良いタイミングで来たわね。大丈夫なはずよ。ギアの方は取り出せたから。」


 4人に阿求はそう言った。それを聞いて、半泣きだったり、安心したり、抱き着いたり等ですぐにキョージュに触れる。


 そしてキョージュもまた、少しだけ申し訳ない気持ちをあらわにしつつも、ちょっとだけ笑っていた。



「とりあえず、依頼達成って事よね。」

「ええ、そうね。何とかなって良かったわ。



……けど、あの時電線が切れたのって……偶然……なのかなぁ……?」


 あとから駆け付けた蓮子とメリー。……だが、蓮子は何か引っかかっているようだ。


*****


「ちぇっ、これが限界か。



……まあ、お陰で良いデータは取れたし、前よりはエクストラ獣の作成もスムーズになるか。」



 様子を見ていたF.Iは、渋い顔をしつつもこの場を去る。



 強力なナラティブを持つ存在キャラクターのエクストラ獣化。それは、身近な人物にでさえ起こりうる、という事だ……





終演。



~あとがき~
というわけで、朝っぱらから失礼しますおろさんです。
それなり久々にデュエマ含みのお話を書きました(本来なら鉄喰獣の時にも書く予定だったけんど)
さて、次回は久々(?)鈴夜の話。漫画を巡る妙な戦いが……?いつか出て来たあの妖怪少女も出たり(!?)
今回はここまでです。

冴えない少女は漫画家ですか? ( No.47 )
日時: 2024/10/07 19:08
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

どうも。動作的な都合により、メモリアとドリーマーのライダーシステムのギミックを一部変更してますですおろさんです。


今回は鈴夜も出て来る話なわけで。上手く書けてるかは不安ではある。





 とある日の夜。



「アンナ印象ノ良イ人のイル良イ企業ガッ、サイレントオ祈リナンテスルワケナイデスヨネエエエエエエエエエエエエエエエ!!!?」



 大きなハンマーを振り回して、騒ぎ立てているエクストラ獣が1体。

 牛のような外見に、竹とんぼ状の物体が沢山付けられた風貌。ひみつ道具の『タケコプター』と、ミートピアのモンスターが1体『ミノタウロス』のディスペクター『飛牛連結 タケコプタウロス』が憑りついている、『飛牛獣』だ。



「サイレント!!サイレント!!サイレント!!御社が第一希望デス!!!ネェネェネェネェネェネェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!?」


 ハンマーを地面にとことん叩きつけ、物凄い地ならしを起こし続ける。


「出テコイ!!出テ来イヨオオオオオオオオオオオオ!!選考結果教エテクダサイヨオオオオオオオオオオオオ!!!」




「う る さ い!!!」

【解明、Lady ドリーマー Access】


 すると、横から突っ込んで来たのはドリーマー。


【スキャニング『五星戦隊ダイレンジャー』レクスターライズ】


『五星戦隊ダイレンジャー』の『テンマレンジャー』の技、天重星・回転蹴りによる連続攻撃を飛牛獣にヒットさせる。


「グッ、ギッ、ドワアアアアア!!!?」


 そのままあっさり爆散。しかし、EXライフによりすぐさま復活。


「オノレエエエエエエエエエエッ!!」


 飛牛獣は、飛行を開始。


「ソッチガ回転攻撃ナラ、ソッチモダ!!」


 ハンマーを振り回し、突っ込んで来る。


「甘い!!」


【スキャニング『リベリオ』レクスターライズ】


『リベリオ』のセプティマ『編糸細工クラフトウール』の力で、身体を赤い糸状のエネルギーにして、飛牛獣を拘束。そして……


【『リベリオ』:ファイナルブレイク】


 自らを巨大な槍に構成させ、飛牛獣を貫いた。


「ガッ、グッ……他ノ企業ノ選考……蹴ラナキャ、良カッ……タ……」


 そのまま、飛牛獣は爆散。ギアもそのまま解放、ドリーマーに回収された。


「疲れた……夜中に近所迷惑だねぇホント……」

「とにかく早く帰りましょう……眠い……」


 蓮子とメリーは変身を解き、急いでスマブラ屋敷の方に戻っていくのだった。



「世界を守る……2人で1人のヒーロー……?」


 窓越しに、2人の姿を見ていた少女に気づかないまま。



*****



 そして、翌日。



「るるかりりかるらりらるらら~♪」


 鈴夜が、さとりを(ほぼ無理矢理)連れ出してバトリオシティを探索する。


「この世界を見て回るのはともかく、何故私を勝手に連れ出すんですか……」


「(映姫さんにある程度外出させるのも大事だろうからって。)俺がそうしたいからだけど。」


「本音と建前が逆になってませんか……あら?」



 すると。目の前に誰かが倒れているのを見つける。蜘蛛みたいな長い髪型で、和服を着ている少女だ。


「誰でしょう?気配的には人間ではないようですが……」

「『女郎蜘蛛』だね。それもどこかの世界の、それなりの数いる女性型モンスターだったかな。」


 とりあえず近づいてみる2名。


「うう……誰か、食べ物……」

 女郎蜘蛛の少女は、どうやらお腹が空いている模様。


「うお大変!そうだ、近くに良い油そばのお店あるの知ってるからそこで!」


*****


「美味しい……」


 鈴夜はすぐさま女郎蜘蛛の少女を油そばのお店に連れて行き、(本人の要望もあり)大盛りを食べさせる。


「うんうん、復活したようで何より。」

「ところで、何がどうしてあんな場所で倒れていたんですか?」


 2人は、少女に経緯を聞こうとする。


「そう、ね……少し頓珍漢な話でもあるのだけど……」


 女郎蜘蛛の少女……『アラネ』曰く。ずっと前。その時はものすごく空腹の状態だったようなのだが、その際妙な老人に絡まれたとの事。

 随分とムシの良い話を持ち掛けられたそうだが、それ以降何があったのか覚えていない。確かなのは、今になるまで、それなりに長い月日が経っていたという事である。


「それで、帰る場所とかは?」


 そう聞いてみると、


「無いわ。そもそも1人で暮らしてたし。」


 という事らしい。すると鈴夜は……


「だったら旧都はどう?多分、君でもある程度は住めると思うんだけど。」


「……いいの?そんな都合よく。」


「まあ、その分俺が経営してる喫茶店の手伝いするって条件も付けてだけれどね。それなら良い?」


 折角なので住居を与えてあげようと言う鈴夜。アラネは「それだったら折角だし」という事で、承諾した。


*****


「とはいえ、アラネさんの話の事は伝えた方が良いのでは?」

「まあそれはそうだね。何か似た話をどこかで聞いた気がするし、手がかりでもあれば――」


 3人が油そばの店を出た瞬間だった。


「俺ノアカウントガァ!!俺ノアカウントガァァァァァ!!!BANシヤガッテBANシヤガッテBANシヤガッテエエエエエ!!!!」


 新たに街で暴れまわっているエクストラ獣が1体。腹部が大きな口のようになった、黒色と紫色がベースになったりしている。

『ザベル・ザロック』と『仮面ライダーゲンム』のディスペクター『不死縫合 ザゲンム・ザロック』が憑依した『不死獣』の出現だ。


「折角マーク付イタノニ!!!唯一ノ稼ギ場ガァァァァァ!!!」


 不死獣は周囲に奇妙なウィルスを振り撒いている。それを浴びた通行人はゾンビになってしまう。



「ちょいちょい、こんな時にエクストラ獣って……!!」


「あれは……」

 アラネは、無意識に鈴夜とさとりの背後に隠れていた。何か、アレに似たような何かを見かけた気がするようなのだ。



「許サン許サン許サン許サン許サン許サン許サン許サン許サン許サン許サン許サン!!許サン許サアアアアアアアアアアアアアアア――」


「うるさいっての!!!」


 横方向から銃撃が飛んでくる。


「何をこじらせてるのか知らないけど、限度ってもの知りなさいよ限度ってものを!!」

【Memory of World メモリア】

(銃弾を撃った本人でもある)駆けつけて来た阿求が、早速変身。仮面ライダーメモリアに。



「アカウント復旧サセロオオオオオオオオオオオオ!!!」


 不死獣は早速ゾンビを嗾ける。


「っと、そんなナンセンスな事させるもんですか!!」


【スキャニング『仮面ライダードライブ』クロスエイション】


『仮面ライダードライブ』のシフトカーの1つ『マッドドクター』の力を、ゾンビたちへ。



「えばばばばばばばば!!*:2d?


……って、あれ?」


 何と、ゾンビ化した市民達が元に戻ったのだ。


「何!?ヨクモ――」


 不死獣は再びウィルスをばら撒こうとする。



「っと、まだ終わって無いのよ。」


 何かが、不死獣の足を掴む。そしたら引っ張られて、引きずり込まれる。


「そんでもって……せいっ!!」


 先程のは、同じくシフトカー『ディメンションキャブ』による空間転移。こちらに引っ張り出した後、『マッシブモンスター』で攻撃。秒で爆散させた。



「貴様ッ……!!」


 EXライフにより不死獣はすぐさま復活。ウィルスが込められたレーザー攻撃をメモリアに放ち、爆発が起きる。



「『っと、フォームチェンジ完了♪』」



 その前に意識をQに交代させ、アインχに。変身時の反動的なものでレーザーを防いだのだ。


「ナッ!?……ダ、ダガ俺ハ不死身ノ力ヲ得テ――」



「『さぁて、終わらせるよ。』」


【スキャニング『ストラトス』 ファイナル・クロスエイション】


『ストラトス』の第七波動セブンス翅蟲ザ・フライ』により、大量の羽虫を集めた巨大化したアーマーを生成、不死獣を挟み潰す。


「永久……凍……結……」


 そして、不死獣は爆散。ギアもそのまま解放され、回収された。


「『よーし、完了完了♪』



一通り済んだし、一旦スマブラ屋敷に行きましょうかね。」


 そして変身を解いた(Qから意識戻って)阿求は、そのままスマブラ屋敷に向かって行った。



「私達の出る幕では無かったみたいですね。」

 様子を見ていたさとりは、鈴夜にそう言う。

「ま、パパッと片付けてくれただけでも別に良いさ。行こっか。」


 とりあえず、鈴夜達は旧都に戻ろうとする。


「ん……?」


 すると。ついて行こうとしたアラネが、誰かを見つける。




「2つの人格と、2つの姿を切り替えるヒーロー……」


 何か封筒を持っている、長い灰色の髪の、おっとりとした雰囲気の少女。阿求の姿を見つめていた後、そのまま何処かへと去って行った。


「あの子……」


 アラネは、その少女を追いかける。


「え、アラネちゃん?どこに行くのー!?」

「え、ちょっ――」

 鈴夜はさとりを引っ張って、アラネを追うのであった。



一旦区切ります。

冴えない少女は漫画家ですか? ( No.48 )
日時: 2024/10/07 19:11
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

続き。



「じー……」


 少女を追いかけているアラネ。


「あの子急にどしたんだろ。何か知ってる人とか……?」

「いえ、(心を読んでみたけど)どうやらそうではなさそうです。」


 そしてアラネを追う鈴夜とさとり。


「彼女が追っている子……何を持ってるのでしょうか。」

「そうだなぁ、封筒を抱えてるって事は何かの原稿じゃないの?」


 そう話していると、少女はアパートに入っていった。


「ここね……」


 それを見て、アラネはアパートに入ろうとする。


「ちょっ、待って待って待って!!」


 鈴夜は右腕から氷の鎖を出して、アラネを引っ張る。


「ちょっと、何よいきなり――」

「いや堂々と不法侵入しようとしてたからだけど」

 アラネは少し怒ったような表情をしたが、鈴夜の発言で「あ、そっか」と納得。

「それで、どうして突然さっきの子を尾行していたのですか?」

 さとりはそう聞いてみると、


「あの子、さっきのヒーローっぽいのをジロジロ見てたの気づいてなかった?」

「・・・え?」


*****


「2人で1人のヒーローと、2つの姿を切り替えるヒーロー……最近色んな世界に現れてるって言う……」


 少女は、漫画家志望だ。絵は良い。ストーリーも悪いわけでは無い。だが作品のアイデアやら題材やらコンセプトとかが思いつかず、ほぼ何処かで見たようなテンプレートになってしまう。そのせいでか、編集部に自作の漫画を出しても大体ボツ。今日もまさにボツを喰らった。


 そんな感じで悩みに悩んでいる中。彼女は昨日と今日、合計2人のヒーローをの姿を見つけた。


 1人は2人で変身し、もう1人は2つの姿を使い分ける。その2名を見ていたら、何だか閃きそうな気がする。しかし、あと一歩のところで何かが足りない気がするのだ。


「何か……何か……何かが足りない……何か閃きが……アイデアが……


何か、画期的なアイデアが……欲しいっ……」


 その時だった。少女の背後に、誰かが現れる。かなりどす黒いカラーリングの、老人の姿をしている。


「アイデアですか……でしたら、あの2人の仮面ライダーをもっとよく観察するべきです。


私は、そのお手伝いをして上げましょう。」


 老人の右腕……大きなカギ爪になっているその手には、トジル魂が握られていた。


 そして、そのトジル魂は――


*****


「阿求さんの事を見ていた……

そう言えばあの少女の心を少しだけ読んでたんですが……何か、『閃きそう』とか……そんな事を思っていたそうです。」

「閃きって事は、やっぱり漫画家って感じかね?」


 アラネが追いかけた少女の事で少し話すさとりと鈴夜。


「って事は、阿求さんの漫画でも描く気でしょうか?」

「割と有りえなくないよねぇ。」


 そんな会話をしていたが、アパートの方を見続けていたアラネが何か感じ取る。


「あれ、どしたの。」

「……来る!!」


 アラネのその言葉と同時に、窓ガラスを突き破――ることは無く丁寧に窓を開けて、かなりのスピードで飛んでいく物体が。

 所々にリボンとかが着いた大烏のような風貌で、右腕がチェーンソーのエクストラ獣。

『鎖剣接続 ハルズソード』が憑依した『鎖剣獣』だ。
 

「会イタイ!!会イタイ!!アノヒーロー達ニ!!ソウスレバ良イアイデアガ閃クノオオオオオオオオオオオオ!!!」


 鎖剣獣は、やたらめったらに飛んでいく。


「エクストラ獣!?……ってもしかしなくても、さっきの子だよね!?作者にも連絡して追いかけなきゃ!!」


 鈴夜達は、急いで鎖剣獣を追いかける。


「……今の気配……そんなわけないよね……?」


 アラネは、アパートの方を見つつも、鈴夜&さとりと共に鎖剣獣を追って行った。


*****


「アイデア……アイデアヲッ、閃キヲッ……」


 鎖剣獣は、長い時間とにかく飛び回る。時々建設物にぶつかっては建設物の方が壊れていく。


「ワワワワワッ!!!」


 または、チェーンソーで建設物を粉砕する事もあった。



「ドコニ!!一体ドコニ……アアッ、見ィツケタ!!!」



 すると。鎖剣獣は下方向に誰かがいるのを見つける。



「うえっ、何々急に!?まさか狙い私達!?」


 蓮子とメリーだ。鎖剣獣は2人に向かって突っ込んで来る。


「れ、蓮子!!良く分からないけど行きましょう!!」

「言われなくとも!!」


 そして、蓮子がドライバーを装着することで。2人は融合。そしてギアをセット、円盤パーツを回してトリガーを押す。



『仮面ライダードリーマー』へと変身した。



「オ手合ワセッ、ヨロシクオ願イシマアアアアアアアアアアアアアアアス!!!」


 鎖剣獣は周囲を高速で飛び回り、右腕のチェーンソーで攻撃。


「だったら……!!」


 スピードに対処するために、ドリーマーはギアを取り出し、ドライバーに読み込ませる。


【スキャニング『仮面ライダーカブト』レクスターライズ】


「クロックアップ!!」

『仮面ライダーカブト』のクロックアップの力で、鎖剣獣の高速突撃をかわして、蹴りを入れる。


「オウッ!!?」


 鎖剣獣も負けじと攻撃。だが優勢になったのはドリーマーの方だ。



「って事で!!」


【『仮面ライダーカブト』:ファイナルブレイク】


 ライダーキックを与え、鎖剣獣に大ダメージ。爆散したが、EXライフで復活する。


「アト……アト、アト一歩!!アト1人!!!」


 すると、鎖剣獣はさっき以上のスピードで上空に跳び上がり、何処かに移動してしまった。



「あっ!!に、逃げられた……追いかけないと……!!」


 ドリーマーは、急いで鎖剣獣を追いかける。




*****



「アトハッ、昼間見タアノ子――」


 一旦地上に降りた鎖剣獣。すると……



「『鈴夜の連絡で言ってたエクストラ獣は君だね。』」


 そこに現れたのは、アインχだ。


「アアアッ!!良イトコロニ来タ!!モウ1人のヒーロー!!」


 鎖剣獣は感激する感情を見ながら、上空に飛んだ後に此方に突っ込んで来る。


「『そう言えば、話によれば貴方漫画家目指してるらしいね。


……そうだなぁ、だったらこれを参考にするのも良いんじゃない?』」



【スキャニング『魔進戦隊キラメイジャー』クロスエイション】



『魔進戦隊キラメイジャー』のキラメイ魔進5体のコピーアバターを召喚。しかも等身大。

 魔進ヘリコ(コピーアバター)と魔進ジェッタ(コピーアバター)の攻撃で鎖剣獣を失速させることに成功。

 魔進ファイア(コピーアバター)が梯子を伸ばし、それに魔進マッハ(コピーアバター)が乗って突撃。

 鎖剣獣が落下したタイミングを、魔進ショベロー(コピーアバター)のショベルで殴り飛ばす。


「オウッフ!!?」




「『それじゃ、バトンタッチね。』


っと、まあ任されたって事で!!」


 イマジナクロスショットχのマズル部分を展開、ライダー用のギアが姿を変え、メモリアに変身。


【スキャニング『魔進戦隊キラメイジャー』 ファイナル・クロスエイション】


 召喚したコピーアバターのキラメイ魔進が『キラメイジン』へと合体。


「ハイパー銀色ノ足ッ……!!」


 鎖剣獣も負けじと必殺のキックを与えようとする。対してキラメイジン(コピーアバター)はキラメイダイナミックで、煌めく斬撃を連続で放つ。


 そのまま鎖剣獣は力負けし、斬撃がクリーンヒット。


「ナンテッ、ダイナミックデ……トッテモ良イ……


閃キイイイイイイイイイイイイッ!!!」


 鎖剣獣は爆散。『ハルナ』と『ガンダムヘブンズソード』のギアも解放された。



「……ま、頑張りなさい。」


 そんな事を言って、変身を解いた阿求はこの場を去るのであった。



「全力で走ったけど結局もう終わってたねー(by鈴夜」

「ゴルドダッシュ連れて来るべきでしたよね……(byさとり」






「ああ……これはいけません……いけませんね……」


 別の場所でその様子を見ていたどす黒い老人は、露骨に嫌そうな顔をしていた。



*****


 そんなこんなで、それなりに経った頃。


《旧都:喫茶キャノン・ド》


「……♪」


 何だかんだ鈴夜の店を手伝いながら給料を溜め、その一部でとある漫画雑誌を買ったアラネ(購入元:アニメショップ『キラメイト』)。そして休憩中にそれを読んでるようだ。

 なのだが、途中から、読みきり漫画の方を読み返している。

「あれ、何度も同じところ読んでるね。……もしかして、この前の子の?」

「うん。結構面白いの。」


 鈴夜の質問にアラネは頷く。その漫画は中々ぶっ飛んだ内容だが、ちゃんと作りこまれていて面白いバトル漫画だ。

 主人公が2人で1人のヒーローに変身して、2つの姿を使い分ける。そのフォームの主な能力で、1つはものすごいスピードで敵を圧倒、もう1つは巨大ロボを召喚する、とのこと。


「きっかけとかはともかく、何だかんだで良い方向に行ったようですね。」


 コーヒーを飲みながら、漫画をチラ見しつつさとりは微笑んでいる。


「ホント、そうだね。」


 鈴夜はその言葉を聞いて何を思ったのか、少しだけ寂しそうな表情をしていた。……と、その時。鈴夜の端末から電話が。


「あれ、作者からだ。もしもし?……ん?何か緊迫した感じだけどどしたの。え、依頼?誰から――




……『月村サトシ』!!?」




終演






~あとがき~
という事で、ざっくり言えばエクストラ獣が1話で3体も出る話ですた。え、最後のやつ?それは後2、3話くらい後に説明しますですぜ予告込みで。
さて、次回は正直あんまり出せてないあの3名が出てくるお話。いつかはもう少し活躍させたいなぁ
今回はここまでです。

自分を魅せてけ軽音楽 ( No.49 )
日時: 2024/10/12 01:36
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

どうも。夜遅くながら失礼します。用語集にウルトラワールドにおける時空関連を少し更新してますおろさんです。カキコだと説明所々不足してたし……



今回は『音楽』がテーマと言うべきか。(あんま出せてない)久々の3人ご登場です。



ちなみに念のため言いますと、コメントの方はお待ちしている所存です。(以前から来なくなった故、)ただ『感想まだ』や『感想OK』のテンプレをつけなくなっただけで。ハイ。




《スマブラ屋敷:秘封相談事務所》



「へぇ、『ミュージックバトルロワイアル』……そんな番組もあるのね。」


 この日。蓮子とメリーは、たまたま訪れていた千束とたきなのリコリス2人から、とある番組の事を話してもらっていた。


 その名を『ミュージックバトルロワイアル』。年に2、3回くらい行われる番組だ。

 内容をざっくり言えば、いくつかの音楽グループが出演して、その中から審査員が一番良かったと感じ他グループを選ぶ。そして最も票が多かったグループが優勝……という感じ。


「この世界だと、秋になると大体特番でやるんだよね。色んな世界から、未来のスターが沢山参加するんだよ!」


 楽しげに千束が言う。蓮子とメリーはその話を聞いて割と気になったわけだが、たきな曰く明日にその番組が放送されるとのこと。


「中々見物ですし、明日はじっくり見る事になりそうで――」


 その時。事務所に誰か入って来る。それは、ペンギ……間違えたアヒルに近しい大柄な者、もう1人は、氷精だ。


「お前達が、話に聞く未来人か。カービィから多少話は聞いているぞ。」

「初めましてだな!」


 大柄な方は、『デデデ』。氷精の方は『チルノ』だった。


「さっきミュージックバトルロワイアルの話が聞こえて来たが……それ関係の依頼何だが、良いか。」



*****



「怪しい参加者、かぁ……」


 デデデの方から事情を聞く蓮子達。内容は調査依頼。

 曰く、異世界でカービィとルーミア達が良く交流しているポップンの少女『みほ』のバンドがミュージックバトルロワイアルに出る事になったのだが、同じく出場するグループの1つがかなり妙だというのだ。


「それで、その2人組ユニット……何が妙なの?」


「そうだな、とりあえずコレ聞いてみてくれないか。」


 デデデにそう言われて、1つの映像を見せられる。それは、件の2人組ユニットが歌っている場面なのだが……


「それで、感想どう?」


 チルノがそう聞く。


「どうって……どうって言われても、ただお世辞にも上手いとは言えないというか……ん?」


 蓮子がざっと率直な感想を述べたが、そこで何か引っかかる。


 そう、そのユニット、あまり実力や技術面が良いとは言えないのだ。ギターボーカルの子はカラオケ平均点以下みたいな歌唱力で(ギターも微妙)、キーボードの子ももっと微妙。

 ミュージックバトルロワイアルのような音楽番組となると、大抵オーディションで上手い人を選んでいる部分があるハズなのだが、この2人組は冗談抜きで微妙。とても音楽番組に出られる程とは思えないという事だ。


「やっぱりそうだよな?これを配下のワドルディ達にも見せたが、バンダナワドルディ以外の大体はこれを称賛していたんだ。」

「ルーミアがアタイらにも聞かせたんだけど、妖精仲間もそんな感じだったんだよな。

けどアタイや大ちゃん達どころか聞かせたルーミアも、プリズムリバーや鳥獣伎楽に思いっきり負けてるというかって感じしたぞ。」


 2名の感想もそんな感じ。


「どう考えてもおかしくないですか?いくら有名な音楽番組とは言え、微妙な人を連れて来る事が有りえないなんて流石に私でも分かります。」

「んー……さっき調べて(見つけた例のユニットのチャンネルの動画見て)みたけど、2人の曲を称賛してる人確かに結構いるね。


ところで、これの事はみほちゃんは知ってるの?」


 千束がデデデにそう聞くと、すぐさま頷く。


「ああ、というかカービィを通してあいつがそれの事言ってたんだよな。あいつも、あいつのバンド仲間も、この2人組に対しては『音楽をやっている身としても、あまりにも響かない、パッとしない』という評価だ。だが、学校のクラスメイトの6割くらいは好評だったと。

カービィ達も独自で調べてるわけだから、代理で俺達が依頼しに来たって事なんだが……」


 そんな、あまりにも妙なユニットの調査を頼まれたわけだが。


「そうね。折角の面白そうな番組に知り合いが出場するんだったら、尚更怪しい人達に好きにされても困る。

……行きましょうメリー、早速調査よ!!」

「……ええ!」


 2人は承諾し、早速調査をする事となった。



*****



 その頃。


「それで、どうだった?」

「こっそり紅魔館にこの曲流してみたけど、メイド妖精とかは皆感動してた。……でも、門番とか吸血鬼とかメイド長は反応微妙だったよー。」


 ピンクの悪魔及び『カービィ』と、闇を操る人喰い妖怪『ルーミア』。2名もまた、例の怪しいユニットの件で色々探っていた。


「プププランドの皆にも聴かせてみたけど、ほとんどいい反応だったよなぁ。……あ、でもメタナイトは首傾げてたし、コックカワサキや、友だちのワドルディやジャハルビート、ナックルジョーたち辺りは『悪くはないけど』って感じ。


あとラビットハウスにも言って同じ事してみたけどみんなビミョーな反応だったなぁ。でも偶然居合わせたお客さんは……


やっぱりあのグループ、ぼくら含めたごく一部にはすごくビミョーに感じるみたいだね……」


 大人数は称賛。カービィ達を含めた一部はかなり微妙に感じる。たまに普通の反応をする者もいる。といった感じで分かれている。その理由は一体何なのかと首を傾げる。


「……あ、みほからだ。」


 そのタイミングで、みほから電話が。


『もしもし、カービィ、ルーミア?』

「みほ、どうしたの突然。」

『いや、どうしたのも何も、あの同じ参加者のユニットの事調べてるんでしょ?それなりに長い付き合いなんだし、2人が何考えてるかとかわかるよ。


……まあ確かに妙ではあるんだけど、心配しすぎだよ。他の参加者が怪しかろうが何だろうが、絶対勝つんだから!!皆もやる気満々だし、とにかく明日を楽しみにしてなって。』


 そんな感じの事をみほが話して、そのまま電話は切られた。


「とは言われてもなぁ……なんか変な感じするんだよねぇ。」

「だよねー。歌がイマイチに感じるだけじゃなくて、何というか……」


 カービィとルーミアは首を傾げている。すると……


「らしくないな。」


 後ろの方から声が。その方向を見てみると、『メタナイト』だ。


「確かにやけに奇妙な音ではあったがな。仲間を信じられないお前では無いだろうカービィ。」


「あ、メタナイト……と……」

「作者?」


 メタナイトの隣には、作者が。


「事情はデデデの方から聞いたよ。ミュージックバトルロワイアルの妙な参加者の事だな?俺も、あのユニットの奏でる『音楽』には以前から気になっていたよ。


……けど今のお前らは、心配がいささか裏目に出ている感じがするな。何と言うか。友達の事、もうちょっと信じてもいいだろ。そうじゃないか?」


 そう言われて、ハッとする2人。


「……うん、そうだったね。みほ達、明日のミュージックバトルロワイアルに向けてすごく頑張ってた。」

「そーだった!!みほ達があんな、あの良く分かんない人に負けるわけないもん!!はっきり言ってただ変な『音楽』流してるだけの――」




「・・・『音楽』?」



 すると2人は、自らの言葉に引っ掛かりを覚える。

 例のユニットの曲を聞いて称賛した人達は、みんな『音楽』の方を評価していて、『歌』の方には一切のノーコメント、というか不自然なくらい気にしてない感じだったようなのだ。


「……ねぇ、かぶき町の時空融合現象の時の事って覚えてるよね?」

「う、うん、確かおかしくなった人達は、金髪に夢中になって他の事に目が回ってない感じだったよね……」




「やっぱり、そう言うことっぽいな。」


 2人の様子を見た作者。すると、彼は何か銃のようなアイテムを取り出す。どことなく、ボウケンジャーのサガスナイパーに似ているが……


「作者、それは……?」


 メタナイトが、そのアイテムが何なのかを聞く。


「現時点じゃ深い事は言えないんだが……決定的な証拠を押さえるのにはもってこいのアイテムだよ。」



一旦区切ります。

自分を魅せてけ軽音楽 ( No.50 )
日時: 2024/10/12 12:53
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: z5NfRYAW)

続き。



 そして翌日……



《バトリオシティ:テレビ局『テレビ轟轟ゴーゴー』》



「セラフィムズの得点は……456点!暫定1位です!」



『ミュージックバトルロワイアル』当日。早速、数多くのバンドグループが参加し、それぞれ曲を披露していく。



「結局のところ、明確な情報は得られなかったわね。」

「確かなのは、あの曲を聞いた際に、人によって明確に反応が違うって事……それも――」



「続いては、ネットでも大人気の2人組ユニット!『ランサー×ウイング』の登場です!!」


(エキストラとして参加出来た模様の)蓮子とメリーが話している内に、例のユニットが出て来る。



「あ、あれが話に聞く……ん?」


 そのユニットのギターボーカルの少女を見るが、よく見ると持っているのはギターではなく『ベース』だ。


「え、何でベース?明らかに色々成り立ってなくない?」


 そんな事を思っている内に、早速演奏が始まる。すると……



「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」


 観客が、異様なレベルで盛り上がる。



「うえっ!?う、うるさいっ!!?」


 あまりにも観客が騒ぐのですごく五月蠅い。スピーカーに流される音楽もまあまあ大きくなっていくので尚更五月蠅い。

 確かだとすれば、此方からすればあまりにも、歌も楽器弾くのも微妙な事だが……



「以上!!ランサー×ウイングでした!!」


 曲の終わりと同時に、物凄い拍手。他の参加者もまた、2人組ユニットを称賛していた。


「あ、あれで何がどうなってたかわかるの?それ以前に何か……あら?」


 そしてそのユニットがステージから降りると、急激に静寂に包まれる。スタッフも、観客も審査員も、何かボケーっとしているように見える。


「え、えっ、ええ……」


 当然ながら困惑する蓮子とメリー。少しして得点も表示されるが、487点と言う高得点。暫定1位で、例のユニットは控えの方に移動していく時。



「わっ、何だ何だ!!」


 突然辺り一面が暗くなる。


「どうなってんだ?照明トラブルじゃなさそうだぞ!!」


 スタッフ達が対処に回ろうとする。……すると例のユニットの近くが強く発光、それが2回。

 その後少ししたら、暗くなったのが元に戻る。


「い、今のって何だったのかしら……」

「とりあえず、次で最後みたいだけど……って、みほちゃん達のバンドじゃない!?そんでもってラスト!!色々大丈夫なのコレ……」


「大丈夫だよ。みほ達なら、きっと勝てるからさ。」


 すると後ろの方から声が。……いつの間にか、カービィとルーミアが座っていた。


「え、あ、もしかして君がカービィとルーミア?」

「うん。そう言えば完全初対面だったね。」

「よろしくー」




「さぁ、それでは最後のグループ!『週末ガールズ軽音部』の皆さんです!!」


*****


「(さっきの人達、凄い歓声だった……)」


 一方、ステージ裏。みほ達は、先程の事で緊張が増しかけていた。


「……いやいや、弱気になってどうする私達!!折角の大舞台なんだから!!


みんな……行くよっ!!」


 バンド仲間の活気を上げ、ステージへ。


*****


「フフ……さっき何か妙なトラブルがあったけど、優勝は私達と言う事実は変わらないのですわ。」

「その通りですわお姉さま。妙な男から貰ったアレ、いざ使ってみれば効果絶大。生演奏を聴かせてみれば更に凄い!!これで音楽業界は私達の天下ですわね!!」



 例のユニットの2人がそんな怪しい会話をしている。そのタイミングで、みほ達のバンドが。



「おや、そう言えばもう1グループいたのをすっかり忘れていましたわ。」

「ですが残念、既に観客は私達の音楽に釘付け。聞き入れるわけが――」



 みほ達の演奏が始まる。

「ワン、ツー、ワン、ツー、スリー、フォー!!」


曲:そこに或るヒカリ




――それと同時に。演奏が行われていくと同時に。スタッフの、観客の、審査員の表情が変わっていく。


「……!……!!」



「周りの様子が変わった……!!」


「やっぱり、余計な心配しなくてもよかったね。」


 蓮子とメリー達は少し驚き、カービィとルーミアは安心半分嬉しさ半分。



「(な、な、ど、どうなっていますの!?あんなので審査員たちが正気に……!!)」

「(ま、マズイですわよお姉さま、これ雰囲気的にどう考えても……!!)」



 そして、演奏が終わる。肝心の得点は……『492点』!!


 見事、ランサー×ウイングを上回り……




「優勝は、『週末ガールズ軽音部』ですっ!!!」



 こうしてスタジオには、みほ達の喜ぶ声と、観客たちの拍手と称賛の声が響き渡った。


*****


「おお、ちょっと驚いたな。無事優勝しちまった。」


 テレビの生放送で、ミュージックバトルロワイアルの様子を見ていた作者、そして千束とたきな。


「先程のユニットの演奏後……そのスタジオ内の空気から一気に変わりましたね。」

「けど、さっきのって本当に一体何だろう。」


 首を傾げる千束。


「まあ、このためにカービィに『決して見逃さない~Ne manque jamais~』を貸したんだ。さて、とりあえず採取してもらったデータを調べますか。



……ああ、やっぱり間違いない。大元はあの2人組じゃなくて、そんで……ん?え、ちょ、え……





なんっっっっじゃこりゃあ!!!?」



一旦区切ります。


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