お嬢様に虐められて虐めましょう。
作者/ 黒猫ミシェル

第五話
「ねぇ、夢愛さん。彼方・・・どう遊んで欲しくて?」
「いや・・・助けて・・・・いやだ・・・お父様・・・」
「そればかりじゃ分かりません、わッ」
言ったが早いが、麗華様は夢愛さんの事を蹴り飛ばした。
夢愛さんは無様に倒れるが、うわごとの様に繰り返し呟いている。
「皆さん、オセロをなさらない?」
「わぁ!麗華さん、私とっても楽しみですわぁ~」
「そうでしょう。ご褒美は・・・わたくしの指輪でどうかしら?」
麗華様が褒美の品を言った瞬間、周りから歓声が上がった。
皆興奮した様に『玩具』を見つめた。
このゲームで勝てば、麗華様の指輪が貰えるのだ。
指輪を授けられると言う事は、家の誇り、名誉でもある。
私達はそれが欲しいが為だけに、かつての仲間でありクラスメイトを、
『玩具』として『うさぎ』として『褒美』として、遊び、壊すのだ。
「さぁ、夢愛さん、これを着るのですわ」
「やぁッッッ!!」
「躾がなっていませんわね・・・男子の方、脱がせて着せなさい」
命令する事に慣れた口調。
自分以外は全てが下であると、信じて疑っていない表情。
「いやッ助けて、誰かぁッっお願いっヤダ、嫌ぁっっぁぁぁ!!!」
「良いきみですわね。わたくしに逆らうからですわ」
夢愛さんが必死で抵抗し、乱れ、泣き叫び、脱がせられ着せられるのを、
頬を染め、紅潮し、何かに酔いしれたように眺める麗華様・・・・・・。
「うっうぅ・・・うっぐ、ヒィッ・・うっ」
「まぁ!とても似合っていてよ、夢愛さん//」
男子に無理やり着せられた服の背中には、オセロの板の様な模様が、
ーーーーーーーープリントされていた。
第六話
「ねぇ、夢愛さん…。これが何だか分かりまして?」
「うっ…。嫌だ…嫌…。私…いや…ヒック…ううっ」
「わたくし、物分りが悪い方って嫌いなんですの」
さぁ?
そう麗華様が合図した途端、皆が夢愛さんの周りを囲んだ。
夢愛さんを四つん這いにして、動かないように命令している。
皆さっきまでと違って、とても楽しそうだ。
「さぁ、始めるが良いですわ。楽しみでしてよ//」
「麗華さん?とぉっても楽しそうですねぇ」
「い"あ"ッ!!!?」
「あら?始まったそうですわ」
聖花さんが紗張り終わった途端、夢愛さんの奇声が上がった。
いや…。奇声と言うより、悲鳴に近いだろうか。
体を震わせ、目から大粒の涙を流している夢愛さんの背中には…。
ーーーーーーーーーーーーー黒と白の画鋲が一個ずつ刺さっていた。

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