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仮面ライダーフォルテ(完結)
作者: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 227ページ)
関連タグ: メイドウィン小説SEASON2 オリジナル仮面ライダー 仮面ライダー 
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詩伍郎
「‥‥‥るー、るるー、るー」

愛弓
「ん?」

詩伍郎
「ああ、つい思い出しちゃったんだ………カルマが作ってくれた、おまじないのメロディー」


詩伍郎
「本当の歌…………カルマが伝えたくて、俺たちがよく知っている本当の歌を、世界中に届けてやりたい………」

愛弓
「…………そうだな」

詩伍郎
「…………すみません、弾いてもいいですか?」

愛咲さん
「はい、どうぞ」

子供
「おじさん、歌うの?」

詩伍郎
「ダメかな?」

子供
「いいよ、おじさんだったら」

愛弓
「兄ぃ、ちょっと待ってくれ」

詩伍郎
「え?」

愛弓
「準備したいことがある」

…………

愛弓
「準備完了だ、存分に歌ってくれ」

愛弓
「………そういえば、兄ぃが歌ってるところを見るのは数年ぶりだな」

詩伍郎
「ははは、そうなっちゃうな…………さて、聴いてください」

詩伍郎
「…………おまじないのうた」


………

詩伍郎
「おとを おぼえているよ」

詩伍郎
「あなたがだいすきだった あのおとを」

詩伍郎
「あのとき わたしをなぐさめてくれた」

詩伍郎
「あのとき わたしをたのしませてくれた」

詩伍郎
「あのときの おとをおぼえているよ」


詩伍郎
「ねぇ きみがいつかおとなになって つらいことばかりでも」


詩伍郎
「おとはいつでもそばにいますから」


詩伍郎
「おとにありがとう いつもありがとう」

詩伍郎
「あの おとをまもりたいの」

詩伍郎はあのとき貰ったアコギターをゆっくりと弾いて、語り告げるように……歌った

……

愛弓
「…………今の、兄ぃが考えたのか?」


詩伍郎
「愛弓が準備している間にね」

愛弓
「意外だな………ずっとロックが好きだの、バンドマンになりたいだの言っていたのに」

愛弓
「…………優しい歌を歌うようになったんだな」

詩伍郎
「よく言われるよ、ロックよりこっちの方が向いてるって」

詩伍郎
「でも、こういう歌でも誰かを喜ばせることが出来るのなら………俺はそっちでもいいかなって思えるようになったんだ」

愛弓
「…………ああ、ロックよりそういう歌の方が、兄ぃらしいさ」

愛咲さん
「はい、とっても優しくて………暖かい、本物の歌です」

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