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*205*
「わ、わわわ…」
「…大丈夫か?」
紐が足に絡まり、派手に転んでしまったサーヤ。
そんなサーヤに、レイヤが手を貸してやる。
「大丈夫、サーヤ?」
ユウヤがあははと笑いながらレイヤとサーヤを見ていった。
「うぅ…な、慣れてるはずなんだけど…今回は荷物が多かったのかな…」
腰をさすりながら、立ち上がって苦笑いする。
『…』
三人は一様に黙り込んだ。
慣れない場所にいると、慣れた場所の暖かさと懐かしさが襲ってくるもの。
三人揃って感慨に耽っていると、それを破る綾香の声。
「三人とも、荷物は全部運べた? じゃあ、昼、食べに行きましょ」
ここで 食べましょう ではなく 食べに行きましょう なのは、綾香が料理が出来ないということを完璧に物語っている。
サーヤたちは寂しさを振り切り、綾香と一緒ににぎやかに外へ出ていった。
母の暖かさに触れ幸せな気持ちになった午後ーーーー。
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