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*2*
【プロローグ】
――風が心地よく吹く春
――桜舞い散る春
そんな春に誘われて、私のもとにやってきたのは、小さな恋でした。
『ねぇ、きみはどうしてここにいるの?』
『わかんない』
幼い私が隣に居る幼い誰かの問いに答える。
『ぼくにもわかんない。でもね、1つだけわかることがあるんだ』
『それってなに?』
『それはね、きみにおおきくなったらもういちどあって、おかあさんやおとうさんがいう、”コイ”をするんだ』
『…なんだかよくわかんないけど、とってもおもしろそう!それじゃあ、やくそくね!』
『うん、やくそく!またおおきくなったらあおうね!』
私の隣に居る誰かが眩しい笑顔をこちらに向けながら笑った。
そして、いつも私の記憶はここで途切れる。
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