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*134*
―――……ぐや!かぐや!
「……っ」
ハッと自分を呼ぶ声にかぐやはハッと目を開ける。
声をかけていたのは郡司だった。
結晶の檻をバンバン叩きながらかぐやの名を呼んでいたのだ。
そうだ、クローディアを倒さなければ。
そう思い、立ち上がろうとするのだが腹部に鋭い痛みが走る。
「……痛っ」
ギョッとして反射的に腹部に触る。
その手を見ると鮮血でびっしょりだった。
「……ウソ…」
「うそではない。これが俺のソウルブレイブの真の実力。己に害するものをすべて破壊する」
――−ズシャアッ!
「うああああっ!」
クローディアの大剣がかぐやの鎖骨の部分から胸部に掛けて横一線に斬りつけられた。
ズザザザ、とかぐやは倒れ込み、弱々しく息をしていた。
斧は無残にも圧し折られている。
それを見かねたくじらは唇を噛み締めた。
「もうやめてください……!私の血ならいくら奪っても構わない……!けどかぐやさんや郡司を傷つけたりでもしたら……今ここで舌を噛んで……死ぬ!」
「やめろくじら!」
射殺すようなくじらの視線。
管に血を採られていながらもその眼は力強い。
本当にやりそうな雰囲気なくじらを慌てて郡司が制止する。
クローディアは刃の部分をなぞると苦笑しながら言う。
「それはやめてもらおう。死んだドラゴンの血は意味をなさなくなってしまうからな。……では、お前が舌を噛み切る前に姫の心臓を奪おうではないか!」
「やめろ。かぐやの前に俺が戦う!それでいいだろ?」
郡司はクローディアに向かって言った。
だがクローディアは呆れたようにため息をつくだけだった。
「何度も言わせるな――……。まずは姫の心臓から奪い取る。それだけだ!」
「かぐや―――――っ!」
ギュオンッ!とクローディアは大剣を携えて瀕死の状態のかぐやへ攻め寄った。
いまのかぐやでは到底太刀打ちできない。
郡司は悲痛の声を上げた。
その、瞬間だった。
―――――――カッ!!!!
その瞬間、かぐやの胸元にあった首飾り――王の鍵が眩い光を発した。
その光に思わずクローディアは後ずさりしてしまった。
「何だこの光は!?……まさか、帝、貴様はまだ生きて―――!」
動揺を隠せないクローディアは。
その光に触れたかぐやの傷はたちまち治っていく。
そして、郡司たちを閉じ込めていた結晶の檻も砕け散っていった。
「怪我が……」
「結晶が……」
クローディアは呆然とした様子で消えない光を見上げた。
呆然しているのはかぐやや郡司もだった。
だが驚くべきものがもう1つ。
「……機械が……壊れた」
パキン、とくじらを縛っていた機械が壊されたのだ。
それを見たクローディアは突然、鬼の形相になった。
「ドラゴンの血が!!そんなことはさせない!!」
「!」
クローディアは今度はかぐやからくじらへと攻撃を変える。
抵抗する暇もなく、くじらはギョッとする。
だが、光の盾で防がれていた。
その反動でクローディアのソウルブレイブは弾かれていた。
「……なっ……!」
「かぐや、見ろ!」
「え」
郡司の声にかぐやは彼の顔を見る。
郡司はかぐやの足元を指差した。
そこは王の鍵が落ちてしまっていたところだ。
その方向を見ると―――……。
「―――光の…槍!?」
そこには、光で作られた槍が地面に刺さっていた。
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読者のみなさまにお聞きしたいことがあります^^
女子キャラの髪型についてですが…。次イラストを描くときに【未定】悩んでおりまして……。
ロング、サイドハーフアップ、ポニーテール、ショート、お団子ヘアのうちどれがお好みですか?
気軽に答えてくれるとうれしいです!
待ってます〜