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ポケモンストーリー ダイヤモンド編
作者: たくと七星  (総ページ数: 123ページ)
関連タグ: ポケモン ダイヤモンド バトル 冒険 恋愛要素 
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「エピローグ」

「ふう」
 ポケモンリーグで四天王、シロナに勝利し、新しいチャンピオンとなったアイコはポケモンリーグから出て来た。
「アイコ」
「?」
 外に出ると、目の前にはソウスケが立っていた。
「ソウスケくん!」
 アイコは微笑むと走り出してソウスケに抱きついた。ソウスケはアイコを抱えて喜んでひと回りした。
「私、やったよ」
「ああ、おめでとう」
 ソウスケとアイコはそっとキスをしてニコリと笑った。
「じゃ、帰ろっか」
「うん!」
 ソウスケはボールを出してムクホークを出した。そしてその足を掴んでアイコに手を伸ばした。
「さ、行こうぜ、一緒に」
「うん、帰りは一緒だね」
 アイコはソウスケの手を握ってムクホークの片方の足を手に持った。ムクホークは翼を羽ばたかせて、上空に飛んで、フタバタウンへと飛んでいった。空は高く、雲が飛び交いシンオウ地方の全体が見えた。
「アイコ、冒険はどうだった?」
「楽しかったよ、辛いことや苦しいこともあったけど、今はね、旅に出れて良かったって言えるの」
 ソウスケの言葉にアイコは笑顔で答えた。
「そうか、良かった。なあ、アイコ」
「うん、なあに?」
「俺、アイコよりもずっと強いって、自分でそう思ってたんだ。でも、アイコは俺よりもずっと強くて、優しくて、皆に好かれていて、ずっと先を見据えていたんだ。そしてお前はチャンピオンになった・・・」
「ソウスケくん・・・」
「俺、取り残されたみたいだな・・・」
「そんなことないよ」
 さみしい顔をするソウスケにアイコは優しくそっと手を掴んだ。
「ソウスケくんだって、色んな出来事があって強くなっていったんでしょ。見えないところで頑張ってるの、私には解るよ。私ね、貴方が前よりも強くて、カッコよくなってる。そんな気がするの」
「アイコ・・・」
「私ね、そんな貴方が好き。そして、これからも応援してるよ」
「うん、ありがとうアイコ。そう言われたら、悩んでたのがバカバカしくなったぜ。なあアイコ」
「うん?」
「また、旅に出ることがあったらさ、今度は俺と二人で、いいかな?」
「・・・・。うん、いいよ。二人で、貴方と一緒に・・ね」
 アイコとソウスケはお互いの手を握り合ってこれからの冒険を約束した。シンオウ地方に夜が訪れ、月の光が二人を照らしていく。
「あ、アイコ、見えたぜ。俺達の故郷、フタバタウンが」
 ソウスケが指を指すと、フタバタウンが写っているのが見えた。ムクホークはそれを確認して、ゆっくりと降下していく。二人の旅が一つの終着を迎えた。けれでも、トレーナーの旅に終わりはない。アイコとソウスケ、二人の冒険は、これからも続いていく。彼等の勇気と優しさ、そして彼等の未来に幸あれ・・・。


<ポケモンストーリーダイヤモンド編>(完)

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