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「第27話トバリジム、vsスモモ」パート4
アイコ現在の手持ち
モウカザル(戦闘中)、ムクバード、ストライク、フワライド、トゲピー、ベトベター
スモモ戦もいよいよ大詰め、だが、最後の切り札のルカリオは波導の力で骨のヌンチャクを作り、モウカザルを追い詰めていった。しかしモウカザルはサンドバッグで炎の鎖分銅を生み出した。
「モカーっ!」
モウカザルは分銅を担いで前進した。ルカリオは骨ヌンチャクを振るったが、モウカザルは体を反ってこれをかわして炎の分銅をルカリオに叩きつけた。
ルカリオが怯みだしたところで更に畳み掛けていった。モウカザルが再び分銅を振るった。ルカリオはヌンチャクでガードしたがヌンチャクは砕けてダメージを受けてしまった。
「今よ、モウカちゃん!」
「モッカーっ!」
モウカザルは分銅を払うと両腕に炎を溜めて突進して、フレアドライブでルカリオに炎を浴びせた。激しい爆音が響き、周囲を煙が覆った。しばらくして視界が晴れ、ルカリオが黒焦げになって目を回し戦闘不能になった。
「よく戦ってくれました・・」
スモモは黒焦げになったルカリオを抱きかかえると頭を優しく撫でてボールに戻した。
「はあ、お腹すいたなあ・・・」
スモモはため息をはいた。
「え?」
「あ、ううんなんでもないです。アイコさん、強いんですね。私には分かります。色んな試練を乗り越えて、あなたもポケモンも強くなっていった」
スモモはアイコの強さを認めてコボルバッジとドレインパンチの技マシンを渡した。
アイコはジムを出た。モウカザルが疲れからか首を動かして腕を回していた。すると、
「アイコーっ!」
アイコのもとへコウキが走ってきた。
「コウキくん、どうしたの?そんなに慌てて」
「実は、ポケモン図鑑をギンガ団に取られちゃったんだ」
「ギンガ団に?!でも、どうして」
「実はデパートで欲しい商品に目移りしてた隙に・・・」
「そうなの、やっぱり・・・」
アイコの不安が的中した。街の至るところにあるGのマークのついた建物。やはりここには・・・。
「コウキくん、取り返しに行こう!」
アイコはコウキの案内で倉庫へと走っていった。倉庫の前で図鑑を奪ったと思われる下っ端たちが見張りをしていた。
「アイコ、いい?」
「うん!」
アイコはムクバードを、コウキはハヤシガメを繰り出して下っ端たちに挑んだ。
「こいつ、図鑑を取られた間抜けな小僧か」
「すぐに倒してやるぜ!」
下っ端たちはアゲハントとグレッグルを繰り出してきた。だが、下っ端たちはアイコたちの相手ではなかった。
「ムクちゃん、つばめがえし!」
「ハヤシガメ、かいりき!」
ムクバードとハヤシガメは二人の支持の攻撃をしてアゲハントとグレッグルを蹴散らした。
「やったね!」
「いいコンビネーションだったよ!」
アイコとコウキはハイタッチをした。
「さあ、ポケモン図鑑を返しなさい!」
アイコは下っ端たちに返すよう言った。モウカザルが腕をコキコキさせて、ストライクは鎌を弾いて火花を散らした。
「ち、こんな図鑑どうでもいいんだよ。俺たちギンガ団はすべてのポケモンを独り占めにするんだからな!」
「ほらよ、ここは下っ端らしく覚えてやると言ってやる!」
下っ端たちはコウキのポケモン図鑑を渡すと逃げ去っていった。
「嫌だな、街にギンガ団がいるなんて・・・」
「そうね、何か大きな事件が起きなきゃいいけど・・・」
アイコは不安になりながらもコウキにポケモン図鑑を渡した。だが、彼等の戦いぶりをビルの上であの青い髪の男が見ていたことを、アイコは知らないでいた・・・。