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【第十四話】
『もしも魔王が嫁だったら』
ある日突然寝込んでしまう魔王。
戦えない魔王の代わりに嫁様が魔王をすることになり...
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~魔王城~
魔王
「うむ、いい天気だ...今日も魔王として一日頑張るか」
魔王
「...うっ!」
ドサッ
恍惚なる闇
「魔王様、おはようござい...魔王様!?だ、誰かヒールを使える者を!あと嫁様を呼んでくるのです!」
ある日の事であった...朝目覚めた魔王が数分もしないうちに倒れ込んでしまったのだ
恍惚なる闇
「ひとまずベットに戻さないと...魔王様しっかり!」
...
魔王
「う、うう...」
ニンニン
「ま、魔王様が寝込んでるでござる...」
ドラゴナス
「お、おいおい...あの魔王様がか?」
死神五世
「昨日まで『生まれてからずっとインフルエンザとかで寝込んだことないんだぜ』って自慢してた魔王様が...」
魔王
「ははっ、その記録が止まってしまったか」
ムシャ
「どう
ダーエ
「どうだ恍惚?何か分かったか?」
恍惚なる闇
「...なんてことはありません、疲れがたたっただけです」
ダーエ
「ハガネの件もあるけど、その後もあまり休まなかったからな...」
魔王
「ふん...私は魔王だ、一日も休む暇などない...」
恍惚なる闇
「お言葉ですが魔王様...今の状態では戦うどころか動くことさえままならないかと」
魔王
「...ああ、こんなだらしない姿になってしまっては嫌でもそう感じてしまう、元通りになるまでどれくらいかかる?」
恍惚なる闇
「魔王様ほどの回復力なら一日で全治するかと」
魔王
「それでも一日かかるか...では、誰がこの城を守るんだ?」
恍惚なる闇
「...」
魔王
「魔王の居ない魔王城に価値はない...それまでどうやってこの城を守るというのだ...」
恍惚なる闇
「それは...」
ドラゴナス
「ニンニン、お前忍者だろ?変化の術とかで魔王様に化けられないか?」
ニンニン
「出来なくはないでござるが、拙者は魔法を使えない...すぐボロが出るでござる」
ドラゴナス
「あーそうか...魔法という点があったか...」
嫁様
「.....あなた」
魔王
「どうした?」
嫁様
「今日は、貴方の代わりに私が魔王を勤めます」
魔王
「...何、本気か?」
嫁様
「私も貴方に永遠の愛を誓った身...貴方の城は、私の城でもあるわ」
魔王
「しかし、お前に無理はさせられない...」
嫁様
「お願い、せめて今日だけはゆっくりと休んで...」
魔王
「...四天王諸君」
ニンニン
「はっ、」
「嫁を頼むぞ」