コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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萩原さんは今日も不機嫌
日時: 2013/04/18 19:48
名前: トレモロ (ID: NXpyFAIT)
参照: http://blog.goo.ne.jp/roki000

オリ小説執筆経験は持ち合わせていますが、学園物は初めてでありまして、作品を上手く作れる自信がありませんorz
ですがどうしてもやってみたくなってしまい書かせて頂きます。
どうかあなたのお時間を少々この作品に向けていただけると、作者としては光悦至極ッてなもんでございます。


『作品のジャンル」
・学園モノ
・コメディ?
・多少シリアス
・ほのぼの成分増し増し・・・・にしたい!

『登場人物』&『性格容姿設定』
主人公—萩原 琳奈(はぎわら りな)
無表情・男口調・恋愛無関心症状。という乙女という種類の生物から正反対の女。ちなみに結構の美人だがそれについて無頓着で髪に寝癖があっても全く気にしない。
基本、人に愛想は良く人間嫌いというわけではない、だが積極的に人に関わろうというタイプでもないようだ。

熱血漢—藤堂 奏 (とうどう そう)
熱い・五月蠅い・イケメン。という熱血イケメン馬鹿という単語がぴったりの男。
萩原同様自分の容姿に興味はないがファッション誌を少し位気にする程度には気を使っている。
人好き合いは女子男子ともに上手く立ち回っており、両性から人気。
転校生だが、たった一ヶ月で学校になじんでしまった。

貧弱男—浅木 隼人(あさぎ はやと)
貧弱・内気・優柔不断。という、モヤシ男。
高一で十月に入った今でもその内気な性格の所為なのかクラスに友人が少ない。
【エコ会】に入ったのは萩原と木内の影響であり、自分を変えたいという願いである。
実は成績学年トップの秀才であり努力家。

天然女ー木内 希 (きうち のぞみ)
おっとり・上品・美少女。という典型的なお嬢様。
入学仕立ての高一の頃はクラスの人間にもてはやされてきたが、彼女はそういう普通でない自分を嫌っていた、だが、他クラスの萩原と知り合い、色々在ったのち友人。その後当時二年生だった【エコ会】会長に誘われ入会。
人を疑うことを知らない、内外共に綺麗過ぎる女性。実はトラブルメーカー。

破天荒—清水 恵美(しみず めぐみ)
唯我独尊・自己中心的・天才。というハタ迷惑極まりない人間。
【エコ会】副会長だが、最早会長の様なふるまいを普通にする。絶対的な天才であり、それが破天荒な振る舞いに拍車を掛けている。【エコ会】を作り会長を風宮にした張本人。
実は片思いの幼馴染が居る、純情少女でもある……。

苦労人—風宮 来夏(かぜみや らいか)
苦労・疲労・労働。というスローガンを持つ生粋の苦労人(本人不本意)
いろんな人間に頼られて、仕事を押し付けられている見ているだけで涙が出そうなお人。
【エコ会】会長に清水に無理やりさせられた訳だが、一つの信念を持って行動している。
実は片思いの幼馴染が居るが、最早告白は諦めている。
頑張れ!


以下登場人物考慮中

『補足』
主人公視点での物語
主人公は女ですが男口調です、不快に思ったらゴメンナサイ。
誤植や意味の繋がらない文が在るかもしれませんが、温かい目で見守っていただくかご指摘頂けると嬉しいです。
今後どうなるかは神のみぞ知る……いや神にも解らんだろう…… 

ちなみにコメントやキャラのイラストなどは諸手を挙げて歓迎しているのでご気軽にお願いします。


【他の作品】
『殺す事がお仕事なんです』>>15
『結末を破壊する救済者達』>>53
『頑張りやがれクズ野郎』>>65

【交流場】
雑談場にあります。

【挿絵】
『私はあなた方の絵を求めている!!』>>28

【アトガキ】
『とあるトレモロの雑記帳』
——《カテゴリー》にて >>29

【目次】
『物語のハジマリ』
>>1

『第一話 萩原さんの日常』
>>2】【>>3】【>>6】【>>7

『第二話 萩原さんのお仕事』
>>10】【>>12】【>>13】【>>14】【>>16

『第三話 萩原さんの休日事情』
>>19】【>>23】【>>30】【>>31】【>>37】【>>38】【>>41】【>>42】【>>46】【>>54】【>>55】【>>56】【>>57】【>>58】【>>59

『第四話 萩原さんと厄介な連中』
>>63】【>>64】【>>67】【>>68





それではこの作品があなたに何らかの影響を与えることを祈って、作品紹介を終わらせて頂きます(ペコリ

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Re: 萩原さんは今日も不機嫌 ( No.1 )
日時: 2011/09/03 00:27
名前: トレモロ (ID: vQ/ewclL)
参照: http://blog.goo.ne.jp/roki000

『物語のハジマリ』

ありえない

普通にそう思えた、だってそうだろう?
あの男は私のことをなにも知らない。
私もあいつのことを何も知らない。
なのに……

「おまえのことが好きだ!! 俺と付き、いや、結婚してくれ!! そうするべきなんだよおまえは!!」

意味不明だ。
まず結婚を迫ってきている時点で意味が解らない。
そいつのことは今まで好きでも嫌いでもなかったが、この時点で明確に嫌悪感を抱くようになった。
正確には嫌悪ではないな、不快感と言った方が良いだろう。

そうそう、余計なことかもしれないがそれが私こと『萩原 琳奈(はぎわら りな)』の受けた初めての告白だ。
人生とは解らないものだとつくづく理解したよ。
初めての告白がこんな出会って一カ月ほどの男で、しかも熱血漢ぽい奴。
おまけにクラスの人間がまだ教室から全員出たわけではない放課後とあってはね。

どんな人間だって不機嫌になるってもんだ。

Re: 萩原さんは今日も不機嫌 ( No.2 )
日時: 2011/09/03 00:28
名前: トレモロ (ID: vQ/ewclL)
参照: http://blog.goo.ne.jp/roki000

『第一話 萩原さんの日常』1−1

私の平日の朝は人間目覚ましによって始まる。
その目覚ましには二種類あって。
一つは弟、二つ目は姉だ。
姉型目覚ましの場合非常に気持ち良く起こしてくれ、爽やかな目覚めと共に朝日を感じることができるのだが。
弟型ははっきり言って不良品であり、私の部屋に入ってくるなり私の体を上下にゆすり。
「起きろー、バカ姉貴ー!」
と何回も繰り返してくるのだ。
これでは爽やかなんて言葉はどこかにすっ飛び。
かといって起こしてくれたのに怒るのも筋違いな気がして。
仕方なく不機嫌な面を顔面に張ッ付けて起きる羽目になるのが常だった。

その日は姉型だったのだが私の顔は不機嫌だ。
なぜか?
決まっている、昨日のアホな告白のせいだ。
今日は平日であり、学校は臨時休業などではなく。
よって学校に行くとあいつに会わなくてはいけない。
それは私に不機嫌を増長させる結果となるのは地球に重力がある事並みに当然だった。

私の家は二階建てで、私の部屋は二階にあり向かいには弟の部屋で、隣に姉の部屋がある。
なので先に下りってった姉を追い、二階から一階に続く階段を下りていると、私の食欲を誘う香りがした。
今日はパンだな。

「ねーちゃんおはよー」
弟の舌ったらずのあいさつを聞きながら。
「姉さん、母さんおはよう」
『おはよう』
ちょっとした悪戯心で無視してみた。
といいうか姉と母はなぜ同時に「おはよう」と言えたんだ?すごい意思疎通能力だな……。
「ねーちゃん、俺のあいさつを無視すんなよ!」
私の思考を邪魔する無粋な輩が何か言っている。
しょうがないからパンが焼けるまで付き合ってやるか。
「我が弟よ、おまえは勘違いしている」
「勘違い?」
「そうだ、私はお前を無視した訳ではない。単純にお前の声が聞こえなかったのだ」
「嘘でしょそれ……」
弟が冷たい目で見てくる、私はそれに気付かないふりをして続ける。
「嘘ではない、それでは貴殿は私が嘘をついたと云う論理的証拠を持ち合わせているのか?」
「ろ、ろんり?」
今年に入って小四になった弟は論理という言葉を知らなかったようだ。
ついでに説明しておくと、私は高二、姉は大学三年だ。
母は……歳関係の話をすると怒るのではなく悲しい顔をするので、するのはやめとこう。
弟が頭の上に?マークを浮かべ始めた頃朝食がテーブルに運ばれてきた。


『行ってきまーす』
三人で声を合わせて母に恒例の挨拶をする。
「はい、行ってらっしゃい。気をつけてね」
母は顔に笑みを受かべて私たちを玄関で見送ってくれた。
途中の道までは三人とも一緒だが、行くところが違う以上。私たちは別々に目的地に向かうことになる。
弟と姉に「じゃあね」と言って、私は一人憂鬱な学校への道程を歩く。
「ああ〜〜、あいつに会わなきゃならんのかぁ〜」
思わず独り言が出てしまった、まあ周囲に人はいないから大丈夫、
「あいつとは誰だ?」
「そりゃ、昨日の……へ?」
いつの間にか隣に人がいる。
ギギギという擬音が入りそうな動きで顔を隣に向ける。
「い、いつの間に」
そいつは私の憂鬱の原因だった……。



Re: 萩原さんは今日も不機嫌 ( No.3 )
日時: 2011/09/03 00:30
名前: トレモロ (ID: vQ/ewclL)
参照: http://blog.goo.ne.jp/roki000

『第一話 萩原さんの日常』1‐2

「おい! ちょっと待てよ!!」
五月蠅い奴だそんな大声ださなくても聞こえてる。
「なんだよ、なんで怒ってんだ?」
怒っている? 怒ってなどいない、無視をしているだけだ。
「なあってば!」
「ああ、うっさい。なんで付いてくるんだ」
私は後ろを付いてくるバカ男に顔を向け、思いっきり不機嫌な顔を作って睨んでやった。
「いや……、どうせ学校行くなら一緒に行こうかと思って……」
そんな私の顔に少し怯んだのか少し後ずさりながらバカ男———藤堂 奏は答えた。
「良いか藤堂? 私はお前と共に学校の道程を歩くつもりは全くない」
「なんでだよ?」
なんでだと?この男どうやら根っからのアホらしい。
「どんな人間でもあんな頭にキノコでも生えてんのかと思うほどのアホらしい告白をクラスメイトがまだ一杯いた教室で受けたら不快になるに決まってるだろうか!!」
一息で言ってやった。
「うぐっ、いやそれは俺の猛る気持ちを伝えたくなってしまって……」
猛る気持ちって……、お前は発情期の犬か何かか?
「藤堂」
「なんでしょうか?」
私の冷たい音程を奏でる言葉を聞いて、藤堂は思わず敬語になった。
「私だって普通の告白だったら何もここまで言わんだろう、もしかしたら少しは付き合う等などに関して考慮したかもしれない」
だがな、と続けて。
「おまえは仮にも自分の好きな相手の気持ちを考えず、クラスメイトの前で堂々と告白してくれやがった。しかも結婚があーだ—こーだ、と抜かしてな」
藤堂はひたすら戸惑った目でこちらを見つめてくる。
「そんな人の気持ちも解らない男と付き合う気はないし、まして結婚なんてありえない。解ったら私より先に学校に行くか、後に行って遅刻でもしてろ!」
そう言い放って、私は学校に一人茫然とした様子の藤堂を置いて振り返らずに歩いて行った。


その日の朝の学校での時間は最悪だった。
教室に入った途端にクラスメイトになんだかキラキラした瞳を受け、一部の女子に嫉妬の眼で見られた。
残念なことに藤堂という男はそれなりに整った顔の男だ。
部活等には入って無いがスポーツもそれなりにできるし、今年の九月。夏休み明けに転入してきたという噂のネタに尽きなさそうな迷惑極まりない男なのだ。
当然ファンも多い、そんな人間が何故私に告白などしてくるのだろうか?
こんな男口調で無表情、そんな私を……。
どうせならどっかでキャピキャピした女でも引っ掛けて付き合えばいいのに。
本当にメンドクサイ。

そんな感じで私はその日の授業を何とか人からの視線(あるいは死線)を切り抜け、放課後になった途端に教室から飛び出した。
放課後になればこっちのものだ、さっさと行くべきところに行ってこの重圧から解放されよう。
私は教室や職員室などがある《本館》から部室や体育館などがある《別館》に、渡り廊下を使って移動した。
行くべき所は一つだ。
【地域環境保全ボランティア同好会】
ここが私の学校での安住の地と言っても良いだろう。
この同好会が何をする所なのか一々説明は要らないと思う。
その名の通り地域の環境を守るため色々なボランティアをする同好会のことだ。
私はいつも放課後ここに向かう。
理由は色々あるが抽象的な言い方をするなら、私が私らしく居られるところだから……とでも言っておこうか。
軽く小走りに同好会の部屋がずらっと並ぶ《別館》二階の一つの部屋をノックする。
「どうぞぉ〜」
中から男の声が聞こえ私は入る。
そこにいたのは二人の男だった。
一人は浅木 隼人という男だ。
女みたいな中世的な顔だちに線の細い体、どっからどう見ても【男らしい】という単語が当てはまらない奴だ。
「あ、萩村先輩! なんかお客さんですよ?」
その高一の同好会仲間の後輩に言われ、そのもう一人の男に目をやる。
流石に茫然とした、ここまでしつこい男とは……。
確かにオカシイとは思ったんだ。
授業の後の休憩にも昼休みの間にも全くちょっかいを掛けてこなかったからな。
でもそれは朝の私の言葉を受けてのことだろうと思っていた。
考えが甘かったようだ。
そのもう一人の男は言うまでもなく。
「よう萩原! お邪魔してるぞ!」
藤堂奏だった。


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