コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 砂漠に雨を、僕に愛を。〜お待たせしました！〜
- 日時： 2010/12/12 09:54
- 名前： ストーリーテラー （ID: O/vit.nk）
プロローグ「ドライ・ラヴとレイン・ドロップ」
泣かない。
笑わない。
それが、僕のモットー。
それが、僕の個性である。
泣いたら、どうにかなるのか。
笑ったら、どうにかなるのか。
僕のこの、心の奥底の疑問が、そうさせているのだ。
「ねえ、君の心の中の砂漠に、雨を降らしてあげようか？」
お気楽に、そう尋ねる彼女。
僕の、渇いた心を潤わせるのは、君しかいない。
だから。
雨よ、降れ。
目次
プロローグ「ドライ・ラヴとレイン・ドロップ」
第一話「出会い」
第二話「天才」
第三話「歪んだ逃亡生活」
第四話「指きりの約束」
第五話「変わらぬ日常」
第六話「再会」
第七話「大人への反乱」
第八話「測定不可能の少女」
第九話「全問不正解の九十点」
第十話「条件」
第十一話「紳士」
第十二話「分かり始めた気持ち」
第十三話「幸せへの恐怖」
第十四話「大切な人の為に」
第十五話「屋上のチューリップ」
第十六話「大切な人の傍で、」
第十七話「忘れられない事件」
第十八話「相似と差異」
第十九話「邪悪な笑み」
第二十話「傍にいれたなら」
第二十一話「人間観察」
第二十二話「絶望と死」
第二十三話「衝撃の正体」
第二十四話「重なる面影」
第二十五話「追憶」
第二十六話「これからも」
第二十七話「始動する銀色」
第二十八話「足りない１ピース」
第二十九話「不法侵入宣言」
第三十話「危険人物エックス」
第三十一話「素敵な仕事人」
第三十二話「願い」
第三十三話「御影家の食卓」
第三十四話「空絶前後の仕事人」
第三十五話「銀色のＴＥＬ」
第三十六話「無知であるために」
第三十七話「夢現（ゆめうつつ）」
第三十八話「信念」
第三十九話「お人好し」
十月六日 もう十話達成です！！
これからも、応援宜しく！
十月九日 参照１００突破です！
みなさん、ありがとう！
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- Re: 砂漠に雨を、僕に愛を。マイリー様、椎名様、ご報告があります！ ( No.78 )
- 日時： 2013/02/22 23:13
- 名前： ストーリーテラー （ID: 6kBwDVDs）
- 参照： http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
第二十八話「足りない１ピース」
「おはよー！」
「……おはよう」
無愛想ながら、女子に声をかけられて、挨拶を返す。いつも一番に挨拶をしてくる彼女は、まるで本当に他人のように、接していた。
「……お？ 今日は彼女と一緒ではないのかい？」
「まあ。ちょっと、ね」
天枷だった。今日も、紳士的な口調は忘れない。
僕は、軽く首を傾げながら答える。
天枷は「そうか」と腑に落ちない、というような顔で、自分の席に戻っていった。
僕は、立ち上がろうとした。
すると、誰かと肩がぶつかった。
「痛ぇな」
「あ、悪い……」
「別に、どうでもいい」
ぎろりと、ガンを飛ばされたかと思うと、すぐにすれ違う。
「屁理屈ばっか言ってさぼってる野郎に、謝られても嬉しくねえ」
と、言い残して去っていった。
あの金髪ピアスは、確か「新庄暁」とかいう名前だった気がする。
不良ってやつか、と頷く。
『確かに、屁理屈かもね。でも、屁理屈も理屈のうちなんだよ？』
少し笑うように、首を傾げる彼女—。
声が聞こえた。
僕は、振り返った。
「……なんだよ」
雫は、いない。
他の女子と、楽しそうに喋っている。
こんな生意気な反論、雫以外に誰がするというのか。
ふと、空々しい気分に呑み込まれた。
僕がいなくても、大切な人なんかいなくても、楽しく生きていっているんだな。
「……ああ」
僕は、納得する。
喪失感と、虚無感。
はまらない、パズルのピース—。
雫が僕を大切な人、といってくれるように。
僕も、雫のことが大切なのか。
そう思うと、昨日言った言葉が、ひどく虚しく思えた。
- Re: 砂漠に雨を、僕に愛を。マイリー様、椎名様、ご報告があ ( No.79 )
- 日時： 2010/10/12 18:30
- 名前： 椎名＊ ◆Xqng00qpvM （ID: yA6Y/.Us）
ストーリーテラーさんの小説を見て、
自分も書きたいなぁと思いましてw
私も頑張ってみます！
早速登場してるじゃないですか！
やはり想像通りです、ありがとうございます＾＾
更新が待ち遠しいですw
- Re: 砂漠に雨を、僕に愛を。マイリー様、椎名様、ご報告があります！ ( No.80 )
- 日時： 2010/10/12 19:00
- 名前： パーセンター ◆AeB9sjffNs （ID: x2W/Uq33）
要するに「天はニ物を与えず」のことわざです。
翔はこの言葉を鉄則としている訳ですね。
まあ融通が利かないってのも辛いですけどねｗ
- Re: 砂漠に雨を、僕に愛を。マイリー様、椎名様、ご報告があります！ ( No.81 )
- 日時： 2010/10/12 20:10
- 名前： ストーリーテラー （ID: H6B.1Ttr）
- 参照： http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
＞パーセンターさん
確かに、融通がきかないと辛いですね。
才能っていうのは、あっても悪くはないけど、あったらきついですね。
「極める力」も必要ですし、天才には「一点に集中させる力もいります。
……何言ってんだろ、私（苦笑）。
とにかく、いいかんじの人物に仕上げて見せますよ！
- Re: 砂漠に雨を、僕に愛を。マイリー様、椎名様、ご報告があります！ ( No.82 )
- 日時： 2010/10/12 20:23
- 名前： ストーリーテラー （ID: H6B.1Ttr）
- 参照： http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
第二十九話『不法侵入宣言』
『まもなく、成田空港に着陸します……』
日本語のアナウンスに続き、英語、韓国語、中国語と、上品な声が響く。
着陸し、空港を出る。
久しぶりの日本だ。
二ヶ月ぶりくらいか？
しかし、昨日は面白かった。
依頼で訪れていた四十階立てのビルが炎上し、最上階から飛び降りるハメになってしまった。
まあ、無傷だったから良かったが。
「さーて、いー太は何やってんのかな？」
俺は、興味津々に呟く。
このあたりに、いー太と雫の通う高校のはずだ。
ふうん、いー太って頭良かったんだ。
そう頷いた。
その時。
ブルルルルルルンッ！
激しい走行音が響く。
耳をつんざくような音だった。
リッターバイクだ。
「ぅおわッ！」
間抜けな叫びを上げ、俺は。
轢かれた（ひかれた）。
明らかに法律違反のスピードで走り去っていく組織の奴ら。
ふいに、俺はぶち切れる。
立ち上がり、
「待ぁちやがれええええぇええぇっ！」
怒鳴りたてる。
すぐにバイクに追いつき、一本背負い。
そして、
「うわーっ！」
組織の人間のバイクが、大破する。
よし、オッケー。
俺はぐっと親指を立て、にやりと笑う。
ったく、邪魔されちまったぜ。
っていうか、轢かれたら結構痛いんだからな。
「って、あー。裏門からいくのも、こそこそしてるみたいで嫌だな」
よし。
俺は、正門から不法侵入することにした。
「俺、哀谷時雨は、堂々と不法侵入することを誓いまーす」
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