コメディ・ライト小説(新)
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- 地味子の恋嫌い
- 日時: 2017/09/18 14:43
- 名前: アンジュ (ID: 0BucpTCd)
昔から、恋だの愛だのしろって言われてあーうるさい。
恋愛のない世界に生まれたかったなぁ。
そしたら、あんなことに巻き込まれずにすんだのに。
建物などなく、自然豊かな野原で寝そべって本を読んでいる私。
私の名前は雨宮千里15歳の高校1年生。
地味で中学の時はイジメにあって人間不信になっている。
なぜ、地味かって?今に分かる。
私は今家に居るのが嫌でここで優雅に読書を嗜んでいるところだ。
風が気持ちいい。
今は秋、4月から泉水高校に通い始めた。
でも、友達とかが出来ず不登校になった。
まぁ、いずれはまた通うから今は休憩というところかな。
自己紹介はさておき。
また、読書をし始めようとしたとき、
「なぁ、ここで何してんの?」
- Re: 地味子の恋嫌い ( No.13 )
- 日時: 2018/04/30 17:14
- 名前: アンジュ (ID: 0BucpTCd)
部屋に入って真っ先にベッドにダイブした。
自分でもあの状況に長いこと居たら疲れると思った。
ああ、1人で居ることがどんなに心地よくて楽か今知った。
それまではずっと1人の時間を長いこと過ごしてきたからだ。
もう眠れる。
私はいつの間にか深い眠りについた。
気がつくと夢の中にいた。
周りは本でいっぱいで私はとても喜んだ。
ここに来て私の知らない本が沢山。
1冊の本を取り出そうとしたとき、空間が崩れた。
私は奥まで落ちそうになった。
待って、私はまだ1冊も読んでいないってば!
「おい!起きろよ!」
この声は笹ヶ峰か?
私の夢の中までこいつの存在があるのか。
いや、違った。
「ゔうー」
私は目を覚ました。
もう底に落ちたのかと思ってしまった。
横を見ると笹ヶ峰が居た。
目が合った。
「なに勝手私の部屋に入って来てんの?」
「雨宮さんが唸っていたから。起こそうとした。」
「余計なお世話。」
「ごめん。」
私はベッドから起き上がった。
「ねぇ、今何時?」
「夜の11時だけど?」
「そう、もうそんな時間だったのね。」
「どうした?」
「別に、そうだ、もうお風呂に入ったの?」
笹ヶ峰は頷いた。
「そう。」
「雨宮さんは入らないの?」
「私は朝にシャワーするだけ。別に私臭わないし。」
笹ヶ峰はゲラゲラと笑った。
「なにがおかしいのよ!」
「俺、そう言うこと言う女子初めて見た。」
「あんたってどこまでもウザいのね。いいじゃない、人それぞれだし、他人にとやかく言われようが私の勝手。もう用が済んだのならさっさと部屋から出てってよ。」
そう言って私の は笹ヶ峰に向かって近くにあったモフモフの枕を叩きつけた。
「やめろってば!分かったから。」
「やめない。」
まだ叩く。
これがストレス発散となるだろうか。
「おい!いい加減にしろってば!」
笹ヶ峰は私の枕を取った。
「ごめん。つい楽しくて。」
「いいよ、今回だけ許すからな、はい。」
そう言って笹ヶ峰は私の枕を返した。
モフモフの枕を抱くと癒される。
「可愛いやつ。」
そう言い残して笹ヶ峰は部屋を出た。
- Re: 地味子の恋嫌い ( No.14 )
- 日時: 2018/05/06 21:23
- 名前: アンジュ (ID: 0BucpTCd)
私が可愛いだと?
笹ヶ峰はバカだ。
そう思っていた直後笹ヶ峰はまた部屋に入って来た。
「今度は何の用だ。」
「明日学校だろう?早く起きて来いよ。」
「うるさいあんたのために起きるよ。」
「可愛いげのないやつ、仕方ないか、会った時からそうだもんな。」
何時間しか会ってないのにでかい口を叩いとる。
私は少し黙った。
これ以上こいつと話してるとバカになると。
「まぁいいわ、んじゃそんなところだからな。あと、明日俺のためにメイクしてくれよな。」
「分かった。」
私は少しあくびをした。
さっきは嫌な夢を見てしまったから、今度はいい夢を見たい。
「私はまた寝る。」
「そうか、悪かったな、じゃあ俺行くわ。おやすみ。」
「待て。」
「どうした?」
「なんか、急に眠れなくなった。」
「え?なんでだ?」
「それは、明日が怖いからだろう。」
「そうか、雨宮さんにとって学校は嫌なんだよな。俺は新しい環境に早く触れて慣れたい。」
「なら、あんた1人で行きなよ。」
「それは嫌だね、てか千秋さんに絶対に千里と行きなさいって言われたし、それに俺メイク出来んし、制服ならなんとか着れる。俺こう見えて小柄だし女子用の服着たことあるし。」
「分かった、仕方ない。」
「ありがとう。」
「その代わり。」
「なんだ?」
「私があんたが女子の姿になったときの名前を考えてやる。」
「どんなだ?」
私は机の上にあった紙に名前を書いて笹ヶ峰に見せた。
[笹ヶ峰紫苑]
「いい名前じゃん。」
- Re: 地味子の恋嫌い ( No.15 )
- 日時: 2018/05/04 21:34
- 名前: アンジュ (ID: 0BucpTCd)
それから私と笹ヶ峰はおやすみと言って笹ヶ峰は私の部屋を出てお母さんが用意してくれた部屋に行った。
私はまた寝ようとしたが、目が冴えて眠れなくなったしまった。
明日は5時起きになるだろう。
それまで机の上にあるパソコンの電源を入れた。
パソコンは割と大きめでどのくらいのサイズかは知らない。
随分前にお父さんに買ってもらった。
今はもうお父さんとは会えないのだ。多分、お母さんとの間に何かが壊れたのかもしれない。
きっと私の嫌いな恋愛が原因だと思う。
恋愛とは、男女あるいは同性同士が互いに好かれあいそれによって自分自身が変わっていくという恐ろしいあるものだと私は思う。ものを具体的に言うと、ガラスで出来た何か。
ガラスはもろく、壊れやすい。恋愛と一緒。
そんな事を考えているうちにパソコンは起動した。
私はすぐさまLINEを開いた。
私にはスマホと言う便利なものは要らない。パソコンも便利だが、これは別。
LINEを開くと、通知が一件だけ来た。
それは、私の幼馴染であり、うるさいお世話係の晃。
『今起きてる?』普通の何一つ変わりようのない聞き方。
『さっきまで少し寝てた。』
パッと既読が付いた。こんな時間まで一体何をしていたのかと今にでもつっこみたいほどだ。
『そうなんだ、あの、さ。明日学校来る?』
晃は前々から私に学校行かないのかとすぐに聞いてくる。いい加減それも飽きて来た。
でも、今回は違う。
『行く。』
たった2文字のことで晃は喜んでいると思う。
『本当だよね?』
いつ私が晃に嘘をつくのか。
『嘘じゃない。本当だ。』
『やった、じゃあ明日は迎えに行くよ。』
どうしてそんなに嬉しいのか私には分からない。でも、少し分かるのは、晃は私のことが好きだと言うことだ。
『迎えなんていらない。』
たとえ晃が私に好意を寄せても私はそれを突き放す。
『千里がそんなこと言っても僕は絶対に迎えに行くからね。』
『好きにしな。』
『そうするよ。でも、千里が再び学校に通うとは驚いたなぁ。一体何があったの?』
『また明日話す。』
『そうだよね、もう遅いし。じゃあまたね、明日の朝7時半に迎えに行くよ。』
『うん。』
今日の会話が終わった。
晃と話すのは少々疲れる。あのままうんと言えばよかったのに、どいつもこいつも頭がおかしい。
私はLINEを閉じて、パソコンの電源を落とした。
そして、またベッドに入り、眠りについた。
- Re: 地味子の恋嫌い ( No.16 )
- 日時: 2018/05/05 21:52
- 名前: アンジュ (ID: 0BucpTCd)
ドタドタバタンッ
「起きろ!朝だぞ!」
張り切った声で私を起こしてくる。
どれだけ今日が楽しみなのか声で分かる。
私はまだ眠たくグズグズしながら体を起こした。
「私はまだ眠い。」
「ダメだ、今日から学校だ」
私はため息をつきながらベッドから降りて、クローゼットの方に向かい中を開け、メイク道具を探した。
「あった。で、どんなのがいい?学校の校則厳しいはずだったから派手には出来ないけど、、」
「なんか見本になる本ある?」
「ないが、でも薄く塗ることなら出来る。」
「じゃあ制服に着替えてからやってよな。」
と言って笹ヶ峰は1度部屋に戻った。
その間私は昨日入らなかったためシャワーの準備をして笹ヶ峰を待つことにした。
なん分かして笹ヶ峰が部屋に入って来た。
制服と言ってもうちらの高校は学ランとセーラー服である。
笹ヶ峰は私のために女装してくれているからもちろんセーラー服を着ている。
思っていた以上に可愛いのだ。
身長は167㎝あると言うのに足が細く、全体的に華奢である。
つまり、ヴィッグとメイクを身につけていれば美人で、誰もこの人を男だとは思わないだろう。
「どうかなぁ。」
声まで女子化している。
元から高かったのだと思う。
私は笹ヶ峰の変身に少々見惚れていた。
はっと我に返り、真面目な顔をして、「女子高生だ。」と言ってしまった。
笹ヶ峰はどう受け止めたのか知らないが照れた顔をしていた。
「さっ早く済ませるよ」
「はーい。」
笹ヶ峰は急いで正座になり、目を閉じた。
私はメイク道具からB.Bクリームを取り出し、少しずつ容器からだし左手で取り少し右手で伸ばし、笹ヶ峰の顔を塗った。
笹ヶ峰の顔はスベスベしていてニキビは少ししかない。
髭はあまりない。まさに、モデル顔とでも言おう。
- Re: 地味子の恋嫌い ( No.17 )
- 日時: 2018/05/06 21:46
- 名前: アンジュ (ID: 0BucpTCd)
「次は目を少し、大きくする。ところで視力っていい方?」
私は目を閉じている笹ヶ峰に聞いた。
「うん、普通にいい方だよ。」
私は黙って笹ヶ峰の瞼に二重テープを貼った。笹ヶ峰は奥二重だからパッとしない。
「目開けて。」
私がそう言うと笹ヶ峰は目を開けた。
くっきり二重になっている。ここまでしたらもうあとはヴィッグを付けていいのだが、納得いかない。綺麗だけど。
「よし、あとはマスカラでまつ毛を少し目立たせる、それからアイシャドウでよりくっきりにさせる。」
笹ヶ峰はまた目を閉じた。
作業をする度にますます綺麗さが増してきた。
「もう開けていいよ。」
と言って私は笹ヶ峰に手鏡を差し出した。
笹ヶ峰は目を開けて手鏡を手に持った。
自分の顔を手鏡でかざした。
「これあたし?」
「あんたしかいないだろ?」
「可愛い。」
「私に感謝しな、で、リップを唇に塗るのが最後なんだけど、自分でやるか?」
笹ヶ峰は頷いた。
「分かった。ヴィッグはどうする?ショートカットと胸辺りの長さのロングヘアーか、ロングだと縛らなければ先生に怒られる。」
「女子高生らしくロングヘアーで。」
私は笹ヶ峰にロングヘアーのヴィッグをあげた。
笹ヶ峰は早速頭に被せた。
元の髪はそこまでボサボサではなかったからすっぽりと入った。
もう、本物の女子高生のようだ。
「どう?」
「最高。」
笹ヶ峰はとても嬉しそうな顔をしている。
「あ、そう言えば、まだシャワー浴びてなかったよね?」
忘れていた。ついメイクに夢中になってしまった。
「今何時だ?」
「さぁ、6時とかじゃない?」
だいぶ時間がかかってしまったようだ。
私は急いで着替えを持って、「先にリビングに行ってもいいから。」と言って部屋を出た。
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