コメディ・ライト小説(新)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 地味子の恋嫌い
- 日時: 2017/09/18 14:43
- 名前: アンジュ (ID: 0BucpTCd)
昔から、恋だの愛だのしろって言われてあーうるさい。
恋愛のない世界に生まれたかったなぁ。
そしたら、あんなことに巻き込まれずにすんだのに。
建物などなく、自然豊かな野原で寝そべって本を読んでいる私。
私の名前は雨宮千里15歳の高校1年生。
地味で中学の時はイジメにあって人間不信になっている。
なぜ、地味かって?今に分かる。
私は今家に居るのが嫌でここで優雅に読書を嗜んでいるところだ。
風が気持ちいい。
今は秋、4月から泉水高校に通い始めた。
でも、友達とかが出来ず不登校になった。
まぁ、いずれはまた通うから今は休憩というところかな。
自己紹介はさておき。
また、読書をし始めようとしたとき、
「なぁ、ここで何してんの?」
- Re: 地味子の恋嫌い ( No.3 )
- 日時: 2018/01/28 13:55
- 名前: アンジュ (ID: 0BucpTCd)
お母さんは決まって私に文句を言う。
私と2人の時は豹変して怒って私はそれに飽きてるから少し返事して自分の部屋に行く。
「別に、お母さんに関係ない。」
今日はさっきのこともあってイライラしてお母さんに反抗してしまった。
私はハッとお母さんの顔を見ると確かに怒っている。でも、
「そう、まぁいいわ。聞きなさい、今日から一緒に住む子が来たの。お母さんはその子の荷物整理してるからあんたに構ってる暇がないの。早く自分の部屋に行きなさいよ。」
私は言われるがままにとぼとぼと自分の部屋に行こうとしたが、
「ただいま帰りました!」誰かが玄関に入って来た。
それは、
「あら、時雨君お帰りなさい。どうだった?うちの周りは。」
お母さんはバタバタと玄関に来た。私の知っているもう一つの人格が出ている。
私も玄関に行くと、声の主は
笹ヶ峰だった。
「はい。とてもいいところですね。こんなところに住むことになるなんて夢のようです。」
お母さんは上品に笑った。
「まぁお世辞が上手いこと。私時雨君好きになりそうだわ。」
「嬉しいです。」
笹ヶ峰も笑っている。
「あっ!」
お母さんは何かを思い出したかのように私を見た。
「ねぇ時雨君、もう私の娘に会ったかしら?」
お母さんは珍しく私の肩に手を添えた。
「はい。会いました。とても元気なお嬢さんですね。」
「そうかしら笑この子は私と違ってあまり話さない子なのよ。」
「そうなんですか?でも、」
私は笹ヶ峰の顔をじっと見た。(あれを話すな)と言うサインである。
「でも何かしら?」
「いえ、なんでもありません。」
「そう、あっつい長々とここで話してしまったわ。時雨君さっ中に入って。」
笹ヶ峰ははいと返事をしてお母さんと一緒にリビングに向かった。
私は、リビングにいることが怖いから自分の部屋に向かった。
自分の部屋に入ると落ち着く。
ビッシリと本が並んでいる本棚、私の好きなアンティーク風のテーブルとソファとベッド、長く使っている勉強机。
机の上には本が積み重なっている。
この部屋が1番好き。
気疲れと外に長いこと居たから変な感じの疲れが出てしまった。
自分の部屋はリビングから遠い。
家は二階建てで自分の部屋は二階の左隅っこ。
リビングは一階で玄関から見て真っ直ぐにある。
ここからだとリビングであの2人が何を話しているか分からない。
良いのか悪いのか。
私は早速本を読み始めた。
- Re: 地味子の恋嫌い ( No.4 )
- 日時: 2018/02/11 21:28
- 名前: アンジュ (ID: 0BucpTCd)
コンコンコンッ
誰かが部屋の扉をノックしている。
私は読書の邪魔をされたくないから無視した。
でも、
コンコンコンコンッ
まだノックしている。
しつこい。
「何か用?」
私は大声で叫んだ。すると、
「おばさんが夕飯の支度するからその間2人で話してなさいって言われた。」
その声は笹ヶ峰の声だった。
さっきまでお母さんと一緒にリビングにいたんじゃないの?と
聞きたかったが私は言えない。
「私はあんたに話すことなんて何もない。」
「俺はある。だから開けてくれ。」
「来るな!読書の邪魔だ。」
ピタリと笹ヶ峰の声はしなくなった。
諦めたのか?
って思った矢先に、
バタンッ
「ちょっと、私一応女なんだけど?勝手に入らないでよ。警察呼ぶわよ。」
笹ヶ峰がいきなり私の腕を掴んで部屋を出た。
「何よ。てか痛いから早く腕を離してよ!」
笹ヶ峰はすんなりと離してくれた。
腕がヒリヒリする。
「ごめん。」
「ごめんじゃないし、酷いよ。いきなり部屋に入って腕掴んでどこに連れて行こうとする気?」
笹ヶ峰は黙りこくった。
私は笹ヶ峰にイライラした。
「黙らないでよ!会ってまだそんなに経ってないのにあんなことするなんて男子のくせに気持ち悪い!もう2度と私の前に現れないでよ!」
私は走って自分の部屋に戻った。
さっきのいた場所からは少し遠い。
体力のない私に走ることはとてもしんどいことだと思う。
笹ヶ峰は私に怒られて渋々リビングに戻った。
- Re: 地味子の恋嫌い ( No.5 )
- 日時: 2018/03/02 01:08
- 名前: アンジュ (ID: 0BucpTCd)
自分の部屋に着いた私はソファに座り、ため息をついて再び本を開いた。
しかし、
ドカドカ、バタンッ!
誰かが私の部屋に入って来た。
私にとってこの世で1番逆らえない人、母の千秋である。
そして、私の長い髪の毛を引っ張ってきた。
「いたたた。」
「痛いじゃないよ!ちーあんた時雨君に酷いことしたでしょ?」
「離してくださいよ!私が何をしたと言い張るんですか?」
お母さんは私の長い髪の毛を離してくれた。
私は頭を抑えた。
お母さんは腕を組みながら、
「リビングに戻ってくるなり凄いしゅんとしけた顔してたわよ。あんた何かしたでしょ?」
「私はただ、男として女の部屋を入るのは良くないと言いそのあと、どこにかに連れていかれそうになり、腕を掴まれました。私は嫌だと言いました。それだけのことですが私は何もしていません。」
お母さんは私の隣に座って滅多に見ないような顔をしながら、
「あのね、なんで時雨君が今日からうちに住むようになったのか分かる?」と聞いてきた。
私はさっぱり分からず黙ってしまった。
「お母さんもさ、最初は嫌だったよ。だって、お母さん男の人には一回裏切られてそのあと嫌いになったんよ。」
お母さんいわく、私が生まれて間もなくお父さんと離婚してしまったらしい。
理由は世の中のありありなことでもある夫の不倫である
私は何も口に出せずうんとしか言えなかった。
「でもある日ちーが外に出かけている間私の男友達である人から時雨君を頼まれたの。その友達は私とは長いこと一緒な学校に通ってて年を重ねても仲が良かった。他の人から結婚してるんじゃないかって噂もあったのよ。」
「お母さん、その人と結婚すればよかったんじゃないの?」
「それが、ダメだったの。お母さんとその友達は大人になって連絡しか取れなくなったの。好きとかそう言う感情はなかったからまぁいいかなって思ってお母さんは他の人を好きになった。」
「それがお父さんだね。」
「うん。話せば長くなるけど今は面倒くさいから言わない。話を戻すと、お母さんは友達の頼みを断れないから引き受けてしまった。時雨君にはさっき話したわ。ちーのことと私のこと。時雨君はとてもいい人で引き受けて良かったって思ったの。」
「よかったじゃん。」
「さて、本題に入るか。」
お母さんの口調がいつものに切り替わった。
「あんた、明日から時雨君と学校に行きなさい!」
私は笑顔を見せながら、
「それは断固拒否です。」と言った。
- Re: 地味子の恋嫌い ( No.6 )
- 日時: 2018/03/02 21:36
- 名前: アンジュ (ID: 0BucpTCd)
お母さんは前にあったテーブルをバンッと叩いた。
あまりにも急だったからびっくりしてしまった。
「なんでこんなに話してあんたに頼んでんのにあんたはすぐに拒否するんだよ!」
「学校行きたくないから行かないんですよ。」
「じゃあ学校やめろよ!私があんたのために注いでる金がもったいない!どう返してくれるんだよ!」
「知らない。」
お母さんの顔はすごく怒っている。何を言われても私は行かない。
なぜなら、私はいつかは行けるだろうと思いそれをひたすら待っているのだ。
「あんたってどうして私に似てないんだ。誰に似たんだよ。」
「遺伝子上の問題。」
お母さんは呆れ、ため息をついてソファから立ち上がった。
「お母さんはあんたに学校で勉強して欲しいからこんなにも強く言ってんだよ。なのに、あんたってバカよね。呆れたわ。」
母と言うものはすぐに子供を見捨てるふりをする。
どこのお母さんもそうなのかな。
お母さんはスタスタと部屋のドアに向かい、開けようとしたとき、
「時雨君がいれば大丈夫だからね、時雨君はとてもいい子だわ。少し病気を持ってるらしいけど他の人とは何も変わらないよ。それから、今日からあんたリビングで食べなさい。いいわね?」
と言って部屋を出た。
私は無言でお母さんが部屋から出て行くのをずっと見た。
私のお母さんは他の人とは全然違う。
でも、これはあくまでも想像に過ぎない。
私はまた手元にあった本を手にとってページをめくり始めた。
そう言えば、今日はパンしか食べていない。お腹すいた。
でも、リビングには行きたくない。笹ヶ峰がいる。
笹ヶ峰とは絶対に仲良くするもんか。
読書に集中する前は必ずいろいろ考えてしまう。集中しなくちゃ。
ぐーっギュルギュルギュルッ
お腹の音がなった。
読書に集中出来ない。
私は少しイライラしながら、ソファから立ち上がり、スタスタ歩いて扉を開けて部屋を出た。
- Re: 地味子の恋嫌い ( No.7 )
- 日時: 2018/03/04 00:32
- 名前: アンジュ (ID: 0BucpTCd)
スタスタと長い廊下を歩いて結構体力がいる。
端にある階段を降りて、また少し歩くとリビングがある。
リビングにつくと、お母さんと笹ヶ峰の笑い声が聞こえる。
私はここに居ても意味がのかなぁっ思う。
でも、そんなことは考える暇もなくとにかくお腹すいた。
ドアを開けると暖かい雰囲気がリビングに漂っている。
「あっ来たわ。噂をすれば。」
お母さんが笑いながら私に向けて言ってきた。
なんだか楽しそうだ。
「早くソファに座りなさいよ。」
私はお母さんに言われるがままにドアを閉めたあとスタスタとソファのところに行き、ちょこんと座った。
座ったところはお母さんの隣である。
「なんで私の隣に座ってんのよ!あんたの座るところは時雨君の隣よ。」
「嫌です。」
「時雨君に失礼な事を言わないの!可哀想でしょ?」
「まあまあ千秋さん。雨宮さんが嫌だと言ってますし。」
笹ヶ峰が仲裁に入らなかったら私たちは喧嘩していた。
「ダメよ、時雨君。千里は私は従わないとなんでも出来ない人よ。だから、力づくでも、、」
「分かりましたよ。確かに私はお母さんに従わないとダメな人間なので小さい事ながら私は時雨君の隣に座ります。これでいいですよね?」
お母さんは満足した表情で私を見た。
私は立ち上がり笹ヶ峰の隣に座った。
少し、緊張する。
私はこそっと笹ヶ峰に、
「悪い、少しだけ隣に座る。」と言った。
笹ヶ峰は、「別にいいよ。」と返した。
お母さんはわざとらしく咳払いをした。
「さて、千里が来たところで本題に入りますか。千里!」
「はい。」
「あんた、明日から時雨君と学校に行きなさい。」
私はまた同じことを言わなければいけないかと呆れていた。
「それはさっき言った通り私は、行きませんから。」
「知ってる。でも、時雨君は快くいいですよと言ってくれた。それも私の提案によって。」
「提案とは?」
「時雨君はあんたと身長あまり変わらないし、ほっそりしてるから女装して欲しいって言ったのよ。」
「お母さん、それは時雨君にも無理は「僕は大丈夫だよ。」
私が言ってるのに笹ヶ峰が割って言って来た。
「ちょっとぉ私が言ってるに割り込まないでよ。」
「ごめん、でも俺は雨宮さんがまた学校に通ってくれればそれでいいんだ。」
何をカッコつけたことを言ってるんだか。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13