コメディ・ライト小説(新)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

地味子の恋嫌い
日時: 2017/09/18 14:43
名前: アンジュ (ID: 0BucpTCd)

昔から、恋だの愛だのしろって言われてあーうるさい。
恋愛のない世界に生まれたかったなぁ。
そしたら、あんなことに巻き込まれずにすんだのに。

建物などなく、自然豊かな野原で寝そべって本を読んでいる私。
私の名前は雨宮千里あめみや・ちさと15歳の高校1年生。
地味で中学の時はイジメにあって人間不信になっている。
なぜ、地味かって?今に分かる。
私は今家に居るのが嫌でここで優雅に読書を嗜んでいるところだ。
風が気持ちいい。
今は秋、4月から泉水高校に通い始めた。
でも、友達とかが出来ず不登校になった。
まぁ、いずれはまた通うから今は休憩というところかな。
自己紹介はさておき。
また、読書をし始めようとしたとき、
「なぁ、ここで何してんの?」

Re: 地味子の恋嫌い ( No.8 )
日時: 2018/03/04 15:06
名前: アンジュ (ID: 0BucpTCd)

「時雨君ってカッコイイところあるのね。おばさん気に入ったわ。」
笹ヶ峰はモジモジした。照れているに違いない。
「と言うことで千里!明日から時雨君と一緒に学校に行くこといいわね?」
「はい。」
お母さんは私が承諾したから物凄く嬉しそうだ。
「よかったわ。あっもうこんな時間ね。2人ともお腹空いたでしょ?晩ご飯にしましょ!」
お母さんはるんるんとして台所には向かった。台所はリビングと同じ空間にあるからどこにいても声や音は聞こえるのだ。
お買い物は私が外で読書をしている間に済ませたそうだ。
お母さんは台所に立ち、エプロンを着ながら何やら考え事をしている。
「千秋さん!」
笹ヶ峰は何か言いたそうにお母さんを呼んだ。
お母さんはその場で「何かしら?」と返した。
「夕食が出来るまで少しだけお嬢さんと話したいのですがいいですか?」
「いいわよ。でも、話し相手になるかしら。」
「大丈夫ですよ。僕がなんとかしますから。」
「なら、お願いね。」
笹ヶ峰はソファから立ち上がり、私に手を差し伸べた。
「どこに連れて行く気?」
「雨宮さんの部屋、そこなら落ち着くだろ?ただ話すだけだからさ。」
私はうんと頷き、笹ヶ峰の手を握って立ち上がった。
「では、僕たちはお嬢さんの部屋でお話をしているので出来たら呼んでください。」
「分かったわ。千里!ちょっとこっちに来なさい。」
私は笹ヶ峰の手を離してお母さんのいるところに行った。
「何?」
お母さんはこそっと耳元で私に、
「時雨君に変な事したり言ったりしたら殴るわよ。」と脅して来た。
「はい。」
私はそれしか言えなかった。
お母さんは分かったかのように私から離れた。
「時雨君との楽しい会話を楽しみなさいよ。」
と言って、ご飯作りをし始めた。
お母さんはやりだすと終わるまで止まらない。どこまで恐ろしい人だか。
私はそう思いながら、テーブルの上にあった少しばかりのお菓子を持って笹ヶ峰と一緒に自分の部屋に向かった。

自分の部屋に向かっている間笹ヶ峰は私に何も話さない。私に気を遣ってくれているのか。
部屋に入ると私はすぐさまベッドにダイブした。お母さんと話すのはどんなに体力がいるか。お腹は空いたけど疲れた。
後から笹ヶ峰も部屋に入ってソファに座った。
「おばさんと話す疲れたのか?」
ベッドにいる私に話しかけて来た。
「別に、疲れてない。」
「そうか。」
「ねぇ、」
「どうした?」
「お母さん、私が下に降りる前はあんたに夕飯の支度をするとか言ってたくせに今からって遅すぎ。」
笹ヶ峰は私の愚痴を笑った。
「そんなことか。あれはそのー雨宮さんが俺と話すの大丈夫みたいだからわざとああ言ったんだよ。でも、さっき嫌がってたから。次におばさんはここに来たんだよ。」
「ふーん。」納得。
「あーでもどうしよっかなあ。」
「何が?」
「女装して学校に行くって言ったけどどうすればいいか分からない。」
「愚問だ。」
私は布団に入りながら、
「私のを借りればいい。私はいらない服が沢山あるから選びな。」


Re: 地味子の恋嫌い ( No.9 )
日時: 2018/03/08 00:32
名前: アンジュ (ID: 0BucpTCd)

私は起き上がって人差し指をベッドから真っ直ぐにあるクローゼットに指して笹ヶ峰に伝えた。
笹ヶ峰はワクワクしてクローゼットを開けた。
私は読書ばかりしてるけど服は沢山あるのだ。
「どれもこれも可愛い服ばかりじゃねーか。おまけにヴィッグまである。」
笹ヶ峰が手に取ったのは私が興味本位でネットで買ったロングヘアーのヴィッグである。
笹ヶ峰は髪の毛が耳に当たらないように短く切ってある何ブロックか分からないがそう言う部類のヘアスタイルをしている。
私のヴィッグを付けるにはちょうどいい長さだ。
「あっどうしよう、全然女子らしくない顔だよな?」
近くにあった鏡を見て私に言ってきた。
「フッそんなもの私の手にかかればちょちょいのちょいだ。」
笹ヶ峰は驚いた表情で私を見た。
気分がいい。
「それは本当か?」
「ああ、昔お母さんに教えてもらったことがある。まだ私に優しかった時にな。」
「え、千秋さんって優しくない人なんか?」
私は深く頷いた。
笹ヶ峰は腕を組んで難しい顔をした。
「俺、千秋さんはいい人そうなんだよなー親父も千秋さんのことめっちゃ褒めてたし。」
「どんな風に?」
「んー例えば、頼りになるいい女友達とか、千秋は話しやすい人だとかな。」
「怒ると怖いって言ってなかった?」
「あー言ってたな。怒らせるような真似は絶対にすんなよってここに来る直前に言われた。」
「それが、父が子供に託す約束みたいなものだな。」

Re: 地味子の恋嫌い ( No.10 )
日時: 2018/03/10 19:35
名前: ミニウサギ (ID: pUqzJmkp)

面白いです!
頑張ってください!

Re: 地味子の恋嫌い ( No.11 )
日時: 2018/03/24 21:58
名前: アンジュ (ID: 0BucpTCd)

作者コメント
ミニウサギさん
褒めてくださりありがとうございます!
これからも頑張ります!





続き


「なんだそれ!マジカッケー!」
笹ヶ峰はキラキラした目で私を見た。
「全然カッコよくないよ。普通。」
「そうか。」と言って笹ヶ峰は頭をポリポリかいた。
「頭、痒いのか?」
「別に。」
私はふいっと笹ヶ峰から視線を外れてベッドに寝っ転がり枕元に置いてあった本を手に取って読み始めた。

Re: 地味子の恋嫌い ( No.12 )
日時: 2018/03/27 21:38
名前: アンジュ (ID: 0BucpTCd)

ピロロンッ
机の上にあるパソコンからメールが届いた。
「もう出来たのか。」
私は本をパタンと閉じてそう呟いた。
「何が出来たんだ?」
「ご飯。」
「もうか、思ったより早く出来たんだな。千秋さんって料理上手いのか?」
「不味い。」
私が言った後、笹ヶ峰は吹き出して笑った。
「面白い奴だな。雨宮さんって。」
私は照れ隠して、「うるさい。さっさと行くぞ。怒られる。」
私は笹ヶ峰を無視してベッドから起き上がり、スタスタ歩いて部屋を出た。
笹ヶ峰は走って私の後を追った。
「なぜ、私の後を追うんだ?ゆっくり来なよ。私は先に行く。」
「別にこれっと言った意味はねーよ。」
私はふーんと思ってまた歩き出した。
リビングに着いて扉を開けると美味しい匂いがした。
お母さんがテーブルに料理を並べているところだ。
「あら、早く降りて来たのね。いつもなら1時間くらいしないと降りてこないのに、もしかして、時雨君に惚れたのかい?」
いつもになくお母さんはウザい。
「そんなことない、あんなのこのこと女子の部屋に入って私の読書の邪魔をした礼儀知らずの奴を私が惚れるわけないじゃん。」
「ふーん、そうなのね。」
お母さんは何か感づいたような返事を私にして来たが、私はなんとも思えない。
「んー千秋さんって料理上手いんですね!」笹ヶ峰はいつのまにか私の真後ろにいた。
「ありがとう!素直でいいわね!うちの千里は私の料理には全く褒めてくれないのよ。」
すぐに私と比べたがる。
お母さんの悪いところ。
私は無視して椅子に座ってスプーンを持って食べ始めた。
「これ、僕の好きなコーンたっぷり入っているオムライスじゃないですか!嬉しいです!」
笹ヶ峰はさっき私と部屋にいたテンションで喜んだ。
続けてお母さんも喜んだ。さっさと冷めないうちに食べればいいのに。
「私も嬉しいわ!でも、冷めないうちに召し上がってちょうだい。」
笹ヶ峰は言われるがままに椅子に座り手を合わせてスプーンを持ち少しずつ食べた。
お母さんも、椅子に座り、食べるかと思いきや、笹ヶ峰を見て気持ち悪いくらいニコニコしている。
私はいつも以上に早く食べて、2人を無視して台所に皿を置いて早歩きでリビングを出た。
早く1人になりたい。


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。