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- もしもきみが、ここにいたら
- 日時: 2011/02/03 16:38
- 名前: とある板の住民 (ID: y0p55S3d)
移転しました
キーワード「空前絶後のこの世界で」
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- Re: もしもきみが、ここにいたら オリキャラ募集中 ( No.29 )
- 日時: 2010/11/01 16:33
- 名前: からあげ ◆qTm8IKA.tA (ID: d3Qv8qHc)
コメントありがとうございます!
更紗蓮華さんのキャラはとっても魅力的なのでさっそく使わせていただきましたw
はい、その通りです。もっとはやめに注意事項書くべきでしたね…
まだまだ登場していないキャラもいますし、かぶると瞬視点で基本的に物語がすすむので、
わかりづらくなっちゃうんですよ…(´;ω;`)
ただ、自分のオリキャラとイメージがあわないのであれば
早めにいってくれれば訂正することも可能です。
一応、オリキャラ書くのに特徴として髪型などいれてもらえば、参考程度に髪型も使わせていただきます
ご指摘と応援ありがとうございます!w
- Re: もしもきみが、ここにいたら オリキャラ募集中 ( No.30 )
- 日時: 2010/11/01 16:46
- 名前: からあげ ◆qTm8IKA.tA (ID: d3Qv8qHc)
[>オリキャラ作成について
※名前は外国名でもおk
※オリキャラがストーリーの中で死ぬ可能性がありますが
全てのキャラがそれぞれたくさん活躍できるようにします
※容姿については他キャラとかぶらないようにするため、作者が印象で決めます
参考程度、あるいはどうしてもこの容姿が必要だ、というオリキャラに関しては容姿の項に書いておいてください
→作者の書いたオリキャラの容姿が、自身のイメージと異なる場合、指摘していただけたら訂正します
(訂正依頼については早めにお願いします)
※天使、吸血鬼、悪魔、神、エルフなどのオリキャラは受け付けておりません
- Re: もしもきみが、ここにいたら オリキャラ(男)募集中 ( No.31 )
- 日時: 2010/11/02 19:23
- 名前: からあげ ◆qTm8IKA.tA (ID: d3Qv8qHc)
白い八重歯が、何だか子供っぽい。それでも俺に歳が近いのは何となくわかる。
服装も印象的で何というか……派手な格好。
黒のワンピースにピンクのフリルがたくさんついてお
り、胸元には真っ赤なリボン。膝の上くらいまである黒い靴下を履いていて、さらに黒いブーツ。センスは悪くない。似合っていることは似合っているが……あやめが絶対しないような格好だった。
周りを見てみると、彼女と同じような格好をしている人が多かった。さらに今気づいたが、いかにも魔女!って感じの衣装の女性も結構いた。今から仮装パレードでもするんじゃないかと思うほどだ。
「ゴスロリって結構流行ってるんだよ? ていうか、どうして瞬くんは制服着てるの?」
ミシュナに言われて初めて気がつく。そういえば、早退してからずっと家に帰っていないから学ランのままだった。
「こんぐらいの格好してやな……全員スーツとか堅苦しいのいややろ?」
スーツ姿の正木先輩がそう言った。説得力のあるような、ないような……
そんな先輩を、周りの女子達は目を輝かせながら見つめている。どうやらファンのようだが、正木先輩は全く相手にしていなかった。
ミシュナは周りの目など関係なしに、ごく普通に正木先輩に接しているようだが……彼女も正木先輩のファンの一人だったりして? まあ、そんなことはどうでもいい。
正木先輩はヘラッと笑うと、
「まあ、それはそうと——ミシュナ」
と言った。ミシュナも小さく笑う。
「なあに? 正木先輩」
「おまえ、今疲れてないか?」
「私はまだまだ元気いっぱいだよ?」
「じゃあ、ちょっと頼みごとがあるんやけど」
「……仕事なら今日は受け付けませんよ」
ジト目で正木先輩を睨むミシュナ。正木先輩は「ちゃうちゃう」と言うと、
「おまえの力をこいつに見せてほしいんや」
俺の背中を軽く叩きながら、正木先輩はそう言った。何のことやらさっぱりわからん俺は、正木先輩の言っていた言葉を思い出した。
『今はにわかには信じがたいことも、いつか理解する』
俺が納得いくよう、理解させてくれる。正木先輩がそう言っているように思えた。
ミシュナは首を横に傾げると、
「見せるって……別にいいですけど、どの程度?」
と正木先輩に訊いた。正木先輩はニコッと笑うと、
「火事にならん程度で頼む!」
……理解不能だ。
なんだ? ミシュナは今からマッチでも擦ってそれを俺に見せ付けてくれるのか? もしそうだったら俺は帰るぞ。
「いいから、よう見とけよ」
正木先輩の小さな声が聞こえた。気づけば、さっきまで周りでキャーキャーしていた女子達まで、静まり返っている。まるで手品を見ている客のようだ。
これから始まるのはどうやら冗談でも漫才でもないようだ。俺は息を呑み、ミシュナの方を見た。
「……はじめるね」
さっきまで笑っていたミシュナが、今度はやたらと真剣な顔をしている。さっきとは、まるで別人みたいだ。
ミシュナは自分の左手を右手で包み込む。何かを握り締めるように、両手に力をこめているのがわかった。
俺は目をそらさずに、じっとミシュナの手だけを見つめる。
数秒後、ミシュナは手の力を緩めた。そしてゆっくりと、右手を左手から離し……丸めていた左手を広げる。
——それは、本物の手品のようだった。あちこちから、小さな拍手が聞こえる。
ミシュナの掌の上で、野球ボール並みの大きさの真っ赤な火の玉がふわふわと浮いている。間違いなくそれは火だ。バチバチと火花を散らしながらも、静かに燃えている。見るからに熱そうで、本物の火だ。
だが、ミシュナの掌には小さな木材も、マッチのカスも、何ものっていない。どうやって火をおこしたのか、俺にはさっぱりわからん。
服の袖で目をこすってもう一度見てみたが——やはり火の玉がある。見間違いではない。
俺は思わず感嘆の声をあげそうになったが、ミシュナはまだ終わりではないと言わんばかりに、右手を火の玉の上に添えた。火傷するんじゃないかと思ったが、ミシュナは平気そうな顔をしている。
俺は空気が読めてないのをわかっていながらも、口を開く。
「あ、熱くないのか、その火」
「触ってみる?」
俺は首を横に振って否定する。それだけは絶対ごめんだ。
ミシュナは真剣なまなざしで火の玉を見つめると、
「よく見ておいてね」
と呟いた。
——その時だった。
火の玉が徐々に形を崩していく。
真ん中にぽっかり穴があいて、アルファベットの「О」みたいな形になると、今度は炎がふにゃふにゃ曲がり——踊りだした。火の玉が、踊っているのだ!
こんな火を見たのは初めてで……種も仕掛けも、何一つわからない。
ただ一つわかるのが、すごいということ。火の玉を掌の上に出すだけでも充分なのに、更にそれが形を変えて踊りだす。そう、俺の目の前で。
これには思わず、目を見開いてしまった。周りの人たちも歓声をあげて、正木先輩も拍手している。
「さっすがやなあ、ミシュナ!」
大きな歓声と拍手のなか、ミシュナにそう言ったのは正木先輩だ。
「このくらい、まだまだ基本だよ?」
ミシュナがそう言った途端——掌の上にあった火が、静かに消えた。もちろん、水も何もかけてない。消火器だってない。
ミシュナの意思で火は消えたようだ……
- Re: もしもきみが、ここにいたら オリキャラ(男)募集中 ( No.32 )
- 日時: 2010/11/02 18:42
- 名前: からあげ ◆qTm8IKA.tA (ID: d3Qv8qHc)
お知らせ追加しました
勝手な変更申し訳ございません
ストーリーには何の影響もございませんので
- Re: もしもきみが、ここにいたら オリキャラ(男)募集中 ( No.33 )
- 日時: 2010/11/21 09:57
- 名前: からあげ ◆qTm8IKA.tA (ID: d3Qv8qHc)
__第三話「魔術」
驚きすぎて唖然とする俺を見て、正木先輩はハハハと声を出して笑った。
「ビックリしたか? まあ、初めて見るもんなあ……言っとくけど、これ、手品とちゃうで」
手品ならぜひとも種が知りたかったが——こんな非現実的なものを見せ付けられては、どう感想を述べればいいのかわからない。
「ここにいる全員が、こんな感じの力を持ってるんや。僕も、君もな」
さっきまでの俺にそんなこと言ったって、まったく実感は湧かなかったが……今の説得力ある芸を見て、俺は何となく納得してしまった。
「この能力のことを、僕たちは゛魔術゛と呼んでいる」
——それは普通の高校生活を送っていたはずの俺にとって、かけ離れた存在のものだった。
魔術、つまり魔法の類なのだろう。映画やアニメやゲームなどに出てくる、゛架空゛の設定。
今、世界のほとんどは科学の力で発展している。だから魔法なんて存在しないと、俺は思っていた。魔法が存在しないことを証明されていると聞いたこともある。
だから魔法とかそういうのは、架空の世界のみで存在していると思っていた。魔法とかそういうのを信じているのは子供だけ、そう思っていたさ。
……それを正木先輩は今、存在すると認めたのだ。
「驚くのも無理ないわ。魔術が存在するなんて、誰だってはじめは信じられやん。でも、すぐに慣れるで」
俺は、ようやく口を開く。
「魔術……そんなものが存在するのか」
正木先輩は微笑しながら頷いた。
……あんなものを見せられては、信じる以外なにも出来ない。
確かにさっき、ミシュナは両手を使っていた。両手以外、何も使っていなかった。なのに火を起こした——信じられないが、これが魔術というものなのか?
「魔術の種類はたくさんある。僕のように嘘を見抜く魔術、ミシュナのような炎を操る魔術、瞬くんみたいな予知能力……たくさんあるけど、普通の人間には決して使えやん」
正木先輩はそう言った。
ごちゃごちゃになった頭の中を必死に整理する。
……確かに魔術は存在するかもしれない。それを今、実証された。俺がこの目で見たのは絶対に見間違いじゃない。科学的に不可能なことが、目の前で淡々と行われた。それはもう……認めるしかない。
だが——俺にも、魔術が使えるというのか?
俺が幼い頃に気づいた、特別な力。それを予知能力と言い、魔術の一種だと……そういうことになる。
「俺は普通の人間じゃないんですか?」
呆然としながら、正木先輩にそう訊いてみる。
「まあ、そういうことになる」
返ってきた言葉はとても冷静で、驚いているのは自分だけのようだった。
正木先輩は驚きを隠せない俺を見て、少し唸ってからミシュナの方を見た。
「……よし。ミシュナ、ありがとう。あとはアレンとこいくから、わざわざすまんかったな」
ミシュナも無邪気に笑うと、軽く頭を下げ、俺のほうをジッと見つめる。
「またね、瞬」
その笑顔と挨拶は、何の変哲もない普通の女の子に見えた。だが、ここにいる全員が魔術を使える人間だとすれば——普通じゃないのは、俺?
呆然とする俺の腕を引っ張りながら、正木先輩は足を進める。
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