ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- Lacquer black
- 日時: 2010/12/25 10:11
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
久々のダークファンタジーものでドキドキ。
心臓バクバク。
この小説は、前回書いた「モノクロⅡ」の続編っぽい
やつですが、別に読んで無くても読めますので(>_<)
登場人物>>5
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- Re: Lacquer black ( No.63 )
- 日時: 2011/01/03 16:37
- 名前: ポアロン (ID: rb3ZQ5pX)
- 参照: 餅食いすぎて太りそうだ笑
チェシルをどうするつもりや野蛮な風紀委員共!!←違、ていうか何で若干関西混じり?
てかもーロキ君カッコいいよー!!うちの学校にこんなイケメンが1人でもいいからいてくれないかなー。見てるだけでも幸せだよ〜。
カッコいい人にならいじられてもall ok!!←ダメだから!!
もうあっきゃんの中で私がどうなってるんだろうかという件について←
なんかもう壊されてそうですねーHAHAHAHA←ちょ
そして早くも参照200ですね、おめでとう御座いますー。 いやー羨ましい羨ましい。
- Re: Lacquer black ( No.64 )
- 日時: 2011/01/03 16:40
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
.
──その渇きはやがて、
欲望を爆ぜる。
3章
『底に堕ちるるは華』
ロキが全治して、一週間が経った。
「わたしは思うんだけど、絶対にあの展開はありえないって思ったのよね。 わかるかな〜、わからないだろうなあ。 アンタみたいな単細胞頭にはわかりきらないだろうねえ」
午前の授業が終わって、昼休み。
エミリアが延々とロキに、昨日観たという連続ドラマの内容を語ってくる。 正直、7割方頭に入っていない。
「ちょっと聞いてんの? アンタ、最近妙に静かしいよね。 チェシルが居なくてそんなに寂しいのかしら」
「……知らなかった。 チェシルが、罰則を受けていること」
それを聞いたのは、つい最近だった。 チェシルの姿がなく、ジキルを問い詰めたところ、全て聞かされた。
「なんで、言ってくれねえんだよ」
「チェシルにも色々考える事があるんでしょーよ。 大丈夫。 一回や二回の罰則は、割と軽いと思うから」
他人事のように言うエミリアに、ロキがムッとなる。
「おまえはエミリアが心配じゃねえのかよ」
「心配だよ」
サラリと、エミリアは言う。
「だけどね。 あの子は人から心配されるのを嫌うの。 自分より、他人が大事なんだよ。 だから今回も、ジードを助けるためにナイトメア寮に行った。 それだけよ」
どうして、とロキは言う。
どうしてそこまで、ジード・シュヴァリを気に懸けるのかと。
「アンタは知らないだろうけど、チェシルは昔、苛められてたのよ。 髪の色とか、魔力が全然ダメだとかで。 その時に守ってくれてたのが、ジード・シュヴァリってわけ」
意外な二人の過去に、ロキが唖然となる。
(ジードは昔、アリシア寮だったのか?)
「それが突然ジードがナイトメア寮に移動になって………、チェシルはジードが無理矢理向こう側についたって思ってるのよ。 バカみたい」
「おまえは、そう思ってないみたいだな」
「当たり前よ。 シュヴァリっていったら、暗殺部族で有名だわ。 そんな所の子供がアリシア寮にいたって事が分からないわね」
吐き捨てるように言うエミリア。 そこには、同情も何もなかった。
ロキはパンを齧りながら、
「オレ、魔力無ぇと思うんだけどさ」
「うん」
「ボコボコにされてる時、一瞬、本当に一瞬なんだけど、光が出てきたんだよ」
怪訝な表情になったエミリアに、笑いかける。
「冗談だって笑うか? マジだよ。 確かに魔力みたいなものがあった。 すぐに消えちまったけどな」
だけど、感じた。
あの時、守りたいと強く思い、死にたくないと強く願ったから──。
保留
- Re: Lacquer black ( No.65 )
- 日時: 2011/01/03 17:32
- 名前: 氷兎 (ID: 8hgpVngW)
……別にロキは気にしないのさ。←
何かもうこれ以上ここに居たら放送禁止用語が連発されそうなので控えよう。
さらばっ←なにしにきた
- Re: Lacquer black ( No.66 )
- 日時: 2011/01/04 10:50
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
ロキ、可哀想に……笑
いや、彼も彼なりに頑張ってるんですよ笑
応援してやってくださいよ〜
- Re: Lacquer black ( No.67 )
- 日時: 2011/01/04 12:38
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
.
人の心は、脆い。
それをウリエルは知っていた。 いや、他の人間よりその事を一番深く理解していた。
「おかえり」
人の言動がどれだけ相手を幸せにさせるか、崩壊させるのかも、知っている。
「ただいま」
「大丈夫だったか?」
ウリエルの問いに、チェシルは軽く頷いた。 様子から見ると、罰則も大したものではなかったらしい。
ポンと頭に手を置いて、
「ロキもエミリアも心配してた。 帰ろうぜ」
「……………うん」
兄妹のように、並んで歩いた。
「すいませんっした!」
帰ってきて早々、ロキに深々と頭を下げられ、チェシルは何のことかと呆ける。
驚きのあまり、口をパクパクさせているチェシルに、
「オレ、お前を助けに行ったのに、ボロボロにやられて………、情けなくて、お前の顔を見ないようにしてた。 一番やっちゃいけねえのに、本気で心配してくれてるお前を、見てやれなかった」
ロキは一気にそう言うと、頭を上げ、
「ありがとな」
華のような笑顔をチェシルに向けた。
ああ、この笑顔だとチェシルは思う。
自分は、この笑顔を見せて欲しかったのだと。
「なーにカッコつけちゃってんだか。 こいつ、チェシルがいない間ずーっとメソメソしててさ。 腹たったわ〜」
「うっせえよ。 せっかく感動の再会みたいな感じだったのに」
「わたしはドロドロ系の昼ドラが好きなのよ。 まったく、ウジウジな草食系男子はこれだからヤだわ」
好き勝手に言うエミリアとロキを見て、チェシルは微かに笑みを浮かべた。
それを見て安心したように、
「ちょっとオレ、ジキルの所行ってくるわ」
「え、なんでだよ。 今からチェシルの復帰祝いしようと思ってたのに」
残念そうなロキに、ウリエルは言った。
「寮長は意外と忙しいんだっつーの」
†
時は同刻 ナイトメア寮───
一人の男が、寮室にいるジードを訪ねた。
風紀委員とはまたデザインの違った黒装束を羽織っており、顔の左側を仮面で隠している。 だが、右側から見える眸で顔立ちが整っているのが分かる。
「久しぶりだなァ、ギルベルト」
「敬語を使うようにと言ったはずだが? ジード・シュヴァリ」
男の名は、ギルベルト・ルーチェス。
ジードの担任でもあり、ナイトメア寮の主任でもある黒魔術師だ。
「最近、妙なアリシア寮の生徒が来たそうだが」
「ああ………、レイシーの奴が壊した奴か」
「魔力がなかった、と彼女は言っていた。 どういう事だ?」
ジードはまっすぐにギルベルトを見て、
「そのままの通りだ」
即答した。
「オレが立ち会ったわけじゃねえが、確かに魔力を感じた。 しかも、レイシー以上に強力な、」
ジードの言葉が止まる。
それは、彼の頬を掠めたナイフのせいだった。
視線をナイフからギルベルトの後ろに移動させ、ニヤリと笑う。
「何のつもりだあ?」 「腹がたつんだよ」
睨みつけているのは、レイシーだった。
「あのまま殺してやりゃよかった」
たぶん、いや確実に本気なのだろう。 舌うちをしながら、ジードのすぐ隣の壁に刺さっているナイフを抜き取る。
ナイフの刃を紅い舌で舐めながら、不気味な笑みを浮かべるレイシー。
「妙な事をすれば、シュヴァリの子でも斬るぞ」
忠告をするギルベルトを横目で見るも、レイシーは舌打ちをする。
「ボクは殺せないんじゃなかったの?」
「ああ、そうだったな。 ったく、ややこしい兄妹だ」
悪態をついて、ギルベルトはある事に気づく。
「おい、ノエルの野郎はどこだ」
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