ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 鏡の国の君を捜して
- 日時: 2012/02/12 14:40
- 名前: クリスタル (ID: 3Em.n4Yo)
†ご挨拶†
はじめまして! もしくはこんにちわ。
この話は、コメディを目指していて、文体がヘタクソかもしれないですけど、生温かく見守ってください♪
†はじめにここのルール・説明†
・荒らしはやめてください。人として最低ですよ。
・できれば、コメントください。嬉しいコメントが来ると、気合が出るので♪
・この話は、『不思議の国のアリス』をテーマにしています。
以上。それではどうぞお楽しみください。
†来てくださった人達†
舞々様、雅様、翠李、くー凡太様、優音様、王翔様、サファイア、ラギばあ、ちあき、ねこねこ様、
響(みき)、星野由羽様、璃亜様、津久様、(たけ´・ω・`)様、久蘭様、ちょこみぃ、鏡音リン様、
わくてか@様
†特別†
>>64ラギはあ作・ノエル >>83響作・ハンプティダンプティ
>>100クリスタル・記念 >>111クリスタル・暇つぶし
>>124ラギばあ作・あけおめノエル
†目次†
登場人物>>1 >>66 >>131
Ⅰ 【Un visiteur blanc comme neige 〜雪のように白い訪問者〜】prologue >>2
>>3 >>4 >>9 >>17 >>30
Ⅱ 【Un chapelier ridicule 〜イカレた帽子屋〜】prologue >>35
>>38 >>46 >>49 >>54 >>59 >>61
Ⅲ 【Un chat noir solitaire 〜孤独な黒猫〜】prologue >>62
>>63 >>73 >>78 >>79 >>88 >>92
Ⅳ 【 L'esclave qui a jeté demain 〜明日を捨てた奴隷〜】prologue >>93
>>96 >>97 >>106 >>107 >>108 >>112 >>117
Ⅴ 【Un magasin de l'arme cassé 〜イカレた武器屋〜】prologue >>123
>>125 >>128 >>134 >>142 >>160
Ⅵ【La mémoire que j'ai abandonné 〜投げ出した記憶〜】prologue>>167
>>171 >>179 >>185
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- Re: 鏡の国の君を捜して ( No.59 )
- 日時: 2011/10/05 19:41
- 名前: クリスタル (ID: RIMOjgnX)
「話って、なんだろう……?」
そっとつぶやいた私に、キルの弟子が空気の読めない質問をする。
「レイシーさんは、アリスさんの姉妹なん…ですよね?」
どうして、こんなに空気が読めないんだ、この子。もしくは、私の話を聞いてなかったのか。 どちらにせよ、私の話を聞かないとはいい度胸だ。後で懲らしめてやる。
「…ねぇ、アリスって誰なの? 私はアリスなんて知人、1人もいないんだけど……。ついでに私の事は、レイシーでいいわ」
キルの弟子がきょとんとしている。そういえば、こいつの名前、知らないな。さっきはノエルって呼ばれていたかな? ノエルって名前、女子っぽいな。可愛い。
「そんなにそっくりなのに、血の繋がりが無いんですか…あ、本当はあるけど、記憶障害とかですか?
「あんた、本当に空気読めないね。もしもあたしが記憶障害だったら、結構傷つく台詞なんだけど。大体、最初の私の質問に答えなさいよ! 『話って、なんだろう……?』て、質問!」
ノエルが「どの話の事について質問してるんだろう…」という表情になる。空気読めない上に鈍い。ああ、殴りたい。
「スイマセン。本当はわかってました。師匠の言っていたことと、さっきの質問」
「じゃあ、どうしてわざとボケたの。あ、そんなに私が嫌い!? 嫌いで嫌いで仕方が無いから、わざと嫌がらせしたのね! 人間失格だっ」
わざと被害妄想する。私をこんなにイライラさせてくれたお返し★ 本当は、もっと酷い目にあわせてやろうと思ったけど。そう、生まれてきた事を後悔するくらいの。ヒヒヒ…。
「そんな…レイシーの事、嫌いになったりしませんよ…ステキな人ですし。師匠の言っていたことは、レイシーには話せません。すみません」
素直に謝られた。しかも若干萌える事をいわれた。直球で予想外の事が起きて、何も言えなくなる。な、何でこんなことに。
「………………」
「えっと、レイシーは、あっちの世界から来たのなら、早く戻らないと大変な事になっちゃうと思うんですが……」
『大変な事』。良く分からない事を言うし、空気読まないし、若干萌える事いうし、なんなんだろう、ノエルって。
「『大変な事』て、なによ?」
「…その…」
ハッキリしないやつだ。くどい。
「あっちの世界の人がここの世界に1週間以上いると、バラバラになって、消えちゃうんです」
頭が一瞬だけ、真っ白になった。
「え…!? 私、エリーゼさんにつれられてここに着たのに…『あなたに、鏡の国へきてほしい』って行って連れてこられたのに…エリーゼさんは、何のために私をここに連れてきたっていうの? 私を殺すためだったとでもいうの!?」
- Re: 鏡の国の君を捜して ( No.60 )
- 日時: 2011/10/03 23:35
- 名前: クリスタル (ID: RIMOjgnX)
「そうだよ。皆、君の事を殺すつもりだったんだ。グサッ」
とかなった次点で、物語が終わるねww
- Re: 鏡の国の君を捜して ( No.61 )
- 日時: 2011/10/22 12:07
- 名前: クリスタル (ID: RIMOjgnX)
「えと、シロウサギさんがそんなことするとは思わないですけど…」
「はっきり言ってよ! あんた、エリーゼさんのこと信用できないの!? エリーゼさんはそんな人じゃないんでしょ!?」
確かに何を考えているのか良く分からない人だけど、沸点が低いけど、感情の変化が大きいけど、チェシャに殺されそうになった私を身体を張って助けてくれた。
———そこまでしてここへ私を連れてきたかった。エリーゼさんは私の失った記憶の何かを知っているんだ。そして、アリスと私の関係も。
「すみません。ここではっきりいえないなんて、シロウサギさんに失礼、ですよね……。シロウサギさんはああ見えて正義感の強い——」
いきなりノエルが私を後方へと、突き飛ばした。飛ばされたのとほぼ同時にかなり重量のあるものの倒れる音が響く。
「……痛い……」
さっきまで自分が突っ立っていた所にはコケの生えた直径1メートル超えの大木が倒れていた。腐って倒れた様子は無く、人工的に切られた痕がある。
「チェシャ…だね? そんなにかまって欲しいなら僕がかまってあげるよ」
急にノエルの雰囲気が変わった。目つきも険しくなった。…そんな表情が作れるなら、普段からそうしていればいいのに。それにしても、突き飛ばす以外に避けさせる方法はあったんじゃないか…。自分のほうへ引っ張るとか、抱き寄せるとか☆
倒れた大木の根元付近に最期に見たときと同じかっこうのチェシャが居た。目つきの悪い顔に、細い小刀に…て、あれ? このコケの生えた直径1メートル超えの大木をあの刀で切ったのか、あの猫。
「僕は、イカレ帽子屋の弟子に用は無いよ。だって、僕は———レイシーを殺しに着たんだから。腹黒ウサギも今は邪魔できない」
見事に帽子屋の小屋の扉がふさがってる。あれ、私を殺すために倒したんじゃなくて、出口をふさぐ為にやったのか……。どちらにしても、見事な命中率。
「さあ、今度こそ———7年前殺しそびれたお前を消してやる」
大木の倒れる音が外で響いた。扉を開こうとしたが、びくともしない。どうやら扉の前に大木が倒れたらしい。後で扉ごと粉砕すればいい。
「オイ、ウサギ。レイシーとアリスの事、何かわかったのか? 7年前からずっと『あっち』にいたようだが」
「そーそー。7年前、アリスがおかしくなって、『記憶を失った』とか、『アリスに似た別人になった』なんて噂がでたでしょ。それであたし、『あっち』でそれについて調べてたの……」
そうだ。昔、アリスはおかしくなった。自分の父親を殺し、『どうして私は幸せになれないの!?』と、叫び続けて、いつしか、あいつは独りになった。そこにチェシャが現れて………。
「それで、何かわかったのか?」
「……ZZz……」
「オイ、ウサギ!」
途中で寝るなんて、いい度胸だ。ウサギが飲み干したワインのボトルで本気で殴った。——はずだった。
「……ZZz……」
ワインのボトルは粉砕した。ウサギは起きなかった。
ああ、無駄な労力使った。暇だ。……仕事はしたくない。でも、外にも出れない。とりあえずこいつは邪魔だから、ノエルの布団の上に避けておこう。
美しくたたまれたノエルの布団にウサギを蹴り飛ばし、どけておく。これからどうするか。扉ごと大木を粉砕して、外に……。帽子からチェーンソーを取り出し、扉を破壊。ツギは見事に扉をふさぐ大木の粉砕…。全く刃が立たなかった。
仕方なく、その場に座った。特にやることが無いので、その場で寝た。
Ⅱ 【Un chapelier ridicule 〜イカレた帽子屋〜 】 完
- Re: 鏡の国の君を捜して ( No.62 )
- 日時: 2011/10/16 09:36
- 名前: クリスタル (ID: RIMOjgnX)
Ⅲ 【Un chat noir solitaire 〜孤独な黒猫〜】
〜Prologue〜
「レイシー、レイシー。僕のお願い聞いてくれる?」
「チェシャ、チャシャ! 私のお願いも聞いてくれる?」
ああ、どうしてこうなったのだろう。
「お前の事は許さない…! エリーゼをかえして!」
「あら? あなたも屍を必要としてたでしょ? じゃあ、その子を使えばいいじゃない」
僕が孤独のままなら、彼女はこんなに悲しまないですんだのに。
僕が孤独のままなら、彼女はこんなに狂わなかったのに。
僕のせいでこの事件が起こった。ああ、こんなの夢ならいいのに。
僕が犯したこの事件、僕が終止符を打つべきだよね。
- Re: 鏡の国の君を捜して ( No.63 )
- 日時: 2011/10/22 13:20
- 名前: クリスタル (ID: RIMOjgnX)
どうしよう。ああ、本当に何してるんだ、僕は。カッコウつけて「そんなにかまって欲しいなら僕がかまってあげるよ」なんていっちゃって。
「帽子屋の弟子、邪魔をするならお前から消してやるけど、どうする?」
ホラ、あんなこといってるよ。『女装大好きキャット』VS『かつてもやしと呼ばれた人』って、勝ち目無いじゃん。どうしよう。
とりあえず、師匠にもらったバターナイフで戦ってみようか…。って、バターナイフで勝てるもんか!
ああ、レイシーは僕に「戦って勝って見なさいよ、男でしょ」の目線を送るし、武器は無いし、師匠もシロウサギさんも着てくれないし……武器……無いし。
「後、十秒で判断出来ないなら、二人まとめて殺す。でも、僕は殺生は好きじゃないから……」
チェシャ猫って、意外とやさしい。知らなかったよ。チラッと小屋のほうを見る。あ、小屋の前の切りカブ! 斧が刺さってる。きっとエリーゼさんのだ。
(勝手に使っていいかわから無いけれど)僕は斧を手にしてチェシャ猫のほうをにらみつけた。
「レイシーは今の内に逃げて!」
驚いて僕を見つめるレイシー。
「ノエル…!?」
「大丈夫。僕が「ちゃんと時間稼ぎしてよね! ノエルの葬式、絶対いくからね!」
「う、ん……」
どうしてこんなに悲しいんだろう。死ぬ事前提で話を進められてるからかな? なんにせよ、僕は時間を稼いで、レイシーを逃がさなきゃいけない。命に代えてでも。
「…哀れなやつだね。屍は僕が有効利用す「死ぬ事前提で話を進めないでよ!」
どいつもこいつも…僕の周りには、まともな人間居ないのか。
「ひゅん」と、風を切る音がして、目の前にチャシャ猫がせまっていた。
いつもウェーブして、どんなに直しても直らないへそ曲がりの僕の左側の前髪が少し切られた。さらに、その勢いで心臓を突き刺そうとしてるチェシャ猫を蹴り飛ばす。
倒れているチェシャ猫をめがけて斧を振り下ろす。ギリギリかわされる。
チャシャ猫が素早く立ち上がり、僕の腕切断を試みる。斧の切ることの出来ない刃の部分で防ぐ。嫌な音がして、斧にヒビが……。
僕が斧のヒビに気を取られた一瞬の隙を突いて、チェシャ猫が蹴りを入れる。倒れた大木へ吹っ飛ばされる。
蹴られたことによる腹痛、大木にぶつけた事による後頭部と背中の痛み。時々、本当に僕はだめなやつだと思う。
痛みで立ち上がれない僕の首を狙って小刀を振り上げるチャシャ猫。振り下ろされる瞬間、一か八かで斧を振る。
「カキーン」という音がして、チェシャ猫の小刀が弾き飛ばされる。
武器を失ったチェシャ猫の取った行動は、殴る・蹴るなどの暴行だった。最初は斧で何とか防いでいたけれど、さっきのヒビが大きくなって簡単に壊れた。
武器をなくした僕は何も出来なかった。ただ、殴る・蹴る・踏む・引っ掻く・引っ張るの暴行をされるたんぱく質の固まり状態だった。
このままじゃ僕は死に、チェシャ猫にレイシーも見つかって、僕は「何してたんだよ。使えねーな」って言われるだけだ。そんなのいやだ。
必死でチャシャ猫の足を引っ張り、転ばせた。さらに、壊れた斧の棒の部分で殴った。が、簡単に折れた棒。
また、蹴っ飛ばされた。今思ったけど、小学生男子のマジのケンカみたいだ。ここら辺で、男の先生が止めに入って二人仲良く説教されるのが普通だったが今、止めるべき人は小屋の中で寝てるんだろうか。
こんな真夜中にマジのケンカするなんて…なんて青春ドラマなんだ。このケンカは「マジ」を越えた「デスマッチのケンカ」だけど。
「ハァ、ハァ……本当にゴキブリ並みにしぶとい…」
「それ、師匠に…言ってください」
「暇があったら」
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