二次創作小説(紙ほか)
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- 【inzm】空色の涙 第2章更新中!!
- 日時: 2014/04/13 21:40
- 名前: 志保 (ID: fnEXgJbc)
はじめまして、またはお久しぶりの方がいらっしゃると思います。
やっと1作完結したからと言って調子に乗りまた小説を作り始めた馬鹿作者の志保です。
※注意事項
Ⅰとりあえず作者である私の事を嫌いで仕方がない人はお帰り下さい。
Ⅱパクリ、荒らし等は他のお客様にもご迷惑を掛けるのでご遠慮ください。
(基本荒らし様は無視とさせていただきます)
Ⅲ読む人の目を腐らせる可能性がある駄文です。読む際はお気を付け下さい。
ⅣもうすでにGOも始まっていますが作者は無印をこよなく愛している為無印作品となっております。
以上の事を守れる心優しい方は見てやって下さい。
■設定 >>2,>>9
□Prologue >>1
第1章『彩』 >>63
第2章
文化祭について >>80
(係についての補足、メンバー等)
001 >>64
002 >>68
003 >>69
004 >>79
005 >>81
006 >>84
007 >>85
「解説」とは
その名の通りこの駄作者が文章では上手く伝えきれなかった事を拙い文で皆様にご紹介するということです。「解説なんて読んでも変わんねぇよ!!」ということはスルーしてもらってもまったく今後の話には関係ないので大丈夫です。
(参照:駄作者志保の脳内)
■宝物
風風 >>71
□更新停止のお知らせ >>73
更新開始のお知らせ >>75
□お客様□
奈流羽(音愛羽) sama
風風 sama
カゲロウ sama
- Re: 【inzm】空色の涙 ( No.36 )
- 日時: 2013/05/26 20:53
- 名前: 志保 (ID: wxZ0SJGK)
015
ドサッ
空「これ、人でも入ってるんでしょうか……」
え?ゴミ焼却場の前で物騒な事言うなと?
いえいえ、でも本当に重いんですよこのゴミ袋。
女子に持たせるものではないだろう、と言いたくなるほどに。
空「あー……暑い。」
燃えているゴミを恨めしそうに見る。
髪はまとめているとはいえ首に張り付くし体育がある日なんて最悪だ。
春「そこはいいです!!もう心底どうでもいいですから!!」
空「え、結構重要だと思いますけど。物語を書くにしても序章というのが必要でしょう?」
春「今は必要じゃないからね!?」
とある放課後。
机を間に挟んで向かい合わせに座る春奈ちゃんは眉を吊り上げている。
「抜けてる所が長所でもあるけど……;」と呆れた顔で言われているが気にしない。
春「で、本題です。その手首のねんざ、ちゃんと説明して!!」
視線を自分の左手首に移せば真新しい包帯で覆われていた。
少し動かせば痛い。うん、悪化するからやめようかな。
空「焼却場から教室に帰るときに鉢が落っこちてきただけです。」
春「たまたまで鉢が落ちてくるの?」
と、言われましても心当たりがないのでなんとも言えないのですが……。
別に私は少々内気なもので目立った行動はしていませんし今のところ何かされるような事はないはずです。
空「たまたまだと思いますよ。あの一件以来何もないのですから。」
もし人為的ならばここに来るまでに階段の一つや二つで床とご対面しているはずです。
この時期の床かぁ……冷たいだろうけれど汚いからなぁ←
春「むぅ……空は少し抜けてるんだからちゃんと気を付けてね!!」
廊下を掛けていく彼女を見送ってから私も図書委員会の当番へと向かいます。
空「さて、今日もはりきっていきましょう。」(棒読み
- Re: 【inzm】空色の涙 ( No.37 )
- 日時: 2013/06/02 21:08
- 名前: 志保 (ID: wxZ0SJGK)
016
ひとつ、鉢をわざとなのかうっかりなのか知りませんが落とした人を恨みたくなる事が。
本を整理するためには本を当然取り出しますよね。
片方の手で本を抜いたらもうひとつ……そうやって取り出すのですからもう片方の手には本が置かれます。
空「(地味に影響がでてるんですよね……)」
そう、それはまるでタンスの角に小指をぶつけたような感覚です。
どうしようもないむなしさ……まさに、という感じ。
空「しかも本が多いというね……。」
最悪ですよ、まったく。
おまけに一緒に活動していた同級生は何やら好きなアニメを見たいとかでお帰りになられました。
空「(さて、頭の中を整理でもしましょうか)」
春奈ちゃんにあんな事を言っても内心私も疑っているんです。
鉢が勝手に落ちてくるとかどこのドラマですか。
アニメだったらイケメンが助けてくれて「キャー///」でその後「あの時はありがとうございました!!一目ぼれなんです//付き合って下さい!!//」「ありがとう、俺も君の事が……」な展開でしたね。
そんな展開1mmも感じさせない程の痛さと孤独感でしたけど。
校庭からはホウキを振り回して遊んでいる楽しそうな男子の声しかしませんでしたけど。
まぁ、そう言う事は置いといて。
まず作為的に行われたとして原因が問題です。
私の経歴を見ましょうか。
この高校の1学年。
部活は所属しておらず委員会は図書委員会。
内気、というより人見知りで消極的。
ついでに容姿をいれるとすれば薄いピンク色の髪に瞳が水色。顔は悲しくなるほどの童顔っぷりです。
空「あはは……」
自分で言っていて悲しくなるこの残念なステータス。
「出る杭は打たれる」と言われますが出る杭どころか沈み込む杭でしかありません。
あと……あるとすれば1つ。
涼「君と会う時はいつも本が一緒だな。」
空「………図書委員ですからね。」
それにそんな何回も会ってませんよ。
デジャヴです。
- Re: 【inzm】空色の涙 ( No.38 )
- 日時: 2013/06/07 22:27
- 名前: 志保 (ID: wxZ0SJGK)
017
「クスクスッ……」
「もうっ、これでばれたらどうするつもりなの?」
「大丈夫だよ♪」
人の間を歩いた時、ふとそんな会話を耳にした。
少しばかり気になったものの足を止めて聞くのもおかしいのでその時は何も知らないふりしたんだ。
涼「(あいつなら……きっと知ってるだろうな)」
頭に思い浮かんだ友人。
赤い髪に深い緑。この学校で知らぬ人はいないであろう男。彼ならこの学校の事は何でも知っているはず。
ガラッ
涼「邪魔するぞ。」
まだ太陽は高い位置にあり、校舎内は夏場特有の湿気で溢れている時。
教室とは変わった部屋、『生徒会室』を訪れた。
基「珍しいね、風介がくるなんて。」
涼「どっかの馬鹿みたいに素行が悪いわけではないんでな。」
「あはは;」と苦笑いをするのも仕方ない。
同じ赤でもあっちの赤は救いようがない程なのだ。
あいつが廊下で教師に注意を促されているのを見た数を数えるとなると大変な数になる。
涼「さて……」
部屋を一周見れば丁度人は出払っているのかいない。
基「風介の事だから用もなしにこないでしょ?」
涼「お前は話が早くて助かる。」
あいつは1から話さなくてはいけないからな。
基「ん——……」
涼「まぁ別にどうということではないのだが……耳にしてないか?」
顎に手を当て考えている素振りを見る限り思い当たる節がないらしい。
杞憂ならばそれでいいさ。
基「……あ、一つ。」
涼「あるのか?」
彷徨わせた視線を元に戻すと微妙な顔をした。
こいつのこの顔は核心が無い時。
基「それっぽい……けど、断定はできないな。」
涼「十分だ。」
椅子に座って先を促せば妙な事を言い出す。
基「クスッ……君と晴矢は似てないようで似てるよね。」
涼「あいつと似てるとは心外だな。」
基「先を急ぐ所とかさ……。」
………………。
涼「とりあえず続きを言え。」
だからこいつに話を聞くのは嫌なんだ。
どうでもいい事を引っ張りだしては人に持ちかける。
基「つい昨日ぐらいかな。焼却場の所辺りで女子生徒が怪我をしたんだ。」
焼却場。
放課後や昼休みなどにゴミを捨てに行く生徒がちらほらいるくらいの場所だ。
基「原因は上の階から落下してきた鉢。どうやら手入れしていたらしいけど……。」
涼「上の階?」
基「うん。」
はて。
上の階は確かに教室があるにはある。けれどそこは……
涼「西校舎で授業以外はほとんど人なんていないよな?」
- Re: 【inzm】空色の涙 ( No.39 )
- 日時: 2013/06/08 20:30
- 名前: 志保 (ID: wxZ0SJGK)
018
基「まぁ『鉢の手入れでもしていたんだろう』って言ってたのは怪我した本人なんだけどね;」
涼「なんでまたそんな事を……。」
普通そういう事は生徒会に申告して深くまで探るのが普通だろうに。
隠した所で得はないはずなのだから。
基「きっと、事を大きくしたくなかったんだろうね。」
涼「けど放っておくつもりもないのだろう?」
この男が野放しにするわけがない。
仮にもこの学校の生徒会長だ。問題を素通りしていたらそれこそ問題、まぁなんだかんだいってこいつはお人好しなのだけれど。
基「うん。でもね……難しいんだよ。」
涼「?」
基「被害者はわざと事を収めようとするほどの子だよ?俺が話を聞こうにも何も話してくれないと思うんだよ。」
あぁなるほど。
それもそうだ。聞かれた事を答えていたら被害者としては不都合なのだろう。
基「だからね、協力してくれないかな?」
涼「………ここにはそう訪れるものではないらしい。」
厄介事を持ちこんだら巻き込まれる、と。
基「被害者は1学年の『九条空』ちゃん。風介……確か知り合いだよね?」
涼「図書委員のか?」
確認をとれば頷かれる。
薄いピンク色の髪に水色の瞳で図書室で仕事をしている彼女を思い浮かべた。
彼女は何か人から恨まれるような事をしたのだろうか。
基「今日は丁度彼女が当番の日だよ。」
ガラッ
図書室を見渡してみればもう下校の時間が近づいているからか人はほとんどいない。
あぁ、でもちゃんといる。
真面目な彼女だから最後までいると思っていたよ。
涼「君と会う時はいつも本が一緒だな。」
空「………図書委員ですからね。」
- Re: 【inzm】空色の涙 ( No.40 )
- 日時: 2013/06/09 20:24
- 名前: 志保 (ID: wxZ0SJGK)
019
もう人なんてこないと思っていたんですが……。
招かれざる客、と言うべき人がいらっしゃいました。
涼「やはりこの時間になると人なんていないものだな。」
空「そうですね。くる人なんて全くと言っていいほどにいないはずなんですが。」
横を見やる。
当然のように「くる人なんて」の中には貴方もしっかり入っているんですよ?
空「貸出ですか?今ならまだできますよ?」
どうせそういった類のものでしょう。
この人も忙しいようで普段は一つの場所に留まっていません。
涼「腕の怪我、どうしたんだい?」
空「…………。」
貸出用のパソコンへ向かう足をとめた。
そっと自分の手首に触れる。
空「転びました。」
涼「そうか。私は上の階から落ちてきた鉢に当たって怪我をしたと聞いたんだがな。」
この人……知っていて聞くとは案外性格がねじ曲がってますね。
どうしましょうか。
空「……分かっていたのならなぜ聞くのですか?」
背中を向けた状態なので先輩の表情は分からない。
でもきっと、笑っているでしょう。
まるで獲物を見つけたような瞳で。
空「転びました。」
怪我に触れればそう返ってきた。
転んだなんて嘘なくせに、そう言うのだから笑いがこみ上げてくる。
涼「そうか。私は上の階から落ちてきた鉢に当たって怪我をしたと聞いたんだがな。」
自分でも随分意地の悪い質問をしたと思う。
これでは回答者が圧倒的に不利なのだから。
空「……分かっていたのならなぜ聞くのですか?」
彼女は私に背を向けているから表情は分からないがきっと「面倒くさい事に巻き込まれた」と思っているのだろう。
あの澄んだ色の瞳で。
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今回はどっちとも同じ構成のside書いてみました。
空「何か違うんですか?」
………気にしちゃあかんよ。
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