二次創作小説(紙ほか)
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- 【WT】裏側の裏側
- 日時: 2015/09/20 17:47
- 名前: 爛 (ID: BB67RT0Y)
こんにちは。
少年・青年マンガをこよなく愛する爛と申します。
投稿第三弾は「WORLD・TRIGGER」です。
友人の雪覇も投稿している作品ですが、彼女も私もこの作品が大好きです。
本編の世界を壊さず、主人公が活躍できるようがんばります。
- Re: 【WT】裏側の裏側 ( No.57 )
- 日時: 2016/12/11 22:11
- 名前: 爛 (ID: EPm2ln81)
「どこでそれを手にいれたのかしら?」
余裕綽々といった顔でラービットを攻撃し始めるネイバー。でも、それは全然効いてない様子で、反撃の目処が立った。そう思えたのに、
なのに、次の瞬間、レプリカが真っ二つにされた。
「レ.....レプリカ!」!
焦る三雲君。
再度攻撃しようとするネイバー。
それを防いでくれたのは、ラービットだった。
ラービットの稼いでくれた時間を使って走り出す。
絶望的な表情の三雲君をビンタしたい気分だけど叱咤だけに留めておく。
「早く走れ!! 」
ここが最終局面。そう覚悟して、ワープ使いの方を見ると、その背後で三輪が、あの人型ネイバーを追い詰めていたのが見えた。
小動物を操るネイバーは、こちらを見ると、ラービット目がけて小鳥をとばしてきた。
どうする...出るか...?
そう悩んでいると
「...待て....。」
レプリカの声がした。
予備システムに切り替えたらしいレプリカは、三雲君のワープ使いがつけたマーカーを外し、状況を説明してくれる。
「....わかった。
私が20秒をかせいでみせる。」
そして、近くにいるラービットを一体、轟音と共に倒し、それを合図に三雲君が走り出す。
「今だ!」
レプリカの作戦は、あと少しで本部、そこで敵は最大出力で攻撃してくるはず、だからそこで、
「トリガー オフ!!」
換装を解く、というものだった。
急いで三雲君のところまで追いつく...けど、それと同時に私の換装も解けた。
...こんな時に!!
ラスト一撃、何かくる!
私の直感がそう告げ、気づいた時には、私は三雲君の前に出て、ワープ使いの攻撃をうけていた。
体にトゲがささる。よく見えないけど、多分体を貫通してるはず。
「...先...輩...!!」
私の思っていたよりもトゲは長くて結局、三雲君にまで届いていた。
痛い。
なんだか寒くなっていく、体の感覚がない。
最後まで戦うって決めたのに...。
掠れていく視界の中で遠征艇が消え、空に青が戻っていくのが見えた。
- Re: 【WT】裏側の裏側 ( No.58 )
- 日時: 2016/12/15 22:46
- 名前: 爛 (ID: EPm2ln81)
久しぶりに長い夢を見ている。
いつもなら夢なんて見ずにいつのまにか目覚めているのに。
長い長い夢。
私がA級にあがれた時のこと。
ボーダーでは、ブラックトリガーを持っているような特例でなければ単独でA級以上にあがることはない。私だって、中学3年生の冬まではB級の、特にチームにも入っていないただの隊員だった。
中学3年の冬。とはいっても、卒業式を済ませ、高校への入学も決まっていた時期、私は那須隊メンバーととある賭けをした。それは今度入隊すると噂の「唯我」なる人物が使える人材かどうか。
そして彼が入隊して数日、噂の唯我は太刀川隊に入ったものの、まったく使えない人材であることが広まった。
この結果から、私と茜ちゃんの負けが決まり、私と茜ちゃんはその日1日、"おしとやか"に過ごせとの指令が出たのだ。
誰から?ってそれは熊谷大悪魔から。
茜ちゃんは普通にからかうレベルのバツゲームだったのに、勝った3人はみんな、私に対しての風当たりが強かった。
「足を閉じて座れ!」と小夜子ちゃん。
「どんな事があっても怒っちゃだめ!笑顔で!」と玲ちゃん。
極めつけは「お嬢様言葉で。」と大悪魔。
こうなってはしょうがない、と家に帰ろうとすると大悪魔に服をつかまれ
「模擬戦しようよ。」
と言われた。
もちろん答えた。
「もし、友子さんがよろしいのでしたら、ぜひ!」
と。
この時、馬鹿な私は、断っておけばいいものを、うさばらしに快諾してしまったため痛い目をみることになるのだ。
意気ようようとやってきた訓練室。
そこで私を待ちうけていたのは、噂の唯我と太刀川隊メンバーだった。
「ほら、司、あれがあんたの敗因だよ。」
唯我を指さす友ちゃん。
くそう、あいつさえちゃんとしていれば、私がこんな目にあうこともなかったのに...。
「まぁ、それはおいといて、早く空いてるブースに入りましょう。」
遠目から唯我を睨む私を玲ちゃんがとめてくれる。
「勝ったらジュースおごってよ。」
さっそうとブースに入っていく友ちゃんに向けて声をかける。
すると友ちゃんはこっちに向かって
「いいよ。もし勝ったら、ね。」
と尊大に笑うのだった。
そして始まった3本先取戦。
まず1本目、最初の転送位置の良かった私が高台から友ちゃんの頭を狙い打って1勝。
次、2本目、今度はその逆で、私が友ちゃんに首を切られた。
3本目、接近戦にもちこまれてあえなく敗北。
4本目、遠距離から行った私の攻撃が友ちゃんに当たり勝ち。
ラスト5本目、2度目の接近戦。友ちゃんの太刀をよけてとどめ。
見事勝利した私は友ちゃんにジュースをおごってもらえることになった。
「どーれーにーしーよーうーかーなー♪」
私が自販機の前でジュースを選んでいると、後ろから腕がが伸びてきて勝手にコーンポタージュのボタンを押してしまった。
- Re: 【WT】裏側の裏側 ( No.59 )
- 日時: 2017/03/11 11:53
- 名前: 爛 (ID: BB67RT0Y)
受験終了しました。
無断で長期にわたる更新停止申し訳ありませんでした。
これから頑張っていきますので、また、よろしくお願いします。
- Re: 【WT】裏側の裏側 ( No.60 )
- 日時: 2017/03/11 12:11
- 名前: 爛 (ID: BB67RT0Y)
「あぁ!!私のジュース!!」
てっきり大悪魔がやったのかと思って勢いよく振り向いたら、そこにいたのが奈良坂で面を食らった。
「邪魔だ。」
いつものポーカーフェイスで、端的にそう言われると、私が悪くなくても、そうなのか…と思ってしまう。
しかし、今回ばかりは私は悪くない。
新たに考え直して、
「悩むぐらいの時間ちょーだいよ!!」
と怒ると、
「悩むだけ時間の無駄だ。
それに、お前は昔からこれだろう。」
と論破的な何かをされてしまった。
私は気付かなかったけど、結構な大声で騒いでいたのだろう、大悪魔が様子を見に近づいてきた。
「司、何やってんの?」
「こいつが私の「なんでもない。」
大悪魔もとい友ちゃんに事情を説明しようとするけど、それすらも奈良坂に阻まれる。
恨みを込めた視線を奈良坂に送る。
その様子をさも面白い、といった風に眺めていた友ちゃんは、唐突に
「というか、司、罰ゲームは?」
と聞いてきた。
後から奈良坂に言われたが、鏡を見れば幽霊かと思うぐらいブルーな
さー、っと血の気が下がる。
「それは知らない人の前でも適応デスカ?」
顔で私はそう尋ねたらしい。
- Re: 【WT】裏側の裏側 ( No.61 )
- 日時: 2017/04/10 21:32
- 名前: 爛 (ID: BB67RT0Y)
「罰ゲーム?なんの話だ?」
きょとん、とした顔で尋ねてくる奈良坂に対して、大悪魔は、ニヤリ、という表現がぴったりの笑顔を見せた。
「それはねぇ…あ!司、やっぱ自分で説明すれば?」
ああああああああああ!?
自分史上初となるであろう怒りと憎しみと絶望の入り混じった顔を悪魔に向ける。
「ちょっと待って「あれ?それでいいんだっけ?」……ください」
不満を口にしようにも見事に阻止される。
ふと、奈良坂の方を見るといつもより少し優し…可哀想なものを見る目でこっちを見ていた。
……。
気まずい沈黙が流れる。
なんとも言えない微妙な雰囲気。
「とりあえず、私はあんたにジュース奢ったし帰るかな」
悪魔は自分がその雰囲気を作った張本人なのに帰ろうとした。
「は?待って…ください!!」
そう、悪魔を呼び止めた私は忘れていた。
自分が買ったばかりのコーンポタージュを持っていたことを。
そして、気づかなかった。
悪魔の向かった方向から、諸悪の根源が来ていたことを。
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