二次創作小説(紙ほか)
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- 探偵チームK'z事件ノート 《寂しがりやは知っている》
- 日時: 2017/03/23 22:36
- 名前: よなよな (ID: Mq8ZPl.i)
たまに…本当にたまになんだけどね
自分には出来ることなんか全くないんだって考えることがあるの
前々から思ってはいたんだけど
新しい仲間が増えて、自分にできることってなんだろう?
そんな風に最近は考えることもあるんだ
少しでも暇になっちゃうと、すぐに考えだしちゃう
多分そういう子は沢山いると思う
皆はどうやってそれを乗り越えて、大人になっていくのかな?
《よろしくおねがいします》
- Re: 探偵チームK'z事件ノート 《寂しがりやは知っている》 ( No.31 )
- 日時: 2017/04/01 11:15
- 名前: よなよな (ID: Mq8ZPl.i)
「こら! リーダーの俺を差し置いて何してるんだ!」
そこで、やっと終わった若武、翼、上杉くんが帰ってきた。
「予定は決まった。後で適当な奴に聞け」
ん? でもさ、皆が練習してる最中に私だけ仕事が全くないよね?
それだけは嫌だったので、何とか自分の頭を働かせて出た答えは
「はい! 私、衣装作ります!」
急な元気で大きな声に皆がドン引き状態だった。
「え、でも衣装ってすっごく作るの大変なんだよ? 1ヶ月で全員分なんて大変だよ」
小塚くんがすっごく心配そうな目で見てくるので、私はそこだけは任せろと言わんばかりの顔でこう言った。
「ふっふーん。私、服作りなんてお手の物なんだから、1ヶ月もあれば充分よ」
少し皆がほぉっと関心したような顔をする。
「まぁ、歌は覚えちゃえば大丈夫だしね。任せようか」
ん?
「え、ちょっと待った。私ボーカル決定?」
「そうだろ? お前の担当はそれ決定だ」
あー、そうなんだ…
衝撃的すぎて、何だかどうでもよくなってきた自分がいた。
「じゃ、物語はどんなのにする?」
すると、自分に酔いまくっている若武が
「超絶歌が上手い姫が魔女に呪いをかけられて歌が歌えなくなった。それを俺が助けに行く、そこで姫と俺は恋に…」
「却下」
私と上杉くんは珍しく息を合わせて即答した。すると、若武が身を乗り出した。
「なんでだ!」
「自分の胸に手を当てて考えなさいよ」
「お前、それ明らかに立花とお前の恋愛ものだろ。誰がんなもん見たいんだよ」
すると、今度は黒木くんがからかいの目で上杉くんに言った。
「それはアーヤを若武に取られたくないって事か? 上杉先生」
上杉くんの顔はトマトみたいに真っ赤っかになった。なんか見てるこっちが恥ずかしくなりそう。
「黒木ぃ!」
恨めしそうに上杉くんが黒木くんにタックルした。
「なぁなぁ、何で駄目なんだよぉ」
もうここは動物園か何かですか?
私はついに我慢の限界に達してしまった。
- Re: 探偵チームK'z事件ノート 《寂しがりやは知っている》 ( No.32 )
- 日時: 2017/04/01 11:27
- 名前: よなよな (ID: Mq8ZPl.i)
「うっさい!」
私は机をばんっと叩いて大きな声で言ってしまった。皆が少し驚いてから小さくしゅんっとなる。
「女ってこわっ」
「さすがはアーヤ、女の子はこういう時の威力は男よりも強いね」
「僕、少し泣きそう」
「何で俺らまで小さくなってるわけ?」
「知らないよ」
「何であの話じゃ駄目なんだよ」
皆がボソボソと何か言ってるので私はわざとらしく咳払いをして仕切り直した。
「では、物語の案を出してください。ただし! 全員が出られるもの、恋愛ものは常識の範囲内でお願いします」
私はそうしている間に、さっきの事などをしっかりとメモする。
「ではリーダー、司会をお願いします」
私がにっこりとした笑顔で言うと、若武はリーダーと呼ばれて気分が良くなったのか堂々と司会を始める。
「それでは、諸君の意見をバンバン出してくれ!」
若武の調子に皆が乗せられて皆が色々な案を出していった。
- Re: 探偵チームK'z事件ノート 《寂しがりやは知っている》 ( No.33 )
- 日時: 2017/04/01 12:06
- 名前: よなよな (ID: Mq8ZPl.i)
「じゃあ、物語は美しい歌声を持つ姫が呪いのかかった花に触れる事で歌えなくなる。姫の歌声を愛していた者達が姫の呪いを解く事のできる癒しの花を見つけ姫の呪いを解く。そして取り戻した姫の歌声と共に皆が踊り出す」
何か私の書いたノートの隣に何故か若干不恰好な字で(主役は若武)とか書いてあったんだけど。うん、そこは無視。
「じゃあ、今日中にストーリー書いておくから若武の家に明日にでも届けに行くね。衣装の図面持って」
「なら、別の日にしないか? アーヤには出来上がった曲渡さないとだし。それに天童社長が必要な物があれば、場所でも何でも提供するって言うし、そこで作業すればいいんじゃね?」
それもそうだね。全員分の衣装なんか作ることはできるけど、やっぱり場所と材料はいるわけだし。
「うん。じゃあ、そうなると来週くらいがいいのかな?」
「おう。じゃあ、アーヤが早めに作業できるように9時に駅集合な」
その後に若武は少し思いついたというようなにやりとした顔で
「これってデートじゃね?」
馬鹿だコイツ
- Re: 探偵チームK'z事件ノート 《寂しがりやは知っている》 ( No.34 )
- 日時: 2017/04/01 12:16
- 名前: よなよな (ID: Mq8ZPl.i)
私達がそう話していると
「なぁ、それって俺らも場所借りれんの? 録音するにせよ練習するにせよ、場所が必要なのは俺らも同じだろ? だったら、その日俺らも連れてけよ」
上杉くんが冷ややかな視線でそう言うと皆も頷いて賛成する。
「私もその方がいいと思うよ? 私よりも皆が大変なんだから」
そう言うと、若武は少し口を尖らせて
「せっかくのデートだと思ったのにな」
「残念だったな、若武先生。上杉という宿敵に邪魔されて」
上杉くんはふんっとか言ってそっぽを向いた。
「じゃあ、今日はこの辺で終了にしようぜ」
翼がそう言うと皆が荷物を持って玄関まで歩いて行く。
「あ、俺今日用事あるからこっち」
黒木くんは翼と忍の方、つまりは私と上杉くんの反対の道を指した。
「上杉、お前アーヤを送ってやれよ」
忍のからかったような視線に皆が面白くないっというような視線の中、上杉くんは舌打ちして
「チッ、わかったよ」
そんなに嫌なら別にいいんだけどな。一人でも帰れるし。
そう言おうとした時、上杉くんはもう自転車にまたがっていて
「さっさとしろよ」
なんて言ってきたので私は慌てて自転車に乗って上杉くんに追いつくように走った。
- Re: 探偵チームK'z事件ノート 《寂しがりやは知っている》 ( No.35 )
- 日時: 2017/04/01 14:39
- 名前: よなよな (ID: d4UJd1Wm)
けどね、あら不思議な事があったの。いつもなら私なんかよりずっと前を自転車で走っている上杉くんが今日は私に合わせてくれている。
「ごめんね。面倒でしょ? 私自転車漕ぐの遅いし」
「別に。春になれば頭おかしいのも増えるし、何かあるよりはマシだろ」
そんな上杉くんを見て私は微笑ましく笑ったんだ。だってね、上杉くんは少し照れ屋で口下手だから言い方がキツイなって思ってもそれが上杉くんの精一杯なんだもの。ちゃんと相手の気持ちも考えてくれるいい仲間なんだよ。まぁ、最初はやな奴だなとは思ってたけど…
「それに、あの舌打ちは…別にお前を送るのが嫌とかじゃなくて、その、七鬼に言われなくても送るつもりだったから…」
少し申し訳なさそうに上杉くんが言うので少し笑ってしまった。
「うん。ありがとう上杉くん」
「…」
すると、上杉くんは聞きたいことを聞こうかどうしようか悩んでいるような目でこちらを見てくる。
「ど、どうしたの?」
「お前、黒木のこと好きなの?」
は?
どうして上杉くんがそういう考えに至ったのかその方が謎だった。
「昨日、お前が黒木の手を握ってるの見かけたから」
あぁ、あれか
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