二次創作小説(紙ほか)
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- 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】完結!
- 日時: 2020/08/05 16:17
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
もう少し細かく掘り下げたいと思います。前ので出ていたキャラの設定が変わっている
かもしれません。原作を見直しながら進めたいと思っています。
「大魔闘演武」>>01-15
「不思議な生物ケモケモ」>>16-17
「姪っ子が来た!」>>18-19
「冥府の門」>>20-37
「アルバレス帝国」>>38-57
「アルバレス帝国、その後」>>58-59
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.10 )
- 日時: 2020/07/05 09:35
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
スティングの猛攻で地面が崩れ試合は地下で行われる。二人がダウンしたと全員が思った。
実際に相手していたスティングも手ごたえを感じ勝利を確信していた。
「ちょっと待った!」
ルーチェの声が辺りに反響する。
「な、何だあれは…!?」
ローグたちも目を見開く。ナツもルーチェも確かにボロボロ。その二人を守るようにそびえ立つ
建物。
「吹雪ノ舞・氷結宮殿」
氷の宮殿が粉々に砕けた。そしてルーチェが叫ぶ。
「全装備・太陽ノ衣」
観客席にまで熱気が伝わる。炎のドレスを纏ったルーチェ。手を振るうと熱を持ったレーザーが
放たれる。
「プロミネンス・レーザー!」
「ホーリーレイ!」
相打ち。
「影竜の…咆哮ォォォォ!!」
「火竜の…咆哮ォォォォ!!」
ローグのブレスとナツのブレスがぶつかりローグはナツのブレスを諸に喰らう。
ローグとスティングが魔力を練り始めた。その二人を見て魔導士たちが感じ取った。
「合体魔法か…!」
レオンが呟いた。
「「聖影竜閃牙ァ!!!」」
その大技を前にナツは拳を引いて構える。
「滅竜奥義…」
ルーチェも隣に立ち拳を突き出す。
観客席ではマカロフが彼らに向けて指を天に突き刺すポーズをした。全員が彼らを見守る。
「合体魔法…「紅蓮爆炎刃!!!」」
ナツの滅竜奥義はルーチェの魔力も加わり更に威力を増す。
勝敗はこれで決まる。砂埃が消えていき最後に立っていたのはルーチェとナツ。ルーチェは
空に指を突き刺すポーズを取る。そして笑顔を見せた。
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.11 )
- 日時: 2020/07/05 17:17
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
夜を乗り越え、最終日を迎える。5人全員参加のサバイバル戦。妖精の尻尾は二つの
グループに分かれる。王宮で捕まったルーシィを助けに行く部隊とサバイバル戦に出る
チーム。ルーチェは後者だ。
開始から時間を置いて妖精の尻尾が全員動き出した。
全員が散り散りになりルーチェも言われた場所を目指す。
「おっと、通行料を貰うぜルーチェ・クランベル」
「(初代の言っていた通り、やっぱり来た)」
オレガノは不敵な笑みを浮かべ立ちはだかる。彼が放つ冷気で辺りの気温が下がっていく。
「昨日みたいな氷の宮殿は使えないなぁルーチェ」
オレガノが息を吸った。何をするのかすぐに察することが出来た。
「霊装・サラマンダーフィスト!」
ルーチェの両腕を赤い炎が覆う。彼女は両掌を前に突き出す。火炎放射が放たれる。
「氷竜の、咆哮ォォォォ!!」
二つの技が同時にぶつかり互いの技を相殺した。次にルーチェは「風神ノ脚」へと変え
自ら前に出た。オレガノも迎え撃つ。
「(移動しながら…何処かに俺を誘ってるのか?まぁ…)どっちでもいいけどよ!」
ルーチェの顔面をオレガノは鷲掴みした。
「氷竜の、翼撃ィィィ!」
冷気で体が固まっていく。だけど寧ろこれはラッキーかもしれない。向かっていた場所へと
着々と進み始めていた。
昨夜、メイビスが迷うように言っていた。
「これは…ルーチェにはあまりに重い仕事ですが…」
「大丈夫だよ、初代。私なりに頑張る」
オレガノの腕が伸びて来た。ルーチェは微笑を浮かべた。
—「宵闇のローブ」
真っ黒なローブを身に纏ったルーチェは両手を広げた。ローブが揺れた瞬間、幾千もの鎖が
オレガノを襲った。だがオレガノも笑みを浮かべた。四肢に力を入れルーチェを振り回す。
背後に壁が迫る。しかし慌てない。
「結合衣装・宵闇吹雪!」
ローブに加え両足を淡い水色のロングブーツが覆って滑るように壁を進むルーチェ。
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.12 )
- 日時: 2020/07/06 19:10
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
オレガノがドラゴンフォースを発動させ辺りが凍りついていく。ルーチェの脚元も氷漬けに
されてしまった。
「氷竜の、翼撃!」
ルーチェを襲う攻撃。ルーチェに大きなダメージを与えた。しかし突然、辺りを強い光が包み
オレガノの視界が塞がった。
「雷器シュトロームレーザー・ホワイトライト!」
白と黄色の魔法陣が現れる。ルーチェの両手から極太のレーザーが放たれた。雷属性と聖属性を
合わせた最大火力の攻撃。しっかり見えるようになってからでは避けられない。負けじと
オレガノも氷竜の咆哮で応戦するもすぐに押しつぶされた。
倒れる寸前、彼は「負けた」と笑顔で言った。
本当に倒さなければならないのはそこにいた。姿、声が同じでも何か違う感じがした。
「貴方は誰?」
「運命を司る影、とでも言っておこう。ルーチェ・クランベル」
鋭い口調でそう言うとローグはルーチェに殴り掛かった。
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.13 )
- 日時: 2020/07/08 20:20
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
黒いローブを身に纏い影の中で鬼ごっこが始まる。ルーチェがすぐにローグに追いつき彼を
抑え込んだ。
「影竜の、咆哮ォォ!!」
それをまともに喰らいルーチェが一瞬の隙を見せる。その間にローグは彼女との距離を置いて
攻勢に出る。しかしルーチェはまだ手が残っている。
「雷の如く激しく、風の如く駆け抜ける…結衣!」
ルーチェの右足と左足にそれぞれ緑と黄色の魔法陣が現れる。
「疾風迅雷!」
激しい突風と電気が辺りに放たれる。その圧に一瞬、ローグが怯んだ。
「なっ!?」
たった一瞬、目を離しただけでいつの間にか目前にまでルーチェが迫っていた。防御が間に合わず
ローグをルーチェの蹴りが打ち上げる。更にルーチェは跳躍し上を向いたままのローグの顔面に
ドロップキックを決め戦闘不能に追い込んだ。足への負担が大きかった。ルーチェはフラフラと
した足取りで彼に近づく。
「私の勝ち、てね」
そしてルーチェは遠くを見据えた。自分の居場所を敵に知らせ、まとめて全員倒そうという
作戦か。
一番最後にルーチェはその場に到着した。彼らを見たスティングは何もせずに降参を宣言、
妖精の尻尾は優勝を掴み取った。
王城を駆けるナツたちの前に餓狼騎士団が立ちはだかる。ナツたちに同行していたレオンは
仲間全員に目を閉じるように指示する。レオンが手を前に振り出すと辺りが眩い光に包まれる。
「よし、ナツ!撃て!!」
「火竜の咆哮!!」
目くらましで怯んだ相手を炎が呑み込んだ。奥から一人の男が歩いてくる。その顔は見たことが
ある人物と瓜二つだ。
「ローグ!?…まさか、未来人」
「そう。そして扉を閉める人間を殺しに来た。ルーシィ・ハートフィリアを、な」
- Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.14 )
- 日時: 2020/07/08 20:34
- 名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)
ナツと未来ローグ以外、全員が外に出る。
ルーシィは未来ルーシィを信じた。エクリプスの扉を閉めたりしない。未来ルーシィは
未来ローグからの攻撃からルーシィを守って死んでしまった。
「前を向け、ルーシィ」
先頭を走るレオンはルーシィに言った。
「未来が死んでも今が死んでいなければ全て変えられる」
「…そうね。そうよね!」
レオンは前を向いたまま微笑を浮かべた。
一方、大魔闘演武終了後。広場に魔導士ギルドの全魔導士が集められた。トーマ・E・フィオーレ、
現在の国王だ。
「ねぇ…あれって!」
既にドラゴンたちは現れていた。その数、8頭。数はそこまで多くは無い。
「星霊魔導士のおかげってところか」
サルビアは笑みを浮かべた。今、分かっている星霊魔導士はユキノとルーシィ。二人の力で
即座に扉を閉じることが出来たのだろう。
「…滅竜魔導士はそれぞれ大きな竜の相手を!それ以外は滅竜魔導士のサポートをしながら!!
臨機応変に対応して!」
「ルーチェ!?」
全員が驚いた。
「火、氷、光、影、雷、鉄、天空…竜を倒せるのは滅竜魔導士しかいない!」
ルーチェが拳を上に突き上げた。
「そうだな。そうしようぜ!」
全員が頷き、彼女の言う通りに散っていく。小さな竜も何匹も現れている。その竜ならば
滅竜魔導士でなくても対応できるだろう。士気を高めたルーチェの動きにメイビスやマカロフは
驚いていた。
「初代のようですなぁ。自らが真っ先に先頭に立ち、全員を動かした」
「そうですね」
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