二次創作小説(紙ほか)

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新訳 FAIRYTAIL【CROWN】完結!
日時: 2020/08/05 16:17
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

もう少し細かく掘り下げたいと思います。前ので出ていたキャラの設定が変わっている

かもしれません。原作を見直しながら進めたいと思っています。


「大魔闘演武」>>01-15

「不思議な生物ケモケモ」>>16-17

「姪っ子が来た!」>>18-19

「冥府の門」>>20-37

「アルバレス帝国」>>38-57

「アルバレス帝国、その後」>>58-59

Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.25 )
日時: 2020/07/31 20:48
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

悪魔は笑った。

冥府の門が拠点を置くキューブは妖精の尻尾の上空にやってきた。

同時にギルドは爆破した。


冥府の門、監視していたキョウカ、セイラ、フランマルスの三人は驚いていた。

三人しかいなかったという話と食い違って複数人の魔力を感知していた。

「まさか…あのカード!?」

吸い込まれるように妖精の尻尾全員は本拠地へとやってきた。

「ルーチェたちは間に合わなかったか」

「みたいですね。大丈夫でしょうか…」

サルビアの言葉にウェンディは反応した。心配する彼女にサルビアは「大丈夫だ」と断言した。

彼は魔法を使う。

「ファイアメイク・薔薇園ローズガーデン!」

赤い炎の薔薇が辺りに現れる。茨は鞭となって敵を薙ぎ払う。

数は中々減らない。この状況を打破したのはエルザだった。彼女は九鬼門キョウカと共に

地面から現れた。この下は本拠地に繋がっているようだ。

「私の事は心配いらない!行け!!」

エルザに言われ全員が次々と穴の中に入っていく。


一方、囚われの身になっているレオンはラボにいる下級悪魔ラミーに懐かれていた。

それを彼は逆手に取り寝返ったふりをしていた。実際、悪魔因子を埋め込まれている。

片腕は黒い異形の腕へと変化していた。

「やっぱりイケメン!良いよねぇ!!」

近寄ってくるラミーを引き剥がしレオンはミラジェーンが眠るケースに触れて小声で

呟いた。

「ミラジェーン」

ケースが弾け飛び、ミラジェーンが目を覚ます。

「あら、レオン。その恰好、どうしたの?」

「捕まったふりも案外楽しくてな…」

黒い腕は元の腕に戻り、レオンは笑みを浮かべた。

「悪魔の力も、悪くは無かった」

「何事だ、ラミー」

現れたのはセイラとレーシュという男。どちらも悪魔だ。

「片方は任せるぞ、ミラジェーン」

「えぇ、お互いに頑張りましょうレオン」

セイラをミラジェーンが、レーシュをレオンが相手することになった。


Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.26 )
日時: 2020/07/31 21:58
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

レーシュの呪法は不可視の攻撃。

眼では見ることが出来ない、そこに苦戦を強いられていた。

「目ではなく耳に頼ったか」

レーシュは冷静なレオンを称賛した。微かな音を頼りに攻撃を避けようとするも掠り傷は

出来ていく。

音すら聞こえない無音不可視の攻撃を扱うレーシュにレオンは段々押されていく。

「ファイアメイク・ビーストファング!」

レーシュを噛み砕くのは炎の牙だ。火の造形魔法を扱う人間をレオンは一人だけ知っている。

「珍しい、レオンが苦戦するなんてさ。こりゃあ、近いうちに空から槍が降って来るな」

「馬鹿を言うな。俺は無敵じゃないんだ。手を貸してくれるか?サルビア」

「こっちが頼みたいぐらいだぜ聖十大魔道」

サルビアは視線をレオンに向けた。

「こっちは別に二人でも構わない…が、良いのか。普通の人間二人が足止めを出来るとは

思えない」

レーシュはそう言い切った。

レオンは一つ封印を解いた。

「そうか、なら丁度いい。数十分もすればお前は俺たちの前で跪く。これは勝利宣言だ」

この場にいる三人。レオンを覗いた二人、どちらの眼にもレオンの力が増したことが見えた。

レオンの事を知っているサルビアは正直不安に思っている。まだ上手く制御できていないという

話を彼から聞いていたからだ。レーシュは彼の事を今、理解した。

「お前、制御できていないな?」

「…」

「幾つかの段階に分けて力を開放しているな?誤魔化せると思うな。お前は人間にしては、その

年齢にそぐわない力を持ってるな。全部開放したらどうなる」

レーシュの見えない手はレオンの胸に当てられる。レオンに施された制御魔法が全て解除された。

サルビアが反動で吹き飛ぶ。地面にめり込みそうだ、サルビアは必死に抵抗する。

「お前…レオン!!」

Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.27 )
日時: 2020/07/31 22:23
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

レヴィはガジルと行動している途中、足を止めた。

「(お兄ちゃん…)」


レオンは苦しんでいた。

「不可視の攻撃を呪法だと思っていたのなら訂正してもらう。生き物にはそれぞれに

見合った力がある。身の丈に合わない力は死あるのみ。俺の呪法はその力を枯渇させたり

増幅して暴走させること」

レーシュは誇ったように話す。近づこうとするサルビアをレオンは止めた。

「あまり近づくな。良いなサルビア」

「…お前こそ、しっかり制御しきれよ。一番悲しむのは妹だろ」

サルビアの手に炎の剣が握られる。

「ファイアメイク・ソード」

一人、レーシュに立ち向かうサルビアに言われた言葉はレオンの胸の中に広がっていく。

…レヴィ。

レーシュの猛攻にサルビアは突っ込んでいく。

「(こいつ、本気で防御を捨てるのか!?)」

「ファイアメイク・カミーリア」

炎の花が次々と爆発する。反比例して魔力は減っていく。

いつの間にか斬られていた、そう錯覚する斬撃を喰らいサルビアの視界がぼやけていく。

ヤッベェ…。

「天熱星シリウス」

レーシュの眼を焼き焦がし、火傷を負わせた。

「嘘だ…こんな短期間で、制御できるようになるわけが…!」

「火事場の馬鹿力だ。追い込まれれば否が応でもこうしなければな」

レーシュは歯軋りをする。

「さぁ、第2ラウンドだ」

「ふざけるな!人間が、人間に悪魔が負けるわけ…!!」

レーシュはレオンの言葉にムキになって返す。

「負けるんだよ、悪魔は妖精に負ける。知らないと言うなら教えてやる。

妖精王レオン・マクガーデンがな!」

Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.28 )
日時: 2020/08/01 14:43
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

魔力の量を操作しているにも関わらずレオンの魔力は全くぶれない。

「焦れば、追い詰められれば心は隙を見せる。お前はそこを狙って本来の呪法を使っているん

だろう。それならばもう俺の敵では無いな」

「知ったような口ぶりだな、人間なんて少し囁けばすぐに揺らぐだろうに」

レーシュは嘲笑う。

「それは正論だ。しかし例外もある」

—「天翔星アルタイル」

レーシュの体に穴が空いた。風を切り体を貫いた緑色の鷲、それが幾つかに分裂し何個もの

細いレーザーとなってレーシュの体を襲う。

やられたままでは終われない。レーシュが自身の本来の力を全開放する。

「最終手段は、自分自身を暴走させることか…!」

—「天重星ウェズン」

レーシュの体が地面にめり込む。それでも這うようにレオンを殺そうと攻撃を仕掛ける。

口から放たれたレーザーはレオンを呑み込んだ。勝ち誇った笑みは一瞬で崩れる。

—「天舞星ベネトナシュ」

レオンの身を守るように光が彼を囲っていた。レオンはレーシュの前に来て彼を見下ろす。

「ミラジェーンたちはセイラという悪魔を倒したらしい。こっちもそろそろ終曲だ」

「オイオイ、まさかここでやる気か?」

サルビアは苦笑する。

「妖精の輝き(フェアリーグリッター)!!」

破壊の閃光は暴走するレーシュを死滅させた。超高難度魔法を既に死んでいる初代マスター

メイビスや彼女から借りて使っているカナを覗き、単独で完璧に使いこなしているのはレオンだけ。

「ゆっくりはしていられなそうだな…」

「何か分かるのか」

レオンの意味深な言葉にサルビアは聞いた。大きく揺れて赤い何かが体に貼りついてくる。

「レオン!!お前が行け!!」

「ば、馬鹿野郎っ、サルビアァァァァァァ!!!」

数分もすればレオンは目を覚ます。寸前、サルビアの火の造形魔法により彼だけは助かった。

ファイアメイク・コクーン

Re: 新訳 FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.29 )
日時: 2020/08/01 16:12
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

「レオン!」

『聞こえてるみたいだなルーシィ。お互い運が良いのか悪いのか…今、お前のところに

向かっている。暫く耐えられるか?必ず駆け付ける』

レオンの心強い言葉にルーシィは救われた。

「大丈夫、今度は私が皆を助ける番だから」

『無理は禁物だからな』


レオンは辺りを一瞥しルーシィの魔力を追う。二人が冥王マルド・ギールの呪法

喜びから逃れたことを知り、全員に彼らを捕まえるように命令した。褒美として九鬼門と

なることを餌にして。

レオンとルーシィの通信は途切れていない。

『ねぇ大丈夫なの?長時間、魔法を使い続けて…』

「先の戦いでどうにか魔力を制御することに出来た。心配は要らない、ッ!どうした、

ルーシィ」

『冥府の門の兵士と九鬼門二人、あと兎みたいなのが!!』

ルーシィの危機迫った声を聴きレオンは速度を上げる。

ルーシィは二体を同時開門し応戦している。ロキとヴァルゴの声が聞こえた。

「三体目を召喚する気か、ルーシィ!?」

「姫!ダメです、体がもちません!!!」

二人の声を振り切りルーシィはアクエリアスを召喚する。彼女の水の中を泳ぎ、アクエリアスに

攻撃を仕掛けるトラフザーに蹴りを放った人物がいた。

「グッドタイミング、ってところか?ルーシィ、アクエリアス」

「レオン!!」

レオンはアクエリアスに目を向ける。

「打破する方法があるのならルーシィに伝えろ。お前だけでは足止めもそう長くは持たないだろう」

「そうさせてもらうよ」

レオンは水の中に潜り込み、悪魔を足止めする。

「いつぞやの魔導士やないかワレ!」

「そうだな、だけど近々お別れだ。一人の星霊魔導士と星霊によって妖精の尻尾全員が

この呪法から解放される」

レオンの言った通りだった。アクエリアスの鍵を破壊し星霊王を召喚。彼によってマルド・ギールが

石化、喜びが解けて形勢逆転。


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